夜叉の瓔珞・栗原山下見+恐竜祭り−恐竜センターはすごい
- GPS
- 06:36
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,241m
- 下り
- 1,238m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
神流町中里で恐竜祭りがあるというので、夜叉の瓔珞の下見を兼ねてでかけてみた。ここは神流川が奥深く、長野県境付近に達している。車だと藤岡方面か、秩父の志賀坂峠を越えるが、バスだと高崎線新町から上野ふれあい村行きバスがあるのみ。ウルトラCのアクセス方法を考案し、赤羽発5:23の高崎線に乗り、新町着6時45分、これで上野村行きの始発6時50分に乗れる。MTB輪行も考えたが、このバスは小型で、原則輪行を認めていない(行きは一人もいないので乗せてはくれる)。また水、木に下仁田周辺の山を何回か登山口までの区間を往復したので、いささか疲れが残るので、バスと歩きにした。これなら自転車を回収しないでよいので、気が楽だ。その代わり、長い林道歩きは止むを得ない。
万場バス停で10分時間待ち停車の間に、神流町観光案内所に電話して地図を受け取りに行った。昨日電話して、地図の携帯を勧められたが、今日は恐竜祭なので8時には職員が来ていた。トイレも済ませ、バスが発車。冷え込みを心配していたが、万場で外に出たが、意外と寒くない。これならと上着を二枚脱ぎ、その一枚を薄物のウィンドブレーカーと交換、その上にゴアテックスの雨具を着て準備完了。運転手に境沢林道で下ろすよう頼むと、境沢林道は知らない。地図を示し、三島橋で下車。ストレッチをして出発。
境沢林道は途中まで簡易舗装の激坂。その代わり距離は短く、3km弱、最初の20分は昨日の雨に濡れてすべりやすい紅葉の落ち葉の激坂をひたすら登る。道端の水道管や水道施設が目立つが、この林道の上には集落がありそうもなく、下の集落のためのものか?ところどころに水道栓有の標識、作業用のものか?
その先で分岐、右に新しい立派な舗装の道が急激に上がっている。真直ぐのダートを進むと行き止まり、前に大きな堰堤が見える。この砂防工事のために新しい道を作ったようだ。戻って新しい舗装道を登ると、再び下に降り、やがて樹林の中のダート道となる。10分くらい進むと上が開けてきて、名残の紅葉が目を楽しませてくれる。三島橋から50分で林道の分岐に出る。境沢線はこのあたりまでダートだが、出会った林道は立派な舗装道路。これは林道七久保・橋倉線で左に戻るように進むと今泉や八倉、橋倉などの集落に向かう道と、さらに八倉峠から下仁田方面の七久保に下る道に接続する(七久保・橋倉線)。出口には林道境沢線の表示板。
右に進路をとり、少し進むと左に上がる藪道の入口に萱の平・持倉越の道標があった。ここから入るのかなあーー、藪っぽいな、と考えていたら軽トラが来たので、道を確認。しかしこの道がやがて萱の平という平らな場所に出て、さらに林道に下りることができるという。他に持倉越から持倉集落に出ることもできるが、どの道も用意には里に下れないと注意された。萱の平がどういう地形の場所なのか、イメージが掴めないので、林道を真直ぐ進んでみると、なんとすぐに瓔珞橋。なーんだ、ここがそうだったのか、と納得して、その藪っぽい萱の平への道を進む。ススキの藪はすぐになくなり、落ち葉で埋まった道をジグザグに登って行くと20分あまりで祠に出る。地図の神社マークで、「天狗の山ノ神」というらしい。祠の中に木を削って作られた天狗の面がある。
