5歳児と行く、日光男体山(栃木県)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 11:22
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 1,263m
- 下り
- 1,261m
コースタイム
07:23 一合目到着
08:22 三合目到着
08:35 四合目到着
09:02 五合目到着
09:26 六合目到着
11:03 七合目到着
11:37 八合目到着
12:12 九合目到着
12:44 日光男体山登頂(2486m)
14:00 下山開始
14:15 遭難者遭遇
16:57 四合目神社倉庫小屋到着(事情聴収)
17:15 四合目下山開始
17:35 三合目下山口到着
18:08 二荒山神社到着
天候 | 午前 晴れ 午後 雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山料(入山料)大人500円 子供300円 五合目、七合目、八合目、頂上に避難小屋有り 四合目は神社の倉庫小屋があり、入り口反対側雨宿りスペース有り 水場無し 山道約6km 標高差約1200m |
ファイル |
二荒山神社で登山受付をすると頂ける栞です
(更新時刻:2013/09/03 10:36)
「落雷で男性けが、日光の男体山(13-09-01)」記事
(更新時刻:2013/09/06 10:32) |
写真
感想
2013年9月1日(日曜日) 5歳児と行く、日光男体山(栃木県日光市)
この9月をもって6歳になる息子ちくん(ニックネーム)
身長約110cm、体重約16kgの小柄でも筋力と体力の有り余った息子を、親ながらではあるが今回は思いっきり称えたい。
これほど壮絶な息子との山行は今までにない。
昨年秋に二度目の登山として連れて行った燕山沢下り時(茨城県筑西市)と今年6月の石裂山下山時間帯(栃木県鹿沼市)で微妙に焦ったこともあるが、今回は過去最高の過酷な下山であった。
悪天候に怯むこともなく、約11時間もかかった山行に泣き言も言わず、下山後に二荒山人社の方に「すごい所に山を作ったね」なんて元気に会話をする息子の姿に泣けてきた。
親ながら息子を酷い目に遭わせてしまったと下山中後悔をするほど、この日の天候は恐ろしく辛いものであった。
(息子はそうでもなかったよと言ってくれた…泣)
***************************************************************************
9月末には6歳の誕生日を迎える息子ちくん。
7月8月と一緒に登山をしたかったが、自分自身週末は多忙で、また息子も幼稚園や体操教室の行事が重なり、お互いなかなか予定が合わなかった。
最近テレビでよく富士山が特集されており、息子が登りたいと言っていた。
最近エヴェレストとK2、そして富士山の名前を覚えたらしい。
富士山は遠いのなかなか行くことが難しく、それなら結構歩くのが大変と言われる日光男体山か日光白根山に連れていきたいと思っていた。
月一で登るか登らないかの息子との山行だが、息子なら富士山も日光男体山も登れる体力はあるだろうと思っていたし自分自身もつい8月に北アルプス縦走をしてきたところなので、物足りない山よりやや挑戦的な山がいいかなと思っていた。
そして9月1日に息子との予定が合ったので登山予定を組んだ。前日の準備では北アルプス縦走よりも軽い、いや軽すぎるザックにこれは余裕だなと調子こんでいたが情けない話、今回もやはり前回痛めた膝裏をやってしまった…
当日、朝5時に起床し6時前に家を出発。7時前には二荒山神社へ到着した。参拝者用駐車場と登山者用駐車場が分かれており、登山者用の第一駐車場はすでにいっぱいであった。車内でパジャマのまま寝ていた息子を起こし準備を整え7時15分に登山受付をしていよいよ登山開始。
空は晴れており日差しも強い。良い天候に恵まれたと思っていた。山頂は少し雲がかかっていたが時間と共に雲は流れていくであろうと思っていた。実際登り始めはしばらく森の中を歩くが、森の中の登山で良かったと思うほど気温も高かった。
