記録ID: 3983824
全員に公開
雪山ハイキング
金剛山・岩湧山
水オロシ谷 モミジ谷本流(新)尾根 沢 救助要請
2022年02月09日(水) [日帰り]


体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 05:04
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 952m
- 下り
- 930m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 4:22
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 5:07
距離 11.8km
登り 952m
下り 953m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
前日に降雪があったようで普段より雪が多かったです。 まず、水オロシ谷ですが私見になりますが金剛山登山情報様HPの「金剛山登山マップ」を含めた結構古いネット情報や、奈良県と大阪府の水利係争の話、水越峠の名前の由来等と考えた場合ヤマレコやヤマップで見かける「水オシロ谷」ではなく「水オロシ谷」の方が正しいと思いこちらの名前を使わせていただきます。 以前レポを上げてくださってる方々非常に申し訳ありません。 ご容赦くださいませ。 こちらの谷はいつも歩いていてとても気になっていて初アタックしたのですが、箱庭のようなステージで途中のエスケープルートは全くありません、そして入り口付近でこそテープがありましたが一旦谷に入ってしまうとほぼテープも無く踏み跡もありません。 基本的に川を辿るだけなのですが奥へ行くほど堰堤も山側の取り付きも高くなっていき行く手を拒みます、山肌に取り付くと基本的に非常に崩れやすい地面です、滑落には注意しないと人は全く入っていないようですので一発でアウトになると思います。 あと、ブッシュが非常に多いです、ですので今が頃合いと思い入渓してみました。 残念なことにいつもここは危ないなぁと思っていたモミジ谷第5堰堤にて滑落された方と遭遇してしまいました。 あそこは岩場をトラバースしながら堰堤を超えていくのですが登りだと左側、下りだと右側、特に下りで梯子に掴りながら下った場合振り返り方次第でいとも簡単にバランスを崩し滑落してしまうと思います。 |
写真
じつはここが一番苦労しました。
基本この谷は踏み跡が無いのですが、右側に上へ向かってそうな雰囲気を感じこちらから登り、途中から斜面をトラバースしてみたのですがあと2mぐらいのところで上側にも下側にも掴める対象が何も無く断念!
さらに高巻きを試みたのですが足元も弱くこれまた断念!!
基本この谷は踏み跡が無いのですが、右側に上へ向かってそうな雰囲気を感じこちらから登り、途中から斜面をトラバースしてみたのですがあと2mぐらいのところで上側にも下側にも掴める対象が何も無く断念!
さらに高巻きを試みたのですが足元も弱くこれまた断念!!
写真には写っていないのですが、堰堤のさらに左側は岩場になっていてとても登れそうに無かったので右側に逃げたのですが、よくよく見てみると堰堤の付け根が登れそうなことに気付きそちら側に!
第6堰堤です。
もうホントに奥へ行けば行くほど堰堤が高くなっていきます。
3週前に県境西尾根へ向かう際、廃林道右側にこの谷が見えていたのですが、あの辺りだと巨大堰堤になってたもんなぁ。
もうホントに奥へ行けば行くほど堰堤が高くなっていきます。
3週前に県境西尾根へ向かう際、廃林道右側にこの谷が見えていたのですが、あの辺りだと巨大堰堤になってたもんなぁ。
ここだけかつて工事車両が出入りしたりしてたのでしょうか?建造物の遺構も多く、道なりに上へ向かうとワイヤーやタイヤが放置されておりました。
ここからダイトレ道へ上ることも出来そうでしたが今回は谷をもう少し奥まで行きたいので下へ戻ります。
ここからダイトレ道へ上ることも出来そうでしたが今回は谷をもう少し奥まで行きたいので下へ戻ります。
第4堰堤を過ぎた道が左に上がるこのお気に入りポイントもスゲー!
