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記録ID: 3869869
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ハイキング
近畿

談山神社・御破裂山〜飛鳥 (天武-持統・欽明天皇陵) (天皇陵巡礼 補遺4)

2021年12月29日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
03:57
距離
13.6km
登り
310m
下り
606m

コースタイム

日帰り
山行
3:44
休憩
0:11
合計
3:55
10:05
21
10:26
10:26
29
談山神社 正面玄関
10:55
10:55
25
御破裂山山頂 (鎌足公墓所)
11:20
11:20
20
西山集落
11:40
11:40
20
北山方面との分岐
12:00
12:07
20
12:27
12:30
22
12:52
12:53
32
伝 飛鳥板蓋宮跡
13:25
13:25
22
天武・持統天皇陵 登り口
13:47
13:47
13
欽明天皇陵・吉備姫王墓 入口
14:00
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
●行き= 8:16 -- 難波 8:39/8:48 (近鉄奈良線準急 → 大阪線快速急行・700円) 桜井 9:37/9:45 (桜井市コミュニティバス・440円) 多武峰 10:06
●帰り= 飛鳥 14:23 (近鉄吉野線 → 南大阪線・720円) 天王寺
多武峰バス停の目の前にある屋形橋を通る
多武峰バス停の目の前にある屋形橋を通る
車道脇の高いところにある参道を行く ・巨大な杉の木の間を縫うようにして進む箇所 ・写真は進行方向逆
車道脇の高いところにある参道を行く ・巨大な杉の木の間を縫うようにして進む箇所 ・写真は進行方向逆
東大門 (高麗門)
摩尼輪搭 ・乾元二年 (1303年) の銘あり ・重文とのこと
摩尼輪搭 ・乾元二年 (1303年) の銘あり ・重文とのこと
談山神社 正面玄関
談山神社 正面玄関
本殿 (重文) ・三方にらみのお守りを購入
1
本殿 (重文) ・三方にらみのお守りを購入
十三重塔 ・飛鳥時代創建、室町時代再建 ・重文
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十三重塔 ・飛鳥時代創建、室町時代再建 ・重文
登山道は境内左手 比叡神社前にあり
登山道は境内左手 比叡神社前にあり
談山 (かたらいやま) ・中大兄皇子と中臣鎌子 (藤原鎌足) が大化の改新のはじまりとなる「乙巳の変」について話し合った場所とされる
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談山 (かたらいやま) ・中大兄皇子と中臣鎌子 (藤原鎌足) が大化の改新のはじまりとなる「乙巳の変」について話し合った場所とされる
御破裂山へはほとんど平坦な道
御破裂山へはほとんど平坦な道
御破裂山山頂は藤原鎌足の墓になっている ・「国家に大きな災いのある時は御破裂山が鳴動する」との伝説がある
御破裂山山頂は藤原鎌足の墓になっている ・「国家に大きな災いのある時は御破裂山が鳴動する」との伝説がある
御破裂山 三角点 (607m)
御破裂山 三角点 (607m)
西口の集落に下り着く
西口の集落に下り着く
念誦窟(ねづき) は多武峰中興の祖 増賀上人 (そうがしょうにん) の墓 ・寄らず
念誦窟(ねづき) は多武峰中興の祖 増賀上人 (そうがしょうにん) の墓 ・寄らず
北山方面との分岐 ・細道を下る
北山方面との分岐 ・細道を下る
万葉展望台前の分岐 ・進路は「上居 (じょうご)」あるいは「岡寺」「石舞台」という道標のある左手
万葉展望台前の分岐 ・進路は「上居 (じょうご)」あるいは「岡寺」「石舞台」という道標のある左手
万葉展望台 ・金剛・葛城山地が望める ・右手の生駒山地は木々に隠れ気味
万葉展望台 ・金剛・葛城山地が望める ・右手の生駒山地は木々に隠れ気味
上居・岡寺分岐への下り道は荒れている
上居・岡寺分岐への下り道は荒れている
上居・岡寺分岐から金剛山地を中心とした広い展望
上居・岡寺分岐から金剛山地を中心とした広い展望
伝 飛鳥板蓋宮跡
橘寺を振り返る ・背後の山は万葉展望台前のある山
橘寺を振り返る ・背後の山は万葉展望台前のある山
天武・持統天皇陵 到着
天武・持統天皇陵 到着
裏に回ることができる
裏に回ることができる
飛鳥の牧歌的な風景がいい
飛鳥の牧歌的な風景がいい
鬼の雪隠 ・古墳の石槨 (せきかく) の一部とされる
鬼の雪隠 ・古墳の石槨 (せきかく) の一部とされる
立派な道標あり ・欽明天皇陵が近づいてきた
立派な道標あり ・欽明天皇陵が近づいてきた
正面 欽明天皇陵、左手 吉備姫王墓の入り口着
正面 欽明天皇陵、左手 吉備姫王墓の入り口着
吉備姫王墓 (きびひめのおおきみ・きびひめのみこ) の墓には ---
吉備姫王墓 (きびひめのおおきみ・きびひめのみこ) の墓には ---
4体の “猿石” が置かれている (写真はそのうちの2体)
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4体の “猿石” が置かれている (写真はそのうちの2体)
欽明天皇陵の脇に見える山並は音羽山〜熊ヶ岳〜竜門岳?
欽明天皇陵の脇に見える山並は音羽山〜熊ヶ岳〜竜門岳?
欽明天皇陵 拝所
拝所正面の参道は珍しく坂道を登って下ったところにある ・今回はそれを逆に進んで帰る
拝所正面の参道は珍しく坂道を登って下ったところにある ・今回はそれを逆に進んで帰る
正面参道入り口を振りかえって
正面参道入り口を振りかえって
飛鳥駅前 ・音羽山〜熊ヶ岳〜竜門岳が見えているのだろう
飛鳥駅前 ・音羽山〜熊ヶ岳〜竜門岳が見えているのだろう

