黒姫山 雨上がりの空とヒカリゴケ


- GPS
- 08:29
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,438m
- 下り
- 954m
コースタイム
天候 | 雨のち曇のち晴のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
相変わらず新型コロナウイルス感染拡大懸念下というナーバスな状況でありますが、個人として出来る限りの予防措置を取りつつ、久しぶりに長野県の山へ遠征してきました。
今回向かったのは、黒姫山。‘信濃富士’の異名通りの流麗な山容や、名前の由来である‘黒姫伝説’は以前から気になる対象でした。昨今のコロナ自粛や群発地震の影響の中では、比較的取り付きやすいとの判断もありました。
早朝、前泊した長野市街から電車で黒姫駅へ。夜明けには雨は止むとの天気予報だったが、駅前は割と強く降っている。レインコートを装着して、すっぽり雲に覆われている山へ向け車道を歩く。
30分ほどで表登山道入口。ここで登山届を手書きして山道に入っていく。ごく最近笹が刈り取られたようで、キレイな一本道に整備されている。地元の方々の手入れが本当にありがたい。
緩やかに上る道中、ガクアジサイなどの花々や様々なキノコ類がチラホラ。特に目につくのはギョリンソウ。ムーミンのニョロニョロの如くあちこちから白く伸び出ていて、なんだかウェルカム感がある。
途中、ようやく雨が上がり、レインコートを脱ぐ。
1時間進むと、三合目の七曲り下・夫婦岩。名前から察せるように、ここから急登の始まり。よほど斜度がキツイのか、かなり距離を取った蛇行の九十九折になっており、意外にも楽に上がれる。
思い返せば、七曲り後の直登の方がキツかった。陽が出てきて気温も上がり、展望もないブナなどの樹林帯の中を黙々と上がる。あまり好ましくないパターン。雨上がりで足元も泥や濡れ落葉で滑りやすい。コロナ自粛の体力低下の影響か、前回の山行同様に脚が上がらない。何度も小休止しながら、やっとこさあえぎ登る。
標高が上がるにつれゴロゴロとした岩がちの地形になり、登山道に雨水が集まり流れる箇所も出てくる。その道すがら、少し展望が開けた(とはいえ雲が湧き立ち視界は無い)場所に小さな洞穴あり、チョロチョロと水が滴り落ちているのでタオルを濡らしに近づく。ふと見ると、穴の奥に緑に奇しく光る‘ヒカリゴケ’が視界に入る。今までに何度かお目にかかっているが、こんなに広範囲の群生は初めて。
しっかり観察を済ませて(少し先でヒカリゴケ解説看板あった)残りの急登に取りつく。多少アスレチックな要素もあったり、遠くに火打山が望めたりして気楽に乗り切れる。
外輪山の縁に到達。そこからは木立越しに火口の小黒姫山を見やりながら、ほぼ平坦な道をぐるっと進む。その間10分くらいで空模様が急変。雨上がりから見えていた晴れ間が消え始め、雲行きが怪しくなってくる。
11時、黒姫山山頂到着。かろうじて飯縄山や麓は見渡せるが、戸隠山は半分雲に覆われて特徴が分からない。風も強まり寒さを感じる。状況を見がてら写真を撮り、岩陰で食事休憩。30分ほど粘ったが、風はますます寒く、辺りは完全に真っ白状態になってしまったので、丁度上がって来たパーティーと入れ替わるように戸隠方面へ下山を開始。
ガスった中を足早に進む。こちら側の外輪山の道は開けていて展望が良さそうだが、今は何も望めない。しらたま平を通過する頃からポツポツを雨が落ち始める。
濡れた急斜面を慎重に下る。泥、濡れ落葉、笹の根、水たまりなど危険要素しかなく(一回ツルッと見事に滑る)雨水は登山道を沢のように流れていく。雨も徐々に強まり、レインコートを再装着。
大雨といっても過言ではない天候の中を2時間
かけて下山。大橋登山口に着く頃には、靴の中まで浸る完全な濡れネズミ状態。こんな酷い事態も久しぶり…
その後雨も上がり、戸隠キャンプ場の一角で着替えが出来たので、被害を最小限に留めてバスで長野市内へ戻る。帰宅後の後始末はそれなりにたいへんでしたが…
久々の長野県、2000m級、ザーザー降りの雨、ヒカリゴケやギョリンソウなどの植生、様々な要素が盛り込まれてて、やっと山登りの季節がやって来たなと実感できた山行でした。いかんせん自粛中の運動不足がたたってるのも明らかになったので、その点の回復も何とかせねばと思っています。来月も無事に遠征出来ると良いのですが… 晴天の3000m級登りたいです。
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