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Yamareco

記録ID: 401071
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積雪期ピークハント/縦走
白山

荒島岳 厳冬期の冬季限定バリルートで行く↑↓

2014年01月27日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
6.8km
登り
1,189m
下り
1,189m

コースタイム

07:00 仏御前の滝駐車場でスノーシューを履く
登山口の間違いに気付いて引き返す 30分のロス
07:30 仏御前の滝駐車場 マイナス5度
08:12 尾根上の鉄塔基部 マイナス7℃
09:45 標高1100m 樹氷の素晴らしさにしばし見惚れる マイナス10℃
10:05 小ナベ直下 あまりの急登に呆れる 心が折れて帰りたくなる
10:36 小ナベ頂部 荒島岳の遠さに帰りたくなる
11:12 荒島岳登頂 マイナス6℃
昼食休憩(久しぶりにカップラーメンの昼食を食べました)
12:04 下山開始
12:54 標高1100m 登りと同じ樹氷だが陽の当たる角度が変わり朝よりも美しい、見惚れる
14:18 登山口
天候 はれ
過去天気図(気象庁) 2014年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
福井県大野市 国道158号線沿いの仏原ダム湖畔に駐車
国道に積雪は無し
コース状況/
危険箇所等
仏原ダム湖畔からのルートは冬季限定のバリエーションルートです、無雪期でも登れなくは無いでしょうが藪コギの大好きな人で無いと無理だと追われます。

ルートは手書きです

「仏原ダムからの登山口について」
福井県大野市の東部、国道158号線沿いに仏原ダムは有ります。
大野市側からですと九頭竜ダムに向かって行く途中に有り、岐阜県側からは九頭竜ダムを過ぎ大野市に向かって行く途中に有ります。
仏原ダムの湖畔には「仏御前の滝」が有り、駐車場も併設されており7台程の駐車が可能ですが、冬期は除雪がされて居ないため積雪が1m程も有り、駐車は不可能でした。
今回車は仏御前の滝駐車場から300m程大野市寄りの広い避難帯に駐車しました。

登山口は仏御前の滝駐車場から大野市側に100m程行った所に「佛原慰霊の碑」と言う所があり、その右手から山へ向かえば取り付きます。
私はそれが分からずに仏御前の滝に向かって登り始め、30分以上の時間をロスしました。

「登山口から尾根の上部鉄塔迄の登山道について」
つぼ足では困難が予想されます、踏みぬくと簡単に股まで刺さりましたから、ワカンや登攀用のスノーシューは必須です。
所々に目印の赤(ピンク)テープが有り、最初のうちは左手に小さな沢を見ながら標高を上げて行きます。結構な傾斜で雪が深い場合にはラッセルを強いられますが、距離はそれほど長くないので我慢です。
途中で右手上部の尾根の芯目指して方向を変えます、そこは登山口から30分程の所でしょうか。
尾根の芯に上がり切ると杉の木の植林帯を上部目指して行きますとすぐに高圧線の鉄塔が見えてきます、その頃には傾斜も緩やかで歩きやすい場所に成ります。

「鉄塔から小ナベまでについて」
鉄塔を過ぎると植林のスギ林は消えて、雑木林に変わりますが疎林で木々の間隔は広いので楽に歩けます、時々張りだした細い枝が苦に成るくらいでしょう。
足もとは雪に覆い尽くされていますので、五月蠅い藪は一切隠れて居ます、締まった雪の部分とフカフカの雪の部分が交互に有りますが、尾根の芯の右手寄りを進むと締まった部分が多い様です。
尾根は幅20m程も有りますし疎林ですので好きな所を進んで行けば構いません、鉄塔から南西の方向に進んで行けば大丈夫です。
緩やかな登り斜面の向こうに、立ちはだかる斜面が見えたらそこが小ナベの基部です、見上げる様な急登に心が折れますが、30分かからずに登り切れましたので頑張ってください。
天気が良ければ、背後に雄大な白山を背負い、右手には「モチガカベ」の巨大な雪庇を見ながら、そして左手には御嶽山や乗鞍岳すこし振り返って北アルプスと一緒に登る事が出来ます。
小ナベの頂部が近付くと風が強く成ってきますので冷えに注意して下さい、急登でたっぷりかいた汗が急速に冷えて行きます。
上がり切ると今まで見えなかった南方向の雄大な景色が目に飛び込んできます、右手に荒島岳の山頂が見えます。

「小ナベから大ナベを経て荒島岳について」
小ナベから見ると荒島岳までは、大きな起伏を繰り返しながらの登りでまだまだ遠く、心が折れます。
それに南側斜面に大きく張りだした雪庇は、成長と崩落を繰り返している様で南側斜面は雪崩の痕跡だらけの様に見えます。
一緒に崩落したら確実に死ねそうな雪庇には絶対に近寄ってはいけませんが、あまり離れて歩く事も出来ない部分も有ります、反対の北側斜面は急峻に切れ落ちて谷底まで行ってしまっています。
涙目でべそをかきながら30分ほど歩いて行くと、案外あっけなく荒島岳に到着します。
荒島岳山頂の祠は雪に埋もれており、もともとなだらかな山頂部はこんもりと盛り上がった何も無い岡の様に見えます。

私はGPSを利用しログを録りながらの山行ですから、下山の場合には「来たルートを戻る」と言う事が簡単に出来ますが、地図とコンパス利用の方は自ら赤テープを付けて行く位にしないと帰路に道迷いを起こしかねません。
見通しの利かない樹林帯の中で同じ様な景色の尾根筋が多く簡単に道迷いが出来るでしょう、間違って降りたら登り返すのは大変です、後は滑落には十分に注意しての山行をお願いいたします。
登山口に有る「佛原慰霊之碑」は仏御前の滝から100mほど西側にある

