ヒルを避けて丹後半島の廃村駒倉でテント泊 ブナハウスより周回


- GPS
- 03:21
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 406m
- 下り
- 379m
コースタイム
- 山行
- 1:06
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:06
天候 | 1日目 小雨のち曇り 2日目 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道路は狭く、途中まで舗装路ですが途中からダート。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
駒倉峠から駒倉集落跡までは府道ですが荒れ放題です。 |
写真
感想
土曜日は午後から雨が止む予報だったのでゆっくりスタートの丹後半島初テント泊に行ってきました。
道中は途中で雨が降ったもののそれから晴れて、もう大丈夫かなと思ったら丹後半島に入ったところでまた雨に。登山口までの細く険しい林道を登り切ってブナハウスに到着するもまだ小雨・・・と思っていたらじきに止みました。このブナハウスでお昼を済ませて、カップ麺とお湯が軽くなって登山開始です。
初日は先週下見した廃道の府道を歩いて旧棚田のところまでにします。ここは一応京都府の府道なのですが全く放置状態、笹藪が生い茂り路面はぬかるみ多数。府道なのに渡渉も何箇所かあります。
登山口のブナハウスから少し先は廃村となった内山地区です。そこから幅広目の府道よろしく登山道を歩きますと駒倉峠に到着します。ここから右に急登を登ると高山に着きますが、そのまま笹藪に直進します。すると前方から自転車を押して歩いている人が一人・・・。話したところこの府道は3回目で初めて通り抜けられたそうな。厳しい府道つまり腐道マニアでしょうか。ま、こんなとこよく自転車押して通り抜けたものです。「ここ厳しいですよ」って言われましたが「先週歩きましたので」と。自転車となら地獄の厳しさだったと思います。
さていくつかある幕営候補地、雨上がりだったのでなるべく乾いたところということでスギの落ち葉がある旧棚田に植林された場所にお邪魔することにしました。少々狭いですが。近くに沢もあり問題ありません。早速飲み物(笑)の缶を沢に浸けて冷やしましょう。
しかし夕飯のカレー用のお米を忘れたことに気づきました。ガーン。まぁあんまりお腹空いてないし、お皿拭くためのフランスパンでカレーを食べることにしました。これも悪くないです。
やっぱり午後スタートでちょっとしか歩かないとこれでもう満腹。飲み物だけはしっかり飲みましたが一本ザックに残ったまま翌朝気づいたものがあって、なんか足りないと思ったら。帰って冷やして飲みましょう。で、就寝は20時半です。
翌朝はアラームもなく明るくなった6時に起床。本当は4:55に目が覚めて薄明るかったのですが、あまり早く起きても仕方ないですし。
帰りは一応林道に出て駒倉登山口から高山に登って、またブナハウスに戻りましたがこれも大した距離ではありません。今日は初めて登山者3名と出会いました。やはりブナハウス側からは登山者も少しおられるようです。
テント泊の適地を探しますと平坦地と清流そして人のいないところが条件なのですが、そうすると必然的に廃村ばかりを選んでしまうようです。ここは廃村内山と廃村駒倉。前回は廃村八丁でした。
廃村を訪れますと石垣を組んで作った小さな棚田がたくさんあります。本当は民家もあったのだと思いますが昔は引っ越す際に建物も解体して運搬して再度建築するのが普通だったようです。これは今と違って人件費はとても安く、逆に資材類が相対的に高かったという時代背景でしょう。
そしてどうしてこのような山奥に生産性の低い棚田を作らないといけなかったのか。それは昔は子沢山な家族が普通で、長男は実家に住めますが次男三男となりますと部屋がありません。すると家を出ないといけませんが街に住むようなお金はありませんし、自宅周辺はすべて田んぼか畑なのでスペースもなく、すると未開墾の谷筋の奥に行かねばなりません。そこはどうしても狭く日当たりも悪く、ただでさえ低かった生産性はさらに悪くなります。それこそ冬を越せるだけの米や芋が作れるのか、台風で水害が発生し田畑に被害が出るともうそこに住み続けることはできないでしょう。泣く泣く住み慣れた場所を離れなくてはなりません。どこか住み込みで雇ってくれてところがあればどんな条件でもそこを選ぶしかなかったのだと思います。
これは何百年も前の話ではなくて、つい60年前の話です。この間にどれだけ生産性は向上したことでしょう。どれだけ便利な世の中になっても人々の不満は消えることはありません。
棚田跡にテントを張り、ネットも接続できない地で限られた食事とともに一晩過ごす。これは人間の原点に少し近づけるような気がしてきます。そして些細なことで文句を言ったりすることも減るのではないか・・・と思います。多分。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する