雨と紅葉の中の東大演習林+横尾番所から久留里MTB山行
- GPS
- 08:34
- 距離
- 44.1km
- 登り
- 1,423m
- 下り
- 1,492m
コースタイム
天候 | 雨のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
東大演習林:清澄山系から発し。亀山湖に注ぐ猪ノ川渓谷に沿って伸びている猪ノ川林道を加勢からメタセコアの森付近にある小屋の沢案内所まで歩くコース。午前中は雨で残念だったが、黒滝などすばらしい渓谷美と紅葉で100数十年以上伐採されていないという房総に残される最大の自然林が保存されており、一見の価値がある。猪ノ川渓谷の洗濯板のような地層や房総特有の岩をくりぬいた用水路(袋山沢水文試験地付近)や川の流れを変える川のトンネルなど、見所は沢山ある。演習林ボランティアについて歩くと、いろいろ説明してくださる。 亀山湖−久留里: 春、秋二回の演習林の公開に出かけた後、内田栄一氏の「房総のやまあるき」などを参考にして、坂畑から久留里までMTBで山歩き。しかし山道は分岐だらけで迷いやすい。私も何度も間違えて、予定CTを大幅に超過してしまった。 亀山湖ー横尾番所跡:坂畑集落から蔵玉小学校に統合されて人影のない坂畑小学校を通って山神社先で旧道標を右に進むと、ふたつの隧道があり、その30分くらい先(2km弱)の道路左側に坂畑支77の電柱があり、そこから山道に入る。 すぐ分岐、右カーブの方向に進むと滑りやすい濡れた一枚岩の急坂に注意。 横尾番所跡手前の十字路に古い坂畑青年会の道標があり、北に久留里・怒田方面、東に蔵玉方面と読めるが、あとはほとんど読めない。ここまでは迷わなかったが、 番所跡と思われる平地のすぐ後に分岐、そこは左(北方面)に下る。その後、2−3度間違う。分岐が多く迷った末、コースとは別の尾根に進んで、GPSで気がついて引き返し、なんとか本来の尾根付近のコースに出るが、途中の濡れた岩の道は非常に滑りやすく要注意。湿った林を抜け、林道怒田・福野線に出る。 この林道を左に登ると、北向地蔵尊霊水があり、そのすぐ先に北向地蔵尊。その先の右側のススキ原があり、左側のガードレールの始まるあたりから左に急下降の旧道があるが、間違えて手前左の林道に入り、薮漕ぎと急坂で戻る。MTBを担いでの急降下をあきらめて、林道をそのまま久留里まで下る。途中第二久留里隧道手前に久留里城跡への山道入口があり、道標もあるが、道は整備されておらず、藪道で崩れている箇所もありそう。今回は予定大幅オーバーで割愛。 久留里ー糸川(君津):車で走れば難ということないが、自転車では、何度ものぼり坂を越えて結構疲れた身にはきつかった。真っ暗だとまったくわからなくなり、GPSも読めなくなるので、ライトは必携。93号線は不規則な曲がり方をしており、要注意だ。 |
写真
感想
春、秋二回の千葉の東大演習林の公開日、事前の天気予報では曇だったので、とりあえずMTB輪行で出かけてみた。演習林歩きの後、内田栄一氏の「房総のやまあるき」などを参考にして、坂畑から久留里までMTBで山歩き。しかし山道は分岐だらけで迷いやすい。私も何度も間違えて、予定CTを大幅に超過してしまった。
京王線始発で馬喰町乗換え、総武線快速で木更津へ。駅一階の蕎麦屋で二回目の朝食。7時半の久留里線で上総亀山に向かう。土曜日なので三脚と高級カメラを持ったマニアが大勢乗って満員。駅の時間町には大勢のカメラマンが撮影に余念がない。ケータイで採る若い女性も多い。線路沿いにもカメラマンの人だかり。雨が降ってきて撮影も大変だ。この人出では、当分久留里線は安泰のようだ。
東大演習林は清澄山系から発し、亀山湖に注ぐ猪ノ川渓谷に沿って伸びている猪ノ川林道を加勢からメタセコアの森付近にある小屋の沢案内所まで歩くコース。午前中は雨で残念だったが、黒滝などすばらしい渓谷美と紅葉で100数十年以上伐採されていないという房総に残される最大の自然林が保存されており、一見の価値がある。猪ノ川渓谷の洗濯板のような地層や房総特有の岩をくりぬいた用水路(袋山沢水文試験地付近)や川の流れを変える川のトンネルなど、見所は沢山ある。演習林ボランティアについて歩くと、いろいろ説明してくださる。
上総亀山からMTBで東大演習林のある猪ノ川渓谷を目指す。久留里線でただ一人見かけた輪行の人も演習林目当て。先に出発して、渓谷の紅葉を撮影しながらゆっくり進む。しばらく これまで三石山から清澄山縦走や、MTBのツアーなどで何度か来ているが、猪ノ川渓谷は初めて。晴れていればすばらしい紅葉の渓谷だがーー残念ー雨でハイカーも少ない。大半は三石山に向かった。
猪ノ川渓谷で最初に目立つのはおりき沢ポートの船着場と駐車場付近の大岸壁にへばりつく樹木の紅葉、白っぽい岩とのコントラストがすばらしい。橋を渡って進むと右にNPO地球学園、その先にオートキャンプ場入口が左に分岐、その先に車両通行禁止のゲート。車では手前のおりきさわポート駐車場にでも止めるしかなさそう。一旦、キャンプ場入口付近にMTBを置くが、その少し先に演習林の加勢案内所があり、そちらの方が安全そうなので戻ってMTBを移動。そのとき、ロードバイク氏が追いついてきた。二人で案内所付近に自転車をデポし、ゲートを越えて進む。ロードバイク氏に尋ねると、今日は天気が悪いので、演習林を歩いたら帰宅するという。
案内所から7−8分で本来の赤いゲートを過ぎ、二分くらいで大きな滝ーー黒滝だ。予想に反し、幅の広い大きな滝だ。紅葉とともにスケールの大きい滝をしばらく鑑賞・撮影し、先に進む。すぐ先でなにやら幟を持った不思議な一行、見ると演習林ボランティアのグループ。ガイドウォークなどはないので、このグループの後について説明を聞きながら歩く。成長したゼンマイの葉はシダ植物には見えない。また沿道のフサザクラとタマアジサイはよく同居しているという。
そのあたりから渓谷の地層が規則的になり、階段状に洗濯板のように地層が並んでいる。かつての海底にできた泥と砂の層が圧力などで泥岩や砂岩になり、隆起してこうした地形になっているようだ。やわらかい泥岩が低くなり、砂岩のところが出っ張っている。1地層100万年といわれているそうだ。何億年も前の出来事なのだろう。さらに「ツガ」や「モミ」の若木が沿道に生えている。これは本来もっと標高の高いところに存在する樹木が、この地域では特別に低いところにあり、貴重なものらしいが、特段何の説明板もなく、ボランティアの説明がなければわからない。黒滝から20分あまりで袋沢試験地。ここには水文試験地がある。このあたりには古い農業用水の水路が岩を刳り貫かれてできており、岩がやわらかい房総特有のものだ。試験地では流域を三つに分けて、A地区を1999年に皆伐し、2000年に植栽、伐採しない流域との流域の水の動きの違いを計測し、森林の保水機能の比較研究をしているようだ。森林の保水機能は、科学的にはまだ証明しきれていないという。
素掘りトンネルを抜け、さらに川もトンネルになっている。これは「川廻し」と呼ばれ、川の水路を帰るための手掘りのトンネルで、付近には水田跡が見られる。厳しい税の取立てに対抗した隠し田かも知れず、民衆の知恵か?
いくつか素掘りトンネルを過ぎ、ボランティアとも別れて先を急ぐ。川回しから20分くらいでメタセコイア林に出る。その先に地蔵峠に向かう入口があるが、通行禁止になっている。この演習林では以前は公開の日は地蔵峠に抜けられたが)あるいは地蔵峠から演習林に入れた)が昨年秋から安全確保のためとして通行止めになっている。
その先でロードバイク氏が引き返してきて、もうまもなく終点という。終点の小屋ノ沢案内所は隧道手前でテントもなく、車一台に見張りの数人の関係者のみ。手前のお弁当広場もベンチがあるわけでなく、雨で誰も食事をとろうとしない。代わりに隧道の入口の椅子のある場所で数人が食事休憩中。こちらも100円サンドウィッチの残りを食べて、すぐ出発。途中ボランティアの人々とすれ違って挨拶し、撮影しながら急いで下山。11時20分過ぎに加勢案内所に戻る。ここで演習林に関する本を購入し、記念スタンプを押した。MTBを回収して出発。次第に雨が上がってきて、急に人出が増えた。MTBで下ると、すごい集団の連続で、徐行して進むしかない。バスツアーも組まれ、また駅からハイクという集団も断続的にやってくる。同じA−4版のビニール袋に入った資料を皆持っている。人ごみを何とか抜けて465号線に戻る。長崎十字路を直進して坂畑に向かう。
長崎十字路から横尾番所跡へ:坂畑集落から蔵玉小学校に統合されて人影のない坂畑小学校に出る。その先の右カーブ入口にある山神社先に昭和3年に坂畑青年会の建てた旧道標がある。「横尾・久留里方面」と彫られた古いを右に進むと、ふたつの隧道がある。その15分くらい先(2km弱)の道路左側に坂畑支77の電柱があり、そこから自転車を押して山道に入る。