6合目まで気分良く登山をしていたが、6.5合目あたりで岩場が少し出てきたので、トレポを使う息子にそろそろトレポやめて手袋にしようかと伝えた。息子のお気に入りの岩場用滑り止め付き手袋は前回の石裂山でボロボロに汚れて捨ててしまったため冬用の手袋を出した途端、大泣きされてしまった。
涙をポロポロ流しながら大泣きする息子に戸惑ってしまった。そこからがんとして一歩も動かず困り果ててしまう。登山者の通行の妨げになると少し広いところまで移動させたが、どうしてもお気に入りの手袋が処分されたことが悲しかったのか足をバタバタさせて寝転んで泣かれてしまう。このような息子を見たことはほぼない。
時間だけがどんどん過ぎていくことに焦ってしまう。低山ならともかく長い道程の山である。30分過ぎても微動だにしない息子。産まれてから叱ったことはほぼないがさすがにイライラしてしまい悲しいことを言ってしまったことに後悔した。50分過ぎて登るか降りるかどうするか再度尋ねると登るという回答であった。
50分間の間、何人かの登山者が大泣きしている息子を見て、まだ小さいから疲れちゃったのね、と声を掛けて頂いたが実際はそうでなく手袋が原因と誰しも気づくことはない。進みだしてから息子に、きっと皆ちくんが疲れて泣いていたと思っているよと言うと、そこから息子が挽回するかのような速さで岩場を進みだした。急に雰囲気も変わり笑顔と楽しい会話で登って行く姿に動画撮影。
山道を歩くよりも岩場を登る方が好きな息子。水を得た魚と言っては親バカ過ぎるかもしれないがさくさくと九合目まで辿り着いた。この時点でさっきまでは日差しも良いほどの天候であったが、いつしか空は白い雲で覆われていた。天候が崩れそうだ。
九合目を超えて少し歩くと木が無くなり視界が広がる。山頂も視界に捉えた。が、山頂は真っ白な霧に覆われ時折強い風がすごい速さで霧を流していた。これは間違いなく天候が崩れる。急がないと危ない。そう確信した。そしてこの辺りで前回北アルプス縦走で痛めた左膝裏の痛みが再発し始めていた。
そこから山頂までは赤い火山岩で敷き詰められた道で、ちょうど富士山の山頂付近や須走の道に似ていた。歩いている人はほぼ下山者。あと少しで頂上というところでポツポツ雨が降り出し、風も強く寒いと息子にレインウェアを着せる。
山頂に着くと雨がやや強くなってきた。鳥居をくぐり祠で挨拶をする。予定ならゆっくり散策と山頂からの景色を楽しむはずであったが、急いで今回の目的の一つであった山頂の刀剣を見に、広場の奥へと進む。
霧が酷かったがなんとなく進んだ方向にその刀剣があった。山頂で二人組の男性に写真を撮って頂く。そのあとすぐそばの刀剣で親子ツーショット。息子にすごい大きな刀剣でかっこいいねと言うと「これは刀じゃない…」と言われてショック。
ショックも束の間、雨が強くなってきたので屋根のある場所に避難をする。刀剣のある場所はちょっとした岩の上にあり、このわずかな岩を下りるにも左足の痛みを堪えるほどになっていた。屋根の下に入ると雨は横殴りの強いものになり、雷が鳴りだした。山頂ということもあり雷音が大きい。
既にほとんどの方が下山をしており、屋根の下では雨具の用意をしていた若い男女4人のパーティとやや年配の夫婦、そして我ら親子だけの姿であった。息子にレインウェアのズボンを履かせて自分も着替える。
その間に若い男女4人パーティと夫婦2人が下山をし、山頂には息子と自分の2人だけになった。雨は相当ひどく早く下山したかったが、そんな状況にお構いなしの息子は昼ごはん食べようよと。今日の昼ごはんはさとうのご飯とレトルトカレー(この組み合わせは前回北アルプスで出会ったS氏のおすすめ)といつものトン汁に小さいカップラーメンとソーセージの予定であった。
さすがにカレーとトン汁は無理と思ったが息子には小さいカップラーメンは食べさせた方がいいと思った。もしエネルギー不足で下山に苦労しては危ないと思ったからだ。風もありなかなかお湯が沸かない。お湯が沸く迄の間ソーセージ3本を二人で分けて食べる。
