裏巻機渓谷トレッキング
- GPS
- 09:34
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,038m
- 下り
- 1,045m
コースタイム
上道コース: 9:35上道コース合流−9:57坪池沢11:00−11:16割石沢−11:26みやて小屋11:35−11:41割石沢−12:00坪池沢12:23−12:40新道分岐−12:56取水口13:15−13:36新道分岐
新道コース: 13:36新道分岐−15:40大窪沢−17:02新道分岐
上道コース: 17:02新道分岐−17:23坪池沢−17:33下道分岐
下道コース: 17:33下道分岐−18:19あずま屋
五十沢キャンプ場トレッキングコース詳細図
http://ikazawa-camp.jp/Guide_part/mountain_page/trekking.htm
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
キャンプ場入口の「森のきりん館」で受付をしてもらう。入場料300円。傷害保険料込み。「セントラルロッジ」のゲートは夕方18時から朝8時まで施錠され、車が通れなくなる。下山が遅くなりそうな場合、ゲートよりも手前の駐車場を利用したほうがよい。 五十沢キャンプ場イラストマップ http://ikazawa-camp.jp/Guide_page/guide_page.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
〈登山ポスト〉 上記「森のきりん館」のキャンプ場受付に設置されている。 登山届の用紙はみあたらなかった。 〈道の状況〉 ■割石沢下道コース(あずま屋-上道のショートカット) 事前にキャンプ場に問い合わせたところ、水害の後整備されていないと教えられた。じっさいわかりにくかった。 登りでは、割石沢の石橋を渡ってすぐ枯れた沢に出たところでコースがわからなくなり、そのまま沢を登って上道コースに出た。それなりにきつい登りだった。黒く濡れた岩は苔ですべった。慎重にコースを選べば下ることも可能だ。ただし上道コースで下道分岐点の標識をみつけたので、その沢ではなく正規のコースを下ってみた。するとまもなくコースがわからなくなり、方角をたよりに進んだら登った沢に出た。沢から下道コースに入るポイントがなかなかみつけられなくて苦しんだ。登るときに、沢に出たところで赤ひもの目印でもつけておけばよかった。 割石沢については、下道コースには立派な石橋がある。増水で通れなくなる心配はなさそうだ。 ■割石沢 事前に問い合わせたとき、上道コースの割石沢が滝になっていて、そこで引き返した人がいると聞いた。行ってみると問題なく通れた。ひと足かふた足、靴を水に入れなければならなかったが、靴の中までは濡れなかった。水流に足を取られるような心配はないが、激しい水流に不安をおぼえるので、トレッキングポールがあると心強い。 ■坪池沢 「立入禁止」と書かれた四角くて小さなコンクリートの建造物のあるところ。 沢の大部分が雪渓になっていた。現在地がわからないまま、坪池沢を遡行するという完全にまちがったルートを進もうと四苦八苦した。進めなくてあきらめたのがさいわいだった。離れたところから沢をながめれば、対岸にトレッキングコースが続いているのがみえる。それで雪渓を渡って取水口をめざしたが、雪渓を渡るのも崩壊の可能性があるので危険ではある。 ■五十沢川取水口 完全に雪渓に埋まっている。雪渓には、アイゼンやピッケルがあったとしても簡単には登れそうにない。たとえ登れたとしても、ロープでも設置しないことには安全に岸に下りられないだろう。雪渓は頑丈そうにみえるが、雪渓の下にはとにかく五十沢川の激流がある。旧道コースから牛ヶ岳をめざすにはどうしてもこの取水口を渡らなくてはならない。そこで、雪渓がなくなるまで旧道コースはおあずけという結論に達した。 ■新道コース(分岐点‐大窪沢) ところどころ道がわかりにくい。沢があってもコースではないので、くれぐれも登ったり下りたりしないこと。落ち葉で足がすべる。 ■大窪沢 完全に雪渓に埋まっている。渡ろうと思えば渡れそうだった。しかし、五十沢川ほどではないにせよ、大窪沢の水量も相当なものだ。もしも雪渓が崩壊したり踏みぬいたりしたら、おそらく助からないだろう。そこで、新道コースも雪渓がなくなるまではおあずけという結論に達した。 〈下山後の温泉〉 さくり温泉健康館 入浴料 370円。入館は21時まで。 http://www.moegien.jp/Sakuri.html |
ファイル |
天気図2013年6月5日9時
(更新時刻:2013/06/07 15:48) |
写真
装備
個人装備 |
トレッキングポール 1
腕時計
GPS
デジタルカメラ
35リットルザック
山と高原地図 越後三山
電子国土地形図
コンパス
水1.5リットル
スポーツ飲料0.5リットル
イボ付軍手
ホイッスル
ナイフ
細引き 5m
目印用赤ひも
救急用具 コムレケアなど
おにぎり
行動食
非常食
補助ロープ 8mm×20m
スリング 120cm×1