道はすぐ分岐で直進せずに右の急で滑りやすい濡れた岩場の道に入る。滑らないように慎重にMTBのブレーキをかけて杖代わりにしながら登る。一山越えると、小びろい十字路に出て、古い坂畑青年会の道標があり、北に久留里・怒田方面、東に蔵玉方面と読めるが、あとはほとんど読めない。
その石柱の指す久留里方面に右折と思ったら、これが後からGPSや地図で確認すると、古い石柱の方向を読み違えたミス。北に直進すべきところ東に向かっている。番所跡と思われる(これも勘違いー番所跡には出なかった)平地のすぐ後に再び分岐、そこは左(北方面)に下る。すでに間違えている上に、分岐が多くさらに迷った末、コースとは別の尾根に進んで、GPSで気がついて引き返す。この尾根は本来のコースより一つ東側の尾根で、223mピークを通って御腹川上流のどこかに出るようだ。元に戻るが、どの方向に向かうか悩む。GPSを見て、さらに戻り、一階周回してまた元に戻る。そこから進路を北西に変えて、なんとか本来の尾根付近のコースに出る。本来のコースとの合流点ではよい道が南から来ており、完全にもっと以前に間違えたとわかったが、このときはよもや十字路で間違えたとは思わなかった。
横尾番所跡付近でいきなり道迷い、ミスコースで30分以上のロス、一時を大分過ぎて、尾根コースに乗り、滑りやすい岩と落ち葉の道を慎重に進む。ガイドにあるように時折樹間から展望できる場所に出るが、あいにく雨は上がったものの、曇っていて富士山は見えない。
途中の濡れた岩の道は非常に滑りやすく要注意。水溜りの多いじめじめした林を抜け、林道怒田・福野線に出る。すでに1時45分になった。この場所は見覚えがあり、数年前、MTBのツアーで逆コースで北向地蔵の先からこのコースに入ったことを思い出す。
この林道を左に登ると、北向地蔵尊霊水があり、そのすぐ先に北向地蔵尊。霊水は雨上がりのせいか、やや濁りがあり、飲まずにうがいだけにする。北向地蔵で少し撮影休憩。その先の右側のススキ原があり、左側のガードレールの始まるあたりから左に急下降の旧道があるが、間違えて手前左の林道に入り、荒れた林道尾進むと、右下の沢っぽいススキが原の藪に何か見覚えがある感じ。以前下ったかもしれない旧道はススキ原の先の湿地帯を強引に下って怒田の集落に出たが、この林道はそれよりもさらに南西の沢に出てしまうようだ。道を探索しているうちに薮漕ぎを強いられ、なんとか林道まで戻る。始めに覗いたガードレース手前の急坂の入口にはガイドにあるような赤テープはない。MTBを担いでの急降下をあきらめて、林道をそのまま久留里まで下る。
途中第二久留里隧道手前に久留里城跡への山道入口があり、道標もあるが、道は整備されておらず、藪道で崩れている箇所もありそう。今回は予定大幅オーバーで久留里城跡と資料館は割愛。すでに3時を過ぎているので、ここで吉崎酒造にTELして酒蔵直売所に向かう。途中、何箇所も泉がわいていて、水を汲んでいる市民をどこでも見かけた。久留里は湧き水の都だ。この水を生かして古くから酒造りが盛んだ。その中の一つ、吉崎酒造に到着、時間がなく予約もしていないので、塑像ツアーはあきらめ、直売所を見る。吟醸、大吟醸が多く、普通の純米酒はなかったので、純米吟醸の「ひやおろし」を購入し、お土産とする。さらにはす向かいの藤平酒造に入り、ここで純米酒と辛口純米と梅酒の大瓶(一升瓶)を三本購入し、宅配便を手配していただく。ここで君津市糸川のB氏宅にケータイで連絡するが、通じない。自宅電話も変わっていたのをうっかりして更新しておらず、連絡できないのでショック。とりあえず久留里駅手前の93号線に入り、君津方面に向かう。
車で走ればどうということないが、自転車では、何度ものぼり坂を越えて結構疲れた身にはきつかった。真っ暗だとまったくわからなくなり、GPSも読めなくなるので、ライトは必携。93号線は不規則な曲がり方をしており、何度かコースをミスして再び登ったり下ったり、骨が折れる。覆えど温泉方向に進んでしまい、戻っていよいよ下りになるが、真っ暗の中、ルート取りが困難だったが、最後はケータイで連絡が取れ、無事にたどり着いた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する