湖北・武奈ケ嶽



- GPS
- 07:10
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 836m
- 下り
- 839m
コースタイム
天候 | 曇り後霙と雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
雪が降ったというので、湖北・武奈ケ嶽に行こうと出かけた。朝からどんよりの空が暗い日である。昨日は晴れて最高の登山日寄りであろうが、昨日はその光で雪を固まらせ、今日はその雪を踏みしめて歩くのだ。そんなつもりの武奈ケ嶽である。
R303に入るとやはり道脇の雪が多いのは当然ながら、家々の屋根にもこんもりと雪が載っている。水坂トンネルを過ぎると途端に雪の量が多いというよりは雪に埋もれている感じだ。駐車場所と登山口を確認しながら寒風トンネル前でUターンして雪置き場風のそばの空き地に駐車した。寒風トンネル近く迄車道を歩いて、道脇の雪山を越えると駐車地点からスノーシュー跡があった。危険で車からの土砂跳ねのある道路を歩く必要はなかったのだ。
そこには武奈ケ嶽登山口標識が雪の中から首を出していた。ツボ足のまま斜面に進むとスノーシューや靴の跡が見えるので、それにつられて斜面を登りだした。雪の量はそれほど多くはないのに、ズボッと沈み込むので、慌ててスノーシュ−とワカンを装着した。しかし、樹林帯の斜面は雪の下の隠れた倒木ですぐ先までもが高い段や木の脇の沈み込みでシンドイ。何とか進むが、一人ワカンの昔人間は四苦八苦だ。1年ぶりのワカンの装着にミスがあったのか、ワカンが靴の下で縦になったり横になったりで、手こずっている。ワカン装着を正規に修正してやっと後に続くがスノーシュー跡でもズボッと沈むことで遅れが甚だしい。やっとのことで、鉄塔に到着するも、ワカン人はこの先が思いやられる気持ちのようだ。緩い傾斜地の雪の深くない斜面は楽でいいが、雪が吹き溜まりが大変だ、スノーシューはスイスイだが、ワカンは一歩一歩ズボズボと必死だ。
今日の登路は鉄塔尾根の東の尾根を想定していたが、そこにはトレーズが薄いので諦めて、鉄塔尾根のスノーシュー跡に期待をかけたのだが、ワカンでは所詮NGであったようだ。しかし、昔はワカンしかなかったこともあるが、これでアルプスも上越国境も12〜3月にかけて、何度もラッセルに活用していたのだが。これからは、スノーシューで仕様を統一して歩かないと他のメンバーに迷惑だなと感じた。
登りの尾根は木々が比較的多く、まるでスラロ−ムのように木々の間を縫うように進むのだ。そういえばスキーのシュプールが登路と並行したり交差したりと縦横無尽に走っている。きっとスキーの達人の仕業なのだろう。
もっぱら、スノーシューの跡を、少しはまり込みながら高度を上げて700mまでくると、もう12時を回ってしまった。やむなく風下側を固めてランチで身体を温める。西側には三十三間山とそれから南の熊川宿に続く尾根が良く見える。昨年の秋に熊川宿までの長い縦走を思い出した。
749mピークから左に廻り気味にかなり下ってから武奈ケ嶽まで登るので、まだまだ大変なようだ。此処まではスノーシューのトレースを忠実に辿ってきたが、ここでトレースは消えている。そしてスキーのシュプールはここから国道303まで下っているのだ。このあたりから木々が少なく、低木になってくるので周囲が良く見えるのはいいのだが、今日は雲が低く遠方は見えにくくなりつつある。小浜湾が見えるのも時間の問題のようであるが、青葉山が僅かに影のように薄いが何とか見えているのが嬉しかった。残念なるかな、蒼い日本海が見えないことだ。薄墨色の海が空と混然として、小浜湾の方向に僅かに見えるだけだ。
広い台地上の平原に到着すると、もう直ぐ武奈ケ嶽のようだ。この台地が鹿ケ原という場所のようだ、そういえば、ススキが雪の下から顔をもたげている。そういうことは雪が少ない場所であることを意味しているので、雪が固くワカンでも快適だ。この場所は是非とも、秋の時期に来てみたい場所であったにもかかわらず、一度も来られていないのだった。
そこから、少しで武奈ケ嶽山頂であるが、山頂を示す何物もない。GPSで山頂を確認して、昨年来たことを思い起こすが、ここを見ても何も思い出せない、小さな木の枝が雪の中から伸びているだけの山頂だ。すぐ北には三重岳が見え、西には三十三間山が見える以外は霞か雲の中だ。早々に山頂を辞して、鹿ケ原をのんびりと下りているといつの間にか霰か霙が降ってきている、そのうちに雨も混ざりだしてきた。気温はそれほど低くはないが、濡れてくるとやっぱり寒くなってきた。長い尾根を下っていると、時々急斜面があってスノ−シュー組は前に滑ってしまい、困っている。一歩一歩下がるなど、登りと違って苦しい歩きのようだ。そこへ行くとワカン組は靴底が斜面に入り込むので何の問題もなく、快調に下降できるのだ。平坦地にはスノーシューが最高だが、下りの急斜面だけはワカンの勝ちのようだ。
鉄塔に近づく頃には殆ど雨になってきて、雪もグズグズでスノーシューは急な下り斜面では滑りそうで難儀している。R303の国道が見えだしても、樹林帯の雪に隠れた倒木の下りは特に面倒であったらしい。這う這うの体で斜面を終わり、国道脇の除雪の上を歩いて駐車地までタイヤの跳ね飛ばす雪や土砂から逃れた。
登り始めの雪にはまった樹林帯でのシンドさから、到底山頂は諦めて途中敗退だろうが、何処がいいか?そんなことを真剣に考えながら歩いていたことがうそのように、何とか冬の武奈ケ嶽まで行くことできたのは、スノーシュー組のお陰であることを感謝しなければならない。次の雪山には何とかスノーシューを確保してから快適な雪山遊びに打ち興じようと思う今回の雪山ハイクであった。
”八”、”竹”
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