ショウガ山(ほぼ山頂までも三角点未確認)時間切れビバーク
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 1,216m
- 下り
- 1,214m
コースタイム
- 山行
- 12:07
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 12:52
- 山行
- 3:06
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:06
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道はありません。 時間切れでビバークしています。 コース図は手書きです。 |
写真
感想
M氏からショウガ山の偵察のお誘いを受ける.最もノーマルと思われる小嵐山経由のルートだが,あくまでも偵察なので行ける所まで...ただ,地形図には小嵐山を過ぎる所まで破線が記されているが,報告によれば取り付きの所から既に道はないとのこと.
05:23【標高480m 小嵐隧道南側(駐車)発】
5時前に着いたがまだ暗く,薄明るくなってから出発とした.隧道に向かって左から急斜面を登る.途中,植林作業用小道があるが,すぐに消える.トラバースぎみに進むと標高530m鞍部.
うすい踏み跡のあるようなないような細尾根を登る.南東進の後,標高780mで北東進に.歩きやすそうな所を選んで登っていく.藪っぽくなって来るが進んでいくと小さなコブに.おそらくここが小嵐山.標識類はないが,2本の木に赤ペンキがついていた.
07:17【標高1002m 小嵐山(と思われるコブ)】
ここから東進.ぶなの混じる細尾根.所々藪は濃いが,歩きやすい所を進む.左手に植林が現れ,その際が進みやすい.が,これもしばらく.程なく植林が現れ一気に歩きやすくなる.ゆるく左に曲がりながら,植林の終わりの地点で休憩.おそらく標高1090m地点で,ここからぶなの急斜面になる.
登りきるとシャクナゲの混じる藪になる.所々に太いぶなが目立つ.細尾根だが,途中にいくつか小ポコがあり,そこはモシャモシャで歩きやすい所を選んでいく.左手に大辻山と西尾根(2010年11月7日に縦走しています)が見え,高さの目安になる.いつしか大辻山も眼下となる.藪はさらに濃くなってくる.登りきると主稜線にでる.が,思わず笑ってしまう程の藪.しかし木の上を泳ぐように進むとすばらしい眺めが...
12:01【標高1570m ツインピーク】
白山がドーンと見えてくる.手前に四塚山・七倉山が大きく,奥に右奥に大汝,さらに右奥に御前峰だ.別山も見える.南に標高1570mピークが目立ち,その左に標高点1609mピークが存在感を示す.その右奥に丸いのは鳴谷山だろう.
東北東に藪を進む.大辻山はすでに低い.ショウガ山本峰はまだ見えず,手前の標高1600mピークが壁のように大きい.わずかに下って登り返し.標高1600mピークまで来ると,ゆるい三角形のショウガ山本峰が見えてくる.まだ遠いぞ.
時刻は既に13時前.明るいうちに下るならここがタイムリミットだろう.今日は偵察だしここで引き返すか,ヘッドライト下山覚悟で先へ進むか.ここまでの厳しい歩みが,先へ進む選択となった.吉と出るか凶と出るか.
藪を進む.意外にピークが近づいてくる.最後の登りを何とかこなすと標高1620mの山頂台地へ.尖ったピークならよいが,1620mの等高線は広い.
14:28【標高1620m ショウガ山山頂台地着】
細長い平坦な地形のため現在地がわからない.等高線は靴下のような形をしているが,屈曲地点がよくわからない.すでに屈曲を過ぎて三角点の近くにいるのか,まだ屈曲を過ぎていないのか.太い杉の木を2本過ぎた高みらしき所で石を探すがわからない.時間も迫っており,いったんあきらめて帰路へとつく.
戻ると登りであまり気づかなかった右カーブがあった.これが屈曲点? とすると先ほど探していたあたりが石のある場所かも.ということで藪を戻ってもう一度杉の木から先ほどの高みの少し向こうまで,左右二手にわかれて探しながら前進する.が,見つからず.平坦地はまだ先に続いているようで,そちらにあるのかも.GPSがいるのか?
15:13【標高1620m ショウガ山山頂台地発】
あきらめて帰路へ.もう明るいうちには下山できない.それどころか,ツインピークまでの密藪は明るいうちに戻っておかねば.アナログ秘密兵器?+M氏の的確なルートファインディングのおかげで帰路はすんなり行けた.それにしても標高点1600mコブをへて標高1570mツインピークまでの長く感じたこと.既に10時間経過して疲れもあるうえ,このほぼ水平の移動には体力を使う.
ツインピークからもアナログ秘密兵器+M氏の的確なルートファインディングでどんどん下る.西向き斜面とはいえ,日が傾いてくると徐々に暗くなってくる.ヘッドライトを使うが18時を過ぎると一気に暗くなる.新月で月明かりはなし.登りでつけたしるしで次のしるしを探すがわからず.これ以上は危険か.標高1400mくらい?登りルートは外していないので,道迷いではなく時間切れ.
18:15頃?【標高1400mくらい? 行動停止】
木に覆われた平坦地で一夜を明かすこととする.ツェルトとエマージェンシーブランケットでじゅうぶん暖かい.小松の街灯りなど見え,携帯はつながると考えていたが,圏外であった.車は隧道わきのダム湖そばに駐車してありちょっと気がかり.通報でもされて携帯に連絡がつかず,騒ぎになるとシャレにならない.明日気づいたらヘリコプターが飛んでいた,なんて事態になったら立場がない.
時々動物の足音が聞こえたり,風が強まったり.あまり眠れなかった.寝る前は一面に星が見えていたが,未明からはガスがかかったのか,時折見える程度となった.エマージェンシーブランケットの効果はじゅうぶんで,これにくるまると,この時期ではさほど寒さを感じなかった.季節外れに気温が高めだったのも幸いしたかもしれない.
05:50【標高1400mくらい? 行動再開】
片付けをして,歩けるくらい明るくなってから行動再開.幸い次のしるしもすぐに見つかり,あとはどんどん下るだけ.登りが必死だったためかあまりルートの記憶がない.それでもぶなの混じる藪を下り,記憶にある大きな杉の木まで戻って来た.もう少し下るとぶなの急斜面.その下は植林.あとは尾根に乗っかって小嵐山を目指す.
小嵐山からはいくつかの尾根分岐に注意して下るだけだが,さすがに脚に来ている.M氏についていくのがやっと.隧道上鞍部に戻って来た.M氏によるとこの鞍部のすぐ下の大岩にお地蔵さんがあるらしい.寄ってみるとたしかにありました.行きにお地蔵さんに挨拶せずに行ったため,このような山行になったのかなと2人で話してました.
最後の急斜面を慎重に下ると小嵐隧道の横から道路に降り立つ.
08:56【標高480m 小嵐隧道南側(駐車)着】
無事に降りて来られてM氏に感謝です.実は山でのビバークは初めてでした.臆病者なので独りだったらビクビクしまくりだったと思います.ポケットには大量のお土産.これを掃除して,着替えてから帰路へ.
携帯電話が圏外であったとはいえ多数の方にご心配・ご迷惑をおかけ致しました.アマチュア無線での連絡も試みたのですが,145MHz・433MHzともにCQを出しても反応がなく...非常通信とする程ではないかとの判断でした.お詫びいたします.
注意:今回のコースは登山道がありません.距離が長いうえ,密藪もあり,道迷いの危険がとても高いです.本報告はこのルートを推奨するコースガイドではありません.
→1週間も経たない2012年9月22日に別ルートから山頂まで往復し三角点も確認しました(レコあり=記録ID 2643819)。
(2020年10月13日にアップロードしました。当時公開していたホームページ(閉鎖)からの抜粋です。)
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