雪の医王山『白兀山』〜雪の多い今期は再々チャレンジで登頂を達成〜


- GPS
- 04:08
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 563m
- 下り
- 558m
コースタイム
- 山行
- 3:12
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 4:08
登山口のある見上峠から白兀山山頂までの往復登山(雪山ハイキング)です。コースの大半を林道を歩くことによって、体力の消耗を押さえることが出来ました。
(開始):見上峠−<林道※1を通行>−医王の森−西尾平−<ここから冬道>−前山−小兀※2−白兀山−小兀−<ここまでが冬道>−しがらくび−<林道を通行>−西尾平−医王の森−見上峠:(帰投)
※1:「林道菱池広谷線」を利用しました。金沢市小菱池町と南砺市広谷町を結ぶ林道のです(林道の南砺市側部分は通年通行止め)。
※2:小兀(こはげ)は、地理院地図には記載されていません。別名が「権現山」です。見上峠から夕霧峠を結ぶ稜線上には、小兀(権現山)−白兀山−奥兀(大ザラ)〜と『三兀トリオ』が連座しています。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
雪の医王山『白兀山』〜雪の多い今期は再々チャレンジで登頂を達成〜 私の勘違いでなければ、ここ2シーズン続けて雪が少なかったと思います。今は梅の花が咲く頃になり、平野部では積雪が全く見られなくなりました。しかし、山での雪の状況は去年と違います。今期は短期間で集中的に降雪(いわゆるドカ雪)があったため、山間部や低山でも多くの雪が残されています。 こういう好条件の中で、先々月と先週の二度にわたって医王山に挑みましたが、二回とも天候に恵まれませんでした。今回が三度目の正直になりました。 ___【 医王山の由緒 】___ 加越山地(両白山地)の最北端に位置する山です。金沢市の東方向で、富山県南砺市との県境周辺に所在します。医王山は「日本三百名山」と「新花の百名山」に選定されています。 医王山は、歴史のある名山です。「泰澄大師」が、養老元年(717年)、白山に登り開山しました。その2年後に開山したのが「医王山」です。山中には薬草が多く、薬師如来を祀ったことから、薬師如来を意味する『医王』の名が付けられました。 ___【 車でのアクセス 】___ 金沢市の山側環状線「田上町交差点」から県道209号線(芝原石引町線)を医王山方向に進みます。目的地までカーズの多い上り坂が続きます。「医王山スポーツセンター」を過ぎた所の「見上峠」が医王山の入口になります。 ___【 医王山の登山ルート 】___ 金沢側から、医王山の主峰と言える「白兀山」を目指すメインの登山道は、[見上道]になります。夕霧峠までの途中で、[二俣道]・[白兀道]・[ナカオ新道]などのサイドコースが分岐しています。また、奥医王山に登頂するルートには、[小原道]・[栃尾道]・[横谷道]の3つの登山道があります。 冬山の医王山では、積雪の上からほぼ[見上道]を辿るようにして稜線を登って白兀山を目指すコースが、本道(本来の冬道)だと思います。しかし、一般的にはより簡単なルートが選ばれています。並走している林道(菱池広谷線)を利用することで、体力の消耗を抑えることが出来ます(時短にもなります)。具体的には、登山口から林道を歩き始め、林道と登山道が接している『しがらくび』まで道なりに林道を歩き、『しがらくび』にある登り口(取り付き口)から登山道(冬道)に横入りすることで、節約登山が出来ます。 (注):地理院地図では、登山道の一部が正しく描かれておりません。特に[白兀道]のルートはっきりしていません。夏山での正確な登山道は、事前に確認が必要です。石川県のHPからダウンロードできる『医王山県立自然公園パンフレット』に載っているコースマップが参照できます。 ※:[医王山の登山情報]の詳細については、以前の記録(下記のリンク先)を参照してください。 ● 冬の加越山地『医王山』〜スノーシューハイク〜 https://yamare.co/803882 |
コース状況/ 危険箇所等 |
● 今期は積雪が多く、3月一杯は雪山の医王山を楽しめそうです。 ● 見上峠から夕霧峠に向かっている林道(菱池広谷線)は雪崩のリスクがあります。今回、私が見たところでは、林道の崖側の雪がだいぶすべり落ちてしまっているようでした。楽観的に考えれば、崩れ落ちる雪が減ってしまっているので大きな雪崩はもうないのかも知れません。 |
写真
〜非常駐車帯を眺めました。この時は、私のマイカー1台だけでした。それでも、快晴の山日和でしたので、私が山から戻って(下山して)くると、ここに20台の車が停められていました。
〜を、シリコンシーラント加工してみました。クリアタイプ(半透明の)シーラントを使うべきところを過って、白いシーラントを使ってしまいましたので、白いまだらのシミが付いてしまいました。それでも、試しに水をかけてみたところ、ご覧の通り、[撥水効果]満点です。
〜から登山開始です。実は、1月にも登山していますが、吹雪のため白兀山山頂の直前で引き返しています。1週間前も挑みましたが、雨が降り出してきて滑りやすくなったため、西尾平で引き返してしまいました。今回は、三度目の正直の再々チャレンジになります。
※:雪が溶けてしまえば、車が通れるもとの林道(菱池広谷線)に戻ります。
〜を描いてみました。水色のルートが、楽に登れる冬山コースです。「しがらくび」まで林道を歩き、冬道に横入りするコースです。今回私は、西尾平から冬道に入ってみました。
※:見上峠から、尾根づたいにラッセルして冬道を拓きながらを進むのが、本来の冬道(赤のライン)かも知れません。