感想

 談山神社 (たんざんじんじゃ)〜飛鳥へ。飛鳥駅前のゴマ団子+お好み焼きは電話がかからないため諦めた。
 バスは神社前まで行くがひとつ手前の多武峰で下りて参道を行く。屋形橋、車道脇を見下ろす歩道、東大門、摩尼輪搭など神社前までバスで行ってしまっては味わえない見どころあり。いにしえの「善男善女」に思いを馳せる (昔は女人禁制だったが)。
 神社前には寂れたホテル。コロナ禍で修学旅行生が来ず 大変だという話をテレビで紹介していた。今も休館中のようだ。
 神社は山中の冷たい空気の中 ひっそりとしているが、観光客はチラホラ。また重要文化財の建物が多く、特に十三重搭は大変 立派だ。ともかくうちの先祖とされる鎌足公を祀る談山神社を参拝することができてよかった。
 長年 来なかったのは山登りが頼りないから。逆コースで西口の集落から登ればわりと登りがいがあるが、それでもほとんど舗装道。いやいや それでも山頂にある鎌足公の墓所を参れて満足だ。

 西口の集落からしばらくは植林帯の車道歩き。退屈な道だ。北山方面との分岐からは山道。しかし均された平坦な道ゆえバイクに入られるようで 轍が興をそぐ。それでも風のない快適な冬の山歩きは楽しい。
 万葉展望台 到着。ここで腹ごしらえ。しかしまだゴマ団子+お好み焼きの可能性が捨てきれず、空腹を満たす程度で済ませる。
 この展望台手前は分岐になっており、左手の下り道を行く。ここからしばらくはこのコースでは貴重な本格的な山道だが、結構 荒れている。
 上居 (じょうご)・岡寺分岐に下り着くと明るくひらける。岡寺周辺になると地元民や観光客が見られるように。
 予定時間よりかなり早いので、伝 飛鳥板蓋宮跡へ寄った。飛鳥寺跡まで行こうか迷ってやめたが、今となると行っておけばよかったとちょっと後悔。
 聖徳太子誕生の地とされる橘寺の門前、その後 亀石を通って天武・持統天皇陵へ。

