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Yamareco

記録ID: 430231
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
東北

奥阿賀の残雪藪山「土地倉山」(会越国境エリア)

2014年04月16日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:59
距離
7.8km
登り
586m
下り
578m

コースタイム

【登り】柴倉(P) 6:25 → 7:26 尾根取付き(大倉林道613M地点) → 8:52 922M
    ピーク(土地倉・金凍分岐) → 9:02 山頂・・・(所要 2時間37分/含休
    憩)
【下り】山頂 9:49 → 10:07 922Mピーク(分岐) → 10:48 尾根取付き → 12:1
    8 柴倉(P) ・・・(所要 2時間29分/同前)
天候 快晴、無風
過去天気図(気象庁) 2014年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(磐越道)津川 IC → 阿賀町「柴倉」集落(県道 228号線終点)
コース状況/
危険箇所等
1.県道228号は終点まで除雪済(一部道路工事中)
2.林道(オフロード)はヘアピンカーブ終了地点まで数箇所路面露出、以降雪道
3.林道では特に落石や積雪の崩落に要注意
(夜明け)
朝霧の夜明け。今日は快晴だが、前夜の雨で雪面が心配だ。
(※写真は一部前日下見時撮りのものがあります)
(夜明け)
朝霧の夜明け。今日は快晴だが、前夜の雨で雪面が心配だ。
(※写真は一部前日下見時撮りのものがあります)
(山容)
県道から望む土地倉山。
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(山容)
県道から望む土地倉山。
(入山口)
県道終点で除雪が終わる。4〜5軒の民家が集まる柴倉集落から入山。
(入山口)
県道終点で除雪が終わる。4〜5軒の民家が集まる柴倉集落から入山。
(林道)
アイゼンを履いて林道へスタート。
(林道)
アイゼンを履いて林道へスタート。
(ゲート)
間もなく「大倉林道」のゲートが現れた。
(ゲート)
間もなく「大倉林道」のゲートが現れた。
(フキノトウ)
雪が消えた林道脇にはフキノトウがびっしり。アイゼンの爪が傷むが面倒なのでそのまま進む。
(フキノトウ)
雪が消えた林道脇にはフキノトウがびっしり。アイゼンの爪が傷むが面倒なのでそのまま進む。
(デブリ)
林道を遮る分厚い雪渓と岩石のデブリ。ヘルメットを忘れ後悔、落石に備え極力道の谷側を歩く。
(デブリ)
林道を遮る分厚い雪渓と岩石のデブリ。ヘルメットを忘れ後悔、落石に備え極力道の谷側を歩く。
(雪渓)
ルンゼには未だ大量の雪渓が残る。
(雪渓)
ルンゼには未だ大量の雪渓が残る。
(細滝)
高い崖上から雪融け水が滝の様に落ちる。
(細滝)
高い崖上から雪融け水が滝の様に落ちる。
(熊糞)
林道に残る熊の糞。棲息誇示と接近を戒める示威行動でもある。
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(熊糞)
林道に残る熊の糞。棲息誇示と接近を戒める示威行動でもある。
(徒渉断念)
ヘアピンカーブのショートカットを狙うも増水で徒渉点なく断念。少し先の薮から橋の手前へ上がった。
(徒渉断念)
ヘアピンカーブのショートカットを狙うも増水で徒渉点なく断念。少し先の薮から橋の手前へ上がった。
(尾根接近)
地形図「559」付近で登攀予定の尾根が見えてきた。日陰の林道は堅雪で急斜面部分もありステッキをピッケルに換える。
(尾根接近)
地形図「559」付近で登攀予定の尾根が見えてきた。日陰の林道は堅雪で急斜面部分もありステッキをピッケルに換える。
(取付き点)
ブナとミラーポールが立つ送電線手前の左カーブ(613M)が取付き点。山頂との標高差 312M。
(取付き点)
ブナとミラーポールが立つ送電線手前の左カーブ(613M)が取付き点。山頂との標高差 312M。
(尾根)
取付き点の小さな崖を這い上がり雑木の雪原に出る。
(尾根)
取付き点の小さな崖を這い上がり雑木の雪原に出る。
(急斜面 1)
710M手前の最初の急斜面。ゆっくりジグザグに登る。
(急斜面 1)
710M手前の最初の急斜面。ゆっくりジグザグに登る。
(台地 1)
820M付近の台地で一息入れる。
(台地 1)
820M付近の台地で一息入れる。
(急斜面 2)
やや左(北東)に寄り過ぎた850M直下。万一の滑落を考慮しフォールラインに樹木のあるルートを選びながら登る。
(急斜面 2)
やや左(北東)に寄り過ぎた850M直下。万一の滑落を考慮しフォールラインに樹木のあるルートを選びながら登る。
(台地 2)
900M付近で折れた2本の巨木が現れ、2つ目の台地が現れた。
(台地 2)
900M付近で折れた2本の巨木が現れ、2つ目の台地が現れた。
(922Mピーク)
前方は土地倉山と秘境の山「金凍山」(かねこりやま、924.6M)を分ける922Mピークか。読図ではピーク先端が切れ落ちている可能性もあり慎重に前進する。
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(922Mピーク)
前方は土地倉山と秘境の山「金凍山」(かねこりやま、924.6M)を分ける922Mピークか。読図ではピーク先端が切れ落ちている可能性もあり慎重に前進する。
(雪庇)
922Mピークから左手(北東)の土地倉山へ続く痩せ尾根上の雪庇。
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(雪庇)
922Mピークから左手(北東)の土地倉山へ続く痩せ尾根上の雪庇。
(崩落間近)
今にも崩落しそうな雪庇。雑木を掴んで身を確保しつつ前進する。(逆方向から撮影)
(崩落間近)
今にも崩落しそうな雪庇。雑木を掴んで身を確保しつつ前進する。(逆方向から撮影)
(山頂手前)
