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Yamareco

記録ID: 2796037
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ハイキング
東海

妙法が岳(両界山横蔵寺〜谷汲山華厳寺)

2020年12月12日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
19.8km
登り
1,306m
下り
1,297m

コースタイム

日帰り
山行
5:35
休憩
1:25
合計
7:00
10:00
30
10:30
10:30
10
旧横蔵寺仁王門
10:40
10:40
20
熊谷直実墓
11:00
11:40
10
旧横蔵寺本堂跡
11:50
11:50
85
旧横蔵寺奥の院
13:15
13:15
30
13:45
14:15
45
華厳寺奥の院
15:00
15:15
105
谷汲山華厳寺
17:00
17:00
0
17:00
ゴール地点
天候 薄曇り
過去天気図(気象庁) 2020年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
岐阜市内から木知原(こちぼら)経由横蔵まで1時間。
コース状況/
危険箇所等
ほぼ全行程東海自然歩道だから、道迷いの心配はない。ただ、アップダウンの多いロングコースだから、それ相当の装備、体力が求められる。
(私は過去に、80代ぐらいのご夫婦を助けたことがあった。)「両古刹を繋ぐありがたい道だから」と、安易な装備、気持ちでの入山は避けたい。
その他周辺情報 バスの時刻は事前に調べておきたいものだ。夏に歩いた時は午後3時すぎに一本あったのだが、無くなっていた。冬場は1日3本(朝、昼、夜)しか運行されていない。従って帰りは県道を延々8キロも歩かされるはめになってしまった。タクシーも30分ぐらい待たないと来てくれない。(コロナで運行車両を減らしているらしい)
 山道は楽しいが、登山靴、ザック背負っての車道歩きは惨めで、恰好悪い。とくに日暮れ時は冷たい風が身にしみる。
両界山横蔵寺。
2020年12月12日 09:59撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
1
12/12 9:59
両界山横蔵寺。
三重塔
2020年12月12日 10:00撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
1
12/12 10:00
三重塔
霜月会が行われている本堂。
2020年12月12日 10:00撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
12/12 10:00
霜月会が行われている本堂。
登山道の他に植林伐採用の林道も走っているから、いざとなればそれを利用できなくもない。
2020年12月12日 10:06撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:06
登山道の他に植林伐採用の林道も走っているから、いざとなればそれを利用できなくもない。
横蔵寺ミイラ堂脇の登山口から入って、すぐこのモミジが現れた。
2020年12月12日 10:07撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:07
横蔵寺ミイラ堂脇の登山口から入って、すぐこのモミジが現れた。
夏はヒルの巣窟のようなところ。ここから斜度45度をジグザグに登る。
2020年12月12日 10:12撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:12
夏はヒルの巣窟のようなところ。ここから斜度45度をジグザグに登る。
このコースはほぼ全山植林されている。しかも里に近いから手入れが行き届いている。
2020年12月12日 10:18撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:18
このコースはほぼ全山植林されている。しかも里に近いから手入れが行き届いている。
旧横蔵寺跡の東屋。
2020年12月12日 10:42撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:42
旧横蔵寺跡の東屋。
礎石の配置からすると、かなり巨大な仁王門だったのだらう。
2020年12月12日 10:43撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:43
礎石の配置からすると、かなり巨大な仁王門だったのだらう。
山肌を巻くように一周600mの馬場跡が残っているが、一部は崩落している。また、夏は藪、ヒルとマムシで、ヤブの専門家でないととても歩けない。
2020年12月12日 10:46撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:46
山肌を巻くように一周600mの馬場跡が残っているが、一部は崩落している。また、夏は藪、ヒルとマムシで、ヤブの専門家でないととても歩けない。
熊谷次郎直実の墓。須磨の海で平敦盛を討った後悔から出家し、この山に籠ったそうだ。西行や文覚もこの山を訪れてただらうか。1000年もむかしのことを考えるのは、楽しい。
2020年12月12日 10:50撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:50
熊谷次郎直実の墓。須磨の海で平敦盛を討った後悔から出家し、この山に籠ったそうだ。西行や文覚もこの山を訪れてただらうか。1000年もむかしのことを考えるのは、楽しい。
ここに大伽藍が築かれていた。本堂跡から西側の山肌の至る所にこのような平坦地が残されている。
2020年12月12日 10:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:55
ここに大伽藍が築かれていた。本堂跡から西側の山肌の至る所にこのような平坦地が残されている。
社務所跡。
2020年12月12日 10:57撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:57
社務所跡。
2020年12月12日 10:58撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:58
近代になって、この山に散らばっていた仏が集められ、粗末ながらも小さな薬師堂が麓の農民らによって建てられた。
2020年12月12日 10:58撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:58
近代になって、この山に散らばっていた仏が集められ、粗末ながらも小さな薬師堂が麓の農民らによって建てられた。
この寺のご本尊は薬師如来。
2020年12月12日 10:59撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 10:59
この寺のご本尊は薬師如来。
目を瞑ると、読経の声が聞こえ、香を焚く匂ひが広がってくる。合掌。
2020年12月12日 11:01撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 11:01
目を瞑ると、読経の声が聞こえ、香を焚く匂ひが広がってくる。合掌。
2020年12月12日 11:02撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 11:02
本堂跡に立って空を見上げた。1200年前の空はどんなんだっただらうか。
2020年12月12日 11:07撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 11:07
本堂跡に立って空を見上げた。1200年前の空はどんなんだっただらうか。
シャクナゲ平。
2020年12月12日 11:23撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 11:23
シャクナゲ平。
