モナリザの微笑 日光白根山 標高を上げて見上げる
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 687m
- 下り
- 673m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ 山頂で14度 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
コースは違えど同じ山頂駅に戻ってくる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ロープ・鎖場などはなし、森林限界からはザレ場を登るので登山靴が望ましい。 |
その他周辺情報 | 道の駅白沢「望郷の湯」 アルカリ性単純温泉 結構体はぬるぬるする。しかし露天風呂が気持ちよく1時間半ほど入ってしまった。2時間を超えると料金が上がるので何とか時間を調整して入った方が良い。 |
写真
感想
奥白根山、日光には8回行ったことがあるが一度も山頂を見たことがなかった。どうやら前衛峰が大きく、麓からはあまり見られないらしい。そして、昨年日光男体山にも上ったが頂上はガスっていたこの山を見ることはできなかった。この夏に3連休をいただいた中で、ぜひこの山を見てみたいと思ったこともあり、群馬方面に出没することにしたのだ。
深田久弥が関東で過ごしていたこともあり、関東の山には登る機会が多かったのであろう。彼が選定した日本百名山の中で群馬県から登る山だけでも、日光白根山、草津白根山、赤城山、上州武尊山、谷川岳、燧ケ岳、至仏山(群馬に登山口がなくても接している山としては、皇海山、浅間山、四阿山・・・)と、結構多いと感じている。それらの山々を山頂から眺めてみたらどうだろうか、きっと名山の格がなおも上がるかもしれないと思ったのである。
水曜日の夜に車で出かける、圏央道を含み高速道路は、平日の0〜4時に通過すると50%OFFになる、これを活用しない手はない。赤城PAに車を停め朝まで熟睡する。沼田ICで降りあとは一路国道120号を北上する、左には武尊山に行く道、尾瀬に抜ける道、それを超えていくと丸沼にある日光白根山ロープウェーが見えるのである。朝の時間は決まっているのでゆっくりでよい、すき屋で朝食、セブンイレブンで行動食や飲み物を買い込み、時間前に到達する。
ロープウェーは冬にはスキー場用のゴンドラとして使われるもので、6人乗りである。それを1人で独占して乗っている。わずか8分の空中散歩だ。左側にはサマースキー用のゲレンデが用意されており、少しずつ人も集まっているようだ。かくして、標高2000mの山頂駅に到達する。しかし、まだ山頂レストハウスはやっていなかったので、軽く準備運動をしゆっくりと山頂に向かう。
観光地であるので、登山以外の人たちにも散策ができるようなコースも設けられている。しかし私は一路山頂を目指すのである。朝の森林地帯は蒸し暑く、森林限界に出れば今度は直射日光を受ける、風があり涼しいのだが半袖の手がじりじり焼けていくようである。
森林限界直前で地元の人と休憩しながら話をする、「ここからの120mが核心部だ」、ここからはザレ場である。滑りやすく、気を付けて一歩一歩着実に歩く、遅くなろうが抜かれようが転ぶよりましだと、先日の富士山のようにゆっくり進む。山頂付近は火口がいくつか見え、山頂へは火口壁を2度登る。山頂では、先客がいろいろ話をしている、「やはり、菅沼から登らなければ。」「いや、湯本から登るのがいいだろう」と、ロープウェー経由の人たちに何か一言言いたげであった。私は何もかかわらず話だけを聞きながら行動食を食べる。
そうすると、年中さんの女子と祖父祖母の一行が山頂に到達した。近くの人はみんな「お嬢ちゃんよく来たね!!」と声をかけていた。
山頂からは日光男体山方面はガスがかかっている、戦場ヶ原もほとんど見えない。燧ケ岳だけはよく見えた。白きぼやけながらも見えた双耳峰を愛でる。(明日はあそこに行くのもいいなあ・・・結局は至仏山に登ったのであるが・・・)
来た道を戻るか、違う道を降りるか迷ったが、やはり違う道を降りることにする。沼までは40分で降りれるそうだ。
で、これがまたきつい下山、私の前をご夫婦が降りていたが、私はいつしか追い越してしまっていた。きつい下山ほど慎重に降りなければ・・・。その後、水戸から来たというベテラン夫婦さんと会話しながら下ってくる。筑波山の話、尾瀬の話、富士山の話・・・。そして明日どこに行こうか迷っているという話・・・。その後夫婦はやはり尾瀬を勧めてくれたのである。
私は血の池地獄が見たかったので、そのご夫婦とあいさつを交わして辞し、一人で向かうこととする。しかし、期待していた割にあっけなかったのである。あとは、ゆるやかに山頂駅まで戻ってくる。
山頂駅で、ようやくほっと一息つき、高山植物の写真を撮り、ついでに移った可愛らしい蝶の写真も合わせてとる。ソフトクリームを購入し、日光白根山と並べて写真をとってみる。そう、私にとって日光白根山はモナリザの微笑だったのである。なかなか見ることもできない。車で通りかかっても「あれが日光白根山だよ。」と誰かに教えることもできない・・・。でも、それがいいのだ・・・。見たかったら標高を上げるか近くの山に登ればいいのである。
なお、日光白根山は、昔から登られていたそうだ。深田久弥の「日本百名山」によると、昔は上州側からの方がよく登られ、その年初めて取れた蚕の繭をこの山に献じたのだそうだ。
昔の人は、この霊峰を見つけ、共有し、霊峰としてあがめてきたのであろう。それだけの魅力的な山であると思った。
また、日光白根山は活火山という一面を持っている。現在は大きな噴火の兆候はないが1890年ごろまでに噴火したという記録もある。そしてそのあとは、たくさんの火口群として見ることができるのである。大地の息吹を感じることができる山である。
ロープウェーにて山を辞し、温泉に入っている私は親子に声をかけた。両腕とも日に焼け手首だけ焼けていない(多分、ダブルストックの跡であろう。)本日2組目の水戸の方で、至仏山に登ったのだそうだ、子どもは中学生ということだが、父と息子で山登りができるって幸せだなと思う。
また、その後「明日日光白根山に登りたい」という80歳の老人に話しかけられ、今日のことを話す。ベテランさんは、今日は赤城山に登られたとのこと、80歳を過ぎてもキャンピングカーを転がし、登山ができるんだなと感心する。
温泉で暖まったあとは、夕食を取り、道の駅に戻ってラジオをつけ、スマホで明日どこに登ろうか検索しながら9時ごろ寝てしまった。
で、次の日はこうなったのである。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-488283.html
(個人的には修行の山 至仏山 眺望と花で極楽浄土へ)
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