ハーネス
カラビナ 2
ツェルト
シュラフカバー
薄小銀マット
ヘッドランプ
予備電池 単3×4
コッヘル
プラスチックカップ
アルコールバーナー
燃料 アルコール・固形燃料・ろうそく
蚊取線香 携帯ケース
防虫ネット
防寒着上下
タオル
踵付ビーチサンダル
レインウェア
夏帽子
|
---|
感想
[b]いままでより重い荷物[/b]
とにかくきつかった。今回はじめて補助ロープのセットを持参したことで、いつもより荷物が重かったせいだと思う。重いといっても8kgくらいだが、いつもより2kg近く重い。新道コースでは、いままでつったことのない腿の筋肉がつった。腿と肩の筋肉がいまでも痛い。
[b]補助ロープがさっと出せない(1)[/b]
補助ロープは練習していないと実地に使えたものではないということがわかった。坪池沢で現在位置と先のコースを見失い、まちがって沢を遡行しようと試行錯誤したとき、沢と雪渓を避けて岸をトラバースしようとして、すぐに行きづまった。トラバースしてきたルートが登り気味だったので、引き返せなくなった。そのときは補助ロープを出さずに直接沢に下りることができた。沢からはほんの数メートルの高さだった。
[b]幻覚だったのか[/b]
沢に下りてどうしようか考えているとき、前方に先行者の後ろ姿が見えた。2人連れだった気がする。後ろを歩いていた人がつばの広い帽子をかぶっていたのは確かだ。ザックを背負っていたかどうか記憶にない。よくよく見たときには後ろの人の肩から上しか見えなかった。それがゆっくり視界から消えていった。そのとき、そこにコースがあるのはまちがいない、コースさえみつけられればすぐに追いつくだろうと思った。だから呼びかけようとは思わなかった。ところが、じっさいにはそこにトレッキングコースはないのだ。ひょっとして幻覚を見たのだろうか。
[b]雪渓の崩壊[/b]
結局安全に進めるコースがみつからず、雪渓の上をおそるおそる引き返していたとき、突然すごい音がした。音を意識する前に頭が勝手に記憶を検索し、運動会の日の朝に鳴らすような爆竹と飛行機・ヘリコプターが思い浮かんだ。その後、体が宙に浮かんで落下した。ちょうど中央部にさしかかっていた小さな雪渓全体が崩壊したのだった。さいわいなことに落下した高さは1メートルほどで、崩壊した雪の上に両足で着地することができた。
[b]ふたたび坪池沢へ[/b]
それから割石沢が通れるかどうかを確認するために上道コースをみやて小屋までたどった。釈然としないのでもう一度坪池沢に戻った。そのときにはどうやらそこが坪池沢らしいと見当がついていた。坪池沢の手前に地形図にはっきり示されていない水の流れている沢があるので混乱していたのだ。そのつもりで景色をながめると、雪渓の対岸にトレッキングコースがあった。
[b]補助ロープがさっと出せない(2)[/b]
坪池沢の雪渓を渡るとき、補助ロープを出すのが安全なやり方なのだろうと今にして思う。だがそうせずに一か八かで雪渓を渡った。面倒くさがらずに適宜補助ロープが使えるようになるには、相当の練習が必要だ。
[b]カモシカのような動物[/b]
取水口と新道分岐のあいだで、とつぜん藪が音をたて、強い鼻息が聞こえた。瞬間的にクマを心配し、反射的に「はう!」とまるで犬のように吠え返していた。その動物は少し逃げただけで、藪の中からこちらをうかがっている。白っぽい毛がまじっている。全体像はみえない。なんとなくカモシカのような気がした。カモシカは2回みたことがあるが、このような遭遇のしかたではなかったので自信がない。クマではなかったと思うが、野生のクマはみたことがない。
[b]道迷い[/b]
下道コースと新道コースで道迷いがあった。今回はじめてGPS(etrex20)をもって歩いたが、地形図がきちんと読めないとGPSの性能を十分に生かせないことがわかった。トラックの記録をみるとところどころ乱れており、GPSを完全に信頼することもできないようだ。この記録のルートは、GPSのトラックを参考に手入力した。
[b]沢から下道コースに入るポイントをみつける[/b]
下道コースの下りでコースを見失い、枯れた沢を五十沢川のすぐそばまで下りたが、下道コースに入るポイントがなかなかみつからなくて、沢を登り返しながらさがすことにした。そのとき、手首にストラップを通していなかったトレッキングポールを取り落した。数歩下ってポールを拾いあげたとき、そこに下道コースの入口をみつけた。偶然なのだろうか。
[b]ゲートが通れない[/b]
ゲートに下りたのは18:30で、すでに施錠されていた。「森のきりん館」にはだれもいなかった。付近には水道があり、車には毛布も積んでいる。ビバークの環境として申し分ない。ただPHSの電波が通じないので、家族と職場に連絡を入れるために人家のあるふもとに下りた。そこで畑仕事をしていた人に事情を話すと、キャンプ場の管理者の家を教えてくれた。管理者はしぶい顔をしながらも、帰宅した職員がキャンプ場に戻ってゲートを開錠するように手配してくれた。おかげでその日のうちに帰ることができたという恥ずかしい次第。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する