北カドナミ沢遡行
新潟県
tamoshima
deep-blue
kaisei1027
体力度について
- GPS
- 09:24
- 距離
- 3.3km
- 登り
- 746m
- 下り
- 714m
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| 天候 | 曇り後晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
・入渓して暫くはぬめるゴーロが続く。 ・最初の滝らしい滝である8m滝は直登できる可能性はあるが、岩が脆そうでしかもシャワーを激しく浴びそうなので右から巻く。泥と急傾斜でやや悪い。 ・7m滝は右の凹角を登る（IV）。すぐ上の樋状と2mCSは直登困難で、左から巻く。 ・2段5mはボルダーチックに左を登る。 ・20m滝は左ルンゼから取り付き左壁を登れるが、ルンゼ内も左壁(IV+)も結構悪い。巻くことは可能。 ・2段15mは下段は右を倒木まじり(IV)、上段は左をモンキーで登った。倒木がなくなると難しいかもしれない。 ・雪渓のおかげで下段を登らなかった10+3m滝は雪渓が無いと苦労するかもしれない。 ・900m附近の20m滝も雪渓が無ければ難しそうである。 ・以降は連瀑帯となっているが、最初の方の2段10m滝とした部分は右を登ったらIV+程度あった。 ・沢がスラブ状になったら、ロープを出してスラブを登攀していくのが良い(IV程度)。 ・水涸れ後のスラブ（�掘銑掘楪�度）は、うまく左上して尾根の藪漕ぎが出来るだけ短くなるようにすると良い。 ・尾根の藪は密で大変。 ・下山路はまずまず整備されており、登山道の場合と同程度の速度で下れる。 |
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感想
北の方が天気が持ちそうということで、前日の足尾から湯沢に転進。雪渓が少なくこの時期でも登れそうで、立派そうなスラブがある沢ということで、北カドナミ沢を選んだ。yoriponさんは、前日のウメコバ沢で満足したし、北カドナミ沢には全く惹かれないとのことで、3人で出発。
入渓して暫くはなんだか藪っぽいし、岩はぬめるしで良くない感じだったが、登る気になれない8m滝を巻くと、今度は登れそうな7m滝が出てくる。tamoshimaがフリーソロし、後続はお助け紐で確保。すぐ上の2mCSは左から小さく巻く。雪国らしい根元で曲がった灌木の巻きが久しぶりで、懐かしく感じる。
次の2段5mも小さいのに嫌らしく、tamoshimaが登った後お助け紐をフィックスし後続はゴボウ。この沢、ぬめりとホールドの乏しい岩とで、見た目以上に難しい滝が多く、侮れない。
すぐに20mの立派な滝が出てくる。巻くことは可能そうだが、折角なので左ルンゼを少々登ってからロープを出し、左壁を登る。1箇所がバランシーで、何とかフリー突破したが後続はゴボウになった。同じルートを登る人はいるようで、古い残置ハーケンがあった。
滝を登ったと思ったらまた滝。2段15m滝も遡行図では巻いているが、登れそうなのでロープを出して登攀。ぬめりは多いものの、まずまず快適な登攀だった。
ここから多少ナメが続き、小滝を越えたら小さい雪渓出現。予想より早い。軽く乗り越え、小滝を1つ登るとまた雪渓。これのおかげで（せいで？）滝を2段滝の下段を登らずに済んだ。トラバースで一応ロープ使用。
またしても小さいのに小難しい5m滝を越えると、またまた雪渓。これも乗り越えるが、また小滝を1つ登らずに済んだ。
その後も小滝を2つほど越えると、いよいよ下からも見え、空中写真にも写っている大雪渓。時期的にまだ安定しているので、足が冷えてくるとは思いながらひたすらその上を歩いていくと、うまく20m滝の落ち口に出ることが出来た。ここは雪渓の状態によっては面倒になりそうである。
20m滝の上で沢は開け、滝が続いており、一見簡単そうだが意外に悪い。またロープを出してtamoshimaがリード。その先で5mのハングした滝が出てきて、登れないので簡単そうに見える右岸を巻くが、これも案外に悪い。
その後もどこまでが1つの滝なのか分からないほど滝だらけであり、ガンガン標高を上げていく。さとけんさんはもうお腹一杯とのことだったが、ここでやめるわけにもいかないのでフォローしつつ登っていく。
次第に沢はスラブ状になり、水も減ってきてスラブ登攀の様相になるが、結構傾斜はきつい。tamoshimaはスラブ壁を忠実に登ったが、C葉さんとさとけんさんは途中から巻きに入ってしまい、藪がきつくて大変そうだった。しかも、途中つかもうとしたところがアオダイショウで、大変だったらしい。一方のtamoshimaは、IV程度の長いスラブをフリーソロしてしまい、やっちまったな〜という感じ。ここは、ロープを出して全員でスラブを直登するのが正解であった。
このスラブが終わると沢はいったん樹林に入り、また登れない滝が出るので巻いていくが、2つ目の登れない滝のところで水が湧いており、ここで水涸れ。しかしこの滝の巻きがまたまた悪い。
これを巻き終えると沢は再びスラブ状になるが、今度は水のないスラブ。疲労困憊のさとけんさんにお助け紐を出したりしつつ、空中写真を確認しながら藪漕ぎが出来るだけ短くなるようなラインどりをして、詰めあがる。景色も良く、綺麗なスラブで楽しい。
スラブのまま荒沢山の20m程度下方に詰めあがり、後は最後の藪漕ぎ。これがまた酷い藪で、最初から最後まで楽させてはくれない沢だなぁと思う。とはいえ短いので一頑張りで山頂へ。短いのに結構な達成感のある沢だった。
下山路は登山道ではないが、予想よりもしっかり刈り払われていて、意外に早く下山できた。下山路が整備されているのもこの沢のおすすめポイントと言える。途中、南カドナミ沢を下見してみたが、あまりそそられない沢筋だった。
【総評】
北カドナミ沢は、アプローチも下山も短く、登り応えのある滝が多くあって、立派なスラブもある、中級者にお薦めの沢だった。随分時間はかかったが、遡行価値の高い沢をまた1つ登ることができ、満足の1日だった。
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