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Yamareco

記録ID: 342919
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

谷川連峰主脈稜線縦走(土合駅出発、西黒尾根経由)

2013年09月09日(月) 〜 2013年09月10日(火)
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yoshikoron その他1人

コースタイム

※パートナー20キロ、yoshikoron13キロの避難小屋泊装備。
 1日目はCTより遅れています。
 2日目もやや遅れ気味。

9日(月) 行動時間 8時間15分(休憩、撮影時間込)
05:30 土合駅
06:05 西黒尾根登山口
10:35 肩の小屋 10:45
12:10 オジカ沢ノ頭 12:40
13:45 大障子避難小屋(泊)

10日(火) 行動時間 9時間20分(休憩、撮影時間込) 
06:00 大障子避難小屋
07:30 万太郎山
08:15 越路避難小屋 08:25
10:15 エビス大黒ノ頭
10:45 エビス大黒避難小屋 11:00
11:45 仙ノ倉山
12:45 平標山
13:25 平標山の家 13:40
14:30 平元新道登山口
15:20 平標山登山口バス停

15:50のバスで越後湯沢駅
17:56の電車で土合駅へ戻る

天候 9日 : 晴れ 時々 くもり
10日 : ガス+強風 のち くもり
過去天気図(気象庁) 2013年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
【西黒尾根登山口〜肩の小屋】
・登山道は整備されており道迷いの心配はありません。
・樹林帯を過ぎてから鎖場が連続します。
・巌剛新道との合流地点から本格的な急登。黄色のペンキマークに沿って。
・氷河の跡の岩は蛇紋岩なので滑ります。注意!
・ザンゲ岩を過ぎれば肩の小屋まであとわずか。

【肩の小屋〜オジカ沢ノ頭】
・中ゴー新道分岐まで一気に下ります。 その後オジカ沢ノ頭までは登り。
・オジカ沢ノ頭に近づいてくると足場の悪い岩場を何度か越えます。足元注意。
・オジカ沢ノ頭直下の鎖場注意!

【オジカ沢ノ頭〜万太郎山】
・大障子避難小屋までは比較的ゆったりと歩けます。
・大障子ノ頭からの下りに岩場あり。

【万太郎山〜エビス大黒ノ頭】
・万太郎山からの下りヤセ尾根の岩場あり。注意!
・所々片側が切れ落ちている箇所があります。

【エビス大黒ノ頭〜仙ノ倉山〜平標山】
・エビス大黒ノ頭からの下り岩場あり。注意!
・エビス大黒避難小屋から先は危険箇所はありません。

※全体的に小さなピークのアップダウンは終始連続しています。

※主脈稜線上鎖場はオジカ沢の頭直下1か所のみ。
 足場の悪い岩場やヤセ尾根も多々ありますが補助のロープや鎖は一切ありません。

※エスケープルート、水場もないに等しく、天候も難しいルートなので万全で臨まれてください。
 (水場は肩の小屋にて有料500ml 400円、大障子避難小屋下悪路)

※ゴミが放置されているままの避難小屋がいくつかありました。特に酒のビン類。
 次に使用される人のことを考えて使用するのが山を歩くものとしての最低のモラルだと思います。
 持ち込んだゴミは必ず持ち帰りましょう。
土合駅
明日帰ってきます ^^v
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土合駅
明日帰ってきます ^^v
荷物が重くすでにバテバテの様相・・・
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荷物が重くすでにバテバテの様相・・・
いつものケルンにも行ってきます♪
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いつものケルンにも行ってきます♪
いざいかん!
オジカ沢ノ頭
オヤマリンドウ
主脈稜線上ではこのあたりが一番歩きやすいのかな♪
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主脈稜線上ではこのあたりが一番歩きやすいのかな♪
大障子避難小屋(お宿)
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大障子避難小屋(お宿)
美しすぐる・・・
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美しすぐる・・・
また明日
エビス大黒避難小屋
(2日目はこのあたりでやっとガスが薄くなってきました)
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エビス大黒避難小屋
(2日目はこのあたりでやっとガスが薄くなってきました)
東芝ランプ
肩の小屋から10000m

ここまでやってきました
ToT
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東芝ランプ
肩の小屋から10000m

ここまでやってきました
ToT

装備

個人装備
ヘッドランプ
1
手袋
軽アイゼン
1
エマージェンシーシート
1
1
オーバー手袋
1
行動食
飲料
1
ティッシュ
1
バンドエイド
1
タオル
1
携帯電話
1
雨具
1
防寒着
1
ストック
1
サポーター
非常食
1
サングラス
スパッツ
シェラフ
シェラフカバー
1
薬セット
1
共同装備
ツェルト
1
小型ガスストーブ
1
カメラ
1
コッヘル
ガイド地図
1
コンパス
1
予備電池
ライター
予備飲料水
6L
食事
4回
時計
シート
ランタン

