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Yamareco

記録ID: 2703719
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
蔵王・面白山・船形山

渓谷を越えて辿り着いた南面白山

2020年11月01日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:46
距離
10.6km
登り
949m
下り
930m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:59
休憩
0:48
合計
6:47
8:14
181
11:15
11:15
78
12:33
13:21
100
15:01
面白山高原駅
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2020年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
東北の山としては珍しく公共交通機関でのアクセスが良い。JR面白山高原駅から徒歩0分に登山口がある。その代わり駐車場に乏しい。駅前駐車場が満車の場合、スキー場ゲレンデ跡地にあるコスモス園の駐車場を利用することも可能。トイレあり。登山届ポストは…あったような、なかったような…。
コース状況/
危険箇所等
登りに使った権現様峠へ向かう道は渓谷沿いの崖の上をへツル道で、一歩間違えたら谷底まで滑り落ちる場所が何か所かある。ロープなどの補助も限定的なので、中級者以上かつ複数人数での入山をオススメ。渡渉もあり水線と同じ高さを歩く場所もあり雨天時は立ち入らないほうが無難。
その他周辺情報 かつては駅前に数軒の商店や食堂などがあったようだが今は廃業したようだ。山寺まで降りれば、複数の商店や食堂などがある。
登山口は面白山高原駅のすぐそば。登山の準備をしていると仙台方面からの列車が到着し、大勢のハイカーが降りてきた。
登山口は面白山高原駅のすぐそば。登山の準備をしていると仙台方面からの列車が到着し、大勢のハイカーが降りてきた。
旧面白山高原スキー場の建物脇が登山口。混み合うかと警戒したが、列車から降りた人は大半が別の登山口へ向かったようだ。
旧面白山高原スキー場の建物脇が登山口。混み合うかと警戒したが、列車から降りた人は大半が別の登山口へ向かったようだ。
いきなり大きな滝が見えた。見覚えがある。そうそう、以前面白山に登った時、帰路にこの道を通ったっけ。
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いきなり大きな滝が見えた。見覚えがある。そうそう、以前面白山に登った時、帰路にこの道を通ったっけ。
この吊橋にも記憶がある。なんか補強されているが、前からこんな感じだったかな?
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この吊橋にも記憶がある。なんか補強されているが、前からこんな感じだったかな?
美しい渓谷を遡っていく。その名も紅葉川という。
美しい渓谷を遡っていく。その名も紅葉川という。
名前の通り紅葉が美しい場所だ。季節的には紅葉の盛には少し遅いかもしれないが、まだ十分に楽しめる。
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名前の通り紅葉が美しい場所だ。季節的には紅葉の盛には少し遅いかもしれないが、まだ十分に楽しめる。
分岐点が現れた。ここは右手の「権現様峠」に向かう。ここから先は初めて通る道だ。
分岐点が現れた。ここは右手の「権現様峠」に向かう。ここから先は初めて通る道だ。
権現様峠コースに入った途端、道幅がせまくなった。谷底に向けて路肩は切り立ち高度さはグングン増していく。
権現様峠コースに入った途端、道幅がせまくなった。谷底に向けて路肩は切り立ち高度さはグングン増していく。
際どい場所にはお助けロープが張られている。しかし、路面を落ち葉が覆い隠していることもあり緊張を強いられる場面が続く。
際どい場所にはお助けロープが張られている。しかし、路面を落ち葉が覆い隠していることもあり緊張を強いられる場面が続く。
写真ではイマイチ怖さが伝わらないと思うが、斜面を横切る場面では特に足元に注意が必要だった。落ち葉の下は空洞だった…なんてことがあれば滑落必至だ。
写真ではイマイチ怖さが伝わらないと思うが、斜面を横切る場面では特に足元に注意が必要だった。落ち葉の下は空洞だった…なんてことがあれば滑落必至だ。
落ちたら谷底まで止まれそうにないし。死なないまでも大怪我だな、こりゃ。
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落ちたら谷底まで止まれそうにないし。死なないまでも大怪我だな、こりゃ。
はるか下に見えていた川底が我々に追いついてきた。今度は川底を歩くという。水線間際は落ち葉とヌメリのコラボレーションで滑る。怖いなぁ…。
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はるか下に見えていた川底が我々に追いついてきた。今度は川底を歩くという。水線間際は落ち葉とヌメリのコラボレーションで滑る。怖いなぁ…。
んじゃ、ここから渡りまーす!
…この後、この男に悲劇が訪れる。一歩踏み出した先の岩が、まるで氷のようにツルッツルに滑ったのだった。当然、ドボン…ですよ。大きな怪我はしなかったものの、カメラを落としてしまいそれ以来不調になってしまった。
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んじゃ、ここから渡りまーす!
…この後、この男に悲劇が訪れる。一歩踏み出した先の岩が、まるで氷のようにツルッツルに滑ったのだった。当然、ドボン…ですよ。大きな怪我はしなかったものの、カメラを落としてしまいそれ以来不調になってしまった。
