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記録ID: 290228
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ハイキング
関東

八丈富士(下から)

2013年04月27日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
03:31
距離
10.8km
登り
750m
下り
744m

コースタイム

累計歩行時間 区間歩行時間 時刻     場所
 0:00    0:00    1013     富士縦断路ゲート前
 0:17    0:17    1030     鉢巻き道路に合流
 0:42    0:25    1055     八丈富士登山口
 1:04    0:22    1117     八丈富士お鉢分岐点
 (八丈富士お鉢を時計回り)
 1:17    0:13    1130     八丈富士最高点
 1:42    0:26    1156     八丈富士お鉢分岐点
 (火口方面へ下る)
 1:50    0:08    1204     浅間神社
 2:07    0:17    1221     中央火口丘(〜1240、昼食)
 2:22    0:15    1255     八丈富士お鉢分岐点
 2:36    0:14    1309     八丈富士登山口
 2:55    0:19    1328     鉢巻き道路から分岐
 3:11    0:16    1344     富士縦断路ゲート前(下山)
天候
雲量は2〜5
ただし猛烈に風が強く、頂上では時折20mを超える暴風。
過去天気図(気象庁) 2013年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 飛行機
八丈島までは飛行機
八丈島内は原付で移動。

今回の登山口である富士縦断路ゲートまでは車でもアクセス可能だが、
途中から未舗装路かつ幅員が狭くなるので、原付のほうが小回りが利いて楽。

空港の正面の道を、空港を背にして左に行ってすぐのところに、
「八丈富士へ」と書いてある小さな標識があるので、
その脇を入ってひたすら上がると、そのうち未舗装路になる。
未舗装路をしばらく進むと簡素なゲートがあるので、そこから歩く。
コース状況/
危険箇所等
1.富士縦断路ゲート〜鉢巻き道路合流点
緩やかな登り。そこらじゅうに明日葉が生えているなど、
八丈の原生林を満喫できるが、上の登山口まで車で行けるので、
だ〜れも利用しておらず、閑散としている。
しかし、手はしっかり入っており、荒れてはいない。

2.鉢巻き道路合流点〜八丈富士登山口
急な舗装路。歩道はない。
時期的にレンタカーが多く走行するので要注意。
シーズンオフはほとんど通らないと思われる。

3.登山口〜八丈富士お鉢分岐点
1280段の階段。階段が苦手なひとのために、一部は斜面状に舗装されている。
最初はそうでもないが、だんだん急になるので、
観光気分でいい加減な靴で登るとキツイかも。
せめて運動靴くらいは履くべき。

4.八丈富士お鉢回り
火山岩剥き出し、草ボーボー、おまけに狭いので結構危ない。
地形の関係で最高標高点を過ぎて北西向きに差し掛かると、
急激に風が強くなるうえに、方角が不定なので危険。
20mを超えることもザラなので、強風時はお鉢回りは避けたほうが良い。
最高標高点から先はところどころぬかるんでおり、
さらにガレ場もあるので侮れない。

5.浅間神社へ
お鉢回りの分岐点から火口に入っていく。
すぐに中央火口丘との分岐点に達し、そこから右へ。
結構荒れており、背の低い木が行く手を阻むので、
若干藪漕ぎっぽくなる。奥に古い鳥居がある。