山頂手前で危険な雪庇を避け左手樹林内に逃げる。
(山頂手前)
山頂手前で危険な雪庇を避け左手樹林内に逃げる。
(山頂)
遂に大きな2本杉が立つ山頂(925.0M)に到着。登山口から所要2時間37分、1年間憧れた山頂だ。
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(山頂)
遂に大きな2本杉が立つ山頂(925.0M)に到着。登山口から所要2時間37分、1年間憧れた山頂だ。
(展望)
山頂展望は雪稜が延びる北東方向にあるのみ。他は樹林で良く見えない。
(展望)
山頂展望は雪稜が延びる北東方向にあるのみ。他は樹林で良く見えない。
(大倉山)
雪稜を北東方向へ少し下ると左手(北方)に「大倉山」(だいくらやま、950.2M)が現れた。昨年は向こうのピークからこちらを眺めたのだ。
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(大倉山)
雪稜を北東方向へ少し下ると左手(北方)に「大倉山」(だいくらやま、950.2M)が現れた。昨年は向こうのピークからこちらを眺めたのだ。
(下山開始)
だれも居ない山頂で昼食や写真撮り等至福のひと時を過ごした後922M手前の雪庇融解を考慮し早めに下山開始。
(下山開始)
だれも居ない山頂で昼食や写真撮り等至福のひと時を過ごした後922M手前の雪庇融解を考慮し早めに下山開始。
(金凍山は?)
922Mピークに戻り南東に延びる金凍山への細尾根とスラブの山稜を望むが、金凍の同定は付かず。危険な金凍にも立ち寄りたい衝動に駆られるが、覚悟通り諦める。
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(金凍山は?)
922Mピークに戻り南東に延びる金凍山への細尾根とスラブの山稜を望むが、金凍の同定は付かず。危険な金凍にも立ち寄りたい衝動に駆られるが、覚悟通り諦める。
(スラブ山稜)
奥阿賀の会越国境ラインのスラブ山稜。雄大で荒々しい大好きな光景だ。
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(スラブ山稜)
奥阿賀の会越国境ラインのスラブ山稜。雄大で荒々しい大好きな光景だ。
(下山)
樹間の広がる場所を探しながら帰路は快調に下る。GPS軌跡ログを持つ強みだ。
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(下山)
樹間の広がる場所を探しながら帰路は快調に下る。GPS軌跡ログを持つ強みだ。
(御神楽岳)
秀峰「御神楽岳」(1,386.5M)の雄姿をアップ。中段左の黒丸の山は苦い想い出が残る彼の「笠倉山」(1,139.7M)か。
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(御神楽岳)
秀峰「御神楽岳」(1,386.5M)の雄姿をアップ。中段左の黒丸の山は苦い想い出が残る彼の「笠倉山」(1,139.7M)か。
(ブナ美林)
700M付近のブナ美林。遠景は川内山塊の山並みか。
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(ブナ美林)
700M付近のブナ美林。遠景は川内山塊の山並みか。
(ウサギ)
雪原に残るウサギの落とし物。少年期この季節故郷ではウサギ狩りに勤しんだものだ。
(ウサギ)
雪原に残るウサギの落とし物。少年期この季節故郷ではウサギ狩りに勤しんだものだ。
(桐の実)
ウサギの糞に似るが木の実(種子)。
(桐の実)
ウサギの糞に似るが木の実(種子)。
(谷地)
ヤチダモの生える美しい湿地帯。(559 下の橋上流)
(谷地)
ヤチダモの生える美しい湿地帯。(559 下の橋上流)
(ゼンマイ)
誕生したばかりのゼンマイ。
(ゼンマイ)
誕生したばかりのゼンマイ。
(蕗)
雪渓下の蕗の若葉。キャラブキにすれば美味しいかも?
(蕗)
雪渓下の蕗の若葉。キャラブキにすれば美味しいかも?
(渓流)
柴倉川(支流?)の清流。
(渓流)
柴倉川(支流?)の清流。
(頭上注意)
往路では路傍の草花に気を取られ気付かなかった倒木。今にも落下しそうだった。危険は至る所に潜む。
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(頭上注意)
往路では路傍の草花に気を取られ気付かなかった倒木。今にも落下しそうだった。危険は至る所に潜む。
(カタクリ)
ここからは林道の美しい草花紹介。
朝方蕾みだったので時間を置いたのが正解だった。
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(カタクリ)
ここからは林道の美しい草花紹介。
朝方蕾みだったので時間を置いたのが正解だった。
(山桜)
崖に咲く「ヤマザクラ」。周辺の里サクラはこれから開花だ。
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(山桜)
崖に咲く「ヤマザクラ」。周辺の里サクラはこれから開花だ。
(スミレ)
鮮やかな紫色のスミレ。正式花名は未調。
(スミレ)
鮮やかな紫色のスミレ。正式花名は未調。
(キクザキイチゲ)
これも日が指すと花を開く。薄紫のものもあった。
(キクザキイチゲ)
これも日が指すと花を開く。薄紫のものもあった。
(ショウジョウバカマ)
薄暗く少し湿った場所に咲きます。(ピンボケスミマセン)
(ショウジョウバカマ)
薄暗く少し湿った場所に咲きます。(ピンボケスミマセン)
(エゾエンゴグサ)
めずらしく色とピントが良く撮れた。
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(エゾエンゴグサ)
めずらしく色とピントが良く撮れた。
(帰着)
スタート地点に戻った。思わず「ありがとう!」と感謝の言葉が出てしまう。
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(帰着)
スタート地点に戻った。思わず「ありがとう!」と感謝の言葉が出てしまう。

