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Yamareco

記録ID: 3151601
全員に公開
沢登り
近畿

黒蔵谷遡行・大杉谷下降

2021年05月03日(月) 〜 2021年05月04日(火)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
18:12
距離
14.5km
登り
1,715m
下り
1,677m
歩くペース
ゆっくり
1.41.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:38
休憩
0:00
合計
9:38
距離 6.1km 登り 759m 下り 503m
6:42
578
スタート地点
16:20
宿泊地
2日目
山行
8:34
休憩
0:00
合計
8:34
距離 8.3km 登り 959m 下り 1,174m
7:06
514
宿泊地
15:40
ゴール地点
天候 2日とも晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
安川大塔川林道は、田辺市に問い合わせたところ、大杉隧道の1km程度手前までは通行可能とのこと。路面は落石が多く注意が必要。
コース状況/
危険箇所等
・鮎返しの滝は、釜を泳いで左から登る(IV-)。ここはラバーソールが良く効く。
・鮎返しの滝の上流で右岸から左岸に徒渉する必要があるが、流されそうでやや怖い。
・暫くゴーロを経て下ノ廊下となる泳ぐ箇所が多いが特に難しい場所はない。スケールが大きく美しい渓相を楽しめる。
・出谷出合を経て中ノ廊下となる。多段30m滝で入る小さい支流の後の3m斜瀑の釜は流れの激しい左岸を泳いで突破する。滝は容易。
・登れそうにない7m斜瀑は右岸から容易に巻き、高山谷出合手前の2段6m滝はこの沢一番の難所。今回はボールナッツ2番にアブミでA1し突破した。
・高山谷出合から程なくして現れる8m滝は、関西起点100の遡行図では登攀しているが、右岸から楽に巻ける。今回は巻き。
・その後岩間滝や巨岩帯があり、ボルダー力やRF力が試される。荷上げ等しながら突破する。
・カンタロウ滝(黒蔵瀑)手前の13m滝は右岸から巻くが、降りるところが微妙な斜面なので今回は懸垂下降とした。
・13m滝とまとめて右岸からもカンタロウ滝は巻けるらしいが、今回は左岸から巻いた。急な枝尾根を80m程度登り、トラバースして滝上に出たら、斜面を適当に下り沢床に戻る。
・4m滝で出合う第3支流を見送り、本流はゴルジュにCS滝となっているが、問題なく直登できる。関西起点100ではここを巻いているが、巻かないほうが良い。
・良い時間になったのでこの先の川原で幕営したが、増水には弱い場所である。
・多少の凡流を経て上ノ廊下となる。滑り台状の2段6m滝は関西起点100では巻いているが、問題なく登れる(IV-)。25mの立派な滝が奥にある第4支流を見送ると、上ノ廊下も終わる。
・その後は大したものはなく、452mの右岸枝沢出合に至る。今回は上流部の凡流をカットして大杉谷下降の計画のため、ここで枝沢へ。

・この枝沢の下部は登れる滝が6個連続し、意外に楽しめる。12m滝、3段10m滝は、メンバーの力量によりロープやお助け紐を使用する方が良い。巻きも容易。
・620m三俣で水涸れとなり765mまで単調な植林地を詰める。

・大杉谷の525m左岸支流を下降したが、特に何もなく下降しやすい沢であった。
・大杉谷本流に入ると、多少泳ぐところはあるものの、問題はなく27m大滝の上へ。これは右岸から巻き下ろうとしたが、結構大巻になりそうだったので途中から懸垂下降。
・大滝から暫くは平凡。大杉滝が近づいてくると急に険しい沢になり滝が連続。水線の懸垂下降には自信が持てないので大きく高巻いてから懸垂下降。
・最後の大杉滝は、落ち口から右岸の狭いバンドを伝っていくと、うまく滝下に降りられる。
・大塔川本流に出たら、対岸に径路があり、すぐに林道に出られる。

・帰りがけに観瀑した逢合滝は、8m程度だが釜が非常に立派な滝であった。上流にとてつもなさそうなゴルジュがあり、キャニオニングの対象として面白いかもしれない。遡行は全く不可能そうに見える。逢合滝へ林道から下りる径路はかなり荒れている。
その他周辺情報 会の記録:https://www.bunanokai.jp/archives/19585
黒蔵谷遡行図
2021年05月17日 23:40撮影
5/17 23:40
黒蔵谷遡行図
大杉谷遡行図
2021年05月17日 23:01撮影
5/17 23:01
大杉谷遡行図

装備

備考 ラバーソールで行ったが、ぬめる岩が多いので、恐らくフェルトソールの方が良い。
ただし一部の滝はラバーソールの方が登りやすいと思われる。
ロープは30mのみを使用した。RFミスに備え50mもあると無難。