再び川底と登山道の比高が広がっていく。
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再び川底と登山道の比高が広がっていく。
このように途中にはいくつもの滝が現れる。その度に登山道は高巻きを繰り返す。
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このように途中にはいくつもの滝が現れる。その度に登山道は高巻きを繰り返す。
写真を撮る余裕があるのは、比較的平穏な場所だ。片側は崖、片側は岩壁…などという場所では、とても立ち止まって撮影などできない。
写真を撮る余裕があるのは、比較的平穏な場所だ。片側は崖、片側は岩壁…などという場所では、とても立ち止まって撮影などできない。
雷神瀑布というひときわ大きな滝が出てきた。水量、落差ともなかなかのもので見ごたえがある。
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雷神瀑布というひときわ大きな滝が出てきた。水量、落差ともなかなかのもので見ごたえがある。
両側が切り立った渓谷に降り注ぐ滝を上から見た。なんとなく九州の高千穂峡を思い出す。
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両側が切り立った渓谷に降り注ぐ滝を上から見た。なんとなく九州の高千穂峡を思い出す。
岩に穿たれた水路を歩く。さっきの転倒の恐怖が蘇り、恐る恐るしか進めない。
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岩に穿たれた水路を歩く。さっきの転倒の恐怖が蘇り、恐る恐るしか進めない。
なんだか沢登りでもしているかのようだ。再度のドボンは勘弁だなぁ。
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なんだか沢登りでもしているかのようだ。再度のドボンは勘弁だなぁ。
そうかと思えばまた谷底と登山道の比高が半端ない高さになってしまった。もはや谷底が見えないレベル。
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そうかと思えばまた谷底と登山道の比高が半端ない高さになってしまった。もはや谷底が見えないレベル。
そしてしばしば現れる崩壊斜面。地面は安定しているが、なにせ谷底まで一本の木も無い。足を滑らせたら終わりだ。
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そしてしばしば現れる崩壊斜面。地面は安定しているが、なにせ谷底まで一本の木も無い。足を滑らせたら終わりだ。
ようやく沢の源頭部まで登ってきた。ふぅ…生きた心地がしなかったぜぇ…。
ようやく沢の源頭部まで登ってきた。ふぅ…生きた心地がしなかったぜぇ…。
沢底から一気に尾根に抜ける。
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沢底から一気に尾根に抜ける。
ようやく平穏な景色になってきた。地形図の等高線もゆったりした間隔になっている。
ようやく平穏な景色になってきた。地形図の等高線もゆったりした間隔になっている。
…いや、地形図に現れない、細かな部分でまだ油断できないな。涸れ沢が縦横に走っていて一筋縄ではいかない高低差がある。
…いや、地形図に現れない、細かな部分でまだ油断できないな。涸れ沢が縦横に走っていて一筋縄ではいかない高低差がある。
道を横切るように赤い蛇が横たわっていた。ジムグリ…かな。寒いからかピクリとも動かない。あのー、またぎますよ? 飛びかかってこないでね?
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道を横切るように赤い蛇が横たわっていた。ジムグリ…かな。寒いからかピクリとも動かない。あのー、またぎますよ? 飛びかかってこないでね?
相変わらず雨裂のような溝はあちこちにあるが、それでも平坦な地勢になってきた。峠は近いか?
相変わらず雨裂のような溝はあちこちにあるが、それでも平坦な地勢になってきた。峠は近いか?
「大権現」と彫られた石碑がある。権現様峠の名の由来となったものだろう。
「大権現」と彫られた石碑がある。権現様峠の名の由来となったものだろう。
石碑からまもなく峠の分岐点に到着した。
石碑からまもなく峠の分岐点に到着した。
思ったよりだいぶ時間がかかってしまった。ここからは少しペースを上げて南面白山を目指す。
思ったよりだいぶ時間がかかってしまった。ここからは少しペースを上げて南面白山を目指す。
…でも、この雨裂がなかなか先へ進ませてくれんのよね。
…でも、この雨裂がなかなか先へ進ませてくれんのよね。
落ち葉の下には滑りそうな一枚岩。なんかのトラップだろうか…。
落ち葉の下には滑りそうな一枚岩。なんかのトラップだろうか…。
なんだか変な感じがすると思ったら大東岳に向かって進んでいた。道を間違ったわけではないが、方向感覚が狂う場所だなぁ。
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なんだか変な感じがすると思ったら大東岳に向かって進んでいた。道を間違ったわけではないが、方向感覚が狂う場所だなぁ。
登山道は途中から向きを変え、ちゃんと南面白山へ向かってくれた。
登山道は途中から向きを変え、ちゃんと南面白山へ向かってくれた。
山頂直下の急登を黙々と登っていく。すると、またしても出会ってしまいました。アイツに…
山頂直下の急登を黙々と登っていく。すると、またしても出会ってしまいました。アイツに…
でたー! 熊だ−!
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でたー! 熊だ−!
遊んでないで登るよ!
遊んでないで登るよ!