装備

個人装備
ワカン
1
アイゼン
1
6本爪
ピッケル
1

感想

1.昨秋以降の不調で残雪藪山行きも半信半疑だったが、どうしてもシーズンに一度
 は雪山を歩きたくて融雪に追われる様に会越国境エリアへ出掛けました。
2.今回は「土地倉山」(925.0M)というマイナーな山でしたが、昨年同月北隣り
 の「大倉山」山頂から眺めて以来惹き付けられていた山である。
3.今回は会越国境の新潟県側阿賀町(旧上川村)「柴倉」集落から大倉林道を歩い
 て尾根末端からピークを目指しました。(ヤマレコエリアは敢えて「東北」に
 分類しました)
4.標高は千メートル足らずの中高山ですが、予想通り山頂部のスラブ尾根は東偏積
 雪の崩落雪庇が張り出し単独行には若干リスキーなルートでした。
5.しかし、秘境ムード溢れる雪渓斜面からの絶景や林道を飾る美しい山花との巡り
 会いは何時もながら感動的で、帰路心の中で「今日(の山)は良かったなぁ〜、
 ありがとう」と何度も繰り返してしまう程で、近シーズンに向け少しファイトも
 湧きました。
6.残雪期山間の集落から荒れた林道を辿り支尾根末端から登山路なき藪山をピーク
 ハントする山歩きには得も言われぬ面白さ(と危険)があます。安全第一で体
 力が続く限り今後も挑戦を続けたいものだ。(終)

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コメント

お待ちしておりました!
tonkaraさん、こんにちは。雪山・藪山歩き復活、おめでとうございます。お待ちいたしておりました
私はほとんど東北エリアしかレコを見ないもので・・東北分類に入れてくださって助かりました
会越国境は名うての豪雪地帯、スラブは多いし、藪も密でハードかと思います。その困難度は高さからは計れず、だからこそ、登頂して無事下山した時の充実感はたまらないものになるのでしょうね。
これからも挑戦、見せてください
2014/4/19 20:42
お待ちして・・(返信)
kamadam さん
こんにちは、ご無沙汰です。
万全では有りませんが、とりあえず復帰しました。「お待ちして・・」と、お気に掛けて頂きありがとうございます。涙が出ます。ヤマレコは私も東北版が中心ですから、他はあまり覗きません。近場に奥深い山域 を持つkamadamさんが羨ましいです。今シーズンもよろしくお願いします。

(PM18:52/蛇足)
上記コメは外出先からのスマホ初投稿でした。不慣れからダブル投稿や削除不能に陥ったり失礼しました。モバイルも山歩き同様中高年には扱いが難しいです。
2014/4/20 14:01
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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