綾部市境05 菅坂峠 小吹峠 弥仙山 大股峠 黒谷

2022年07月06日(水) [日帰り]

• GPS: 13:31
• 距離: 20.1km
• 登り: 1,450m
• 下り: 1,730m

コースタイム

日帰り

• 山行: 12:50
• 休憩: 0:45
• 合計: 13:35

4:59 菅坂峠
10:05 10:06 三角点（576.2ｍ）
10:42 11:26 弥仙山
18:34 黒谷

コース状況／危険箇所等

2022年5月から綾部市境を巡る縦走を開始。テント泊で一気に行きたいところだがまずは日帰りで線をつないでいく。

今回は綾部市境の北側。舞鶴市との境界を菅坂峠から黒谷まで歩いた。夏の暑さを少しでも避けるため、スタート地点となる菅坂峠には早朝5時半頃に到着。菅坂峠の新道から旧道に入るあたりに、駐車場ではないが自動車や原付を停められる路上駐車スペースあり。旧道は峠まで比較的状態が良いが自動車通行不可（自動車が通行できないように施錠済みの柵があり）。原付なら旧菅坂峠まで入ることも可能だが、後日回収のことを考え、新道沿いに駐車して峠まで歩く。

峠からの取り付きは写真を撮り忘れてしまったが比較的容易で、行けば分かるという感じ。舞鶴トレイル倶楽部（MTC）の道標があるので安心感がある。縦走を始めて数十分くらいのところに、稜線上に鹿よけネットが張られ低木が生い茂るエリアがあり歩きづらかったが、歩けないことはない。そのエリアを抜ければあとは比較的開けていて歩きやすい。杉林だけでなく竹林もあってやはり里に近い山だなあという印象。稜線上には昔の峠道がいくつか通っていて歩きやすいが、間違ってそのまま里に降りていってしまいそう。古道は移動のための実益の道であり、稜線をずっと歩き続けたい登山者用の道とは別物。ハイキングとは人の道を外れた現代的行為なのだなと改めて感じながら稜線から外れないよう歩き続けると、近畿自然歩道に合流する。これこそ現代人の道。そして弥仙山山頂、金峰神社・弥仙山奥宮に到着。

弥仙山山頂の手間で二股に分かれる道のうち、山頂への近道は右側の比較的急なな道だが、金峰神社の参道は左側だと思われる。左側の道を歩けば特徴的な天然の青岩が並ぶ道を抜け、ご神体の岩を拝んでから鳥居をくぐって参拝できるので、個人的には左の道がおすすめ。

その後、登山道（現代の人の道）から再び離れて稜線を歩いていると、かねてからの念願だった熊と対面できた。嬉しい。お相手は母熊と子熊2匹。稜線の先にいるのをこちらが先に気づいて、びっくりさせないように少しずつ進んでいると向こうも気づく。母熊は子熊2匹を木に登らせて、自分も木に登って動揺している。私が稜線上を通行しようとして距離が縮まると、母熊は鼻息を荒げて木から降りてきてこちらを向く。だが子熊が気になったのか、自分も怖いのか、また木に登り、降りたり登ったりを繰り返す。その間に私は少し迂回して熊との距離を保って驚かさないようにしながら通行。母熊はこちらを見ながら鼻息を荒くしてきたので、背中を見せることは避け、私も母熊の方を向いてしばらく様子を眺める。毛並みがフサフサしている。木を登ったり降りたりするときの身体のうねるようなダイナミックな動きに見惚れる。もうしばらくこのまま対峙していてもいいかなと思ったが、熊にとってもストレスだし、こちらも今日の行程があるので先に進むことにする。親熊の様子が少し落ち着いてきて、まわりをキョロキョロしたり、となりにある木を触ったりするようになったので、こちらも周囲を見回したり少し違う方向を見てぼーっとしたりして、雰囲気がだいぶ柔らかくなってきたのを見計らって、先に進むことにした。背中を見せて歩きしばらくして振り返ったが、母熊の姿はもう見えなかった。きっと昔、古道を歩いていた人も、熊に遭遇することがあっただろう。今は熊を見かけると猟友会がやってきて駆除してしまうことも多いだろうが、昔の通りすがりの人たちは、熊とどう付き合っていたのだろうか。

大股峠を越えて黒谷へと向かう。この市境は送電線と並行しているなるため、鉄塔巡視路が整備されていて歩きやすいかなと思っていたが、ほぼ想定通りで、階段が整備されているところもあった。ただ、巡視路と市境が完全に一致しているわけではないので、市境の一部は荒れていて歩きにくいところもある。午後は風があまりなかったため暑い。熊と出会えたのは良かったが時間も少し遅くなってしまったので、ひたすら歩く。夏山はバテるので行動食の代わりに持ってきたカルピスが身体に染みる。

黒谷に降りるところ、地図を見ると舞鶴線の線路を跨がななくてはならず、地形図的にも急傾斜だったので懸念していた。ただ傾斜面は少し荒れた古道があって稜線から外れてジグザグに降る道になっていたため快適に下ることができた。そして舞鶴線の線路が見えてくる。線路手前に「火の用心」の立て札があるので、鉄塔巡視路も線路を跨いでいるというということか。踏切もなく、急カーブの線路で、どちら側も線路もトンネルから出てくる格好になっているので、電車がいつ来るか分からず結構怖い。足早に線路を渡るとその向こうは雑草が生い茂っており、それを掻き分けて車道に出る。その途中に線路横断が「危険」であるという看板がある。日頃から地元の人たちが渡っているルートには大抵この看板があるので、やはりここで線路を渡るのがベストなのだろう。

当初の計画では黒谷和紙会館を17時前後に出るバスで帰ろうとしていたが、熊との遭遇もあって間に合わず、舞鶴線の真倉駅まで走り、電車に乗って帰宅。菅坂峠に置いてきた原付は後日回収。あやバスの市ノ瀬停留所で下車し、そこから20分くらい歩くと菅坂峠。途中、草刈り業者が炎天下で作業していた。それに比べて、山歩きのために無駄な？体力と時間を使う自分は、やはり人の道を外れているのかもしれない。

その他周辺情報

綾部市境巡り全10日の記録一覧
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/search_record.php?place=%B0%BD%C9%F4%BB%D4%B6%AD&uname=daisukena&request=1

写真

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撮影機器：

iPhone SE (第2世代) 128GB au Apple

コメント

walkin

クマ出ましたか！それも親子連れ。
冷静な対処で感心しました。お疲れ様でした。

daisukena

walkinさん、熊にあった時のことは事前に頭で色々とシミュレーションしていたのですが、子熊を木の上に避難させる母熊というのは想定外でした。そうなるともう母熊もその場から逃げるわけにはいきませんから、追い詰められた熊という感じでした。以前、山の人からもらったアドバイスを元に、無為の自分になることを目指し、無事に共存することができました。