6.中央火口丘へ
浅間神社との分岐点を左へ。
ほとんど踏まれていない上、藪だらけで荒れ果てているので
半袖やカジュアルシューズでは無理。
途中からは延々と藪を漕ぎ続けるが、
突如視界が開け、池沼が見えたところがゴール地点。
本土では決してお目にかかれない絶景と出会える。
八丈富士縦断路へのアクセスは分かりにくいです。
途中でこんな倒木が・・・。降りて押して乗り越えました。
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八丈富士縦断路へのアクセスは分かりにくいです。
途中でこんな倒木が・・・。降りて押して乗り越えました。
このゲートから先は徒歩です。マウンテンバイクなら走れるかもしれませんが、原付はムリです。
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このゲートから先は徒歩です。マウンテンバイクなら走れるかもしれませんが、原付はムリです。
途中で標識があるので、やはり正しい縦断路であるようですが、とにかく誰もいません。八丈の原生林の良さを味わうにはいいルート。
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途中で標識があるので、やはり正しい縦断路であるようですが、とにかく誰もいません。八丈の原生林の良さを味わうにはいいルート。
すごく気持ちの良い道!
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すごく気持ちの良い道!
山頂直下の道路、通称鉢巻き道路に合流したら、あとは道なりです。
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山頂直下の道路、通称鉢巻き道路に合流したら、あとは道なりです。
一直線の道の向こうに海。島らしいいい道だなー。
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一直線の道の向こうに海。島らしいいい道だなー。
「八丈富士」の名に恥じない、ダイナミックな山容です。
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「八丈富士」の名に恥じない、ダイナミックな山容です。
バナナみたいに見える葉。ちなみに、バナナは樹ではなく、草です。
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バナナみたいに見える葉。ちなみに、バナナは樹ではなく、草です。
八丈ブルーとは、よく言ったもんだ。
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八丈ブルーとは、よく言ったもんだ。
中央は空港の滑走路。
中央は空港の滑走路。
青い空、白い雲、そして青い海。
青い空、白い雲、そして青い海。
ここまでくれば、もうちょいで登山口です。
ここまでくれば、もうちょいで登山口です。
近くに牧場があって、時々そこいらに放牧しているそうな・・・。さすがは島。
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近くに牧場があって、時々そこいらに放牧しているそうな・・・。さすがは島。
ようやく登山口着です。結構歩きました。
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ようやく登山口着です。結構歩きました。
この小さな島で854mってんだから、そりゃ相当な標高差です。
この小さな島で854mってんだから、そりゃ相当な標高差です。
ゆっくり歩いて1時間くらいとガイドマップにありました。
ゆっくり歩いて1時間くらいとガイドマップにありました。
野生のヤギがいるそうで、それを捕獲するためのゲートとのこと。
野生のヤギがいるそうで、それを捕獲するためのゲートとのこと。
階段が苦手な人用への心配り。こういうところにお金をかけられるのは、ここが東京都だからでしょうか。
階段が苦手な人用への心配り。こういうところにお金をかけられるのは、ここが東京都だからでしょうか。
中間地点。まだ600段以上の階段が残っています。
中間地点。まだ600段以上の階段が残っています。
お鉢巡りの分岐点に到着。標識が風でもげてしまい、このようなことになっています。
お鉢巡りの分岐点に到着。標識が風でもげてしまい、このようなことになっています。
富士山のお鉢と形状はとても似ていますが、何しろここは亜熱帯。色が全く違います。
富士山のお鉢と形状はとても似ていますが、何しろここは亜熱帯。色が全く違います。
八丈は海底火山が爆発、隆起してできた島ですが、それをよく彷彿とさせる、ダイナミックな火口です。
八丈は海底火山が爆発、隆起してできた島ですが、それをよく彷彿とさせる、ダイナミックな火口です。
右端あたりのお鉢巡りの分岐点あたりには結構ひとがいますが、もちろん混み合うほどではありません。
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右端あたりのお鉢巡りの分岐点あたりには結構ひとがいますが、もちろん混み合うほどではありません。
中央やや右に見えるのが最高標高点である854.3m。
中央やや右に見えるのが最高標高点である854.3m。
火口に池沼が見えます。まさかこの時点では行けると思いませんでした。
火口に池沼が見えます。まさかこの時点では行けると思いませんでした。
八丈富士最高標高点。この時点でかなりの強風。
八丈富士最高標高点。この時点でかなりの強風。
お鉢の西側から池沼を撮影。既にまっすぐ立っているのがやっとなくらいの強烈な風です。
お鉢の西側から池沼を撮影。既にまっすぐ立っているのがやっとなくらいの強烈な風です。
スパッと火口へ切れ落ちています。東側は割となだらかですが、西側はリッジ状。これは北西の風が強いという気候も関係しているかもしれません。
スパッと火口へ切れ落ちています。東側は割となだらかですが、西側はリッジ状。これは北西の風が強いという気候も関係しているかもしれません。
西側まで行かないと見えない小八丈。お鉢巡り最大の醍醐味です。
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西側まで行かないと見えない小八丈。お鉢巡り最大の醍醐味です。
お鉢の北西側から南西を見たところ。こちらもかなりの急斜面。「風の谷のナウシカ」の腐海みたいな森をイメージしました。
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お鉢の北西側から南西を見たところ。こちらもかなりの急斜面。「風の谷のナウシカ」の腐海みたいな森をイメージしました。
お鉢の分岐点から火口方面へ。右に行くと浅間さんです。ひとまずは登頂の挨拶に行ってきました。
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お鉢の分岐点から火口方面へ。右に行くと浅間さんです。ひとまずは登頂の挨拶に行ってきました。
こんな火口の奥に神社を作るのだから、ひとびとのこの山に対する信仰心の高さがうかがえます。
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こんな火口の奥に神社を作るのだから、ひとびとのこの山に対する信仰心の高さがうかがえます。
今度は中央火口丘へ。背の低い樹々が林立しており、かなりの難関です。途中からはひたすら藪漕ぎを繰り返します。
今度は中央火口丘へ。背の低い樹々が林立しており、かなりの難関です。途中からはひたすら藪漕ぎを繰り返します。
やっと藪を抜けると、そこは何とお鉢から見えた池沼の真ん前!まさかここに行けるなんて!感激しました。
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やっと藪を抜けると、そこは何とお鉢から見えた池沼の真ん前!まさかここに行けるなんて!感激しました。
火口丘からお鉢を見上げます。何だか不思議な気持ちです。
火口丘からお鉢を見上げます。何だか不思議な気持ちです。
まさに自然の造形がなせる神秘。
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まさに自然の造形がなせる神秘。
ここで昼飯を。スーパーで買ったコロッケとチーズをパンに挟んで食しました。
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ここで昼飯を。スーパーで買ったコロッケとチーズをパンに挟んで食しました。
もうひとつの小さな池沼も見ることができて大満足。
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もうひとつの小さな池沼も見ることができて大満足。
そして帰りはまた藪漕ぎ・・・。樹々の背が低いので、見かけ以上に難関です。もっと厳しいところは写真を撮る余裕もないくらい。
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そして帰りはまた藪漕ぎ・・・。樹々の背が低いので、見かけ以上に難関です。もっと厳しいところは写真を撮る余裕もないくらい。
こんなお花も。何という名前だろう?
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こんなお花も。何という名前だろう?
お鉢から降りてすぐのところ。海岸線のダイナミックさは、小笠原の父島以上かもしれません。
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お鉢から降りてすぐのところ。海岸線のダイナミックさは、小笠原の父島以上かもしれません。
階段の途中には防空壕もありました。
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階段の途中には防空壕もありました。
下山後、宿に向かう途中にある大坂トンネルの手前から八丈富士と小八丈。本当に素晴らしいお山、素晴らしい光景です。
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下山後、宿に向かう途中にある大坂トンネルの手前から八丈富士と小八丈。本当に素晴らしいお山、素晴らしい光景です。