ワクワクしながら第5堰堤に到着寸前で滝壺に人がいるのが見えました。
「こんにちは」と遠くから声をかけてみたのですが、すごく顔が赤い方だな?と思いながら近づいてみると顔面が血まみれで、右眉の辺りに特に酷く裂傷を負った女性の方で、その他にも複数負傷されており見た雰囲気右足が動いて無く足も負傷されたようです。
私「滑落ですか!?」と尋ねると
女性「そこから」
と、やはり落ちられたらしく
女性「だいぶ出血してますか?」と質問されたのですが
私「とにかく救助要請しますから!もう話さないでここで待っていてください!」
本当はもっと色々確認するべきだったとは思うのですが時間の方を優先してすぐに上へ向かいました。
ワクワクしながら第5堰堤に到着寸前で滝壺に人がいるのが見えました。
「こんにちは」と遠くから声をかけてみたのですが、すごく顔が赤い方だな?と思いながら近づいてみると顔面が血まみれで、右眉の辺りに特に酷く裂傷を負った女性の方で、その他にも複数負傷されており見た雰囲気右足が動いて無く足も負傷されたようです。
私「滑落ですか!?」と尋ねると
女性「そこから」
と、やはり落ちられたらしく
女性「だいぶ出血してますか?」と質問されたのですが
私「とにかく救助要請しますから!もう話さないでここで待っていてください!」
本当はもっと色々確認するべきだったとは思うのですが時間の方を優先してすぐに上へ向かいました。
途中、第6堰堤で撮影をされていた方が3人おられたので
「第5堰堤で女性が滑落されて負傷してます!自分は救助要請するんで上へ向かいます、申し訳ないんですが誰か戻れる方は戻って戴けないでしょうか!お願いします!!」
とお願いして先へ!
「第5堰堤で女性が滑落されて負傷してます!自分は救助要請するんで上へ向かいます、申し訳ないんですが誰か戻れる方は戻って戴けないでしょうか!お願いします!!」
とお願いして先へ!
普段は電波を切ってヤマレコマップのアプリしか動かしていないので北側ルートの電波状況は皆目分かりません、電波をオンにして谷より尾根だと勘を働かせ元々向かうつもりだったこの尾根に入るとちょうどこの辺りでつながったので119番通報!
話の途中で今繋がってるのは奈良側ですか?大阪側ですか?との問いに奈良側との返答。
モミジ谷を把握されていないので2万5千図の覚えている情報から場所の説明、それでもなかなか理解していただけないので山岳地図を見て貰い場所の説明。
ですが電波が安定せず不通に...
諦めて頂上へ向かいます。
モミジ谷を把握されていないので2万5千図の覚えている情報から場所の説明、それでもなかなか理解していただけないので山岳地図を見て貰い場所の説明。
ですが電波が安定せず不通に...
諦めて頂上へ向かいます。
先ほどお願いした方のうち女性の方一名様が第5堰堤に戻って滑落された女性の方に寄り添って下さってました。
「出血が止まっていないです」
という事だけ聞いたので、
「救助の方々はモミジ谷入り口まで(ガンドガコバ林道が右上へ上がっていくポイント)車で入って来る、ヘリの用意もあるので通報者である私の服装を教えて欲しいというお話でした、すみませんが自分は救助の方々を迎えに行くので、このちょっと先に樹がまばらで上から見えそうな場所があるのでヘリから見えるようにそこで待ってもらえませんか?」
そう言い残して下へ
結局、金剛の水より下で車で入山された救助の方々と出会い、「道分かりますか!?」と尋ねるとその中に一般の登山者の方がおられたのでここで自分の役目は終わりと一安心しました。
最後に今日の水オロシ谷方面からの金剛山を
「出血が止まっていないです」
という事だけ聞いたので、
「救助の方々はモミジ谷入り口まで(ガンドガコバ林道が右上へ上がっていくポイント)車で入って来る、ヘリの用意もあるので通報者である私の服装を教えて欲しいというお話でした、すみませんが自分は救助の方々を迎えに行くので、このちょっと先に樹がまばらで上から見えそうな場所があるのでヘリから見えるようにそこで待ってもらえませんか?」
そう言い残して下へ
結局、金剛の水より下で車で入山された救助の方々と出会い、「道分かりますか!?」と尋ねるとその中に一般の登山者の方がおられたのでここで自分の役目は終わりと一安心しました。
最後に今日の水オロシ谷方面からの金剛山を
装備
MYアイテム |
![]() 重量:-kg
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---|---|
個人装備 |
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
ネックウォーマー
靴
ザック
アイゼン
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
予備電池
GPS
携帯
タオル
ストック
カメラ
|
感想
今日色んなことがあったのですが、一つとても気になることがあります。
それは金剛山へ入山される方の他人への無関心さです。
いつも山で挨拶をします。
それもごく普通に。
金剛山では違います、登山中に挨拶しても三分の一ぐらいの確率で返事をいただけません。
これは思い過ごしでしょうか?