〜が残されていました。雪崩の跡だったものが、溶けて小さくなったみたいです。先週、私がここを通った時は、この雪の塊はもう少し大きかったです。奥の一段高い所にある建物は、医王の里(キャンプ場)の「森の家」という施設です。「森の家」は、以前はバーベキュー施設でしたが、現在は研修所になっているみたいです。
〜して少し先で左にカーブしています。ここは真っ直ぐ崖を登ります。ショートカットで、100mほど短縮できました。
※:今は雪に埋もれていますが、ここを上がった所が広場になっていて「友情の丘」と名付けられています。
〜をズームしました。夕霧峠から百万石道路側に一段上がった所(峠の鞍部より10mほど高い場所)に位置しています。ヒュッテと言っても山小屋ではありません。東に砺波平野、西に金沢平野を見下ろす事が出来る展望台になっています。
小屋の二階入口から入るにはちょうど良いくらいの積雪となっています。今回は利用しませんが、いざと言うときの安心になる場所です。真四角の引き戸を左に開け、小部屋に入ると1階に降りる梯子があります。
〜は? これから、前山−小兀−白兀と進みますが、前山と小兀の手前にはいくつもの起伏があり何処がピークなのか判りにくくなっています。正面にピークのように見えるのは、前山の手前の尾根部分であって、前山の山頂ではありません。
〜のある位置です。展望台の高さは、方位盤の位置で3.5m位ありますので、積雪は4m近くもあるようです。竹の棒が突き出ている真下あたりには、お地蔵さまが鎮座しているはずです。
〜ました。ここから、蛇尾山の近くを通って夕霧峠に向かう夏道があるのですが、今は雪の下です。ちなみに、正面に見えている「奥兀(おくはげ)」は「大ザラ」とも呼ばれています。また、地理院地図では、「蛇尾山(だおやま)」の位置に医王山の文字が記載されています。つまり、「蛇尾山」こそが、医王山の主峰と言えるのかも知れません。
〜振り返りました。道路沿いには案合板があるのですが、雪に埋もれてしまっています。積雪の多い日に、下から林道を歩いてくると、ここ「しがらくび」の取り付き口(登り口)を見過ごしてしまう恐れもあります。
〜始めました。早朝の冷え込みで、雪面は硬く凍っていて、つぼ足で登れました。しかし、下山の後半では、雪がゆるんできて、脚が「ごぼる」=(雪に足が沈み)ようになりました。今回は、私は履くのがめんどうで、最後までカンジキ(スノーフィット)使用しませんでした。
装備
個人装備 |
小型ザック
スノーフィット(イタリア生まれのカンジキ)
キャップ
防寒具
軍手2
コンデジ(2台)
スマートホン
GPS機能付きウォッチ
予備電池
タオル2本
おにぎり
行動食
水1L
|
---|---|
備考 | ※:チェーンスパイクを忘れていった。 |
感想
___【 良かったこと 】___
● 天候に恵まれた(ほぼ無風状態で穏やかな気候でした)。
● 今期三度目のチャレンジでしたが、白兀山頂まで無事に往復登山できた。
___【 悪かったこと 】___
● 黄砂が飛んでいたためか、遠景がかすんでしまっていた。
● 本当は履いても良かったのだが(履くのがめんどうだったので)、スノーフィット(イタリア生まれのカンジキ)の活躍の場がなかった。
___【 最後に 】___
私にとっての「医王山」は昔からなじみのある[良い山]です。かれこれ20回位は登っているように思います。残念ながら近年は、白兀ばかりで、雪山の「奥医王山」の方には、なかなか脚が向かなくなっております。
今期は山の雪が多くて低山の雪山を楽しませて頂いておりますが、近年の私は体力の自身がないので無理はしません。今は冬山に限らず、楽して登れる良い山を探し求めています。
___【 前回の医王山の記録のリンク 】___
● 医王山・小兀までのスノーシュー登山〜山頂(白兀山)を目前にして撤退『小兀ではホワイトアウト寸前』〜
2022年01月16日(日帰り)
https://yamare.co/3925696
__【 昨年の医王山の記録のリンク 】___
● 最高の日本晴れ! 雪の『医王山』〜Snowfoot(新型スノーシュー)で「白兀山・蛇尾山」を巡る冬道を縦歩〜
2022年01月21日(日帰り)
https://yamare.co/2873205
___【 最近の山行記録のリンク 】___
● 雪の「城ヶ平山」スノーシューハイク〜Premiumなアフター登山を満喫〜
https://yamare.co/4018030
● 雪の「千石城山」を劔親自然公園から登る〜山頂経由で[P703]までの往復登山〜
https://yamare.co/4000745
● 雪の鞍掛山〜「とのお送電線登山道」の開拓者に導かれ下山〜
https://yamare.co/3991337
コメント
この記録に関連する登山ルート
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無事に下山出来て良かった。(*´▽`*)
あ、「はげ」はどうやって変換するが?
白兀山の「兀」は、「はげ」ではなく「こつ/ゴツ」と読む漢字です。(こつ)と入力すると変換できます(私はIME辞書にハゲの読みで登録しています)。「兀」は高いことを意味する(字)です。冬の白兀山が、山頂に雪が積もり「白く禿げて見える高い山」なので、白く兀(コツ)い山=高い山×禿げ山〜と掛け合わせて「白兀山」(兀をハゲと読ませる)ようになったと思われます(私見)。
ただいまの私は、体調不良(メニエールか?)あり、山歩きは控えています。梅雨になる前には、リハビリになるべく平らな所を歩きたいと思っております。
yunokitoruさんもお元気で
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