権現山〜法華山〜法華谷右岸尾根☆霧に浮かぶ薄墨色の山々


- GPS
- 03:20
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 732m
- 下り
- 745m
コースタイム
天候 | 曇りのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口〜権現山〜法華山は踏み固められたトレース 法華山南東尾根はトレースのないヴァリエーション・ルート、スノーシューで膝下まで、吹き溜まりでは膝上まで沈む箇所あり |
写真
感想
<プロローグ>
この日は日本の南岸を通過する前線のせいで近畿地方は午後から雨の予報だ。前夜は友人宅での食事に招かれた家内は深夜に帰宅するので、早朝の出発が叶わない。近畿の北部では前線の影響を免れる予報と見て、湖北の低山に出かけるつもりで湖西道路の和邇ICに向かう。
ICに乗ろうとしたところで比良の山々を見上げると山麓から上が全く見えない。これはほぼ典型的な比良の山裾にかかる雲のパターンだ。山の上は雲の上だろう。今のところ、上空の雲はまだ高い。雨が降り出すまではまだ少し余裕があるだろう。
「こういう日は権現山の上からは美しい景色を見ることが出来るかもしれない」と家内に告げるとICから湖西道路に乗らずに、道路を直進して栗原の権現山の登山口に向かう。問題は栗原の集落の上部からは除雪されていないであろうから果たして車でどこまで入ることが出来るかだ。
集落を抜けると果たせるかな道路にはすぐにも雪が現れる。道路の余地には数台の車が停められているのは上まで行くことを諦めた登山者のものかもしれない。車の轍に道路が見えているうちは車はなんとか登ってくれるが、登山口の手前、最後のカーブを曲がると轍も雪に覆われるようになったばかりでなく、路面はほぼ完全に凍結しているようだ。先に進むことを諦めると近くの林道の入り口で車をUターンをさせるとなんとか車を停める道路余地を見つけることが出来た。
<登山口〜権現山〜法華山>
準備を整えるとスノーシューをリュックに括り付けて出発する。登山口まではわずかに400mほどの距離であった。駐車場には二台の車が停めてある。スタッドレスではここまで登って来ることが出来るのだろう。
林道に入るとすぐにも積雪が深くなる。それまでは林道の上を気ままに歩いていた多数の踏み跡も一筋の狭いトレースに収束する。早速にも山の上から降りて来られる単独行の若い女性がおられる。和邇ICに併設された道の駅に車を停めて、歩いて来られたそうだ。
ズコノパンが近づくと谷の彼方には霞んだ空気の中から浮かび上がる琵琶湖の対岸の山々がまるで白い海に浮かぶ島々のようだ。林道の先には権現山が見える。この林道は幾度となく歩いているが、ほとんどがご来光登山なので、明るいうちに歩いた記憶があまりないのだった。
ズコノパンのあたりからは賑やかな歓声が聞こえている。やがて、女性六人を含む8人ほどのパーティーが降りて来られる。登山口に下の方で二台並んで停められた車の方ではないかと思う。
林道の終点のズコノパンからは自然林となり、積雪量も増える。傾斜もきつくなるがトレースには十分にステップがあるのでアイゼンなしで登る。問題なく山頂にたどり着くことが出来る。
権現山の山頂からは雲に霞む琵琶湖の対岸の山々の光景が美しい。手前には奥島山から長命寺山、その奥に見えるのは猪子山、繖山、箕作山の山並みだろう。これまでにも何度も霧の海に浮かぶ山々を目にしたが、ご来光を目指して登っていることが多いのでほとんどが晴天の日であった。曇りの日のモノトーンの遠景における薄墨色の山々の佇まいも晴天の時と違って美しいものだと思う。
雲海はかなり薄くなってしまったのだろうと思われるが、それでも山麓にはまだらに雲が残っている。空の雲はまだ高いが、明らかに南の方角の方が雲が低く、重そうだ。南の太平洋岸から湿った空気が入り込んでいるせいだろう。
法華山に向かうとすぐにも権現山の山頂の北側の展望地の手前で若い女性二人とすれ違う。ヤマレコ・ユーザーさんのkao-soraさん達であることを下山後に知る。
法華山の山頂には前を歩いておられた二人組の先行者とほぼ同時に到着する。ここだけはいつも風が強い。リュックの中からアウターを取り出す。山頂からは数名のパーティーが蓬莱山に向かって出発されたところだった。蓬莱山の写真を撮った直後、空からは雪が降り始める。途端に蓬莱山をはじめ、西側の北山の重畳たる山並みの景色は瞬く間に雪に霞んでゆく。
そろそろ引き上げる潮時だろう。山頂に居合わせた二人組の写真を撮って差し上げると早速にも下山の途につく。斜面を始めてから山名標の写真を撮っていなかったことに気がつく。よくあることだ。
<法華山〜法華谷右岸尾根>
下山は法華谷の右岸尾根を辿って出発点に向かってほぼ直線的に下降する。法華谷から南東に伸びる尾根を下ると、権現山に向かってトレースが大きく右手に曲るポイントが法華谷右岸尾根の下降点となる。この尾根を下るトレースはないので、いよいよここからはスノーシューの出番となる。
