ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 2628342
全員に公開
ハイキング
富士・御坂

富士山 山中口登山道および須走口登山道  旧道調査2

2020年10月04日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:05
距離
15.1km
登り
917m
下り
910m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:10
休憩
0:51
合計
8:01
距離 15.1km 登り 917m 下り 915m
7:33
7:34
23
7:57
8:09
66
9:16
9:36
30
10:06
10:12
39
10:51
51
13:00
10
13:09
13:10
41
14:29
ゴール地点
天候 くもり時々小雨
過去天気図(気象庁) 2020年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
小富士林道を黙々と歩くこと1時間、この谷っぽいところを登山道跡とみて調査します。
1
小富士林道を黙々と歩くこと1時間、この谷っぽいところを登山道跡とみて調査します。
山側はこんな感じです。山中口登山道跡と考えています。
山側はこんな感じです。山中口登山道跡と考えています。
苔でフカフカしていますが、踏み跡が続いています。
苔でフカフカしていますが、踏み跡が続いています。
少し緩くなって小富士林道終点のゲートのところに出ました。ビックリです。
少し緩くなって小富士林道終点のゲートのところに出ました。ビックリです。
小富士に向けて砂場の登りです。ここで一日のエネルギーを使い果たす感じです。
小富士に向けて砂場の登りです。ここで一日のエネルギーを使い果たす感じです。
オンダテの草紅葉が始まっていました。だいぶ涼しくなりました。
オンダテの草紅葉が始まっていました。だいぶ涼しくなりました。
小富士に到着。左下の先達小室氏の名前を覚えておいてください。
1
小富士に到着。左下の先達小室氏の名前を覚えておいてください。
小富士〜須走口間のハイキングコース。気になるこの踏み跡を辿ります。
小富士〜須走口間のハイキングコース。気になるこの踏み跡を辿ります。
まずは下から。倒木処理と低木で隠されていますが・・
まずは下から。倒木処理と低木で隠されていますが・・
こんなに立派な踏み跡が続いています。
こんなに立派な踏み跡が続いています。
小富士山参道の石碑の裏に出ました。
後に上の方も歩くのですが、実際は小富士だけに向かう踏み跡ではなく、古御岳神社・山頂に向かうルートでもあり、重要な道なのです。
小富士山参道の石碑の裏に出ました。
後に上の方も歩くのですが、実際は小富士だけに向かう踏み跡ではなく、古御岳神社・山頂に向かうルートでもあり、重要な道なのです。
小富士山参道の石碑。
先ほどの小室氏がこちらにも書いてあります。この石碑は富士講の名残です。
1
小富士山参道の石碑。
先ほどの小室氏がこちらにも書いてあります。この石碑は富士講の名残です。
目の前は平場、廃材があり、二合目跡とされています。
目の前は平場、廃材があり、二合目跡とされています。
平場が合計3段あり、それぞれの役割があったようです。けっこう大きいです。
平場が合計3段あり、それぞれの役割があったようです。けっこう大きいです。
少し下ると県道あざみラインの横を通ります。今年は車が関係者以外通れません。
少し下ると県道あざみラインの横を通ります。今年は車が関係者以外通れません。
旧登山道で下ります。違和感があるのは幅が広いこと。大正5年に登山道を改修して八合目まで馬で行けるようにしたそうです。つまり改修後の道ということになります。
1
旧登山道で下ります。違和感があるのは幅が広いこと。大正5年に登山道を改修して八合目まで馬で行けるようにしたそうです。つまり改修後の道ということになります。
御室浅間神社跡に到着。
御室浅間神社跡に到着。
御室浅間神社跡の奥、小富士に直接至るルートがあったとされています。なんとなく踏み跡があります。
御室浅間神社跡の奥、小富士に直接至るルートがあったとされています。なんとなく踏み跡があります。
かなり立派な踏み跡です。
かなり立派な踏み跡です。
流石にこれはダメです。浸食が進み渡れなくなって廃れたのでしょう。
1
流石にこれはダメです。浸食が進み渡れなくなって廃れたのでしょう。
おっと下の方に立派な踏み跡があるじゃないですか。
重たい荷物を神社前に置きっぱなしです。まぁ誰も来ないからよいか・・
おっと下の方に立派な踏み跡があるじゃないですか。
重たい荷物を神社前に置きっぱなしです。まぁ誰も来ないからよいか・・
ガスで怪しい雰囲気ですが、踏み跡は登山道そのものです。どこまで連れていかれるのでしょうか。
ガスで怪しい雰囲気ですが、踏み跡は登山道そのものです。どこまで連れていかれるのでしょうか。
標高1730mまで下って、やばいと思ったのでトラバースして旧登山道に戻りました。
標高1730mまで下って、やばいと思ったのでトラバースして旧登山道に戻りました。
標高1750mくらいにある九十七丁目の石碑。これを見たかったのです。