ここで夜叉山・林道という道標はあるが、萱の平への道標がない。道はまっすぐ続いている。一旦、夜叉山方面に向かって歩いてみる。かなり崩れたあやういトラバース道を慎重に進み、途中分岐があり、戻るように岩場を歩いてみると、山の神のすぐ上の岩場まで戻ってしまった。ここには何も道標はない。振り返ると、樹間に夜叉山が向こう側に見えてきた。ああ、あっちが夜叉山かと自分の地形図での予習の不十分さを笑った。どのピークが夜叉山か、すっきり理解してこなかったのはいただけない。今日は持倉越までは到達してからどこかに下り、恐竜祭りに向かいたい、もうわかったから夜叉山はいいやーーアカヤシオの頃、再訪する予定。すぐ山の神に戻り、道標のない林道を真直ぐ進むと、すぐに萱の平の道標。右に分岐がある。真直ぐ進むと今泉方面の林道(七久保橋倉線)に出るようだ。右に進路をとり、持倉越に向かう。
すぐ先に南小太郎山への分岐。ここで少し迷う。南小太郎山に向かって持倉越に下り、栗原山を経由するか萱の平に戻るかーー、いや時間がなくなるのでーーそれに南小太郎山へは今年の神流マウンテンランで使われたので、道はよく整備されているはず。まず整備されていないかもしれない持倉越にいってみよう。アカヤシオ展望台もチェックだ。
しかしすぐ道が怪しくなり、迷う。途中の道が崩れていたり、落ち葉に覆われて道形が不明瞭だ。結局、途中どこからか左に回りこむのがルートらしいが、右の踏み跡を追い、最後は強引に上にあがると、立派なルートが出てきてアカヤシオ展望だ・第三展望台への道標が合った。第三展望台は少し進んでルートから少し南東に進む。このあたりも道形が落ち葉で不明瞭。道も細く崩れている場所も少なくない。第三展望台から第五展望台(第4は不明)の間は、さらに谷沿いの道が崩れていて、少し怖い。また道も不鮮明なので、慎重に踏み跡を探しながら進むと持倉越が見えてくる。大きな岩を巻いて第五展望台の上に出る。下から登ったような踏み跡もあったが、チャレンジはしない。
その後はすぐに道標が続けざまに出てきて、涸れ沢を渡っていよいよ持倉越が近づく。その後、右への踏み跡もあるが、正面に持倉越が見えているので、真直ぐ登って持倉越に出た。萱の平から途中もたついて結局90分かかった(神流町の地図のコースタイム通り)。さてどうするか、急いで下らないと恐竜祭りに間に合わなくなるーーしかし栗原山はすぐそこで、道標には高萩作業道も書いてあり、思い切って進んでみる。20分くらいで急な登りを終えて栗原山に飛び出た。古いものの他に新しい山名標がきちんとある。東(東南東)方向にはサスの山があって、そこからサス尾根を越えてここに至るルートもあるが、かなり危険そう。切り立っていて、尾根が見えないのだ。山頂にも高萩作業道を指す道標と白テープがあり、これなら大丈夫そうだと下山開始。神流町地図では赤点線の下山道だ。
白テープを追って尾根道を進む。はじめは気持ちのよいなだらかな尾根道で栗原山はすごい岩山を想像していたのだが、サス峰ほどではない。東側は切り立って降り、尾根もやせてはいる。谷筋は深く、容易には降りられそうもない。
10分ほど尾根を進んで、高萩作業道への下降点に出た。降り口は急だが、立木に捕まって下り始める。相変わらず白テープが続き、時々要所に道標もあり、心強い。
10分くらい下ると大岩が出てきて、それを巻くように下るが次第に白テープが心細くなる。斜面の広い方でなく大岩に近い樹木の藪のようなところについている。右も探すがテープは見えない。その先ではテープが見えない。もしかしてと左上の大岩の基を目で追うと、テープが見つかった。この大岩の根元をぐるっと回っているのだった。結局、ここは岩峰を迂回する下降とトラバースで本当の下降はこの先数分のところだった。道標にしたがって下ると5分くらいで杉植林地のくだりになり、すぐに作業道に出た。ここで12時半過ぎ、山頂から35分くらいの短い下りだった。ただしここはまだ標高が1100m以上、下まではかなり林道を歩かねばならない。
近年は使われていないと思われる藪っぽい作業道を急いで下ると林道分岐。右に進んでみるが少し方向がおかしく思い、戻って左に行って見る。しかしすぐ行き止まり、その先も細い道があるが藪になっているし、登っている。再び戻って進むと、道は大きく右に湾曲し、再び分岐。こんどは道標があった。ここまで道迷いもあって40分もかかった。さらに20分近く下ってようやく舗装の七久保橋倉線に出た。ここにも道標があった。
すでに1時半を過ぎている。この林道は傾斜は境沢線よりゆるいが、その代わり距離は2倍だ。はじめは少し走ってみたが、6km以上走るのは辛い。あきらめて紅葉の写真を撮りながら早足で進む。正面に両神山や赤岩尾根、大ナゲシと思しき岩峰が見え、左には八丁尾根周辺の岩峰が見える。
標高800mくらいまで下ると、足元が急激に落ち込む場所に出た。林道がヘアピンで折れ曲がり、150mくらい一気に下っている。こわごわ道路わきの土手に上がって撮影し、紅葉の中を下る。下り始めてから50分くらいで、道が急斜面の等高線に沿って大きく蛇行し東福寺川を渡る手前あたりで、東側に城山とはさみ岩(北峰・南峯)の稜線が見えた。さらに右下にはお寺が見え、いよいよ最後の下り。東福寺隧道を越えて正面に叶山がいよいよ大きい。道は奥多野花街道に近づき、合同庁舎がすぐ向こうに見える。道が大きく蛇行して遠ざかる。まっすぐ崖を降りられそうだったが思いとどまった。ぐるっと回り込んで合同庁舎に出た。あれーーすでに人々が店をたたみ、片づけが始まっているーーやっぱり終わってしまったかーー中に入ってみる。ずらりと巨大なコンニャクイモが並べてある。コンニャク共進会の大きさ比べの展示かなーーあとは野菜が少し売れ残っているが後は大半が片付けられている。あきらめて会場の関係者にもう終わりですねと確かめ、ホールのステージ以外は終わりだという。職員とおぼしきはっぴを着た人に恐竜センターまでのシャトルバスを尋ねると、もう終わっているという。しかし送ってくれるというので、ありがたくお願いした。
恐竜センターではまだ小規模だが出店が残り、手作りコンニャクとジャガイモの串焼きをいただいた。お昼はおにぎり一つで歩ききったので、お腹が空いていた。その後まず無料の展示コーナーを回り、全国から寄せられた恐竜フィギュアや子供絵を見て回り、その後入場料500円(いつもは600円)を払って館内に入った。
このセンターは中里地区付近から出た「恐竜の足跡」(松川博士らが詳細に調査)がきっかけで誕生した。その足跡は古鉄橋から南に間物沢川を2.5kmさかのぼる場所にある「さざなみ岩」で見られるようだ。299号線(志賀坂峠に向かう県道)から見学コースがある。今回は残念ながら時間がないので割愛でするが、MTBででも走るときに出かけてみたい。この「恐竜王国・中里村」は
「昭和60(1985)年4月3日、群馬県多野郡中里村(当時)で、日本で初めて恐竜の足跡が発見されました。この大発見を契機に、村は恐竜で村おこしを始め、恐竜王国を建国しました。
そして、昭和62年に恐竜王国・中里村(当時)の中心的施設である、恐竜センターが開館しました。なお、平成15年4月1日に中里村と万場町が合併して「神流町」となり、『恐竜王国 中里』として新たな船出をしました。(恐竜王国中里HPより)」
山奥の展示館と侮ることなかれ、恐竜に関する最新研究をベースにモンゴルや北米の化石(レプリカなど)を含め、なかなか内容があり、面白い展示が多数ある。なにより驚いたのはジオラマステージで、毎日一時間に2回も上演されている。
これは松川博士と思しき人形(本物みたい、生きているみたいとの驚きの声有)と恐竜キャラクターが進行役で、モンゴルの砂漠で過去の恐竜の生活と対面するというストーリーで、本物そっくりの大小様々な恐竜ロボットが動いて出てくる。恐竜といい、ステージといい非常によくできていて、感心した。子供たちにとってよい時代になったものだーー??特に最後に出てきた大型恐竜タルボザウルス(モンゴルで発見された最大の恐竜)は大きくて迫力満点、怖がる子供まで出るくらいだ。
残念ながらバスの時間が近づき、館を後にした。又別の機会に「さざなみ岩」とともにゆっくり見学したいものだ。
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