尾根に踏み込むとモフモフの新雪の感触が心地よい。早速にも膝下までスノーシューは沈み込むが下りのラッセルは苦にならない。尾根の最初は急下降ではあるが、斜面の雪面にはすぐにも明瞭な掘割の古道による陥凹があり、ルート・ファインディングには苦慮しない。
しかし倒木が古道を塞いでいる箇所が多く、古道の凹みを外れて歩くことが多い。以前、無雪期に下降した時には尾根の上部では馬酔木の藪があったかと思うが、いまや雪がすっかり覆い尽くしてくれている感じだ。
尾根は途中のp735あたりでわずかに植林とあるが、全般的に自然林が続くのが嬉しい。隣の法華谷左岸尾根は尾根上部まで植林が続いているので対照的だ。
p735を過ぎてなだらかな尾根の先端まで進むと、一気に急斜面の下降となる。ここは一度、左手(東向き)にトラバース気味に下降した後、右に折り返してca550mを目指して南向きに一直線に下降することになる。以前の無雪期の下降した時のルートをある程度憶えていたので良かったが、この曲折を知らないとルート・ファインディングに戸惑う可能性があるだろう。
樹間からは琵琶湖の対岸の山々を垣間見ることが出来るが、山を囲む周囲の霧はますます濃くなったようだった。尾根の下部からは右手の植林の斜面を下降して天川上流沿いの林道に降り立つ。標高が低いせいで積雪は大したことはないだろうと思っていたが、何と林道でも30cmほど、膝下まで沈み込む。谷沿いだと積雪が多いのだろう。林道が谷を離れて植林の中に急に積雪は浅くなった。林道を歩くと出発地まではわずかな道のりであった。
<エピローグ>
車で栗原の集落を抜けて、和邇ICの道の駅に立ち寄ると、雨が降り始める。山を見上げると山の中腹まですっかり雲に覆われていた。道の駅では草津の太田酒造の「道灌」の山廃純米と鹿肉を入手する。
下山後、久しぶりに自分のヤマレコの記録を確認すると、これまで最も多く登った山は自分では武奈ヶ岳と思っていたが、今回の山行で法華山の方が回数が多いことになった。
コメント
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麓から山から見える景色がイメージできるなんて、なんと!スゴいなぁと思います。経験豊かだからこそでしょうね。
栗原からの景色は琵琶湖を何度も眺められていいルートですね!
確かに行きの方が雲海が広かったですが、yamaneko0922さんのお写真の方が素敵です!
👆のプロローグでは、若い女性にしていただき、ありがとうございます😊。
写真の順番を入れ替えているのですが、#11の写真が権現山の山頂から、そして#12がkao-soraさん達とすれ違った山頂北側のview pointからの写真です。
誇れるほどの経験はありませんが・・・比良山の東麓には独特の山麓にかかる雲が見られますね。また、こういう時は琵琶湖の東岸に白い海のような霞が出ることが多いように思います。比良おろしで比良を越えた冷たい風が琵琶湖周辺の湿った空気を冷やすからでしょう。空気の湿度がある程度高く、前日との気温との温度差が大きい時に見られる現象だと思いますが、この日は確かに前日は暖かったですが夜のうちにかなり気温が下がったのではないかと思います。
こういう日はいつにも増して琵琶湖の景色が壮大に思えますね。kao-soraさんのレコへの誰かさんのコメントもありますが、季節や気象、そして時間帯によっても様々な表情を見せてくれるのですが、この南比良の稜線は琵琶湖というファクターによる変化がとても大きく、尽きせぬ魅力の要因でもありますね。
それから法華山からのサンライズもいいのですが、権現山のこの北側のview pointはこの方向に朝陽が昇るので、私はここもお気に入りの場所です。ただ、雪の後は栗原の登山口は車ではスタッドレスの4WDでも限り、まず入れないと思います。
またどこかの山でお遭い出来る機会がありますことを願っております。
権現山山頂北側にビューポイントがあるのですね、少し立ち位置、角度が違うと引いて見れるというか、また眺めてみたいものです😌。
雲の違いに気付けるなんて、気象予報士さんのようですね👏。素晴らしい❗️
琵琶湖という大きな湖があってこその、そして気温差に寄る雲海という事でしょうか?
栗原の登山口、雪の後は厳しいのですね…。それも憶えておきます。
どこかのお山でお会い出来たら、お気付きになられたら、お声掛けください。
今後もyamaneko0922さんのレコ楽しみにしています。
>権現山山頂北側にビューポイントがあるのですね、
私達がすれ違った時はお二人はこのポイントで立ち止まっておられたので、ここからの景色を堪能しておられたのだと思います。
>琵琶湖という大きな湖があってこその、そして気温差に寄る雲海という事でしょうか?
琵琶湖の畔に比良の山があってこそ生じる景色だと思います。
>栗原の登山口、雪の後は厳しいのですね…。
車がスタックする手前から登ればいいだけの話なのですが、一度スタックしてしまうと大変なことになりますからね。
>今後もyamaneko0922さんのレコ楽しみにしています。
恐縮の限りです
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