その部分だけ常に違和感を感じてました。
モミジ谷第5堰堤へ向かう下りで15〜20名ぐらいの方とすれ違い、皆さんに
「下で滑落された方どうなってますか?」
との問いに
「気付かない」
「そういや居てたな」
「それテレビ来るんやろか?♪」
こんなに人が多い山なのにこれは正直怖いなって思いました。
たった一名の方だけ
「下で人が倒れてます」
そう言ってくれました
私「自分が救助要請しているので安心してください!」
男性「そうですか、良かったです!!」
滑落ポイントで明らかに普通ではない状況の方が居られるのに...
右側の山肌に取り付くポイントの下側に自分が現場に戻った際にも倒れこんでおられました。
登りだと正面で必ず目に付く場所です。
「もう大丈夫やで!救助して貰えるから安心してやっ!!もうちょっとだけ辛抱してやっ!!」
色々な反応でしょう、声を聴かせて貰えませんでした。
痛い、寒い、怖い、助かった。
ご本人にしか分からないですよね。
自分がいつそうなってもおかしくない
だから人がそうなっているのを見て自分が出来ることはしたい
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基本ソロでしか入山出来ない自分にとって遭難するという事は常に想像しながら行動しております。ですのでいつ自分がそうなってもおかしくない、これだけ簡単に命を落とせるスポーツは陸上では他には決してあり得ないと思っています。自分なりの考えですが山での声掛けというのも結局は自分が遭難した時に気付いていただける確率が上がるという意味もあるのだと思います。確かに金剛山は人里から近いです、でもだから安全だというわけではありません。
事故に遭われた方もきっと慎重に行動されていたのですが人は万能ではありませんので...
そんな時に支え合えるのが山での一期一会だと思います。
自分がいつも利用させていただいている水越峠を抜けてすぐの駐車地も正月からこっち凄くゴミが多いです、そこへゴミを置いて帰るっていう考えがどうも理解しがたいです。ですので毎回見つけては持って帰っています、所詮我々は地域の方の生活域へお邪魔させていただいているだけですので...
モミジ谷での滑落事故との遭遇、救助要請等大変でしたね。私は未だそういう場面に出際した事が無いので、同様の対応ができるか自信が有りませんが、自分に出来る精一杯の事はしたいと思いました。
この前はどうもです、とても喜んでます♪
私も長い間登ってますが今回のようなケースは本当に初めてで...
後から「あぁしとけば良かったかなぁ?」とか思うことしきりです。
金剛山域で見かける連絡ポイント案内看板ですが、今回のルート上で。
私はauなのですがダイトレのカヤンボ分岐で試しに確認してみましたが見事に圏外でした。
いつももしもの為に機内モードにして、それとスマホはTORQUEを使ってるので予備のバッテリーを常に携帯してます。もしもの時のワンチャンスとの思いで...