感想

谷川連峰主脈稜線縦走。
ここは私達の憧れ、山歩きを始めるきっかけとなった稜線。
長いあいだ想いこがれていたルートをようやく歩いてこられました。
辛くて、苦しくて、厳しくて、本当に楽しい旅でした。
この稜線を歩いたことを記録として残せること自体が嬉しく感じます。

何度となく計画しては流れを繰り返した谷川主脈。
パートナーの退職に伴う有給消化でたっぷりと2カ月の時間ができた。
転職活動は厳しいけれど、この機会に今まで行くことの出来なかった山域を思う存分満喫することに♪
その第一弾山行。

いままで群馬側からは 土合駅〜西黒尾根〜オジカ沢ノ頭まで。
新潟側からは三国峠〜平標山〜仙ノ倉山、この間は何度か歩いているけれど、
このあいだの主脈稜線を歩ききることが私達の夢のひとつでした。
私達の足でとても日帰りは無理。最低1泊は必要。
家族には天候や体調次第で2泊の可能性もあることを伝えて家を出ました。

パートナー20キロ、yoshikoron13キロの避難小屋泊装備での西黒尾根は始めて。
じわじわとボディーブローのように脚に効いてきます。
西黒尾根、氷河の跡付近ですでに2人とも脚にきていました。
7月にほぼ同様の装備で北岳に登っていますが、そのときよりはるかにキツイ。 もちろんペースも全くあがりません。
ザックの重さに喘ぎながら肩の小屋到着。
計画では1日目に万太郎山を越え、越路避難小屋まで歩く予定でしたが、大障子避難小屋まで歩いたかんじで決めることに。
オジカ沢ノ頭に着いたとき、「今日は大障子避難小屋までだな・・・」わたしのなかでは決まっていました。
久しぶりに足が前に出なくなっていました。
時間的にはまだ先に進むことも可能でしたが、無理をしないこの選択は間違ってなかったと翌日感じることに。

大障子避難小屋は二人貸切。
山の懐に抱かれ、空を見て風を感じる。なんて幸せなんだろう。
主脈稜線上での贅沢な時間がゆっくりと流れていきます。
わたしたちの山歩きは人より早く歩くことや、ピークをこなすことでもない。
五感で山を感じること。

夕飯を終え、日が沈むとともに小屋のまわりはガスにまかれ風が強くなってきました。
夜が更けるとともに風はさらに強くなり、小屋はギシギシと音を立て、
立てつけの良くないドアはキュルキュルと鳴いています。
小屋の中に大きな石が置いてあったのは風でドアが開いてしまうのを防ぐためのもの。
それでも時折「ドン!ガチャン!!」ドアを開けんばかりの勢いで強風が叩きつけてきます。
『天気予報はそんなに悪い予報ではなかったのに、なんでこんなにも強風なんだろう』
『これに雨が加わったら明日は停滞かなぁ・・・』
2人して同じことを考えながら朝までうつらうつら眠りました。

1日目のコースを短縮したので、2日目は5時出発の予定だったのですが、目が覚めると5時を過ぎていました・・・
これで14時台のバスはアウト。15時台にギリギリ。
平標山の家での素泊まりも視野に入れ1時間遅れの6時に大障子避難小屋を出発。
風は夜半に比べるとずいぶん弱くなっていましたが、あたりはガスで真っ白。
視界は10〜20メートル前後。 登山道は濡れて滑りやすい状態です。
バスの時間を気にすることなく、一歩一歩前に進むことに集中!

特に濡れた岩場での下りはゆっくり、ゆっくり確実に下っていきます。
ガスと強風の中、大障子ノ頭、万太郎山、ここからの下りは私達には厳しい道でした。
前日疲れた脚で無理をしてこの道を歩かなくて本当によかったと感じました。
越路避難小屋を越えエビス大黒へ向かう名もない小ピークを登っていたとき・・・
目の前に忽然と平標山方面から歩いてこられた単独の男性が現れました。
男性も同様に忽然と現れた私達に少し驚いた様子で
「おはようございます! いや〜初めて人に会いました。どこからですか?」
「大障子からです。私達も初めて人に会いました。(笑) どちらから?」
「下からです。」
「早いですね〜〜 今日はどちらまで?」
「できれば下まで歩きたいんですけど、もうすでに脚が痛くて〜〜」
こんなめげそうなお天気の日この稜線上で会う人はいないだろうと思っていたので、なんだか同士のような心境です。
お互いの無事を祈ってそれぞれの進む道へと見送りました。

