甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳


- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 2,366m
- 下り
- 2,407m
過去天気図(気象庁) | 2009年09月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
飛行機
|
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
南アルプス遠征、百名山の欲張り三山一気登り
(仙丈ケ岳(3032m)・甲斐駒ケ岳(2967m)、予備日で北岳(3193m))
【日 程】2009年9月19日(土)-23日(水)
【行 程】
●9月19日 移動 9:10福岡空港-(飛行機)10:35静岡空港-(マイカー)-15:27芦安駐車場着
●9月20日 仙丈ケ岳 4時起床
5:10芦安駐車場-(バス)-6:00広河原- 6:20広河原-(バス)-7:00北沢峠
7:48北沢駒仙小屋テント設営後出発-10:00小仙丈ケ岳-11:48仙丈ケ岳山頂-12:44馬の背ヒュッテ-14:24北沢峠-14:55北沢駒仙小屋テント場着
●9月21日 甲斐駒ケ岳、4時起床
5:20北沢駒仙小屋テント場出発-5:52仙水小屋-6:16仙水峠-7:27駒津峰-7:46六万石-7:49直登分岐-8:33甲斐駒ケ岳山頂-9:45摩利支天-10:45駒津峰-11:17双児山-12:14北沢峠-12:21北沢駒仙小屋テント場
移動 12:50北沢峠発-(バス)-13:30広河原着-13:37広河原山荘テント場着
●9月22日 北岳 3時起床
4:20広河原山荘発-6:10二俣-8:00八本歯のコル-8:58北岳山頂-10:15八本歯のコル-11:17二俣-12:38広河原山荘
移動 13:10広河原発-(バス)-14:00芦安温泉-(温泉)-15:20芦安発-(マイカー)-19:00清水市-(JR)-20:00島田市
●9月23日 移動7:20島田駅-(バス)-8:40静岡空港-(飛行機)-10:10福岡空港
【天 気】19日くもり、20-21日快晴、22日曇りのち雨、23日くもり
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●9月19日 移動 9:10福岡空港-(飛行機)10:35静岡空港-(マイカー)-15:27芦安駐車場着
あそ望山岳会に入って2年目、ザックやシュラフ、登山靴と道具もそろってきたので本格的な山登りをしたいと思いはじめたのが6月である。会山行の北アルプス遠征は仕事の都合で参加できなかったので、静岡在住の友人に、どこか山登りに行かないかと誘ったところ行こうということになった。行けるのはお盆の期間中か秋のシルバーウィークということで自分の都合も考えて、シルバーウィークに行くことになった。行くのは南アルプスの甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳である。ここは標高約2000mの北沢峠をベースに3000m級の百名山二峰が手軽に登れるということで友人が選択してくれた。
それが決まった後に、会山行が悪天候のため中止になり、有志で北アルプス遠征に行こうということになり、お盆前に企画された。欲張りかどうかはおいといて、この山行にも参加することになり、贅沢にも年に2回の遠征登山を経験することができた。
では、南アルプス遠征の報告である。
まずは、交通手段をどうするか相当に悩んだ、今年二回目の遠征ということもあり、できるだけ節約するため夜行バスが一番安いとか、友人と待ち合わせ場所も長野県側にするか山梨県側にするか、登山口まではバスでしか行けないとか、何もかもが手探り状態で、ガイド本やインターネットでいろいろと調べ、結局、開港したばかりの富士山静岡空港まで福岡空港からJALパックで行くのが一番安く行ける(往復航空券とホテル1泊付きで3万ちょっと(^v^))ということで、贅沢にも飛行機で行くことになった。盆前に行った北アルプス遠征時の1000円高速の渋滞運転とは雲泥の差であった(^^ゞ。
静岡空港まで友人のマイカーで迎えに来てもらい、一路、広河原行きバスが運行している芦安温泉に向かった。空港からでも125km全部田中君に運転してもらった。ありがとう。
