日光/奥白根山
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 954m
- 下り
- 950m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
日光連峰の盟主であり、関東以北の最高峰、深田久弥氏の「日本百名山」にも選ばれている日光白根山(奥白根山)に父と共にハイクした。
前日祖母宅に宿泊し、5時半頃に出発した。
いろは坂を越え戦場ヶ原を越え湯元から金精道路に入る。峠のトンネルをくぐると直に菅沼口に至る。
登山口には10台以上の駐車スペースが在る。
登山口は広葉樹のトンネルをくぐるような感じで静かにハイキングが始まる。
弥陀ヶ池までは濃い樹林帯の登りが続く。
が、標高と共に立ち枯れた木々が目立ち始める。
左の写真は一群の針葉樹がまるで白樺のように白く立ち枯れている場面であるが、このようなところがあちらこちらに見受けられる。これも酸性雨の影響であろうか。
白根山はシラネアオイが発見されたことでも有名であるが、白根山のシラネアオイは大概鹿の食害にあってしまったと言われている。今回の山行でもシラネアオイはまるで見ることが出来なかった。(もっとも花の季節は終わっているが、葉さえも気づけなかった。)
季節もあるのだろうがアルハダケフキの黄色い花が多い。また、クルマユリもあちらこちらに見られた。
弥陀ヶ池に達すると白根山が正面に見える。澄んだ池には湖周に沿って道がつけられている。
一部は池を越えるように木道が敷設してあり、水上を流れてきた風が心地よい。
弥陀ヶ池から山頂までは小1時間であるが、急登である。森林限界を超えごろごろと岩の転がるルンゼをジグザグに登り詰めていく。上が開けてきた、と思うと山頂域に出る。
白根山は直径200m程の噴火口を抱え込んでいて、最高点はその縁に在る。お鉢を覗くとまるで地上絵のように小岩が並んでいる様子が面白い。
最高点の在るところは広くはなく、のんびりとしていられる感じではない。
早々にお鉢に降りると、その中心辺りに祠が設置されていた。無事に感謝し、傍らに腰を下ろして昼食とした。
下山路は五色沼にとった。
白根山を下りながら五色沼を見下ろすと立ち枯れた白い幹もアクセントになって美しい光景である。背後の五色山が小山に見えるがこちらも2379mの立派な峰である。以前五色山から前白根に登ったときには霧雨にけぶる中で五色沼の向こうに大きく立ちはだかるような奥白根山を見た記憶がある。それだけ白根山が大きいと言うことだろう。
五色沼はキャンプ禁止である。西ノ湖もそうだが人間臭が少ない湖沼は美しい。ひたすらに静かなことも気持ちを落ち着かせる。
五色沼からは丘を越えて弥陀ヶ池に戻る。そこからは長い下山路を言葉少なに歩きつづけた。いつもながら下りはつまらないものである。
今回の山旅では2台のカメラを携行した。1台はニコンの一眼レフ(F-601)、もう1台はライカコピー機のLeotax(レオタックス)である。
Leotaxは最近知人から借り受けたもので東京光学(現トプコン)のTopcor 50/2.8が装着されている。Leotaxは1950年代製、その古ぼけた外観、黴て見にくいファインダー、レンズも前玉に黴がある。そんな物でどんなに写るんだろうと実際半信半疑であった。そこで、今回の山行では最新に近い一眼レフと撮り比べてみようと両方を持ち出した次第である。
露出はF-601で測定して同じ絞りとシャッタースピード(とは言ってもLeotaxは1/50系列なので若干は変わってしまうが)で両者で同じ場面で数カット撮ってみた。ニコンの方には同じ50mmの画角のレンズのうち、最も汎用グレードと言える50mm/1.8を使ってみた。それでも5群/6枚の構成だし、レンズの枚数では3群/4枚のTopcorより贅沢だ。
で、どうだったかと言うと、結論から言うと「有為な差はない」という感じだ。微細に解像度を比べると多分Nikkorの方が良いはずだが、実用レベルでは僕の眼力程度では「同じ」に見える。むしろ、Topcorの方が緑の映えが良く、白も白く、メリハリを強く感じた。
結局、カメラほどレンズの写りは進歩が無いということで納得した。
もっとも、カメラボディの方はいちじるしく便利になっている。
Leotaxはフィルムの装着自体楽ではない。底蓋を外して、スプールを取り出し、フィルムの先端10cm程を細く切って先をスプールに挿入し、圧板と干渉しないようにボディに装着する。巻き上げもレバーなど無くノブをネジを巻くように回す。フィルムカウンターも自動的には0に戻らない。最初に0に設定し忘れるとどの程度撮ったのかさっぱり解らない。巻き戻しも小さなノブでぐるぐる回すので時間と力が要る。ファインダーは小さく、すすけている。しかもパララックスは自分で考慮しなければならない。最大近接時でおよそ40%は中心がずれてしまう勘定だ。距離計はファインダーとは違う窓になっている。ので、距離を合わせて、フレームを合わせて、と忙しく目を動かす必要がある。
と、余り良くないように見えるかもしれないが、実際は現代の自動化されすぎたカメラに比べると道具としていろいろいじれる面、逆に新鮮さと楽しさが味わえる。
沢山撮ろうと思わなければ、こういう道具も趣があって良い。
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