エビス大黒避難小屋で小休止をとっていたそのとき、いままでガスに覆われていた登山道が目の前に広がりました。
最後の正念場、仙ノ倉山がそこにそびえています。
そして後ろを振り返るとおどろおどろしいエビス大黒ノ頭。
「うわ〜あんな所越えてきたんだねぇ。」
その様子を眺めていると、この日歩いてきた万太郎山から続く縦走路がさぁーっと現れました。
まるで舞台演出のように、ガスが晴れたのです。
「ほら今日歩いてきた道が全部見えてる! すごいね!!」
「あの男性もこの景色、きっと見えてるね。」
それはほんの2〜3分の出来事。 山は再び白いベールに覆われてしまいました。
山からご褒美もらったね♪ さぁ! いざ、仙ノ倉山!!

仙ノ倉山で主脈稜線の核心部はほぼ終えます。
ここがまさに最後の山場! 急斜面を喘ぎながら登りつつも嬉しい気持ちがこみ上げてくる。
この日はガスと強風の登山道を歩きながら、
『そら〜とキミとのあいだには〜いつ〜もつめたいかぜがふく〜♪』
このフレーズが頭の中をぐるぐる回っていました。
それにしてもガスと風だけで雨が降ってなくてほんとよかったな。 
道中、辛くなってくるといつも応援してくれている家族や師匠、友人たちのことが浮かんできていました。
大丈夫まだまだがんばれる!

そして仙ノ倉山到着。
やったー! とうとうここまでやってきました!!
嬉しい、心から嬉しい。三角点と山頂標識にタッチ。
『あのときの気持ちは一生忘れられないと思う』パートナー。もちろん私もそう。


この日はここ仙ノ倉山まで予定通り歩いてくることができました。
あとは平標山を越え、平標山の家を経由して登山口バス停まで3時間半。
この先は何度も歩いている道。危険箇所もありません。
仙ノ倉山〜平標山の稜線は草紅葉がはじまり、すっかり秋の気配。
いつもの東芝ランプに挨拶しつつ歩きます。
山の家で水を補給し、小休止のあと下山開始。
15時20分、バスの時間まで30分を残して平標登山口バス停到着。
2日間の主脈稜線縦走の旅が無事終わりました。

長い感想をお読みいただき、ありがとうございました。
越後湯沢駅に向かうバスの中で、2日目は全然景色が見えなかったからまた歩きにきたいね!
どこまでも山バカな2人でした。

【この日のBLOG】よろしければご覧ください^^
http://yoshikoronron2.blog.so-net.ne.jp/2013-09-11
http://yoshikoronron2.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13

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コメント

お疲れさまでした。
yoshikoronさん パートナーさん こんばんは。

谷川連峰主脈稜線走破  おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。

達成感の伝わるレコ感動しました

これからもお互い自分のスタイルで楽しい山歩きを続けて行きましょう

今日はお二人に乾杯

        beeline & beluga
2013/9/14 22:24
ありがとうございます^^
beeさん、belさん、おはようございます♪

憧れの稜線、ついに歩くことができました
気合いの入った長い感想をお読みいただきありがとうございます
夢の稜線は期待以上の素晴らしい道でした

雲取山、三條の湯でのbelさんのテン泊デビューもおめでとうございます
三條の湯はまだ入ったことも、泊まったこともないので、羨ましく拝見しました

それにしてもやはり男性の力ってすごいです!
私達か弱い(?)女性に20キロザックはとても無理
belさんも私も気は優しくて力持ちのパートナーに恵まれて幸せ者だとつくづく思います〜〜
2013/9/15 8:58
はじめまして
コメント失礼します。
縦走お疲れ様でした。
私も初めて登った時、この稜線を見て感激しました。

つい先日、久しぶりの山行に谷川岳に行き、オジカ沢の頭まで足を延ばしました。

いつかは縦走したいと思います。
お気に入りに登録させてもらいました。

写真奇麗ですね。一眼でしょうか?
2013/9/20 18:56
おはようございます♪
kobu-heyさん、はじめまして^^

コメントありがとうございます♪
昨日まで表銀座縦走旅でしたので、お返事遅くなりました。申し訳ありません。

オジカ沢ノ頭まで行かれたのですね ヽ(^o^)丿
「あの先まで〜〜」と思われる気持ちとても分かります
18キロのザックで西黒尾根を登られたのであれば、北岳は大丈夫だと思います
北岳〜間ノ岳の稜線もとても大好きな道のひとつです
楽しまれてください

カメラはNikon D7100、8月に芦安駐車場で車から滑落させたため2代目の愛機です  ^^;
よろしくお願いいたします
2013/9/22 6:44
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