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Yamareco

記録ID: 4664117
全員に公開
沢登り
八幡平・岩手山・秋田駒

羽後朝日岳、朝日沢遡行、部名垂沢下降

2022年09月09日(金) 〜 2022年09月10日(土)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
16.9km
登り
1,292m
下り
1,289m

コースタイム

1日目
山行
17:25
休憩
0:20
合計
17:45
3:45
70
部名垂沢林道入口
4:55
4:55
85
取水口
6:20
6:30
390
朝日沢出合
13:00
13:10
140
15:30
15:30
90
部名垂沢下降点
17:00
17:00
270
奥の二俣
21:30
ビバーク地
2日目
山行
0:45
休憩
0:00
合計
0:45
5:10
45
ビバーク地
5:55
部名垂沢林道入口
天候 曇り一時雨、時々晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
頂上から部名垂沢下降点まで踏み跡は消失していると思ってください。藪漕ぎ覚悟で確実に方向を見定めないと遭難します。
部名垂沢林道終点の渡渉点の地形が変わってます。注意が必要です。登りに使う場合は対岸にピンクテープがあるので渡渉点がわかると思います。
部名垂沢からの日帰り往復も難しくなっていると思います。日程に余裕を持って入山することが重要です。
堀内川の取水施設を振り返りますが、まだ写真では暗くてわかりにくいです。
2022年09月09日 04:57撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 4:57
堀内川の取水施設を振り返りますが、まだ写真では暗くてわかりにくいです。
明るくなった堀内川をジャブジャブ進みます。
2022年09月09日 05:48撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 5:48
明るくなった堀内川をジャブジャブ進みます。
朝日沢の出合いに到着。これからたどる朝日沢を正面に望みます。
2022年09月09日 06:19撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:19
朝日沢の出合いに到着。これからたどる朝日沢を正面に望みます。
出合いの対岸の特徴的な木。4年前にマンダノ沢を遡行した時の記憶があります。
2022年09月09日 06:19撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:19
出合いの対岸の特徴的な木。4年前にマンダノ沢を遡行した時の記憶があります。
そこから堀内川の下流。
2022年09月09日 06:19撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:19
そこから堀内川の下流。
朝日沢側に渡ったところから対岸の特徴のある木を見ます。
2022年09月09日 06:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:24
朝日沢側に渡ったところから対岸の特徴のある木を見ます。
そこから堀内川の上流。
2022年09月09日 06:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:24
そこから堀内川の上流。
こちらは堀内川の下流。手前に朝日沢の流れが見えています。
2022年09月09日 06:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:24
こちらは堀内川の下流。手前に朝日沢の流れが見えています。
朝日沢に入ると水量は極端に減ります。
2022年09月09日 06:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:24
朝日沢に入ると水量は極端に減ります。
適度な深い釜を持つ滝も現れます。
2022年09月09日 06:41撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:41
適度な深い釜を持つ滝も現れます。
ここでなんと水が無くなりました。もうおしまい?
2022年09月09日 06:51撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 6:51
ここでなんと水が無くなりました。もうおしまい?
いやいや、その上流でちゃんと水流が現れました。
2022年09月09日 07:46撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 7:46
いやいや、その上流でちゃんと水流が現れました。
小滝が次々と現れます。このあたりから雨が落ちてきました。土砂降りでないのが幸いです。
2022年09月09日 08:20撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 8:20
小滝が次々と現れます。このあたりから雨が落ちてきました。土砂降りでないのが幸いです。
赤いきれいな岩を落ちる滝です。
2022年09月09日 08:20撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 8:20
赤いきれいな岩を落ちる滝です。
この滝は直登は無理ですが左のチムニー状を越えます。
2022年09月09日 08:31撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 8:31
この滝は直登は無理ですが左のチムニー状を越えます。
現れる滝は大きくありません。
2022年09月09日 08:46撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 8:46
現れる滝は大きくありません。
斜度も緩い滝。
2022年09月09日 08:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 8:55
斜度も緩い滝。
と思ったら結構な斜度で左を巻きました。
2022年09月09日 09:30撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 9:30
と思ったら結構な斜度で左を巻きました。
小さいゴルジュも出てきます。右岸のへつりで突破。
2022年09月09日 10:01撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 10:01
小さいゴルジュも出てきます。右岸のへつりで突破。
いや、これは巻いたはずです。
2022年09月09日 10:05撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 10:05
いや、これは巻いたはずです。
三段の滝。一番上だけ巻きました。
2022年09月09日 10:16撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 10:16
三段の滝。一番上だけ巻きました。
どうしたか覚えていませんが、巻いたはずです。
2022年09月09日 10:30撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 10:30
どうしたか覚えていませんが、巻いたはずです。
水量も減って源頭の雰囲気が出てきました。
2022年09月09日 11:07撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 11:07
水量も減って源頭の雰囲気が出てきました。
ボケてますが水流の左を登ります。途中でプレートコンパスを失くしたことに気が付きました。あとでこれが苦労の原因になりました。
2022年09月09日 11:25撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 11:25