やはり鉄則は上へ向かうことだと、今回は自分の遭難ではありませんでしたが道迷いでもなんでも動ける状態なら上へ向かうことが解決への糸口なんだなって痛感した次第です。
私も単独が多く事故に対しては最大の準備はしていますが、年も重ね安全コースを歩くことが多くなりました。
山で挨拶が無い、会釈位は出来そうななどと感じることは、年々多くなっています
金剛山はあまり行かない山ですが、行けば余りの人の多さにヘキヘキするときが有ります
私見ですが
地図は無い、読めない、エアリアマップ程度は持っているかと思えばそれも無い
もちろんコンパスなどは無い、使えない、応急セットは無い、
持っているのはスマホのアプリ、
今、商業的に登山に登山ツアーで山に登れる時代、自己能力を高める機会は少ないのでしょうか
私自身も100点の登山愛好家では無いですが、常に非日常の場と思い、自己訓練をしています
やはり基礎知識を持てば行動はおのずと登山常識に成ると思います
山に残された残置ロープの支点を見れば、怖いほどの素人結び、止め結びは無く外れれば終わり
信じて利用する方々
嫌われても、機会あるごとに安全登山の話をしています
金剛山だけではありません
私のかかわる大峰奥駈道でも信じられない方々が縦走されています
やはり、このような記事に出会い私自身も反省を含め山に登りたく思います
良い記事読ませていただきました。有難うございます
私、昔からいつも「ショウタンの山歩録」を拝見させていただいております、私にとっての憧れの大先輩です。
飲食の仕事をしており、土日祝に休めない立場ですので山を始めた時からソロです。
そこで常に考えているのが現場で遭難しない為の行動と装備、日々のトレーニング、あと身丈に合った行き先です。
いつも閉ざされた空間で働いてる自分にとって山はやはり非日常的な空間ですので。
登り始めた頃は今のようにネットで下調べをする事も出来ず、GPSも無く紙の地図とコンパスだけが頼りで。
2万5千図ですが読み方を理解したら本当に楽しいですよね♪
ですので、必然的に自分の今のスキルで無事に家に戻れる山を考えながら行動するのが当たり前だという事が身に付いております。そして冬山や岩場の技術はまったく知らないのでその様な場所は絶対に行かないようにしてます。
例えばバリゴヤの頭なども昔から死ぬまでに行ってみたいと思いつつ、人に迷惑をかけてはと考え自重している次第です。
ショウタン様のように素晴らしい仲間がいればなと羨ましい限りです。
それと以前から気になるのは、ヤマレコやヤマップのレポを見ているとそんな危険な処!?そんな短時間で!?っていうレポを良く見かける事が、昔なら考えられないような...
皆さん無事に戻って下さいね。
土日祝を知らない自分にしたら大峯など弥山か山上ヶ岳ぐらいでしか人と会わなく、ある意味今日は独り占めだって喜んでるくらいで、それなのになぁと今回は残念な思いが強いです。
金剛山ですが自分は今北側ルートを潰している最中なのですが、丸滝谷や石ブテ東谷よりも(石ブテ西谷は未踏です)モミジ谷の第5、第6堰堤のほうが岩場や高所に身を晒しているので遥かに危険度が高いと常々思っていました、それなのに北側では一番の人気ルートになっていると感じます。
滑落された方の無事を祈っております。
残置ロープのお話し同感です。
私は基本ロープは使わず山行してます。
どうしようも無い場合だけ強度の確認をしてから利用させていただいております。
それも両手ではなく片手での利用にしてます、補助的な使い方にしないと全体量をかけてしまう事を想像したら怖くて出来ません。
大峯奥駈道だけでなく紀泉アルプスの整備等本当にお世話になっております。
先日も自分が撤退した鳴滝峠や、崩落後気になっているのですがまだ橋が落ちた所から先に入っていない師範学校跡などレポートありがとうございました!
有難うございます
時代と共に登山スタイルは変わってゆくでしょうが、基本の安全動作は変わらないと思います
私も高齢者に成りました。より安全意識を確かめながら慎重に山を楽しみたく思っています
今日は、山仲間と廃道の梅畑と言う所から大福山目指しましたが、倒竹に悩まされ最後に道は分からなくなりGPSとコンパス地図を合わせながら登りました
一般的ではありませんが、今日の相棒が何度か通って道を開くそうです
コースは危険は有りません
滝谷の池、師範学校訓練校舎跡に道は開きました
崩れた橋は川に下り登り返しができるようにしています
その他、危険個所は橋を新設しました
オミクロンで近場の人と出会わないコースで遊んでいます
今後ともよろしくお願いいたします
今自分は53歳ですが、この年齢だとまだ登り始めた頃より体力が上向きでいてられます。
高齢になられたとの事ですが、技術、知識等まだまだ私の及ぶところではありません!
梅畑ですか!?たしか師範学校入口の橋の近辺の作業小屋のある辺りでしたっけ?
もしそうなら2万5千図にある奥辺峠の前後に繋がってる道ですよね?
自分もその道なら上から繋がってるのはこの辺り?と意識しながら見てたら踏み跡があるのを見つけまして気になっていました。
西川翁が知らない間に亡くなっていて...
自分も墓ノ谷方面入り口で良くお話し聞かせていただきました。
ショウタン様のレポ楽しみに待ってますね。
そしていつもコースの整備本当にありがとうございます。
追伸、香精山の山頂や南葛城山の林間コース入り口の橋を渡った処の「山は楽しい」の看板は、ショウタン様が掛けられたとずっと思っています。
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