息子が小さいカップラーメンを食べている間に片付けと下山準備を行う。その最中であった。一人の男性登山者が目の前に現れて、すぐ隣に設置してある鐘を鳴らす。神山だけあって銅像や鐘、鳥居などいろいろ山頂にはあった。その男性と一つ二つ会話をしたが内容は覚えていない。雨がひどくなったので残念だよねというような内容だったかと思う。男性はそのまま折り返して姿を消していった。
ものすごい豪雨で先ほど降りた4人と2人、そしてつい先ほど現れた男性もめちゃくちゃ大変な状況の中を下りているんだろう、自分もこれからこの状況で息子と下りなくてはならないから大変だ。いや、そもそもこの足であの岩場をうまく下りれるのだろうか…など、不安が募ってくる。
時間は14時少し前。少しでも雨と雷が弱くならないかなとあと5分待とうかと思った時、すぐ頭上で鳴り響く大きな雷音にビックリした。近すぎる、これはまずい。本来なら山頂避難小屋で避難しないといけないのだが、この状況でも強行下山しなくては今日中に家に帰れないし、ビバークするほどの荷物は用意してない。
雨が弱まらないのでいよいよ屋根を出る決心したとき、突然雨が治まった。わぁ山の神様がきっと味方をしてくれたんだねと息子と手をつないで赤い火山岩の道をゆっくり歩いていく。道は雨で濡れており滑りやすいので気をつけながら歩く。急ぎたいが急げないのは左足の痛みはすでに北アルプスの下山と同じ激痛レベルまで達していたからだ。
火山岩の道を下って木の階段が出てきたところで誰もいないはずの山に突然人の声が耳に入った。
「助けてください」
その方向に目を向けると一人、道の真ん中で仰向けに倒れていた。足を滑らして捻挫したのか!?
「今行きます!」でも慌てて転ばないようゆっくり息子と向かっていく。その人は先ほど鐘を鳴らした男性だった。どうやら道を確認しようとGPSを取り出して見ているときに落雷を受けたとのこと。先ほど山頂ですぐそばに落ちたあの雷だとその男性は説明してくれた。落雷を受けた人の姿を見たのは勿論初めてだ。
正直身震いした。あの鮮明なフラッシュと耳をつんざく音の雷を受けたのか?
どうやら雷はおしりと足を伝わったとのことで、体がしびれて動けないので状態を見てほしいと。おしりあたりのウェアは完全に裂けていたが出血や外傷は見られなかった。また火傷の痕もなかった。本人の意識ははっきりしていたが歩けそうにないとのこと。遭難連絡をしたいが携帯電波が二人とも入らないし、もうこの山の上には誰もいない。担いで無理に体を動かしてはいけないと思ったのでとにかく自分は電波が入る所まで下山し救助を呼ぶことに決めた。救助が来るまで身体を冷やしてはいけないので持っていたレスキューシートで身体を包んであげた。
雨がまた降りだしてきた。雷は依然なり続けている。この状況で一人置いていくのは心苦しかったが足の痛みと息子がいる状況では早く下りて助けを呼ぶことしかできることが思い浮かばなかった。見殺し同然かもと思いながらも息子と歩き出す。アドレナリンが分泌しているからか足の痛みが少し和らいだ。少しでも早く下りなくては。薄気味悪い雰囲気が漂うこの場所に男性一人残して下山を進めた。
すぐに九合目の道標が出てきた。まだ下山は始まったばかり。下山しながらいろいろ考えてしまう。「私はこのまま死ぬのですか?」というセリフが耳から離れない。絶対助けを呼びますので大丈夫です。信じて待っていて下さいと言ったものの、もっと詳細にこれからの状況を伝えるべきであったと。
九合目まで行けば電波がつながるかもと男性は言っていたが自分はそう思っていなかった。下手すれば二荒山神社まで下りないと電波がつながらないかも。その場合、今の自分の状況では下って17時ぐらい着、それから救助依頼をして最悪20時に救助隊が来るかもしれないので夜が来ても絶対信じて待っていてくださいと何故冷静に伝えられなかったのか。無理に動かすのは良くないと判断したが、せめて雨にあたらない木陰まで移動させてあげれば良かったなど後悔が続く。反面、自分が最後の下山者であって良かったと思う。もし男性が最後の下山者であったら…
8合目から急峻な岩場を下らないといけない。雨は土砂降りだがそれ以上に雷が怖い。あのショッキングな現場に出会った直後だ。自分達もいつ落雷を受けても不思議でない。急がねばならない。携帯を途中途中確認するもずっと圏外。高低差のある岩場での下りでついに左足は曲げられなくなってしまった。自分の心配はよそに息子は元気であったのが唯一の救いだ。