急な坂を登りきると登山道は三叉路になっていた。この三叉路の広場が山頂のようだ。
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急な坂を登りきると登山道は三叉路になっていた。この三叉路の広場が山頂のようだ。
目の前には大東岳がのっそりと身を横たえていた。
目の前には大東岳がのっそりと身を横たえていた。
ということは、この谷の先には秋保温泉が?
ということは、この谷の先には秋保温泉が?
三叉路から続く道は小東岳へと続いていく。そのはるか先には蔵王の山々がある。
三叉路から続く道は小東岳へと続いていく。そのはるか先には蔵王の山々がある。
おお、よく見れば仙台の町が見えるじゃないの。山形と仙台は本当にすぐ近くなんだなぁ。
その向こうの青いのは海だろうか。
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おお、よく見れば仙台の町が見えるじゃないの。山形と仙台は本当にすぐ近くなんだなぁ。
その向こうの青いのは海だろうか。
視線を転じれば山形の町並みと、白いのは朝日連峰だろうか。
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視線を転じれば山形の町並みと、白いのは朝日連峰だろうか。
となると少し南側にあるのは飯豊山…かな。名だたる名山達はすでに雪化粧を済ませたようだ。
となると少し南側にあるのは飯豊山…かな。名だたる名山達はすでに雪化粧を済ませたようだ。
隣りにあるのは面白山。今朝見かけた大勢のハイカーは向こうに登ったのだろうか。
隣りにあるのは面白山。今朝見かけた大勢のハイカーは向こうに登ったのだろうか。
三角点は標識がある広場から少し離れた場所にある。
三角点は標識がある広場から少し離れた場所にある。
下りは面白山高原駅に直に降りる道を採る。こちらもなかなかの急勾配。おまけに落ち葉で路面が見えない。
下りは面白山高原駅に直に降りる道を採る。こちらもなかなかの急勾配。おまけに落ち葉で路面が見えない。
途中からは沢底のような地形となり岩がゴロゴロしてきた。浮き石が多く気を使う。
途中からは沢底のような地形となり岩がゴロゴロしてきた。浮き石が多く気を使う。
あたり一面落ち葉に覆われているので、パッと見どこが踏み跡なのか良くわからない。テープを頼りに進む。
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あたり一面落ち葉に覆われているので、パッと見どこが踏み跡なのか良くわからない。テープを頼りに進む。
こんな斜面のトラバースもある。午前中の渓谷沿いの道を思い出し少々うんざり。
こんな斜面のトラバースもある。午前中の渓谷沿いの道を思い出し少々うんざり。
しかし、そんな区間も長くは続かず、道はやがて穏やかになってきた。
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しかし、そんな区間も長くは続かず、道はやがて穏やかになってきた。
スキー場のゲレンデ跡に出て生還を確信した(笑
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スキー場のゲレンデ跡に出て生還を確信した(笑
向かいの斜面に奇妙な模様が見えた。わざとあんなふうに木を植えたのだろうか。
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向かいの斜面に奇妙な模様が見えた。わざとあんなふうに木を植えたのだろうか。
リフトの残骸が見えてくるとゴールも近い。
リフトの残骸が見えてくるとゴールも近い。
背丈を超える高さに育ったススキが、施設が放棄されてからの年月の長さを物語る。登山道部分だけでも刈払していなければ、とっくに廃道だろう。
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背丈を超える高さに育ったススキが、施設が放棄されてからの年月の長さを物語る。登山道部分だけでも刈払していなければ、とっくに廃道だろう。
コスモス畑が見えてきた。面白山コスモスベルグというらしい。
コスモス畑が見えてきた。面白山コスモスベルグというらしい。
少々盛りは過ぎていたが、ゲレンデ跡一面に咲くコスモスはなかなかのものだった。
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少々盛りは過ぎていたが、ゲレンデ跡一面に咲くコスモスはなかなかのものだった。
南面白山を振り返る。ここから見るとのペッとした凡庸なシルエットに見える。
南面白山を振り返る。ここから見るとのペッとした凡庸なシルエットに見える。
スキー場の廃墟とコスモスベルグを後に駅に向かう。
スキー場の廃墟とコスモスベルグを後に駅に向かう。
無事に面白山高原駅に到着。朝よりさらに車が増えていた。
無事に面白山高原駅に到着。朝よりさらに車が増えていた。

感想

山形プチ遠征、二日目は南面白山に登ってきました。
隣の面白山には以前登ったことがあるので、なるべく経路が重ならないように権現様峠コースから周回する道を選択しました。
渓谷沿いのコースなので、ある程度険しい道程になるのは覚悟していましたが、これがまた想像以上の道で現地で戸惑ってしまいました。路肩のしっかりしない道、谷底までの比高が高い場所、滑りやすい岩、落ち葉に埋もれる路肩欠損箇所などなど。個人的には剣岳より怖かったですね。険しさでは劔岳が圧倒的ですが、ガチガチに整備されていて鎖や足場にも信頼感があります。こちらはたとえロープが張っていても体重を預ける気になれませんでした。実際、あちこちで抜けた支点を目にしましたし。どおりで入山記録が少ないわけだよ…。
里山をハイキングするという軽い気持ちで入ったわりには、なかなかガチな登山となってしまいました。

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