ボケてますが水流の左を登ります。途中でプレートコンパスを失くしたことに気が付きました。あとでこれが苦労の原因になりました。
日本登山大系に載っている200mのナメでしょう。奥で二俣に分かれていますが、水量の多い右に入りましたがすぐに水が無くなりました。
2022年09月09日 11:33撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 11:33
日本登山大系に載っている200mのナメでしょう。奥で二俣に分かれていますが、水量の多い右に入りましたがすぐに水が無くなりました。
相変わらずの酷い藪と格闘の末、ようやく頂上草原に出ました。が、ガスでどこが頂上かわからず、とにかく上へ上へと登ります。いつか部名垂沢からの踏み跡に出会うはず、が・・・。
2022年09月09日 12:48撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 12:48
相変わらずの酷い藪と格闘の末、ようやく頂上草原に出ました。が、ガスでどこが頂上かわからず、とにかく上へ上へと登ります。いつか部名垂沢からの踏み跡に出会うはず、が・・・。
危うく頂上を過ぎるところでした。昨年大荒沢岳から登った時の目印を見つけて頂上だとわかりました。
頂上の石も草に覆われてすぐに見つけられませんでした。表面の「朝日嶽」の文字も長い風雪に磨かれて判別しづらくなっています。
2022年09月09日 13:01撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
2
9/9 13:01
危うく頂上を過ぎるところでした。昨年大荒沢岳から登った時の目印を見つけて頂上だとわかりました。
頂上の石も草に覆われてすぐに見つけられませんでした。表面の「朝日嶽」の文字も長い風雪に磨かれて判別しづらくなっています。
裏面に年月日と氏名が彫られていますが、「昭和三年」は確認できましたが、持ち上げた方たちの氏名はよくわかりません。いずれただの石ころになる運命か。
2022年09月09日 13:02撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 13:02
裏面に年月日と氏名が彫られていますが、「昭和三年」は確認できましたが、持ち上げた方たちの氏名はよくわかりません。いずれただの石ころになる運命か。
昨年地面に倒れていた標柱は誰かが起こしていましたが、これもいずれ朽ちて土に帰るのでしょう。
2022年09月09日 13:02撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
1
9/9 13:02
昨年地面に倒れていた標柱は誰かが起こしていましたが、これもいずれ朽ちて土に帰るのでしょう。
ガスで先が見えません。踏み跡も以前に比べてほとんど不明瞭になっています。それで登ってくるときに気が付かなかったのでしょう。
2022年09月09日 13:06撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 13:06
ガスで先が見えません。踏み跡も以前に比べてほとんど不明瞭になっています。それで登ってくるときに気が付かなかったのでしょう。
もう踏み跡を探しながら部名垂沢の下降点まで行くことはやめました。下手に右往左往しながら探して時間を取られるよりは、いっそ目標にむかって藪漕ぎする方が精神衛生上もよいと決断しました
2022年09月09日 13:47撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 13:47
もう踏み跡を探しながら部名垂沢の下降点まで行くことはやめました。下手に右往左往しながら探して時間を取られるよりは、いっそ目標にむかって藪漕ぎする方が精神衛生上もよいと決断しました
羽後朝日岳の北西、標高1300m付近で北東方向に進まなければいけないところを、西の二の沢畚の方向に進んでしまいました。プレートコンパスを失くしてしまったのが敗因です。
2022年09月09日 14:39撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 14:39
羽後朝日岳の北西、標高1300m付近で北東方向に進まなければいけないところを、西の二の沢畚の方向に進んでしまいました。プレートコンパスを失くしてしまったのが敗因です。
気が付いてもう一度藪を漕いで登りなおしたところで少しガスが晴れてきました。草原状のところでガスが晴れるのを待ちます。
2022年09月09日 14:39撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 14:39
気が付いてもう一度藪を漕いで登りなおしたところで少しガスが晴れてきました。草原状のところでガスが晴れるのを待ちます。
今まで全く見えなかった志度内畚方面が見通せるようになりました。部名垂沢の下降点も確認できました。下手に動くべきでないという教訓ですね。
2022年09月09日 14:40撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 14:40
今まで全く見えなかった志度内畚方面が見通せるようになりました。部名垂沢の下降点も確認できました。下手に動くべきでないという教訓ですね。
振り返ると羽後朝日岳頂上も見えています。
沢を遡行して登るといつも下りと晴れの法則です。
2022年09月09日 14:47撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 14:47
振り返ると羽後朝日岳頂上も見えています。
沢を遡行して登るといつも下りと晴れの法則です。
部名垂沢側です。夏瀬ダムが見えていましたが、写真ではわかりません。
2022年09月09日 15:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 15:24
部名垂沢側です。夏瀬ダムが見えていましたが、写真ではわかりません。
今度は下降点が判らなくなりました。踏み跡らしきものが途絶えました。下降点では明瞭な踏み跡が下っていたと記憶していましたが。
2022年09月09日 15:24撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 15:24
今度は下降点が判らなくなりました。踏み跡らしきものが途絶えました。下降点では明瞭な踏み跡が下っていたと記憶していましたが。
そのまま藪に突入して右寄りに進めば水流に出るはずと踏んで下り始めました。予想通り部名垂沢源頭の滝に出ました。
2022年09月09日 15:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 15:55
そのまま藪に突入して右寄りに進めば水流に出るはずと踏んで下り始めました。予想通り部名垂沢源頭の滝に出ました。
夏瀬ダムがわずかに見えます。時間がかかりましたが、ここまでくればもう安心です。
2022年09月09日 15:55撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 15:55
夏瀬ダムがわずかに見えます。時間がかかりましたが、ここまでくればもう安心です。
奥の二俣でもう5時です。暗くなってからヘッドライトを点けて歩きました。しかし、どうしても最後の林道に出るところが判らず、無理せずビバークすることにしました。
2022年09月09日 17:04撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/9 17:04
奥の二俣でもう5時です。暗くなってからヘッドライトを点けて歩きました。しかし、どうしても最後の林道に出るところが判らず、無理せずビバークすることにしました。
翌朝、明るくなってから15分進んだところで林道終点を発見!結局45分で車を止めた部名垂沢林道入口に到着しました。この道標も方向指示板がとれてただの棒と化しています。
2022年09月10日 05:54撮影 by  COOLPIX A10, NIKON
9/10 5:54
翌朝、明るくなってから15分進んだところで林道終点を発見!結局45分で車を止めた部名垂沢林道入口に到着しました。この道標も方向指示板がとれてただの棒と化しています。
撮影機器:

感想

4年前にマンダノ沢から初めて登った羽後朝日岳。その人を簡単には寄せ付けない魅力にハマって、2年前に生保内川から、昨年は大荒沢岳から藪漕ぎで登った。頂上に突き上げる沢で残ったのは朝日沢だけになった。日本登山大系には入門コースで遡行時間6時間となっている。部名垂沢林道入口に車を止めて早朝に出れば日帰りは可能かもしれない。日の長い7月から計画していたが、週末のたびに天気が悪いのが続いた。ようやく何とか天気が持ちそうだがすでに日は短くなってきている。いずれにしろどこでどうなるかわからないので寝袋、コンロ、食料など泊り用具は必携。2日間の日程で余裕を持つ。
朝日沢に入ってしばらくすると雨が降り出した。嫌な気分である。今日は雨が降る予報ではなかったのに。沢自体は特に悪場もなく確かに入門用かもしれない。マンダノ沢や生保内川のように緊張するところもない。下降に使った記録もあるようだ。詰めの藪漕ぎは苦労するが頂上草原に出たときは本当に気分がよいだろう、ただし晴れていれば。
今回特筆すべきは頂上から部名垂沢下降点までの踏み跡がほとんど不明になっていること。4年前は初めての下降でガスの中、何とか時間をかけて踏み跡をたどって2時間かかった。2年前も2回目の下降で1時間30分。今回は1300m地点で30分くらいミスったけれど2時間30分かかっている。
また部名垂沢林道終点周辺の地形が変化していて暗い中、右往左往して時間がかかり、これ以上無駄に歩いても体力を消耗するだけなので、9時半に河原で寝袋にくるまってごろ寝した。翌朝明るくなって行動したら15分で林道終点についてしまった。あまりに早く、このまま帰るにも途中で温泉にも入れない。以前から行きそびれていた国見温泉から貝吹岳に向かうことにした。

頂上の標石について、白山書房「秘境の山旅」に由来が書いてあった。地元生保内村出身の高校の先生が、昭和2年に苦労して部名垂沢から頂上に達した。素晴らしい草原の頂上には三角点もないため、なんの標もない。そこで永遠に残る標石を残そうと、翌昭和3年に同志と担ぎ上げたらしい。2年前まで立っていた頂上の木の標柱は昨年には倒れてしまった。標石も表面の文字が判別しにくくなっている。この本に載ってる写真と比べると標石自体が埋もれてきている感じがある。草も茂っていてすぐにはわからず、草をかき分けて見つけた。いずれはただの石となるかもしれないが、永遠に頂上に留まるのは間違いないだろう。先人の苦労がしのばれる。

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