感想

GW目前に、大雨。増水すると難しくなりそうなこの沢に行くかどうか、散々迷った挙句、前夜19時台に最終決定。とりあえず、行く。

大塔川本流から入渓し、いきなり腰程度の徒渉となるが、水は結構冷たいkumassiyはここでいきなり心が折れたようだったが、構わず進む。
立派な鮎返しの滝で、早速の泳ぎ。久しぶりの泳ぎは楽しい。ちょっと緊張する滝上の渡渉も、楽しい。そして、上ノ廊下は美しい。ラバーソールが全然効かないのは問題だが。
中ノ廊下に入ってすぐの泳ぎポイントで、kokokoheyがカメラを3mくらいの水中に落とした。本人は諦めかけていたようだが、ここはリーダーの泳力の見せ所、一発で潜って回収。おかげで、下山後の夕食をおごってもらう権利を手に入れた。後輩に奢ってもらうなんてね、という感じだけど。
3m斜瀑はtamoshimaが右岸から上がろうとしたが、上がれず。kumassiyが左岸を泳いで突破。おお、パーティが力を合わせて突破していく感じで良いじゃん。
高山谷出合手前の2段6m滝は難しいと知られるところ。幸い、うまいことボールナッツが決まってくれてよかった。後続はゴボウ。
高山谷出合の先の滝も関西起点100では登っていたので登ろうと思ったが、取り付きまでが泳ぎなので、体が冷えたメンバーからの反対にあい、右岸巻き。でも、大高巻きにならず楽に巻けたので結果としては良かったかな。
岩間滝はお助け紐も使っていい感じで突破していき、カンタロウ滝前衛の13m滝。なかなか立派なものである。右岸から高巻いて、カンタロウ滝で記念撮影。たまには、会報を意識して写真を撮ってみたりなんかして。
この滝の巻きは結構大高巻きで面倒だったが、迷ったりはせずスムーズに終わる。第3支流出合先のゴルジュは巻き始めたメンバーもいたが、そうじゃないだろってことで水線突破。
関西起点100での幕営適地に着いたので、なんだか増水には弱そうだが天気予報も良いし、ここで幕営。しっかり整地して快適なテン場を作った。久しぶりの焚火もちゃんとうまく行き、キムチ鍋&焼マシュマロ&焼スルメで、楽しいひと時。
翌日、もう黒蔵谷の核心は終わっているのでお気楽モード。上ノ廊下もその先のゴルジュも大したことはなく突破して、大杉谷への枝谷へ。
意外や意外、滝が続いて面白い沢じゃないか。丹沢みたいに登れる小滝が連続している。と思ったのもつかの間、水は涸れて、詰め。
鞍部から、等高線の混み方の割には何もない枝谷を下降し、大杉谷。黒蔵と似た渓相ではあるが、やはりスケールは小さい。しかし、kumassiyはどうしても水に浸かりたくないらしく、泳げばすぐ終わるところを苦労してへつっていたのが可笑しかった。
大塔川本流も近づいたところで現れるゴルジュがこの沢一番の難所。とはいえ森林が発達しているので、樹林帯で高巻いて懸垂下降すれば何とでもなる。ということで大杉滝の直上へ。ここで滝壺に懸垂下降でもしようと思ったが、やはりkumassiyがどうしても泳ぎたくないらしく、その執念でうまい巻きルートを発見。滝下に至り、沢下降終了。
このまま大塔川本流を下降することも考えたが、結構時間がかかりそうなので、最も気になっていた逢合滝までは林道を歩くことに。逢合滝が近づいたところで、大塔川に降りられそうな径路を発見。もう帰りたそうなkokokoheyとppsakiqqには車を回してもらうことにして、kumassiyと2人で川に降りてみる。実際、この径路は逢合滝へ行くための道だったようで、荒れてはいるが、逢合滝の下に着いた。途中、逢合滝の上のヤバいゴルジュが見えたが、全く恐ろしいところである。キャニオニング技術を身に付けたら下ってみたいね。逢合滝は滝壺の立派な滝で一見の価値があったが、その下流はゴーロのみで期待はずれ。早々に待ち合わせ場所に着き、1時間以上待ったころに2人が迎えに来てくれた。

【総評】
黒蔵谷は、南紀を代表する沢と言われるだけあって確かに秀渓であった。想像以上に泳ぎが多く、GWに行く沢としては寒めだったが、無事に遡行できて良かった。また、大杉谷下降という新たな下山ルートも開拓でき、内容もそれなりに良かったので、その点でも充実した。

ホラの貝ゴルジュ以来の?泳ぎ沢で、がっつり泳いだ沢は初めてで非常に楽しかったです。少し早い時期の泳ぎ沢でしたが、そこまで体は冷えずウェットスーツの威力を思い知りました。
トップで泳ぎや登攀をこなして、ロープを出していただりしてありがとうございました。
憧れの黒蔵谷はもちろん、大杉谷もめちゃくちゃきれいな場所でした。また南紀の沢にお邪魔したいです。

5月早々から本格的な泳ぎを楽しむことができて、わざわざ関西まで遠征した甲斐があった。入渓2日前の雨による増水と気温の低さが不安だったが、ウェットスーツを着込んで、フォローでの登攀、泳ぎは問題なくこなせた。難所をリードしてくれたメンバーに感謝。

前日まで体調もわるく、GW前半としては気温がかなり低く無茶な計画と覚悟していたが、案の定入水に次ぐ入水ではじめから震えながらなんとか遡行できた。
メンタリストのリーダーと暖かいメンバーに感謝。
天気は両日ともよく、焚き木がよく燃えて暖かかった。

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