ピケ・ピーク ジリからピケへ エベレスト展望
- GPS
- 208:00
- 距離
- 64.1km
- 登り
- 6,663m
- 下り
- 6,025m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:30
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:30
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:30
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:30
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:30
12月29日(木)
安曇野穂高発
11:07 松本発 あずさ 新宿 成田エキスプレス
17:15 成田よりバンコクへ(7時間)
夜 空港ホテル泊
12月30日(金)
10:30 バンコク発 一度は席がないと6000バーツ渡され翌日便へと
15分前に席が空いたと走って飛行機に乗る
12:45 カトマンズ着
12月31日(土)
カトマンズからジリへ車で移動(8時間)
<復路>2006年(平成18年)
1月6日(金)
10:25 パプル発 イエティ・エア
11:00 カトマンズ着
1月7日(土)予備日 カトマンズ散策
1月8日(日)
13:50 カトマンズ発 バンコク経由(トランジット5時間)
23:40 バンコク発
1月9日(月)
7:30 成田着
15:00 自宅着
天候 | 晴れが続く |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
帰り パプルから飛行機で カトマンズ |
コース状況/ 危険箇所等 |
問題はない |
その他周辺情報 | ジリ 何でもそろう |
写真
感想
2006年(平成18年)1月1日(日)〜1月5日(木)
ピケ・ピーク エベレスト街道をたどる
1月1日(日)ジリ〜デオラリ
正月からトレッキングが始まった。
ネパールの暦では9月17日ということで特別な日ではないとのこと。
日本語を話すガイドのラムさん(アラームさんと呼んだ)。
あとコック、ポーター7名、総勢10名、大荷物での出発になった。
車の入らない村から村へと歩き進む。
マリダラ・パス(峠)からは、ピケ・ピークが展望できた。
近くに見えるのだが4泊5日での行程となる。
山そして深い谷へとその起伏の大きさがこの先歩いて分かった。
峠を下りシバラヤへ。
谷間の村は店が並び、通りでゲームを楽しむ大人に声をかけてみる。
のんびりと時間が過ぎていくのを感じた。
登り返しが始まる。長い登りが続いた。
標高2700m付近のデオラリに着く。
ここにはきれいなロッジがあり、そこに泊まることになる。
日本語の勉強をしたいという18歳ポーターのソナムといろいろ話す。
途中の村では8歳から英語を習うと教科書を見せてくれた子供がいた。
高地だがさほど寒さを感じることなく眠りにつけた。
1月2日(月)デオラリ〜トムジャン
明るい日の差す中、山の中では比較的平地が広いバンダール村を下る。
畑も広く、山羊や牛がのんびり草を喰っている。
ゴンパもあり初めて不思議な仏の目、智慧(ちえ)の目を見る。
道にはゴンパ、塔それに経文の書かれた石などがあり必ず左側を通る。
本来の道を外れチッダリンへと下った。
エベレスト街道との分かれ道付近でラーメンをいただき、きれいな段々畑の中を登った畑の脇で昼食となった。
食欲はあり調子は良いが食べすぎかな。
ヌンブーの山並みが見えるトムジャンの一軒茶屋の裏庭にテントを張る。
大きなテントで、一人に一張りずつということで本当にありがたい。
荷物が多い理由が分かった。
食事はテントの中、ろうそくの明かりで頂くことになる。
メニューも日本での食卓より豪華なくらいだ。
星の美しさ。光の差し方がきらきら輝く。
山肌には点々と赤っぽい明かりが灯る。
標高2345mテント内も快適に過ごすことができた。
