冬山総決算 飯豊主稜線縦走

2022年03月20日(日) 〜 2022年03月23日(水)

• GPS: 32:16
• 距離: 51.2km
• 登り: 3,655m
• 下り: 3,666m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:45
• 休憩: 0:44
• 合計: 7:29

6:00 梅花皮荘
8:51 8:52 西俣ノ峰
10:09 10:10 枯松峰
10:39 10:54 大ドミ
12:38 13:05 頼母木山
13:29 頼母木小屋

2日目

• 山行: 9:32
• 休憩: 0:52
• 合計: 10:24

6:20 頼母木小屋
6:41 6:43 頼母木山
7:06 7:06 地神北峰
7:20 7:21 地神山
7:59 7:59 扇ノ地神
8:20 8:21 門内小屋
8:24 8:24 門内岳
9:17 9:17 北股岳
9:38 10:06 梅花皮小屋
10:33 10:33 梅花皮岳
11:16 11:18 烏帽子岳
13:01 13:03 御手洗ノ池
15:01 15:11 御西岳避難小屋
15:21 15:21 御西岳
15:35 15:35 草月平
16:03 16:04 駒形山
16:24 16:29 飯豊山
16:44 本山小屋

3日目

• 山行: 12:39
• 休憩: 1:08
• 合計: 13:47

6:04 本山小屋
6:11 6:11 一ノ王子
6:32 6:33 御前坂下
7:02 7:11 御秘所
7:14 7:14 姥権現
7:36 7:37 草履塚
8:01 8:08 切合小屋
8:13 8:13 切合・種蒔山分れ
8:33 8:33 種蒔山
8:58 9:02 七森
9:52 10:08 三国岳避難小屋(三国小屋)
10:09 10:27 三国岳
15:27 15:28 御沢登山口
15:39 15:41 御沢野営場
16:41 16:50 川入
19:51 ゴール地点

停滞日のログはありません

天候

20：限界下風雪、限界上暴風雪＆ホワイトアウト
21：暴風雪＆ホワイトアウト(停滞日)
22：高曇りのち風雪＆ホワイトアウトのち快晴
23：晴れのち高曇り

コース状況／危険箇所等

より詳細な山行報告をそのままブログに載せておりますので、よければご覧ください。
https://twv-geneki.blogspot.com/2022/04/blog-post.html#more

【梅花皮荘〜西俣尾根限界下】
西俣尾根への取り付きは少しわかりにくかったがトレースがあったので利用させてもらった。尾根が広がるあたりからワカンに換装した。西俣ノ峰から先は雪庇があるため、できるだけ木の間を縫うようにルート取りした。
【西俣尾根限界上〜頼母木小屋】
暴風雪で耐風姿勢でも飛ばされそうになった。風速40m程度と思われる。加えて足元の判別も怪しいホワイトアウトで、コンパスの角度を頼りに、雪玉を投げたりしながら高低差などを確認した。
頼母木小屋の2階入口へのはしごにエビの尻尾ができていたら要注意。過って転落したLが足首を骨折してしまった(なぜ完遂できたのか本当に謎)。
【頼母木小屋〜梅花皮小屋】
天気がもっていたので特に問題はなし。
地神山のあたりでソロの方に抜かれたが、本山行で記録をおおいに参考にさせていただいた方だった。
【梅花皮小屋〜天狗の庭】
ホワイトアウトでルーファイが非常に難しかった。
夏道沿いは雪庇があったり雪が吹き溜まっているため、県境沿いを新潟県寄りですすむと安全だと思われる。
【天狗の庭〜御西小屋】
天候が回復しだしルートが見えていたので特に問題は感じなかった。
【御西小屋〜本山小屋】
風は強いが尾根が広いため安心してすすめた。しかし、ホワイトアウトしていたらかなり難しいだろう。
【本山小屋〜種蒔山】
本山小屋からの下り、御秘所、草履塚への急登など、ところどころ注意を要する場所がある。
草履塚から先は尾根が広いためホワイトアウトしていたら難しいだろう。
【種蒔山〜三国小屋】
山形県側に雪庇がかなり張り出しているため、新潟県側の樹林をトラバース主体ですすんだ。
【三国小屋〜松ノ木尾根下降点】
雪庇の先に尾根があるなど、地形が変わるほどの雪の量でとにかくルート判断が難しかった。ホワイトアウトしていたらおとなしく三国小屋まで戻ったほうがよいだろう。
【松ノ木尾根】
下山核心だった。細尾根に加えて雪庇、クラックがそこかしこにあり一歩一歩慎重にすすんだ。アイゼンに玉ができる腐った雪質で、すぐ滑るので非常に怖かった。
942地点を過ぎるとトレースの名残があったが、雪解けがすすんでおりトレースのようにうまく進めない部分が多かった。タカツコ沢まで出るとスノーブリッジはなく、渡りやすそうなところを空身で渡渉した。
【川入〜いいでの湯】
ドコモの電波マップで川入は電波が入るとなっていたが入らなかった。いいでの湯まで3kmのあたりでようやく入った。
林道斜面からのデブリが道中結構ある。

【頼母木小屋】
2F北側に冬期入口、1F東側の非常口は吹き溜まる、埋没の心配はなさそう
【門内小屋】
2F西側に冬期入口、埋没の心配はなさそうだが、風で凍結している
【梅花皮小屋】
2F東側に冬期入口、1Fの入口は吹き溜まる
【御西小屋】
完全埋没
【本山小屋】
2F北側に冬期入口、吹き溜まる
【切合小屋】
2F南側に冬期入口
【三国小屋】
2F南側に冬期入口、埋没の心配はなさそう