感想

八丈島流しの刑に遭ってきました。

当初の目的は、昨年末から続いている坐骨神経痛の湯治でしたが、
4月中旬あたりから大分症状も改善し、
歩荷トレも30kgまでならやってみてもいいという診断をされたので、
流刑になったついでに八丈富士に登ってみた次第です。

本来、標高500m強の場所に登山口があり、
そこから頂上までの標高差約300mほどに延々と敷設されている
1200段以上の階段をひたすら上がるハイキングコースですが、
それではちとつまらんの、と思い、
昔からある「富士縦断路」というところの末端から登ってみました。
ここからだと、標高差は約600m弱ということで、なかなかのものです。

島の風土は、やはり本土と全く違います。
色が違うし、樹の枝垂れっぷりも違うし、
雰囲気からして何もかも違います。

それだけに、普段よく歩く高尾やら奥多摩やら奥武蔵やらとは、
身も心も全く違った面持ちで楽しく登ることができました。

動画:お鉢巡り




動画:中央火口丘




八丈島はかなり地味な場所で、観光地としてはさほどパッとしませんが、
スローライフを満喫するには最高の場所ですし、
火山から成り立った島なので、大変素晴らしい温泉があちこちに湧き出ており、
しかもすべて町営なので安価あるいは無料で利用できるというありがたさ。
お山歩きの疲れは温泉に浸かればすぐにスッキリです。

八丈富士の山頂の形状は、外観と同じく富士山のそれによく似ていますが、
何しろ亜熱帯気候ですので、青い亜熱帯植物でびっしりです。
おまけに火口に下りるルートもあり、
そこから中央までひたすら藪を漕いで行くことでたどりつける池沼など、
非常にダイナミックで感動的な光景を楽しむことができました。

当初は温泉三昧で終えるつもりでしたが、八丈富士に登ったことで、
更に八丈流刑が素晴らしい想い出となりました。

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コメント

写真の白い花
motchさん、はじめまして♪

私も今年の元旦に八丈富士まで日帰りしました。
周りが海だから、やたら風が強くて外輪山歩くの大変でした。
中央火口も行きましたよ。低い木が密集状態でこっちも非常に歩き難かったなぁ〜。

写真の白い花ですが、クサイチゴではないでしょうか?
花弁と葉が良く似ています。

では、また素敵な離島レコを
2013/4/30 20:30
嬉しい島流し?
御無沙汰してます
タイトル見て、sea to summitかと早合点してしまいました
八丈勤務したことのある知り合いが、港でキハダ釣れるって言ってました。離島経験無いので、憧れます
2013/4/30 21:27
>>ichigoodenさん
初めまして。コメントありがとうございます!

元旦ですと、さすがに寒かったのではないでしょうか。
けれど、冬でも中央火口へのルートはヤブヤブなんですねsweat02

花の名前を教えていただき、ありがとうございます。
花は結構好きなのですが、なにぶん造詣がなくて、名前がちっとも・・・(笑)

離島で登山の究極形・・・、やはり屋久島でしょうか。
いつかは縦走をと憧れます。
2013/5/2 18:52
>>1955さん
こちらこそ、ご無沙汰しております。
昨今、ちょっとお山から遠ざかっていますが、
お山熱が冷めたわけではなく、また状況が許せば・・・と言ったところです。

タイトル、確かに誤解を招きそうですね
すみません。

空港から歩いてもよかったのですが、
だらだらと舗装路歩くのもなあと思い、
250m位上がってしまいました。

けれど、往復で10km以上の距離があり、
なかなかしっかりとしたお山歩きになりました。

お山だけではなく、離島好きなので、
それがミックスできていい思い出となりました。
2013/5/2 18:55
プロフィール画像
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