和賀山塊 小滝山 P992まで 南尾根を往復
- GPS
- 08:28
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 955m
- 下り
- 950m
コースタイム
- 山行
- 8:29
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:29
天候 | くもり時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
登山靴+ワカン
|
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感想
白岩岳とその南隣にある小滝山は、角館周辺や仙北平野からよく見える山だ。どちらもどっしりとしているものの、格別登りたくなるような山容ではない。しかし羽後朝日岳や和賀岳を横から見る位置にあり、ブナ林がよく残る、大切にしたい山々である。小滝山山頂からは南へ向けて長い尾根が伸びており、その末端は和賀岳入山口に通ずる真木林道沿いの斉内川に達する。夏道は無く、一度は残雪期に歩いてみたいと思っていた。
秋田側から和賀岳に登る時、薬師岳を過ぎると左手に、袖川沢の深い谷を隔ててこの長く平らな稜線がよく見える。ただ小滝山山頂の手前で急に落ち込む地形が見え、難所かもしれない。行ってみて、無理なら往路を引き返せばよい。
一応計画では、小滝山登頂後、可能なら扇形山〜大森山と周回できたらいいと考えていた。結果としては、私の技量ではP992より先には進めず、往路を戻ったわけだが、羽後朝日岳や和賀岳など県境の山々を左手に見ながら美しいブナ林の尾根を戻るのは、とても味わいがあり、十分満足する行程だった。
当日、天気は快復傾向とはいうものの、風が冷たくて上部は曇り、どの辺で引き返そうかと考えながら登った。ただ斉内川を渡渉するために久しぶりにウエーダーを持参し、いちいち履き替えた手間を考えると、もう二度目は無いだろうから、少しでも上へ登りたい(セコイ)。青空が広がるまでにはならなかったが、有難いことに時間が経つにつれて周囲の山々に日が当たり出した。特に遠く羽後朝日岳はずっと輝いていた。
P992は西側が小堀内沢へ急峻に落ち込んでおり、東側をトラバースするしかないと思う。ただ写真でわかるように東側も急斜面で、いつ雪が崩れてもおかしくない。そしてその先の尾根も細い。
下山時の急斜面では足を滑らせ、頭(額の横)を木の幹にぶつけてしまった。今回、右手にピッケル、左手にストックで歩いていた。ストックは推進力の助けになってなかなか良かったのだが、足を滑らせてしまったらほとんど役に立たない。滑った時、ストックの先が木の枝か何かに引っかかったのか、左手を前方に回して木を掴む、あるいは頭をカバーしたりするのには間に合わなかった。今後気を付けたい。
P992から眺める小滝山はなかなかの姿だった。普段は凡庸な山容の山も、見る角度を変えたらこんなに素晴らしいのか。近場の山で新しい発見があってうれしかった。
コメント
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今回は厳しいルートでしたね。残り標高差100m余迄迫りましたが、写真を見るとP992から先の雪庇や細尾根の登り返しは可也の困難さを感じますね。未踏ルートは現地に立って見なければ雪の状況が解りませんから、素晴らしいアタックだったと思います。
ピッケルとストック(ポール)の両手持ちはやはり危険ですね。私も解っていながら収納が面倒で両手持ちすることがありますが、気を付けたいと思います。田中陽希氏の事故を見て痛感しました。
大変お疲れ様でした。
田中陽希氏に両手持ちによる事故があったのですか。
私の場合かすり傷で済みましたが、木の幹に頭をぶつけるなんてことは初めてなので、ちょっとショックでした。急斜面なのにワカンを着けた足を横向きにせずに、まっすぐ足を運び、軟らかい雪の下の厚く積った枯れ葉によって滑ったという感じです。ストックは急斜面の下りの前で収納すべきでした。
P992から先の落ち込みは、感覚的には20m近くあるように感じました。立っているのがちょっと怖かったです。小滝山山頂には西側から登ったことがあるので、今回の尾根に再挑戦することはたぶん無いと思いますが、やるならP992の東側の雪が落ち切った頃、草付きを掴みながらトラバースということになるでしょうか。
田中陽希氏の場合は両手持ちでは無かったですね。間違いで失礼致しました。
記憶(TV)では、無雪時のトラバースで、山側の足を谷側に滑らせポールを握っていた手(山側の手)を岩地面に付いた際骨折したケースだったと思います。滑りやすいトラバースでは山側の手はフリーにしておくことを教訓として学んだ気がしました。
雪下の枯葉でアイゼン爪が浮いて滑ることは私もまま有ります。ほんの小さな滑落がきっかけで大事故に繋がることもあり得るので、状況判断が大切と言うことですね。山は難しいものです。
「山は難しいもの」、勝手知ったる地元の山でこそ、心して登りたいと思います。
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