二次遭難にいつ会うのか。雷の恐ろしさは知っていたがリアルにその恐ろしさを知ってから不安が止まらない。一度、すぐ横に落雷があった。まるでドラムとシンバルを思いっきり耳の横で鳴らされたような、それも何にも予告なしにいきなり鳴らされたように。目の前が真っ白になるフラッシュをたかれたとほぼ同時にその音は現れた。おもわずわぁと叫んだ。すぐに息子に目をやるとびっくりしたぁという表情で屈んでいた。「今の凄かったね」「うん、びっくりした」できるだけ息子を不安にさせないように会話をしながら降りていく。
岩場でもできるだけ両側の木の下を通過できるところを選んだ。7合目小屋まで来たときに麓の街並みが目に入ってきた。初めての緊急用ホイッスル、何度も思いっきり吹き鳴らすもおそらくこの雨では下まで届いていないであろう。ただただ誰か気づいてくれと願って。携帯を見ても未だ圏外であるがとりあえず110に掛けてみると運よく繋がった。とにかくこれでホッとできた。あとは早く救助隊に来てほしい。
途中、警察から何度も連絡がありほとんど留守番電話に転送されていたが4〜5回繋がった。事情聴収をしたいので山小屋で待機して欲しいと言われたが、ここで待機していたら夜がきて息子を無事に下山させることができなくなると思い四合目の入り口付近で落ち合う約束をした。
時刻は17時少し前、四合目まで到着するとまだ警察は来ていなかった。小屋があるが避難小屋ではないため鍵がかかっていた。このまま雨の中待っていては息子が風邪をひくと思い、裏側に回ってみると雨を凌げるスペースがあった。やっと息子に休憩を与えられる。ほぼ休憩無しで九合目から四合目まで一気に降りてきた。早く助けなくてはという気持ちと警察と連絡が取れてからも待ち合わせ場所まで急がなくてはという思いであった。
事情聴収は10分程度であった。四合目から三合目までは舗装された道。この雨の中パトカーで三合目登山道入口まで送ってもらいたかったが、このまま上まで行くとのことだったので残念。六合目までは車が行けるようで、救助隊はそこから歩きで九合目まで行くようだ。
時刻は17時15分。まだ四合目だ。少なくても18時過ぎには真っ暗闇になってしまう。急いで下山をしなくてはならない。三合目まで小川化した道路をとにかく急ぎ足で歩く。平坦な舗装道なので足には負担がかからない。途中消防車とすれ違う。レスキューか。遭難連絡の一報がとれたのが15時22分。17時30分頃すれ違ったので思っていたより遅いと感じたがとにかく良かったと安心する。まだ生きていますようにとただ思うばかりであった。この薄暗い空と悪天候の中、きっと不安な気持ちでいるに違いない。
三合目下山道入口に到着。ここから再度森の中へ入るため危険となる。辺りはかなり薄暗く見えにくくなっていた。ヘッドライトは持っているがまだかすかに全体が見えるほどであったので、明かりをつけて周りが見えなくなるのを避けたく限界までライトをつけないでおこうと思った。(結局最後までライトはつけずに済む)
道路から溢れた泥水が山道へ流れ込んでいる。山道がそのまま沢になっている感じであった。このとき道順を間違えれば本気で遭難すると思っていた。息子は大丈夫と言っている。まだ5歳という年では遭難という概念を知らないのであろう。雷も怖くないし雨は少し辛いけど、この道も別に大丈夫と。ものすごい褒めまくりながら歩いた。もしこの状況でもう嫌だとぐずられて座り込んでしまったら?一度もそういうことが無い息子であって良かったと同時に本当に我ながら素晴らしい子だと感動していた。
しっかり後をついてきてくれるのだが、眠気からフラフラして滑って怪我をしないかという心配もあった。なのでできるだけ声を掛け続けていたが眠そうではなかったのでホッとする。息子から話を振ってくるとまだ余裕があるなと安心もできた。そういうときの会話はほんとうにたわいもない話で、今の状況がどうとか一切忘れる瞬間でもある。
左足の痛みはピークだがとにかくゆっくりでも進むしかない。「ヘッドライトはまだつけない方がいいな」不気味な暗い森の中の沢と化した道なき道ではヘッドライトで照らされた足元だけを見て進めば迷いそうになると肌で感じていた。これがもし天候が良い下山であれば暗くなってもヘッドライトで歩いて全然恐怖は無い。むしろある意味楽しい夜のピクニック気分だったことか。