横蔵三十八坊と呼ばれた大伽藍を持っていたからには、どこかに奥の院もあったはずだと以前から予想をつけていたのだが。。きょう、丸山(562P)の頂上にこれを見つけた。戦火を逃れて、これだけが残ったのだろう。それを麓の農民が何代にもわたって守り続けて来たのだらうか。夏は藪に覆われていて近づけないだらうが、今の季節なら、かすかな踏み跡を辿ることが出来る。
シャクナゲ平を登り切った尾根を、南に向かってヤブを漕ぐ。
2020年12月12日 11:30撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 11:30
横蔵三十八坊と呼ばれた大伽藍を持っていたからには、どこかに奥の院もあったはずだと以前から予想をつけていたのだが。。きょう、丸山(562P)の頂上にこれを見つけた。戦火を逃れて、これだけが残ったのだろう。それを麓の農民が何代にもわたって守り続けて来たのだらうか。夏は藪に覆われていて近づけないだらうが、今の季節なら、かすかな踏み跡を辿ることが出来る。
シャクナゲ平を登り切った尾根を、南に向かってヤブを漕ぐ。
枯れ木越しに奥美濃の名峰「タンポ」が見えた。
2020年12月12日 12:39撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 12:39
枯れ木越しに奥美濃の名峰「タンポ」が見えた。
落ち葉のコンチェルト(アルバート・ハモンド)。ふかふかの絨毯の上をザワザワと四拍子でリズムを刻んで歩いてみた。
5年ぐらい前のカタクリの頃、この付近でギフ蝶の乱舞を観たことがあった。
2020年12月12日 12:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 12:55
落ち葉のコンチェルト(アルバート・ハモンド)。ふかふかの絨毯の上をザワザワと四拍子でリズムを刻んで歩いてみた。
5年ぐらい前のカタクリの頃、この付近でギフ蝶の乱舞を観たことがあった。
妙法が岳直下の鉄塔。
2020年12月12日 13:10撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 13:10
妙法が岳直下の鉄塔。
妙法が岳。登り初めからここまで3時間半。横蔵寺跡で1時間近くウロウロしていたから、こんなものだらう。
2020年12月12日 13:14撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 13:14
妙法が岳。登り初めからここまで3時間半。横蔵寺跡で1時間近くウロウロしていたから、こんなものだらう。
岐阜を代表する両古刹。
2020年12月12日 13:21撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 13:21
岐阜を代表する両古刹。
いつぞやのyoneyama氏の日記にもあったが、東海自然歩道は灰皿が多い。この山では300mおきに、キッチリと設けられている。煙草吸いにはありがたいのだが。
2020年12月12日 13:29撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 13:29
いつぞやのyoneyama氏の日記にもあったが、東海自然歩道は灰皿が多い。この山では300mおきに、キッチリと設けられている。煙草吸いにはありがたいのだが。
谷汲山奥の院「満願の水」。中に入ると、雫が落ちて水琴窟のように反響した。何やら有難い音を聞いたやうな気がした。
2020年12月12日 13:41撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 13:41
谷汲山奥の院「満願の水」。中に入ると、雫が落ちて水琴窟のように反響した。何やら有難い音を聞いたやうな気がした。
谷汲山華厳寺奥の院。埼玉から来たという妙齢のご婦人(50歳ぐらいか?)が、ひとり数珠を手に線香をあげ、一心に祈っていた。満願堂から1時間以上かけて登って来たさうだ。道中の三十三体のお地蔵ひとつひとつに祈って来たのだらう。汗となみだで化粧も流れてしまった。
ここまで平服スニーカーで登って来るひとは相当な信者だ。いい加減な若者カップルは大抵、20番札所で引き返す。
2020年12月12日 14:04撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:04
谷汲山華厳寺奥の院。埼玉から来たという妙齢のご婦人(50歳ぐらいか?)が、ひとり数珠を手に線香をあげ、一心に祈っていた。満願堂から1時間以上かけて登って来たさうだ。道中の三十三体のお地蔵ひとつひとつに祈って来たのだらう。汗となみだで化粧も流れてしまった。
ここまで平服スニーカーで登って来るひとは相当な信者だ。いい加減な若者カップルは大抵、20番札所で引き返す。
奥の院の桜の大木。冬は他の木と何ら変わらず、所在なげだ。
2020年12月12日 14:06撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:06
奥の院の桜の大木。冬は他の木と何ら変わらず、所在なげだ。
埼玉の熱心な信者が下って行かれたのを確認してハーモニカ。「若者たち」と「月の沙漠」。コーヒーが美味い。
2020年12月12日 14:13撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:13
埼玉の熱心な信者が下って行かれたのを確認してハーモニカ。「若者たち」と「月の沙漠」。コーヒーが美味い。
華厳寺満願堂。小狸を従えた母狸は凛々しい。那智から三十三所を巡って来たのだらうか。
2020年12月12日 14:45撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:45
華厳寺満願堂。小狸を従えた母狸は凛々しい。那智から三十三所を巡って来たのだらうか。
華厳寺本堂。西国三十三所結願の寺。ご本尊は十一面観音菩薩。
2020年12月12日 14:49撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:49
華厳寺本堂。西国三十三所結願の寺。ご本尊は十一面観音菩薩。
仁王門。
2020年12月12日 14:54撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:54
仁王門。
あ。
本来阿形像は「あ」を発音するために口を開いているものだが、これは閉じている?。 そんな細かいことはどうでもいいか。。
2020年12月12日 14:56撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:56
あ。
本来阿形像は「あ」を発音するために口を開いているものだが、これは閉じている?。 そんな細かいことはどうでもいいか。。
ん。
力が入る。
2020年12月12日 14:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:55
ん。
力が入る。
参道。半月まえはコロナ何するものぞと、観光客でごった返していたのだらうか。道路脇の木はすべてモミジ。
2020年12月12日 14:57撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 14:57
参道。半月まえはコロナ何するものぞと、観光客でごった返していたのだらうか。道路脇の木はすべてモミジ。
横蔵まで華厳寺から徒歩1時間半。すっかり暗くなってしまった。こんなはずじゃなかったと思っていたところに、女房からの携帯が鳴った。あまり遅いので遭難しているのじゃないかと思ったそうだ。
2020年12月12日 16:56撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
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12/12 16:56
横蔵まで華厳寺から徒歩1時間半。すっかり暗くなってしまった。こんなはずじゃなかったと思っていたところに、女房からの携帯が鳴った。あまり遅いので遭難しているのじゃないかと思ったそうだ。
撮影機器:

