三田原山BC 巨大雪庇に注意!
- GPS
- 05:24
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 466m
- 下り
- 1,562m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
稜線上の雪庇がかなり発達しているので、状態確認していない限りは縁には寄らないこと。 |
写真
感想
今回は三田原山に登ってみたいというTちゃん夫妻のリクエストにお答えして三田原山へ行ってみることに。荒れ気味のお天気だったので一応サブルートで2本くらいを想定しながら登ってみました。
前日の積雪のため上部の高速リフトは10時オープン。少し早めにリフト乗り場に到着したのでここでシールを装着してスタートを早くできるようにしました。一番手でラッセル開始したけれども思ったより雪が深く雪崩れる沢の手前で先頭交代。結局は12名ほどでラッセルを回しておりました。
その途中で先日黒姫山でお会いしたテレマーカーさんと偶然の再会♪今回は別のお友達を連れられての山だそうで、今日は涸沢を滑る予定とのことでした。力強いラッセルで全然追いつけませんでした、恐縮です。。
稜線までは順調で2時間弱で到着。初心者3名を含むパーティーにしてはなかなかのタイムかも。先行して自分は状況がいいなら赤倉に抜けたい魂胆で滑走準備後外輪山側のピットチェックを行いましたが、結果はEasy。。タップ15回ほどで上部30cmがズルっと剪断。滑りが少しメンバーもいて6人となると行動線が伸び過ぎてカバーしきれないため、今回は危険の少ない南斜面を落とすことに決定。
・・・とピットチェックを終えた時でした。。一緒に登っていた別パーティーの方から「雪庇から1人落ちてしまったので助けてください」と救助要請を受けました。話を聞いてみると再会したテレマーカーさんが落ちてしまったとのことで、ひとまず経験者の自分ら2人が向かうことにし、残る4人には風を避けるための穴を掘って待機。寒い場合はツェルトに包まって待つように指示し、救助活動を手伝うため現場へ向かいました。
現場を見ると雪庇が崩落して一緒に外輪山の内側へ落ちた模様。雪庇の向こう側を確認するため、一気に落ちないよう慎重に掘り進んで行っていました。現場で勝つ党に当たったのは5人。4人で雪庇を掘り進みながら1名は携帯で警察へ連絡。何とかギリギリ向こう側が覗けるくらいまで掘ったところで居合わせたソロの方が様子を伺う。雪庇崩落により内側の急斜面は雪崩が誘発しており、呼びかけても声が返ってこないところを見ると完全埋没の可能性も。。さらに雪庇から斜面までは10mほど距離があり、とてもじゃないが現場から内側に滑り込むことは不可能と判断。
その後警察に再度電話したところ転落した方から連絡があり無事を確認。ただし足を怪我していて動けないとのことでした。ショベルテストの結果を見るに内側に滑り込むのは危険、同行されていたお二人とソロの方にはその旨を伝え、自分たちは南斜面を下山の途につくことにしました。3人はもう1時間ほど呼びかけを行ってから下山するとのことで我々は現場を離れ下山することに。
下山は定番の池ノ峰の東側を滑り込むコース。最初の急斜面が終わるとツアースキーのような緩やかな斜面が続きます、やぱりザラメが良さそうです。最後は林道のフラット移動が辛い。。。2時間ほどでゲレンデ到着。ここはまったり系BCなんですねー、春にテレマークで来るのが良さそうな予感です。テレでツリー滑れる気がしないけど(^^; 初心者3名を含むツアーでしたがこちらは無事に完了することが出来ました。稜線での待機がちょっと大変だったかもしれなかったけど、スケールの大きな斜面を滑ることが出来て満足の模様でした。
ゲレンデに到着し警察の方に現場にいた旨説明すると既に設置されている捜索本部へ通されここでひととおりの状況説明。連絡先などを書いてあとは県警の捜索隊にお任せすることにし、スキー場を後にしました。
<後日談>
翌日は大雪で捜索できず、翌々日に捜索隊が前山側から登って遭難者を救助し大谷ヒュッテまで搬送。その翌日は天気も回復したためヘリで大谷ヒュッテ〜赤倉へ搬送し無事下山とのことでした。遭難された方は無事で骨折も凍傷も軽度なもので命に別状は無いとのことでした。無事救助の知らせを受けたときは本当に胸を撫で下ろしました。
今回山岳事故の現場に居合わせるのが初めての経験だったので、装備や心構えなど様々に考えさせられることがありました。慢心することなく「次は我が身」と心を引き締めてこの素晴らしいスポーツを楽しみたいと思いました。
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