不安と辛さでたまらなくなるうちになんでこんな天候日にこんな所を歩いているんだろう思ったり息子に辛い思いをさせてしまったなと思っていた。けれど息子はそんなにこの状況が辛く不安だと思っていない。自分がひどく不安になる要素として足の状態と遭難遭遇のショック。もし足の状態が普通であればもっと気持ちが強かったかも知れない。ただ健脚時でも子供を背負って歩くことはできそうにない荒れた道である。左足を庇ってきたため右足が踏ん張れず何度か足を滑らせてしりもちをつきそうに。手もトレポも泥だらけになっていた。
永遠に続く下り道の感覚であったが、鳥居の影が視界に入りようやくにして一合目まで辿り着いたんだと安堵に包まれた。記憶ではここまでくれば石の階段が現れ、下りれば神社の境内だ。それを息子に伝えると石の階段と木の階段もあったよと。驚いた。一合目の遥拝所を通り過ぎると確かに木の階段が現れた。なんという落ち着いた状態なのか。
石の階段を降りると目の前に電気のついた登山受付事務所。近くまでいくと窓は閉まっていたが中に1人、禰宜の方がいらっしゃった。登山時受付したのだから下山時も報告するのかと思って声を掛ける。今無事下山しましたと伝えると、上で落雷による遭難もあったようでと。経緯を説明しお礼の言葉と息子への労いの言葉を頂くと「ねえねえ、こんな所にすごい山をよく作ったね」と楽しげに息子が話す。他にも何かを禰宜の方に伝えていた。
そのあと2人で無事戻れてありがとうございますと本殿で拝んでから駐車場へ向かった。駐車場に着いて泥だらけになったウェアを脱いで車の中で息子を着替えさせる。その時はすでに周りは真っ暗で遠くが何も見えない。ただただ雨の降り頻る暗闇の中、ポツリポツリと外灯の明かりだけが目に入るのみ。あと30分神社までの到着が遅れていたら今頃まだあの闇の中…想像するだけでブルっと震えがきた。
午前中の楽しい登りとは真反対に過酷な下山。とにかく無事に戻って来れたことがまるで奇跡のように感じた。そしてやり遂げた息子の底力に感動した。さぁ帰ろう。ちま(妻)の作る美味しいご飯と温かいお風呂が待っている。
帰路に向ってから家に着く前、19時34分に県警にお願いをしていた男性の安否の連絡が入った。無事救助され本人も会話ができるほどの状態であったとのこと。本当に良かった。それにしても今日はいろいろと忘れられない日となった。
おはようございます。
お子さんが泣いている時に「怪我したわけじゃないんですね?」と声を掛けたdepor021です。お気に入りの手袋のことで泣いていたんですね。
帰宅中に豪雨となったので、山中はヤバいんじゃないかと心配していました。昨日落雷の情報を知り、死者が出なくて良かったと思っています。
最近は大気の状態が不安定な日々が続いているので、計画を立てるのも難しいです。安全な登山を心掛けたいですね
こんばんは。コメントありがとうございます。
お声を頂きましたこと、よく覚えております。
「男は泣かないもの」と言っていた息子がまさか手袋でポロポロ涙を流すとは私も驚いてしまい、慰めてもどうしても動こうとしない息子にただ困っていました。
お声を頂いたときはちょっと恥ずかしく「大丈夫です」とつれない言葉に失礼だったと思います。すみません。
時間はかかりましたがその後気分が落ち着いた息子と楽しく登っていくことができました。
あの豪雨と雷は大変厳しいものでしたが、帰宅した息子の顔をみた妻は、なんかとってもすっきりした表情になったと褒めておりました。
褒めまくったのもあったと思いますが、また一段と自信がついたのではないかと思います。帰宅の車中では息子は寝てましたが、家に着いて起きればとても元気でしたし、翌日幼稚園では先生に登山したことを伝えたそうです。
さすがにちょっと山嫌いになったかなと思ったのですがそうでもなく、次はやっぱりロープウェイのある筑波山がいいなと良くできた可愛い息子です。親バカ
一方、私は恥ずかしながら未だ足の痛みが引かず、バンテリンが欠かせない日々を過ごしております。
息子がというよりも、自分がしばらく山は無理かなと思ったり