 天武・持統天皇陵は、おふたりとも歴史的に重要な天皇であること、ご夫婦でひとつのお墓に入っておられること、そしておふたりの墓であることが確実なこと、加えて高い場所にあることから愛着を感じる御陵だ。
 その後 吉備姫王墓と欽明天皇陵を参拝して飛鳥駅に到着。
 ゴマ団子+お好み焼きはシャッターが下りていた。休業のお知らせなどもなし。駅ホームの待合室でパンを食べた。
 ほとんど山登りではなく、古代ロマンを味わうコースだが、充分に満足のいく山歩きだった。

 ***

 野口王墓 (のぐちのおうのはか) は明日香村にある古墳。形状は八角墳。古墳時代終末期の古墳である。宮内庁により「檜隈大内陵 (ひのくまのおおうちのみささぎ)」として第40代 天武天皇・第41代 持統天皇の陵に治定されている。「日本書紀」には「大内陵」と記される。
 古代の天皇陵としては珍しく、治定に間違いがないとされる。文暦2年 (1235年) に盗掘に遭い、大部分の副葬品を盗まれた。棺も暴かれたが遺骸はそのままの状態で、天皇の頭蓋骨にはまだ白髪が残っていた。持統天皇の遺骨は火葬されたため銀の骨壺に収められていたが、骨壺だけ奪い去られて遺骨は近くに遺棄された。藤原定家が「明月記」に盗掘の顛末を記している。
〇第40代 天武天皇 生没年:?〜686年 在位期間 673〜686年(13年間)
〇第41代 持統天皇 生没年:645〜703年 在位期間 690〜697年(7年間)

 梅山古墳 (うめやまこふん) は明日香村にある古墳。形状は前方後円墳。実際の被葬者は明らかでないが、宮内庁により「檜隈坂合陵 (ひのくまのさかあいのみささぎ)」として第29代 欽明天皇の陵に治定されている。蘇我稲目の墓とする考えもあるとのこと。
〇第29代 欽明天皇 生没年:509年?- 571年 在位期間 539年?〜571年?

 ***

 談山神社 (たんざんじんじゃ) = 藤原鎌足の遺骨を摂津国阿威山からこの地に改葬し、鎌足の長男 定慧が木造十三重塔 (重要文化財) を建てたことに始まる。弟の不比等が神殿を建立し、父の像を安置したとされる。かつては妙楽寺という寺と一体で、江戸時代には四十二坊を数えるほどに栄えたが、明治初めの神仏分離令後 神社だけとなった。社名は鎌足が中大兄皇子と蘇我入鹿を暗殺するために談合をした「談い山」からとったもの。多武峰の山中には楼門、本殿、権殿 (いずれも重要文化財) をはじめとする朱塗りの華麗な社殿が建ち並ぶ。漆塗極彩色、三間社春日造の本殿には鎌足像が祀られており、日光東照宮の手本になったといわれている。現在の十三重塔は室町時代の再建で 高さ17m。

 吉備姫王 (きびひめのおおきみ・きびひめのみこ) は飛鳥時代の日本の皇族 (王族) (?〜643)。欽明天皇の皇子 桜井皇子の王女。茅渟王 (ちぬのおおきみ・ちぬのみこ) の妃となり、宝皇女 (皇極天皇・斉明天皇)、軽王 (孝徳天皇) をもうけた。
 吉備姫王墓に「猿石」と呼ばれる石像物が置かれているが、これは江戸時代に梅山古墳のすぐ南の田で掘り出されて古墳のかたわらに置かれていたもので、明治初期に現在の場所に移された。

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