昼食や食糧買い出しをしながら約5時間で芦安に到着、駐車場はほぼ満車だったが、どうにか空きスペースを見つけ駐車場にテントを設営できた。ひとときの思い出話を肴に杯を重ね、翌朝一番のバスを待つことにする。
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●9月20日 仙丈ケ岳 4時起床
5:10芦安駐車場-(バス)-6:00広河原- 6:20広河原-(バス)-7:00北沢峠
7:48北沢駒仙小屋テント設営後出発-9:04大滝頭(5合目)-10:00小仙丈ケ岳-10:46仙丈ケ岳山頂下で昼食- 11:48仙丈ケ岳山頂着-11:57仙丈ケ岳山頂発-12:07仙丈小屋-12:44馬の背ヒュッテ-12:54 5合目分岐-14:10大平山山荘-14:24北沢峠 ビール飲む-14:47北沢駒仙小屋-14:55テント場着
朝4時起床、朝一のバスに乗るためバスステーション(バス停に毛が生えた程度)に行くと、すでに大勢の登山客が行列をなしていた。バスは全部で5〜6台くらい、全部が超満員である。どうにか座席に座れたから良かった。みんな大型のザックを膝の上に載せている。この状態で1時間ほど揺られると、広河原に着いた。ここは去年の会山行の場所だ、ここから北岳へ登ったんだなあと思いつつ、北沢峠行きのバスに乗り換える。今度はマイクロバスだ、3,4台しかないけど、みんな乗り換えられるのだろうかと心配していたが、広河原が目的地の人もいるのか、北沢峠行きに全員乗ることができた。そこから30分ほどで峠に着いた。峠からテント場まで歩いて15分ほど、テント場はカラフルなテントでいっぱいであった100張りくらいあるだろう。明日登る山頂が真っ白で独特な形をした甲斐駒ケ岳も見える。ほどよいスペースを確保しテントを設営して食糧・水その他の日帰り装備をデイバッグに詰め込んで、早速、仙丈ケ岳へ向かう。荷物は日帰り分なので足も軽やかだ。心配していた天気も最高だ。五合目も過ぎ樹林帯を抜けハイマツ帯へでると雄大な景色が目に飛び込んできた。遠く北アルプスには、つい先日登った特徴的な槍ヶ岳が見える。南には日本で2番目に標高が高い北岳を望み、北岳の向こうにはちょこんと富士山が頭を出している。まだまだ山頂にはほど遠いが、周りの景色に圧倒されてしまっていた。山頂の方を見るとかなりのこう配でまだまだ先の方だ。
出発して2時間余りで小仙丈ケ岳についた。氷河が削った大仙丈カールや甲斐駒ケ岳、ギザギザの鋸岳、その向こうには八ヶ岳がみえる。少し南側をみるとこれもまた独特な形のオベリスクを山頂に持つ鳳凰三山のひとつ地蔵岳も見える。さらに南を見るとさっきは頭しか見えなかった富士山がなだらかな裾野まで見えるようになった。雲ひとつない天気に本当に感謝した。ひとしきり風景を堪能して仙丈ケ岳へ向かう。山頂は人でいっぱいだ、それほど広くないようである。風もかなり吹いているようだ。風を避けて山頂の手前で昼食にした。お腹を満たして、山頂へ向かう。山頂では今まで見えなかった伊那市を中心とする伊那谷が見えてきた、その向こうには中央アルプスの山脈が見える。その向こうには乗鞍岳や御嶽山も見えるようである。
山頂の景色の名残を惜しみつつ下山を始める。山中のすぐ下には仙丈小屋があり小休止、山頂近くにも関わらず水場があった。9月だというのに水しぶきの周辺は氷柱ができていた。改めて九州の山との違いを感じる。高度をどんどん下げていくと樹林帯に入りナナカマドの赤い実が印象的であった。トリカブトなどの高山植物もまだちらほらと見かけることができる。馬の背ヒュッテ、大平山荘を経由して北沢峠へ向かう。北沢峠の長衛荘で山登り後の一杯、生ビールを頂いた「うまい!」。人心地ついてテント場へ戻る。16時には夕飯の用意をして、缶ビールで乾杯、焼酎の水割りを飲んでひと時をすごす。明日も早いので19時には就寝した。
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●9月21日 甲斐駒ケ岳 4時起床
5:20北沢駒仙小屋テント場出発-5:52仙水小屋-6:16仙水峠-7:27駒津峰-7:46六万石-7:49直登分岐-8:33甲斐駒ケ岳山頂着-9:15甲斐駒ケ岳山頂発-9:45摩利支天-10:45駒津峰-11:17双児山-12:14北沢峠-12:21北沢駒仙小屋テント場-12:39北沢峠
移動 12:50北沢峠発-(バス)-13:30広河原着-13:37広河原山荘テント場着
今日も早起きだ!