初めて遭難の現場に遭遇しましたが、あの光景には未だにショックが残っています。でも本当に私もdepor021さんと同じく、死者が出なくて良かったと思います。
毎回毎回山へ登るといろいろな出来事、いろいろな勉強をさせてくれます。だからこそ山には魅力が満ち溢れているのだと思います。
大好きな山から離れないよう身体も心も鍛えてまた次なる山行をしたいと思います。
ありがとうございました
お疲れ様でした。
まさか落雷で動けなくなる事があるとは…要注意ですね。行きは天気が良くても、突然天候が急変する事に自然の怖さを感じます。それにしても適切な人命救助に感動です。
また、息子さんが非常に強くてたくましいですね。5歳児が標高差1000m以上を日帰りできるなんて素晴らしい!(自分の会社の50歳くらいのおじさん達には無理でしょう) もう少し大きくなったらどこかアルプスにでも一緒に行きましょう。
お疲れ様です。
コメントありがとうございます。
落雷、本当に怖いですよね。
雷も怖いですが、雷が鳴っているときの何とも言えない不気味な雰囲気が怖いです
逞しい息子(出ました親バカ
あと数年経てばきっと自分は息子に置いていかれてしまうかもというほど身体がガタガタです。
いやぁ今の自分は50歳のおじさま達に負けてしまいそうですよ
どこの山でも是非誘って下さい!
色んな意味で大変な思いの登山でしたネ!
遭難者と息子さんへの責任感の重圧
自らの足の苦痛と不安
足の膝裏の筋は私もしょっちゅうやってたので
よ〜く判ります(最近は幸いにも無くなりましたが)
曲げて体重をかけると激痛なんですヨネ!
それにしても、5歳の息子さんの逞しさと健気さ
石裂山レコでも充分知ってましたが、拍車がかかりましたネ
ある意味おやじさんより頼もしく、息子さんに救われた登山だったのかも
何とか無事下山でき、遭難者も救助され何よりでした
大切な息子さんと、より安全に登山を楽しんで下さいネ
いつまでもこのシリーズが続くのを
楽しみにしています
BOKUTYANNさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
仰られる通りです。
まさに両者への責任感と自分への不安の積み重ね山行でした。
特に一番厳しかったのが3合目から森の中を下山するときです。すでに体力も限界に達しており薄暗闇と雨の中、沢のように雨水が流れる道がとても辛かったです。足を滑らす度にこんな天候日にこんな所で何しているんだろう…そう思ったりも
時間と共に道が川に変わったら歩いて戻れないのでは?なんて不安もずっと付き纏っていました。進めば進むほど、ほぼ川のようになってましたので…
それにしても足の痛みはどうしたら治るのでしょうかね
息子が言うように自分もロープウェイのある山(筑波山や那須岳)の方がしばらくいいのかなぁと思います
遭難者の方も無事に救助されて良かったと思ってます。
登りも下りも人並より遅いかもしれませんが、つくづくこの日は自分らが最後の下山者で良かったと思っています。また、もし15分早く下山開始していたら自分らが落雷にあったかもしれません
いつも読んで頂きましてありがとうございます。
平日も週末もなかなか仕事で時間の余裕がなくお返事が遅くなっていますが、自分もBOKUTYANNさんのレコはしっかり見ていきます
ありがとうございました
悪天候で大変でしたね。
無事に下山出来て本当に良かったですね!(^^)!
日光男体山、どうしようか迷っていたけど、私も頑張って挑戦してみようと思います。お父さんの優しさ お子さんの強さ 素晴らしいです。見習わないといけないと思いました。
hiroko_3845さん
こんにちは。メッセージありがとうございます
手前味噌ですが、未だに久しぶりに読むとあの時の様子が
昨日のように思い出して自分でもちょっと感動したり…
男体山は近所からも霞んで見えるのでなんとも壮大な感じがいつもしてます。
是非hiroko_3845さんもチャレンジしてください!
hiroko_3845さんなら全然いけますよ!
ありがとうございます
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する