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記録ID: 256170
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無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

幌尻断念のペテガリ岳(過去山行)

1995年08月01日(火) [日帰り]
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GPS
09:00
距離
15.9km
登り
1,978m
下り
1,967m

コースタイム

ペテガリ山荘05:00→06:15千米峰06:30→08:00千三百4峰08:15→09:45ペテガリ岳10:00→12:45千米峰13:00→14:00ペテガリ山荘
天候
アクセス
利用交通機関:
自家用車
登山口
2012年12月31日 21:51撮影
12/31 21:51
登山口
ペテガリ山頂
コロボックル(笑)
コロボックル(笑)

感想

過去の山行記録です。

樽前山より幌尻岳に向かったが雨天で河川増水の為、渡渉できずの断念。
無念の撤退。
仕方なく、急遽向かった予備山行のペテガリ岳の記録です。

昨夜の天気予報では、曇り時々雨という程度だった。もちろん、山行にはベストとは言い難いもののここで登らなければ、北海道には林道の運転をする為だけに来たことになりかねない。
「今日は是非」と強い決意で起きたものの朝起きたら雨が降っていた。
「どうしようか」、まったく北海道に来てから、何回この言葉を自問自答したことか。同泊者もまだ思案しているようだ。
しかし、まだ、日高の山にまったく登っていないという気持ちが出発につながった。朝、5時発であった。
山荘よりは、しばらくは小川に沿って進む。歩き始めて、急に熊がこわくなってきた。頼みのカウベルの音も雨でかき消される。
ラジオのホリュ−ムを上げて歩く。道はやがて、小川を離れてジグザグに山の斜面を登り始めた。道は思ったよりずっと良い。かなり手入れされているようだ。
雨は依然として降り続いている。どうしようかという思いがうかぶ。とりあえず、千米峰まで行って様子をみることにした。
6時過ぎ、千米峰に着いた。コ−スタイ1時間半だからクリアしている。調子が良いみたいなので、先に進むことにした。
ラジオの調子が良くないので、おそらく、電池が切れかけていたのだと思い、取り換えようとしたが、電池を間違えてもってきたことに、その時初めて気がついた。単4がいるのに単3を持ってきてしまったのだ。
熊よけにラジオに絶大な信頼を抱いていただけに、このショックは大きかった。
もちろん、自分が悪いのであるが、この天候不順や行く前のごたごたを合わせて考えると思わず、不安を感じてしまう(まったく、川崎大師で厄払いでもしたい心境だった)。
仕方なくカウベルをよく鳴るようにつけなおして、相変わらず、雨がふり続く中を緊張しながら歩き始めた。
「バサバサ!」と前方からの音。「でた〜!」。しかし、それは山鳥だった。一瞬、心臓が止まるかと思うほど驚いてしまった(この後も2回、山鳥に驚かされた)。
道はアップダウンが続くものの思ったより、きつくなく(と、この時は思っていた)、順調に歩いている。
やがて、千三百米峰(と思われる)に到達。8時過ぎ。ここまでは順調に登っている。コ−スタイムを大幅ダウンするようなことがあれば引き返すつもりであったが。
いよいよ、ここから500メ−トルの急な登りとなる。
結構、きつい登りだ。縦走装備で登ったら、確実にばててしまうだろう。登っても登っても単調な登りが続く。雨が降っていて良かったかもしれない。遥か彼方に頂上が見えたらきっと耐えきれないだろう。
もうそろそろかと思ったら、ハイ松帯に変わった。ガイドブックによると約半分。
がっかりしてしまう。「しかしここまで来て引き返すわけには…」。
やがて、標識のようなものが見えてきた。「もしや…」。予感は的中した。標識には「ペテガリ岳」とそう書いてあった。
「着いた…」。10時過ぎであった。
続いてお決まりの証拠写真撮りにうつる。その後、山頂の窪みに身に寄せる。風が強くて寒い。
あたりは一面のホワイト。まったく視界がない。パンをかじりながら、未だ見えぬ日高の山に想いをはせた。
その後は、少し休憩後、下山開始。寒さで身体が冷えきっている。早く降りた方がよい。
天気は一向によくなる気配がない。雨が濡れた岩ですべらない様に慎重に下る。
下り始めて、30分ぐらいで、昨夜の同宿の人々とすれ違う。雨のなか、お互いにかわす言葉も少ない。
行きは、それ程感じなかったが、帰りではかなりのアップダウンを感じる。疲れている為と、心が既に下山後のことにとんでしまっている為か、下りは良いのだが、特に登りになると足が鉛のように重たい。
特に千三百米峰と千米峰の間は非常に長く感じた。コ−スタイムも登りと同じぐらいであったので、きっと本当に遅かったのだと思う。千米峰の手前ではなかなか姿をあらわさない千米峰に怒りを感じて、遂に大声をあげ、怒鳴り散らしながら歩いてしまった。
本当にやっとの思いで千米峰に戻ったときは、もうクタクタであった。しかし、ここからは待ちに待った「下りのみ」。小休止後、本当にこんなところを登ったのかと思うような急な道を下っていく。
どんどん、どんどん下り、やがて沢の音が聞こえてきたときは、ホッとした。
あと少し。こうなると、余裕が出てきて、蕗の葉を取り、傘代わりにして歩いた。
少し後に到着。約9時間の山行であった。

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