朝には弱いが山に行くとなぜか早起きになる。寝るのが早いからか(^^ゞ。
明日は予備日にしていたが、今日も天気がよく順調に予定をこなせそうだ、となると明日1日どうするか、天候は崩れてきそうだが、もし登れるなら北岳に登ろうということになった。
北沢峠から広河原行きのバスは最終が15:30なので、7時間行動として5時発−12時着、余裕を持って行動できる。もし間に合わなければ北岳はあきらめることにする。
ということで、5時スタートできるように4時起床、まだ真っ暗だ。朝食をすませ、テント場を立ったのは5時少しすぎ、薄暗い中、仙水小屋経由ルートを進む。仙水峠少し手前から陽が昇り始め山頂には陽の光が当たっている。あたりは5,60cm径の岩がごろごろしている。自然に造られた石垣のような感じだ。順調に足を運び仙水峠に着いた。雲海の上に太陽が昇り、真っ白な甲斐駒ケ岳山頂と摩利支天が見えた。ここから一気に標高差500mを登る急こう配だ。ペース配分をゆっくり目にし、時折休憩をとりながら木の根にしがみつきながら、喘ぎ喘ぎ登っていく。ぐんぐんと高度を上げ駒津峰に着く。昨日より雲が多いが眺めは良い。中央アルプスに富士山、鳳凰三山を見ることができる。残念ながら北アルプスは霞んでいる。大きな岩「六方石」を通過し幾分標高をさげ直登コースの分岐点についた。ガイドブックには危険と書いてあったが、おじさんおばさんも登っているし、クライミングを経験しているので直登コースを選択した。真っ白な岩に風化した白い砂が一面にある。踏み跡をたどりながら、かなり楽しく登ることができた。後ろには昨日登った仙丈ケ岳の大仙丈カールもしっかり見てとれる。クライミングと風景を楽しみながら山頂についた。標高は3000mに足りないが独特の山容で面白い山だ。山頂からは八ヶ岳も見える。摩利支天を眼下に眺め、昼食にする。登山客はかなり多い、次から次へと登ってくる。ひとしきり景色を堪能して、摩利支天へ向かう。下山道も真っ白で、独特のトレイルだ、下からは何十人もの登山客が列をなして登ってくる。トラバース道を避けて摩利支天へ直行する。踏み跡があまりないのでルートをきっちり見定めないと降りられないところに出る可能性もあるので注意が必要だ。摩利支天から甲斐駒ケ岳を見返す。山頂の南側と北側ではその趣が全く異なっている山だった。仙丈ケ岳(南西側)から見る甲斐駒ケ岳は白いなだらかな山容だが、北側は鋭く切り立った断崖である。ここを登る人もいるのかなと思いつつも、摩利支天を後にした。
帰りはトラバース道を六方石まで戻る。駒津峰・双子山を経由して北沢峠を目指す。駒津峰から北沢峠までのルート時間は1時間50分、駒津峰で10:45なので、急げば一本早いバスに間に合いそうである。1本違いで2時間半も違うので急ぐことにした。北沢峠に降りてきたのが12:14あと35分でバスが出発する、下山後の楽しみのビールも飲まずテント場へ急ぎ超特急で撤収し北沢峠まで20kg近いザックを担いで走った。すでにバス停では行列ができている。多分バス1台にはおさまらない人数だったが、数台のバスが来るということで安心した。時間に余裕ができたので待ち時間の間に缶ビールで乾杯した。山登りより北沢駒仙小屋テント場から北沢峠バス停までの行程が一番きつかったかもしれない。
午後2時前に広河原に到着する。明日の予備日は北岳に登ることにしたので、広河原山荘のテント場に泊まることにする。あたりには馬鹿でかいアザミの花が咲いている。富士アザミとかいうそうだ。心配なのは天候が下り坂に入っていることである。明日はかなりの確率で雨が降りそうだ。雨が降る中を登っても仕方が無いので、天候次第で態度を決定することにした。山荘の人に明日の天気を聞くと午前中はどうにか持ちそうだということだった。最短時間で登れるルートの大樺沢のルートを登ることにした。帰りは別ルートも歩きたかったが時間優先ということで同ルートを下山する。また、途中で天候が崩れだしたら引き返すことにした。それから、広河原から芦安駐車場までの最終バスが16:10、これを逃したら飛行機に乗れないことになるので、時間的余裕を作るために翌朝は3時起床とした。
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●9月22日 北岳 3時起床
4:20広河原山荘発-4:42白根御池分岐-5:04鉄パイプの橋-5:34北岳山頂が見える朝焼けきれい-5:39 2つ目の鉄パイプの橋-5:52北岳バットレスの全容が見える-6:10二俣-6:27雪渓-7:32上部二俣-8:00八本歯のコル-8:22トラバース道分岐-8:38吊尾根分岐-8:58北岳山頂着-9:40北岳山頂発-9:51吊尾根分岐-9:59トラバース道分岐-10:15八本歯のコル-10:44上部二俣-11:17二俣-12:25白根御池分岐-12:38広河原山荘発-13:10広河原発-(バス)-14:00芦安温泉着
移動 15:20芦安発-(マイカー)-19:00清水市-(JR)-20:00島田市
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●9月23日 移動 7:20島田駅-(バス)-8:40静岡空港-(飛行機)-10:10福岡空港
夕方発の飛行機もあったが熊本へ帰ってゆっくりしたいと思い、早い飛行機に乗った。着陸時もだったが、静岡空港発の飛行機は駿河湾上空に出て360度旋回をしてくれる。これは左右どちらの座席に座っても富士山を見られるようにという配慮かと勝手に想像した。このJALの飛行機も今は飛んでいない。今回の山行は着陸時から5日間、毎日富士山を見ることができた。こんなに富士山を見ることもないだろうと思いながら九州へ戻った。
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