感想

 NHK大河「麒麟が来る」で延暦寺の焼き討ちを観たのだが、横蔵寺のことはどこにも出てこなかった。延暦寺の分身と云われたこの山もまた、同じ時期に織田信長によって焼かれていた。作者のうっかり見落としかもしれないが、歴史の片隅に葬り去られてしまったようで、がっかりしてしまった。

 大勢の焼け残った僧兵が比叡山から、この山に逃れて来たことはあまり知られていない。横蔵三十八坊と云われた大伽藍群には、千人以上の僧兵を匿える余裕があったと数少ない記録のなかに残されている。
開山そのものも伝教大師最澄によるとされているから、思想様式すべてが延暦寺とうり二つだったのだらう。
 谷汲山華厳寺も同じ天台宗だが、横蔵寺は開祖最澄の手によるとされている。華厳寺よりもはるかに大きな伽藍だったことが想像できないだらうか。

夏にはヤブに埋もれてしまうから、この時期しかないと、探検してみた。何かの本で読んだ「奥の院」の存在を確かめたかったのだ。
夏にはとても歩けそうにない獣道を辿って行って、横蔵丸山の山頂にそれを見つけた。名前こそ、近代になって白山神社に変えられてしまったが、まぎれもなく「横蔵寺奥の院」に違いない。
 そんなものを見つけたところで、どうと言うことはないのだらうが、大満足で礎石に腰掛け、一服つけた。

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