1
標高1750mくらいにある九十七丁目の石碑。これを見たかったのです。
旧登山道の浸食を受けてルートが消失している区間があります。
旧登山道の浸食を受けてルートが消失している区間があります。
結局、道幅を広げすぎ、登山者が多く深くなってしまい、大雨でますますひどくなってしまったのです。
結局、道幅を広げすぎ、登山者が多く深くなってしまい、大雨でますますひどくなってしまったのです。
雲切神社跡に到着。2018年発行の富士山巡礼路調査報告書では女人堂跡とされ記載が一致しません。
雲切神社跡に到着。2018年発行の富士山巡礼路調査報告書では女人堂跡とされ記載が一致しません。
旧登山道の標高1880m付近に踏み跡の分岐がありました。
旧登山道の標高1880m付近に踏み跡の分岐がありました。
立派な踏み跡ですね。
立派な踏み跡ですね。
倒木こそ多いが続いています。
倒木こそ多いが続いています。
二合目に出ました。間違いなく登山道の踏み跡。旧旧登山道と呼ばせてもらいます。
二合目に出ました。間違いなく登山道の踏み跡。旧旧登山道と呼ばせてもらいます。
で、小富士山参道の石碑の裏側にある踏み跡を上に向かいます。2018年発行の富士山巡礼路調査報告書では小富士ルートとして調査対象になっていませんが・・
で、小富士山参道の石碑の裏側にある踏み跡を上に向かいます。2018年発行の富士山巡礼路調査報告書では小富士ルートとして調査対象になっていませんが・・
立派な踏み跡が続きます。
立派な踏み跡が続きます。
古御岳神社右側に出ました。その先も続きがあります。
古御岳神社右側に出ました。その先も続きがあります。
神社左側の踏み跡も調査します。
神社左側の踏み跡も調査します。
だいぶ深くなっていますが、間違いなく登山道跡です。
だいぶ深くなっていますが、間違いなく登山道跡です。
下山道の看板がありました。赤くない昔のタイプです。
深くなって岩が露出し、すべりやすくなったため廃道になったかもしれません。
2
下山道の看板がありました。赤くない昔のタイプです。
深くなって岩が露出し、すべりやすくなったため廃道になったかもしれません。
立派な踏み跡が続きます。
立派な踏み跡が続きます。
避難小屋に出ました。かなり広い平場となっており、かつては別の施設だったのでは。
明治の地図に一合目という記載があります。
避難小屋に出ました。かなり広い平場となっており、かつては別の施設だったのでは。
明治の地図に一合目という記載があります。
避難小屋の裏側にも踏み跡が続いています。
避難小屋の裏側にも踏み跡が続いています。
少し勾配がきつくなりましたが続きます。
少し勾配がきつくなりましたが続きます。
こんなところで現下山道に出ました。
こんなところで現下山道に出ました。
すぐに砂払五合です。
1
すぐに砂払五合です。
調査のため下山道を登ります。足跡が無いよ。
1
調査のため下山道を登ります。足跡が無いよ。
ここからブル道を現登山道にトラバース。
ここからブル道を現登山道にトラバース。
登山道の標高2275m付近。これらの看板作業のためだけにブル道分岐があるのか、それともかつて二合八勺の何らかの施設があったのか。
登山道の標高2275m付近。これらの看板作業のためだけにブル道分岐があるのか、それともかつて二合八勺の何らかの施設があったのか。
このあたりが旧二合八勺なのかなと探りますが、わかりません。樹林帯も歩けそうになく旧山中口登山道の終点と考えるのが難しいです。
1
このあたりが旧二合八勺なのかなと探りますが、わかりません。樹林帯も歩けそうになく旧山中口登山道の終点と考えるのが難しいです。
前回気になった標高2135m付近の鳥居跡。ここが旧二合五勺なのか二合八勺なのか。まずは謎のピンクテープを辿ります。途中で見失いました。
1
前回気になった標高2135m付近の鳥居跡。ここが旧二合五勺なのか二合八勺なのか。まずは謎のピンクテープを辿ります。途中で見失いました。
標高2010mくらいの小山北側トラバース道ですが、この奇岩を見せたかったように感じました。ただし下の方はルートが不明瞭でした。
標高2010mくらいの小山北側トラバース道ですが、この奇岩を見せたかったように感じました。ただし下の方はルートが不明瞭でした。
小富士近くになるとルートが明瞭。山中口登山道と思われます。
小富士近くになるとルートが明瞭。山中口登山道と思われます。
小富士の祠の裏、よく見ると小石が積み上げた一角に、首無し地蔵があるじゃないですか。となると江戸時代の地蔵となり、一気に歴史が深くなります。
1
小富士の祠の裏、よく見ると小石が積み上げた一角に、首無し地蔵があるじゃないですか。となると江戸時代の地蔵となり、一気に歴史が深くなります。
小富士林道から今度は下も探ります。
小富士林道から今度は下も探ります。
立派な踏み跡です。
立派な踏み跡です。
まだまだ続きますが、自衛隊の北富士演習場に入ってしまうので深追いは避けます。山中口登山道の可能性が高いです。
まだまだ続きますが、自衛隊の北富士演習場に入ってしまうので深追いは避けます。山中口登山道の可能性が高いです。
本日の収穫。
須走口の深さを知ることになりました。
本日の収穫。
須走口の深さを知ることになりました。