写真

3/20 6:17

西俣尾根取り付き

3/20 6:35

取り付きから少し登ったところ
薮を掴みながら突破しました

3/20 9:11

雪庇やクラックはそこまで問題ありませんが、慎重にルート取りしました

3/20 9:25

と思っていたらクラックに落ちて救出作業
胸元まですっぽりハマってしまいました

3/20 12:12

この後、さらに雪、風ともにすごくなるとは...
小屋までたどり着けずに死ぬかと思いました

3/20 15:43

吹きだまりを除雪しています
一晩で埋まるので除雪は虚無の作業

3/20 15:43

頼母木小屋
冬期入口は問題なく開閉しますが、エビの尻尾には要注意

3/21 12:36

停滞日
部員が落ちた穴の先が巨大空間になっていました
古代遺跡と名付けたが雪が滑ってできた空間でしょうか

3/22 6:05

朝日連峰
3日目にしてようやく展望が

3/22 6:36

差していた竹竿にエビの尻尾ができていました

3/22 7:25

夏に登る予定だった胎内尾根

3/22 8:17

門内小屋

3/22 8:20

門内小屋
冬期入口は完全に凍りついています

3/22 9:36

梅花皮小屋

3/22 9:37

梅花皮小屋
冬期入口は問題なし

3/22 13:55

天狗の庭あたりでようやくホワイトアウトから開放されました
梅花皮岳からここまでルーファイが難しすぎて本当にしんどかった

3/22 14:41

大日岳かっこいい

3/22 15:14

御西小屋からみた大日岳
小屋は屋根の一端だけ露出した実質完全埋没でした

3/22 15:23

御西小屋あたりから一気に好天

3/22 15:46

最終的には快晴に

3/22 16:21

ビクトリーロード！

3/22 16:27

飯豊本山！

3/22 16:31

風は強いですが初日に比べればそよ風です笑

3/22 16:43

本山小屋
小屋とはいえかなり寒かった

3/22 16:52

本山小屋
冬期入口は掘り起こしました

3/22 17:59

美しい夕日

3/23 5:44

最終日の朝

3/23 6:22

上越の山々

3/23 6:52

御秘所
鎖が多少出ていたので引き出して突破しました

3/23 7:30

草履塚への急登
クラストしていると下りは怖いと思います

3/23 7:30

本山小屋からの下りもそこそこ急でした
新雪は滑るのでクラストした部分を選んで進みました

3/23 7:56

切合小屋
1階は埋まってますが2階冬期入口は問題なく利用できそうです

3/23 8:23

飯豊はでかい、とつくづく感じます

3/23 9:18

種蒔山〜三国小屋までは山形側に雪庇が張り出しており、樹林間をトラバース主体ですすみました

3/23 9:54

三国小屋
冬期入口は問題なし

3/23 10:45

三国岳から雪庇を越えるようにルートをとります
完全に雪庇だと思っていたので別の尾根に入り込んでしまいました
尾根と雪庇の境も全くわかりません

3/23 10:52

松ノ木尾根への下降点
こちらも地形が変わるほどの雪量で、ホワイトアウトしていたらダメだったかもしれません

3/23 12:31

松ノ木尾根
細尾根なうえ雪庇、クラックのオンパレードで最後まで全く楽をさせてくれません

3/23 13:10

夏に飯豊で熊に遭遇したトラウマが蘇ります...

3/23 14:39

スノーブリッジがない...
渡渉は空身で荷物をバケツリレーで運びました

3/23 16:18

川入集落手前で木が根こそぎ落ちていました

3/23 18:25

川入から先の林道もデブリがいたる所にありました

撮影機器：

Google Pixel 3 64GB docomo Google

Google Pixel 3a SIMフリー Google

感想

KENNISI

中心学年の締めくくりとして、山行Lとして、相当の覚悟で臨んだ飯豊縦走だった。かつてない困難な局面の連続に、積雪期飯豊の厳しさを思い知らされたが、だからこそ5人で完遂した喜びは筆舌しがたいものがある。
骨折したのは他でもない、リーダーの私で、この状態で続行したのは一般には褒められた行為ではなかろうが、メンバーに助けられながらも無事完遂できたことを誇りに思う。
飯豊の厳しさは身に染みたが、だからこそ魅入られるものであり、厳冬期にソロで挑戦してみたい欲が沸々と湧いてきてしまった。

mtfuna

気象条件等を鑑みても厳冬期と遜色のない飯豊連峰で、登山開始から下山までどこをとっても気の抜けない非常にタフな4日間でした。
体力・精神力・冬山技術力の総合力がこれまでで最も高いレベルで求められ、まさしく総決算といった山行になりました。
とにかく全員生きて完遂できたことにホッとしています。

コメント

Yasyy

快晴の飯豊本山おめでとうございます✨
しかもアーベントロートまで🎵
半日でも主脈縦走の中展望が開けたのは幸運だったとおもいます

その裏で生死の境を経験してることも判ります😽
特に北飯豊
タモギでの爆風ホワイトアウトは厳しかったでしょう😅

五人が統率と連携の勝利ですね
素晴らしいです☺👍

KENNISI

Yasyyさん

コメントありがとうございます！
天候の厳しさは想定していましたが、実際に身に受けると一層大変でした😅
晴天で本山に立てたことはこの上ないご褒美でした！

taromii

ブログでも拝見しました。
素晴らしい縦走の記録、ありがとうございました。ハラハラドキドキで目が離せず、無事の下山で安堵しました。感動しました💕‼️。
今後のレコも楽しみにしています😊。

mtfuna

taromiiさん

コメントありがとうございます！
まさかブログまで見ていただけてるとは…！
このレベルの山行はそうそうないかと思いますが、また覗きにきていただけると嬉しいです😆