1月3日(火)トムジャン〜ナウル(ナガウル)
今日は一日登るだけ。しかし緩やかで美しい村を眺めながらだ。
途中、ゴリゴンパ(標高2980m)の村を通った。
シェルパ族の村でポーターたちの出身地という。
雪のロールワンリ山群が目の前に広がるようになった。
Zはここで頭痛が出始めパプルに着くまでこの痛みに耐えることになる。
私もゴリゴンパの先で昼食をとるが、高山病なのか食が進まなくなった。
村の子供たちはカゴを頭で支えさらに上部へと元気に働いている。
ナウルへ到着する。
ウラマさん(おじいさん)、プルワさん(おばあさん)そしてウーティンさん(孫・9歳)の住む家の前でテント。
標高3350m、さすがに寒く高度障害も出ているので竈のあるお家の中でたき火を眺めながら暖をとらせていただいた。
ウーティンはそんな中裸足で過ごしているのだった。
ウラマさんからお借りした布団をシュラフの上に掛け、湯たんぽを抱え眠りについた。
寒さはあまり感じなかったが、徐々に頭痛が出始め、お腹の調子も悪い。
1月4日(水)ナウル〜ピケ・ピーク〜ルウディン
今日も朝から快晴。
ロールワンリ山群の山並みが青空に白く輝く。
ピケ・ピークを目指して出発するが体調が思わしくない。
Zはお腹の調子、頭痛に悩まされ続けしばし弱音を吐くようになる。
アラームさんは、その様子を見てピークを諦めるような話をし出す。
ここは歩ける姿を見せるのと気力のあるところを示す。
自分とZへ気合いを入れるために声を出し一歩一歩前に進んだ。
私も腹痛と頭痛がダブルで襲いかかってきていて苦しい。
ここまで来て、ピークを諦めることはないと思うと、最後の力が出た。
思考回路ははっきりしているし危険な状態ではない。
周りの素晴らしい景色は目に入っている。
ピケカルカでは休憩と簡単な食事を出してくれたが全く受け付けない。
休憩で時間を費やすよりも早く山頂へ向かうことを強くアラームに言い、三人でピークを目指し最後の登りに入った。
あとわずかで山頂ということは分かっているのだが、なかなか進まない。
声を出し、あえぎ、一歩一歩前に足を出す。
目の前に今までにない山群が広がる。
苦しいが、アラームがエベレストだという声に元気が出る。
登ってきて良かったと気持ちが高ぶった。
とうとうピケ・ピークに到達した。
草原の広い山頂からは360度の大展望が広がっていた。
中でも目的のエベレストの姿をしっかりと山頂から望んだ。
ネパールの山らしく五色のタルチョーが山頂に張られ風になびいていた。
すっかり体の痛みはどこかに吹き飛んでいた。
山頂からはルウディンへ向かい下山。
石楠花の群落が茂りエベレストがしばらく目の前に見えていた。
下り始めると頭痛がよみがえってきた。
4000mから2600mのルウディンまで下る。
先行していたポーターが一軒の家の前にすでにテントを張り待っていてくれた。
標高は下がったものの頭痛はまだあり、お腹の調子が最悪になっていた。
それでも目標を達成させて、気分は楽で、嬉しさがこみ上げる一夜だった。
1月5日(木)ルウディン〜パプル
ゆっくりと美しい村の中を下って行く。
目の前にはパプルの飛行場が現われた。
最後のコーラ(谷川)を渡り昼食。
だいぶ食欲が出てきたのと、頭痛がなくなっているのに気づいた。
最後の段々畑御を登り切ると飛行場が現われた。
ダートの滑走路。明日はここからカトマンズへと戻る。
今日はベッド、トイレのあるそして明るい蛍光灯の下、人の賑わいのある宿に泊まる。
電話もあり無事下山したことを連絡することもできた。
この夜、コックさんがトレッキング成功のお祝いということでケーキを作ってくれた。
食堂にアラームさんはじめ全員が集まりラクシー(地酒)、ウイスキーを交わしお祝いをしてくれた。
エベレストを目の当たりにできたことは最高の喜びではあったが、
ネパールの山々の魅力を存分に味わうことができた。
山の中で暮らす人々の生活に少し触れ、そのたくましさに驚き、優しさに心洗われ、また訪れたいと思った。
ふるちゃん
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