快晴・ほぼ無風の北横岳



- GPS
- --:--
- 距離
- 4.7km
- 登り
- 278m
- 下り
- 277m
コースタイム
天候 | 快晴・ほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ロープウェイは往復1800円、9時より20分間隔で運行、午後4時まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅から坪庭まではアイゼン無しでも大丈夫。 その先は傾斜が急になって来るので軽アイゼンは必要かと。 ロープウェイが4時までなので無理せず早めに帰路へ。 下山後の温泉は蓼科パークホテルの日帰り温泉、800円。 |
写真
感想
事前の天気予報では天候が悪そうな予報が出ていましたが、直前で晴れになりました。
しかしながら雷注意報なんかも出ていてどうなる事やらと思いながら5時30分に出発。
朝食やコンビニでの買い物を済ませて北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅に着いたのが9時丁度。
その頃には八ヶ岳は快晴。風もほとんど無く、最高の天気でした。
ロープウェイの山頂駅からスパッツを着けて外に出てみれば一面真っ白。
照り返しでかなりの眩しさです。
あぁ、持ってきて良かったサングラス。
そしていよいよ登山開始。
殆ど人が居ない中、少なくとも1mくらいは積もっているんじゃないかと思う雪の上をテクテクというかサクサクというかザクザクと進んで坪庭に。
雪が無ければ散策路を歩きながら高山植物を楽しめるそうですが、今は雪と岩の頭しか見え無い真っ平らな雪原です。
否応なくテンションも上がって来ますが、調子に乗っていると雪を踏み抜いて膝まで埋まります。
というか、埋まりました。
それはそうと途中ではっきりと残った動物の足跡をちらほらと見かけました。
イヌとかタヌキっぽい感じでしたが、何の足跡か分かりません……。
雪原となった坪庭を抜けて樹林帯に。
ここからつづら折りで一気に標高を稼ぎます。
途中でアイゼンを着けて登って行きますが、ここで一つ問題が。
暑い。
風が無くて空に雲も無い快晴ですから、登り始めれば汗の一つも出て来るというもの。
手袋を外して帽子も脱ぎ、ジャケットの前ファスナーとベンチレーションを全開にして更に腕まくり。
素手でミニ雪だるま作っても芯から指先が冷える感じもありません。
おかしいなぁ……今日は雪山に来た筈なのに……。
つづら折りを抜けると三ツ岳との分岐点に到着。
後ほど三ツ岳にも向かいますが、まずは北横岳を目指します。
緩やかな登りを進むと5分と経たずに北横岳ヒュッテが見えて来ました。
予約が無い日は休業だそうで本日は休業。
スルーしてさくっと先へ進みます。
ここから北横岳南峰までは10分程ですが、ちょっと急な登りです。
アイゼンが無かったら登れなかったかも。
途中雪の中に大人二人が入れるくらい大きな穴が開いていました。
深さは2、3mはありそうで、落ちたらこれ出て来れねーんじゃね? って感じの穴が。
一体何がどうしてこんな穴が開いてるんだか、不思議。
急登を登り切ると一気に視界が開けます。
そして北横岳の南峰に到着!