ここで右手を見ると
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登山口に有る「佛原慰霊之碑」は仏御前の滝から100mほど西側にある

ここで右手を見ると
すぐにピンクのリボンが見つかります
すぐにピンクのリボンが見つかります
小さな沢を左手に見ながら登ると鉄塔の基部に出ます
小さな沢を左手に見ながら登ると鉄塔の基部に出ます
荒島岳の頭が見えるようになりました
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荒島岳の頭が見えるようになりました
振り返ると樹林帯の中からも白山が見える
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振り返ると樹林帯の中からも白山が見える
この日は標高1100m程から樹氷が鮮やかだった

気温はマイナス10℃
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この日は標高1100m程から樹氷が鮮やかだった

気温はマイナス10℃
HandMは樹氷初体験です
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HandMは樹氷初体験です
喜んで撮影しています
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喜んで撮影しています
小ナベに登り詰めると右手に大ナベや荒島岳が見える
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小ナベに登り詰めると右手に大ナベや荒島岳が見える
勝原からのルートで登られた方に写して頂いたHandM
頂部近くの黒い点が稜線を歩くHandMです
客観的にみると凄いところを歩いていますね
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勝原からのルートで登られた方に写して頂いたHandM
頂部近くの黒い点が稜線を歩くHandMです
客観的にみると凄いところを歩いていますね
南斜面に張りだした雪庇

成長と崩落を繰り返している様子がうかがえる
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南斜面に張りだした雪庇

成長と崩落を繰り返している様子がうかがえる
更に大きく見える様になった白山
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更に大きく見える様になった白山
大野市の田園風景に癒される
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大野市の田園風景に癒される
大日ヶ岳
自分です
本当によい天気です
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本当によい天気です
このもっこりしたふくらみが荒島岳山頂
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このもっこりしたふくらみが荒島岳山頂
山頂のほこらはこの様に変身しています
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山頂のほこらはこの様に変身しています
白山をバックに写真を撮って頂きました
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白山をバックに写真を撮って頂きました
遠くには乗鞍岳とその左に北アルプスの峰々
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遠くには乗鞍岳とその左に北アルプスの峰々
山頂の南東斜面で休憩する登山者
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山頂の南東斜面で休憩する登山者
HandMが歩いてきた稜線

右側は雪庇で切れ落ちている
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HandMが歩いてきた稜線

右側は雪庇で切れ落ちている
人生もこの様に一歩一歩確実にと言う事か・・
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人生もこの様に一歩一歩確実にと言う事か・・
下山時の樹氷は陽の当たり方からさらに鮮やかに成って居た 気温はマイナス5度
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下山時の樹氷は陽の当たり方からさらに鮮やかに成って居た 気温はマイナス5度
帰路に振り返ってみた荒島岳
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帰路に振り返ってみた荒島岳

感想

ヤマレコで荒島岳への冬期ルートの記録を見つけてしまった、天邪鬼にはどんな言葉よりも魅力的な響き「バリエーションルート」・・アカン・・そこに行きたい。

前日の強烈な冬型の気圧配置から一転、朝から高気圧に覆われ(本州)良い天気が予想されたこの日を逃しては、冬場の北陸側へはなかなか行けるものではないから、迷わず決行、と言ってもHandMの休みが月曜日な訳ですが。

十分な下調べをしたはずが、登山口をあやまりミスコース・・・アカン心が折れそうや、帰りたい。
やっと正しい登山口を見つけて登高開始、この時はスノーシューの踏み跡が確かに有ったが、わずか10分も登るとその踏み跡はUターンしている、斜面に真っすぐについて居た踏み跡はその人が撤退時に真っすぐ下りて行った踏み跡だったのだ。

さて・・・すっかり踏み跡は無く成り、赤テープも見つからない、ルートを示してくれるのはガーミンのGPS「etrex30」だけだ。
etrex30はこのルートが間違って居ない事を確証して居るから、ラッセルしながら登り切るしかない。
話声が聞こえた様な気がしてときどき後を振り返るが誰も居ない、行く先にトレースはなにも無いし、ヘタレなHandMにはパニック寸前の状況だ。

尾根筋に鉄塔を発見した時は、「砂漠でオアシスを見つけた」時はこんな気分なんだろうなと思った。
レコで読んだ鉄塔に違いない、すこし心強く成りスノーシューで踏みしめる雪の感覚もなんとなく楽しく感じられて嬉しかった、おまけにこの辺りはゆるい斜面で足取りも軽い。

小ナベ直下の急登を登りながらまた心が折れて来た、沢山の汗をかいて脱水症状を起こしたのか腿が痙攣を起こして来たし、右手前方に見える荒島岳山頂はまだまだ遠くてこの調子では辿りつけそうにない。
急な雪の斜面は、左足を持ち上げようと軸足の右足に力を入れて踏ん張ると、軸足の下の雪が崩れて軸足が流されてしまう、何度も何度も滑らせながら膝や肘まで使い、つまり全身を使ってよじ登った。

その時、右手の谷の向こうに見える尾根の上に登山者を見つけた、後に山頂でお会いしたsocksさんの姿だった。
現金な物で人を見たら元気が出てきた、荒島岳まで行くぞと言う強い心が持てた。
こうしてHandMはなんとか荒島岳の山頂を踏む事が出来た。

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