【愛知130山】20年ぶりの十明山


- GPS
- 03:16
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 281m
- 下り
- 275m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
Google Map https://goo.gl/maps/696BqSfeUqFBCEPDA |
写真
感想
ご訪問ありがとうございます。
十明山に初めて登ったのは2001年、それ以来2度目の訪問です。
ちょうど今から20年前のこと、某団体の大役を任される事になり、希望と同時に不安を抱えていました。そんな時登ったのがこの十明山です。なぜこの山を選んだのかは覚えていませんが、一時でも重圧から逃れようとしていたのだと思います。
急な坂道を登っていくと山頂直下の斜面は切り開かれたばかり、木が全く生えていない造成地に鳥居と社がたくさん点在していて、異様な雰囲気に包まれていたのを覚えています。
山頂広場に着くと十明神社の奥宮と三角点がありました。その場所だけは途中の造成地とは雰囲気が違い、昔から地元の人達に大切にされてきた様子で、とても落ち着ける場所でした。
眺めもなくこれと言った特徴もない、ごくありふれた三河の里山でしたが、静かな山頂に佇んでいる内に気分も晴れ、開き直ることができました。下界で悩んでいることがバカバカしく思えてくる、そんな力が山にはある様に思います。20年経った今、当時のまま変わらない山頂に立ってみると、小さな事に悩んでいた自分が懐かしく、微笑ましい気持ちになりました。
久しぶりに訪れた十明山は造成地にも木々が茂り、あの時違和感を感じた鳥居や社もすっかり山に溶け込んでいました。ちょうど20数年前、地元集落の共同所有だった山を宗教法人が買い取って現在の姿になったようです。
実は、この山へもう一度行ってみたくなった理由がひとつありました。十明山の近くに「平蔵」という、わずか2軒ほどの集落があるんですが、20年前に十明山に登る際に通りがかったとき、たまたま炭焼窯の狭い入口から這い出てくるおじさんに出会ったのです。
当時の自分は炭焼きが珍しかったので、”作業中の写真を撮らせてもらって良いですか?”と訪ねたら、鼻の頭を真っ黒にしながら、”写真に写るなんて恥ずかしいなあ!”と照れながらも撮影を許可してくれました。グラインダーで焼き上がった炭を切断している写真がそれです。その時の炭焼窯は今どうなっているのかな?ふと懐かしい思いに駆られ、確かめてみたくなったのです。
炭焼窯は当時のままでしたが、入口に雑然と物が置かれていて、もう長い間使われていない様子でした。奥の住宅は朽ちかけていて人の気配はなく、センチメンタルな気分になったのは言うまでもありません。
離れていく集落を振り返ると、炭焼窯近くに立つ杉の木が高くなっていること以外、20年前にタイムスリップしたかのように変わらない風景でした。懐かしいような寂しい様な、そんな気持ちで集落を後にしました。
コメント
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teppanさん
こんばんは
何か悩んだり苦しかったりしたとき私もそれが里山でも歩くと何かスッキリした気分になり何悩んでるのやらと思うことしばしば。
そんな昔のことを考えながら次世代のおちびちゃんと歩かれて気分も爽やかであったことでしょう。
私も何時かは山を振り返りながら歩けるかなとフッと思っています🤔🤔😃
こんにちはカズさん
人は様々な理由やキッカケで山に集まってきます。親族には内緒の悩みでも、なぜか山だと他人に話せたりするんですよね。山には人を素直にする力がありますね。モヤモヤする事があった時は、山へ出かけてスッキリするのが一番です。
次世代を担う人間に山に興味をもってもらえると嬉しいのですが、どうなるかはまだ未知数です😃
teppanさん、奥さん、それに加えて娘さんとお孫さんまで登場しての
里山歩き、お疲れ様でした。すっかり隠居生活に入ってしまわれた感が
ありますね
私が山を始めたきっかけが、まさに仕事の重圧を一時的にでも忘れ、
気分を改めるためだったんですよ。その結果、なぜかこんな方向に突っ走って
しまっていますが、山っていいもんですね
早速買われましたね〜。
結構、マニアックなルートが紹介されていますよね
こんにちはkameさん
隠居できれば願ったり叶ったりなんですが、まだしばらくは働かなくてはなりませんね
山にドップリ「沼ハマ」のkameさん。キッカケはどうあれ、一生楽しめる趣味を持てたのは幸せなことです。
ひたすら山を歩いて自分を客観的に見つめ直す、悩みを解決する良い方法だと思います。山歩きはありがたい趣味ですね
ガイドブックのご紹介ありがとうございました。マニアック過ぎるコースは自分達には無理ですが、この中からいくつかピックアップして歩いてみようと思ってます。
孫と歩けるなんて…karl-GGは、まだ山へは一緒に行っておりません
こんばんはkarl-GGさん、いいでしょう〜
頑張って歩いてましたが、全体の3/4は肩車におんぶにだっこでしたがね
山頂に宗教関連の建造物が多いのは
日本の山の特徴ですよね。多くの山では
すっかり風景に溶け込んでいますが
造成したばかりの異様さは、想像に難くないです。
そして、昔からの方に、心の安らぎを得られたのも
なるほどなと思いました。
離村、鈴鹿の山間では、よく見かけますが
豊田の市街地にさほど遠くない場所でとは
意外でした。平成の時代に炭焼きを
続けられてた貴重な方、寂しく感じますね。
おっしゃるとおりです。日本では大昔から山を信仰の対象にしてきましたから、神道や仏教に関わる建物が多いですよね。
当時この山を登ったときは社も鳥居もみな真新しくて違和感がありましたが、山頂は昔ながらの里山の雰囲気で落ち着けました。
愛知県内でも山間部は離村が進んでいますね。豊田市も面積の大部分が山間部なので、廃村状態の地区もあるようです。この集落にある2軒の家に人が住んでいる様子はありませんでしたが、水田は耕作されていましたし、新しく割った薪が積んであったりしましたので、人の出入りはある様でした。
煮炊きはガスや電気にとって代わり、バーベキュー用は輸入に頼っているので、小規模の炭焼き需要は「茶の湯」くらいでしょう。作るのは手間も時間もかかり大変でしょうから、担い手は減る一方でしょうね。
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