青空の下、雲海を見下ろしながら日本アルプスと南八ヶ岳を望む大パノラマです。
正に絶景、感動です。
あぁ、今日来て良かった……。
しかし山頂は風があってちょっと寒かったですね。
10分程写真を撮って、今度は北峰へ。
南峰が2471m、北峰が2480mと殆ど差が無く起伏も緩いのでさくっと10分で到着。
標識の横で記念撮影を済ませたら昼食。
ちょっと風がありますが十分穏やかな範囲です。
持ってきた小さな折り畳み椅子に腰かけながらお湯を沸かし、蓼科山と北アルプスを眺めながらカップラーメンを啜る贅沢。
食後には周囲の山々を眺めつつ優雅にコーヒーを飲む至福の時間。
まぁ北側の山はどこが何山だか全然わかりませんでしたが。
ついでに北側には大きなパラボナアンテナが見下ろせました。
あれ何ですかね? なんて話をしながらまったりしつつも片づけを進め、12時前に出発。
ちなみにアンテナは臼田宇宙空間観測所の直径64mの大型パラボナアンテナ、通称「うすださん」だそうで。
惑星探査機との通信用観測所として作られた施設で、あの“はやぶさ”とも通信していたとかなんとか。
北横岳北峰を発って今度は三ツ岳へと向かいます。
一人分の足跡があったので始めはそれを辿って行ったのですが、途中まではあってたものの若干迷ったらしく引き返したみたいです。
僕らも同じ箇所で迷いました。
何せ赤布もロープも雪の中で見えないもんで。
20m程戻ったところで直進ではなく左に曲がるのが正しかったようで、何とかロープを見つけ、そこから先はまっさらな雪道をところどころ踏み抜きながらも進み、最後にアイゼンを着けたまま鎖場を登るという慣れない行為に四苦八苦してようやく三ツ岳に辿り着きました。
しかしII峰や主峰へ行くには帰りのロープウェイの時間的に微妙なところ。
なのでとりあえず坪庭までさくっと戻ります。
分岐点から坪庭までのつづら折りの箇所に朝作って置いたミニ雪だるまは、今日の暖かさで既に溶けて消えてました。
道もいくらか溶けてる感じで、ここで転びたくねぇーなと思いながらとっとこ進んでさくっと坪庭へ。
そしてここで隊長の持ってきたスノーシューを体験させて貰う事に。
アイゼンを外し、初のスノーシューに喜び勇んで装着を試みるものの、靴の幅が合わねぇーんですけど……。
結構ギリギリな感じでしたがなんとか装着し、スノーシューを着けて初めての一歩を踏み出しました。
この一歩は人類にとっては小さな一歩ですが、僕にとっては大きな一歩なのです!
そんな感じでルートからちょっと外れつつも木や岩を傷めない様に気を付けながら進む事数歩。
太ももまで埋まりました。
ちょっと! これって埋まらない為の物じゃないの!?
まぁ僕の歩き方が悪かったんですが。
その後は何とか雪の上を埋まらずに歩けるようになりました。
人間は学習する生き物なのですよ。
その後もう一人と交代。
今度はピッケル。
今回は持ち方と滑落停止時の姿勢について軽くさわりだけ。
そんなこんなをやってる内に坪庭を抜けてロープウェイ山頂駅に戻って来ました。
時刻はちょうど14時。
次の便まで20分あるのでトイレを済ませた後、二階の休憩所に飾られている素敵な写真を眺めながらあーだこーだと素人寸評をしていたら丁度いい時間になったのでロープウェイで下山。
最後に売店でお土産を買って、いざ温泉へ。
今回は横谷峡温泉旅館さんで日帰り温泉に浸かる予定だったのですが、日帰り入浴は先日サービス終了してしまったとの事、残念。
なのですぐ近くの蓼科パークホテルさんの日帰り入浴“夕映えの湯”へ。
内風呂は保温・保湿効果の含鉄泉、露天風呂は美肌効果の炭酸泉、という二種類の泉質を持つ温泉で、入った時は他に誰もいない貸し切り状態。
じっくり温泉を堪能できて大満足です。
風呂上がりにはコーヒー牛乳、もちろん腰に手を当てて。
そんな感じで本日の行程は終了。
初めての八ヶ岳、初めての本格的(?)な雪山という事で若干心配していたのですが、ちょっと拍子抜けという感じ。
でもそれが非常に怖い、だって冬山舐めちゃうよコレ。
前回強風の中で大菩薩峠行ってなかったら完全に冬山舐めてるくらいに素晴らしい天気ですよ。
雲一つない青空の下、風も無くて暖かく、雲海を見下ろしながら日本アルプスを一望する大パノラマを堪能出来た、素晴らしい、大満足な一日でした。
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