谷川岳 一ノ倉尾根(敗退)
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- GPS
- 09:48
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 543m
- 下り
- 514m
コースタイム
天候 | 晴れ〜高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今シーズン1本目の谷川岳。
3連休で一ノ倉尾根〜国境稜線〜天神尾根の予定だったが、初日降雪の為、土曜入山の1泊2日に変更。
入ってみたところ、雪が多く、また不安定な雪で抜けるのは難しそうだったので、岩峰手前まで行って撤退となった。
●天候・コンディション
前日に南岸低気圧による降雪があった為、新しい湿雪が積もる。
1週間前とは全く違う雪。気温はそんなに低くない。
高曇りの予報だったが、予想以上に気温が高く、9時過ぎには尾根上の雪は腐りだしていた。
●アプローチ(一ノ倉沢出合まで)
1:00起床、3:00ベースプラザ出発(装備チェック&変更の為、30分程時間ロス)
まだ雪は締まっていないが、わかんで沈まず行ける。
トレースは無く、出合まで2時間半かかった。
先週は無かったデブリが数カ所有り。
避難小屋で、ハーネス等装着。
アンザイレンテラスで装備を整える予定で、わかんのまま出発。
●一ノ倉尾根
暗いうちに取付く予定が、ここまでで時間がかかり明るくなってしまった。
そのおかげ(?)もあり、一ノ倉沢の全貌を観察出来た。
出合い近くから尾根に上がる予定だったが、雪の状態や雪崩れ跡から、もう少し先から上がることとし、先に進む。
一ノ倉尾根の側壁から雪崩れた跡があるが、昨年同時期より少ない印象。
(おそらく)衝立前沢右岸の尾根が傾斜・雪質ともに上がれそうだったので、そこから一ノ倉尾根に向かう。
急登な上、ふわふわな湿雪が積もる為、一歩ずつ雪を固めながら上がる。
稜上は、雪が自重で谷側に落ち割れたクラックが走り、ところどころトラバース。
陽が上がり、気温も高く、ラッセルしながらだと汗が噴き出す。
ようやく第一岩峰が眼前に広がる高さまで上がったが、この段階ですでに9時。
「1泊2日で抜けるのは厳しい」と思い始める。
天気は良く、青空の下、一ノ倉沢の壁という壁がしっかり見えるので観察。
・一ノ倉尾根末端から上がった場合、「第一岩峰は左から巻く」のだが、岩峰基部はかなり傾斜がある上に雪がべったり付いている。そして、予想以上に長いトラバースになりそう。早い時期のトラバースは難しいのでは?と思う。
・第一岩峰に走るルンゼ状の箇所にも雪が詰まっていて、そこからも雪崩れそう。トラバース中に落ちてくる可能性あり。
・衝立前沢側から上がる(今回のルート)と、アンザイレンテラスではなく、第一岩峰を巻いた先にたどり着く。
・この支尾根は岩峰合流前に一旦コル状になっており、そこで雪が寸断されている(今回はここまで)。
・αルンゼを詰め上げた先は大きなコルとなっており、おそらく幽ノ沢3ルンゼを詰めた先がここにあたると思われる。
・αルンゼ、βルンゼとも、まだ全く雪は落ちておらず、マシュマロのように見える。絶対危ないやつ。
*一ノ倉沢にもたっぷりの雪があり、デルタは例年より大きいとのこと。なので、本谷大滝&3ルンゼ下の滝とも、こじんまりとして見える(実際は30m以上あるが)。
*大氷柱は繋がっていない。
と、観察しているうちに、第一岩峰の基部から薄く雪崩れが発生。
さー−−っという音とともに、雪煙を上げ、雪が流れ落ちていく。
●撤退(下山)
10:00
ここまで時間がかかり、またこの先もかなりのラッセルで時間がかかりそう。
また、雪がしまっておらず、ルンゼ内の雪も不安定で抜けられなさそうだったので、今回はここまでとし、撤退することに。
降りてみて、「けっこう急登だったんだなぁ」と実感。
11:30
雪が悪くなりつつあり、時々クライムダウンだった為、谷底まで降りてくるのに1時間半程かかった。
その間も、第一岩峰基部から雪崩れがあり、スノーボールが谷の底まで追ってきた。
湿雪の為、速度はゆっくりだが、見ているうちにほんの足元の先まで来ていた。
入山時、土合方面から写真を撮りに来た方1名と遭遇。
降りてくるころには、スキーやスノーシューを履いた(おそらく)ハイクの方々数名が出合にいた。
おかげで、行きはノートレースだった帰りの林道はしっかりトレースがあった。
<感想>
最初から、1回目で抜けられるとは思っていない。
晴天の下綺麗な谷川岳を見ることが出来、また雪の状態と一ノ倉尾根上部をしっかり観察出来たので、良かった。
<装備>
・クォーク(アッズ、ハンマー)、わかん
・52mダブルロープ(2本)、ダート、アブミ:今回は使用するに至らず。
・ハーケン
<メモ>
・これでもか!ってくらい防水したので、シェルの濡れは無し。
・旧G5は、これくらいの半日湿雪ラッセルだと浸水しない。
・要体力。
・要ラッセルのスピードアップ。同行者に頼りすぎな部分を反省。
・翌日、荷物の検証。バリアント(オスプレー)の37Lと52Lは形状が全く違う。重心が変わってくるので、軽量化のみでなく、コンパクト化も必要(結果として37Lに入った!)。
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