感想

富士山旧登山道の調査は、旧山中口登山道と須走口登山道の調査を行います。
今日は須走口で予想以上の収穫がありました。
調査にあたり、2018年発行の富士山巡礼路調査報告書をよく読み、須走口の調査が意外と甘いのではないかという視点を持ちました。付属資料には1/25000赤色立体図がついており、そこから旧登山道以外の古い道の存在を推測することができます。
ここ数年で大宮口、カケスバタ口、船津口の旧登山道を嗅ぎ分けている者としては、まだ何かあるのでは、というのが本日の調査目的となります。
本日の調査をまとめますと

<須走口編>
・現在五合目の古御岳神社より下には、現在地形図に乗っている旧登山道以外にも、旧旧登山道とみられる連続した踏み跡がある。現在の旧登山道は大正5年に改修されたものである可能性が高い。
・明治〜大正に発行されているポストカードの写真では、御室浅間神社は石段を右側から見ているが、これは旧旧登山道からの印象ではないか。旧旧登山道は低い所にある。現在の登山道は左側から見るが段差がない。
・同様に古御岳神社も現代の我々は左側から正面にかけて見る形になるが、昔のポストカードの写真では右側から見ている。やはり旧旧登山道が右側から攻めているからではないか。
・上の観点は、写真撮影者は最初に何を感じたかで撮影するからで、その素材はポストカードとして販売され旅への感動を伝えることが目的であり、特殊なアングルは使われない、というのがワタクシの持論です。
・砂走五合〜古御岳神社間の旧下山道は、比較的最近まで使われていたようだが、深くなりすぎ、岩が露出してきたため、スリップ事故が多発、廃道になったのではないでしょうか。登るには意外と使えました。
・避難小屋のところが明治の地図で一合目という記載があり意味深です。砂払の小屋があったかもしれません。

<旧山中口登山道>
・須走口二合八勺に至る、という二合八勺跡がわからない。小富士にまっすぐ繋ぐには激しいブッシュがあり歩行不可能=踏み跡なし。ただしブル道の横路分岐が接続している箇所は意味深ではあります。
・旧二合五勺跡とみられる鳥居跡、ここを二合八勺跡と仮定するならば、なんとなくルートは繋げられそう。ただしピンクテープを完全に信用できるわけではありません。
・小富士から下、標高1850m〜1800mの区間は連続性もありかなり濃厚。下の調査を進める必要がある。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:644人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら