幕末のルートを辿って★徳川道1（石屋川→杣谷峠→鈴蘭台）

2014年08月03日(日) [日帰り]

• GPS: 04:58
• 距離: 20.3km
• 登り: 1,435m
• 下り: 1,145m

コースタイム

　　
06：50　石屋川駅
↓
07：40　護国神社
↓
09：07　杣谷峠
↓
09：12　穂高湖（休憩）
↓
10：00　森林植物園東門
↓
10：20　森林植物園正門（休憩）
↓
10：55　すずらんの湯入口
↓
11：50　鈴蘭台西口駅
　

天候

曇り のち 小雨

アクセス

利用交通機関：

電車

　　
★スタート地点
阪神電鉄本線 石屋川駅すぐ

★ゴール地点
神戸電鉄粟生線 鈴蘭台西口駅すぐ
　

コース状況／危険箇所等

　　　　　
徳川道は六甲山のハイキングコースで人気ですが
元は幕末期に作られた神戸を避ける西国街道のバイパス道で、
大名と外国人とのトラブルを未然に防ぐ目的があったそうです。
結局はほぼ未使用のまま明治維新を迎え一時は廃道同然でしたが
大正期にハイキング道”徳川道”として生まれ変わった経緯があります。

今回は徳川道の一回目。
石屋川駅から鈴蘭台西口駅までの区間です。
ルートは神戸市の「徳川道 西国往還付替道」を参考にしました。
ただ発行が昭和53年と古いので現在は通れない場所が多いですが
歩ける場所を選んで出来るだけ本の通りに歩いています。
もしかすると一般的な徳川道ハイキングコースとは
少し違う部分があるかもしれないのでご注意ください。

【ルート上の注意点】

峠までは堰堤が連続し道の付け替えによって
昔のルートとは違う形をとってるように思います。
沢渡りが多く、増水時は通れない区間があるかもしれません。
前日からの降雨量は前もってチェックしておきましょう。

森林植物園では園内を通っていきます。
入場料300円が必要です。

藪漕ぎはすずらんの湯手前にあります。
それほど藪は酷くはないですが藪蚊が多いのでご注意ください。
　　

その他周辺情報

　　
【飲食・トイレ関係】

前半のルート上にはコンビニや売店がないので
弁当などは前もって用意しておいたほうが無難です。
自販機は徳川道入口にあるものを過ぎると
森林植物園の正門近くまでないので注意しましょう。

休憩所やトイレは杣谷峠、森林植物園内にありました。
すずらんの湯まで下るとコンビニ等もあり問題ないでしょう。

【入浴施設】

ルート上に「すずらんの湯」があります。800円。
鈴蘭台駅までの送迎バスもあって便利です。
　

写真

8/3 14:20

石屋川駅よりスタート。

8/3 14:20

徳川道起点の案内看板。西国街道から分岐して六甲山へと向かいます。

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右岸の遊歩道を通ります。資料によっては左岸を通るものもあります。

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この先の橋で左折します。明治時代の地図によるとルート沿いではココと徳川道起点付近の二か所のみに橋が架かっていたようです。

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住宅街の中を一直線に西へ。左手の学校付近では道筋が少し学校内に湾曲していたそうです。

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あちこちで見かける徳川道の案内看板。

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信号機のある細い道へ。

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八幡神社の前を進みます。

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ここから護国神社前へと進みますが住宅開発によってほぼ消滅しています。ルート的にはルートマップに近いような形で斜め道で進んでいたようです。（護国神社まで写真を省略します）

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護国神社横の道を登っていきます。

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護国神社。

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本来の道はここを真っ直ぐ細い道に進むのですが行き止まりになっています。右の上り坂で迂回します。

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ちなみに通行止めの状況はこんな感じ。階段があって上へと繋がっていますが私有地のため通ることは不可能です。

8/3 14:20

この付近は長峰坂というそうです。一気に勾配を稼いでいきます。昔は護国神社あたりからは山道だったのだそうです。

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山道に入る最終の自販機ポイント。本来は真っ直ぐですが墓と堰堤で途中から道がありません。左にある橋を渡ります。

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橋を渡った先にある徳川道ハイキングコースの入口。

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完全な山道で登山道として整備されています。この付近での本来の徳川道は右岸を通っていました。

8/3 8:05

右岸の状況。川で削られ面影がまったくありません。

8/3 14:20

最初の沢渡り。案内看板に沿って進んでいきます。

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この付近は工事中で迂回路が設定されていました。

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工事で通れなかったですが石積みが見えました。これは開設当初からあるものでしょう。

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沢渡り。

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岩切取りと呼ばれた箇所。

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数々の堰堤を越えていきます。

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このような場所もあります。ただし本来の徳川道ではない箇所です。

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眼下には灘付近の浜がよく見えてました。

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石畳くずれの道でしょうか？

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このような道標に沿って進みます。行き止まりと書かれた方向は本来の道ですが進むことは出来ません。

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向こう岸にある階段へ。前日からの降水量には注意したほうが良いと思います。

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峠が近くなると階段が続きます。

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峠。

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峠には立派なトイレがあります。

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ドライブウエイには進まず穂高湖に進みます。

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ここを左へ。

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穂高湖。上高地の大正池に似ているところから命名されたといわれています。ですので命名は昭和初期になるのでしょうか。徳川道が湖ほとりにルートを取ったのは飲み場確保のためでしょう。

8/3 14:20

ここは左へ。

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標識通りに進みます。

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高原のような涼しげな道が続きます。

8/3 14:20

ここは右下へ。

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橋の土台に古い石積み。

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現道の横に開設当初の徳川道の道筋が残っていました。石積みが目印です。この付近では洪水などの影響によってルートが幾度か付け替えられたのかもしれません。

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小川が平行しています。道筋は安定しています。

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沢渡り。ちなみに前日はパラパラとした雨が降り続いていたそうです。

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笹がいい感じです。

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堰堤の工事によって道が付け替えられてました。

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道の下を覗くと古い石積み。おそらく幕末当時のものでしょう。

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水が綺麗！

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ここを右へ。

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飛び石渡り。前半は橋がかけられています。

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飛び石渡りの後半は橋がなく昔のままです。

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森林植物園東口。ここから有料300円。ドライブウエイに迂回すると無料ですが本来の徳川道ではありません。

8/3 14:21

さすがは有料なだけあって整備が少しなされてるような感じはします。料金所は長谷池手前にあります。

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長谷池。昔からある大きな池です。

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正門へと進みます。

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まだまだ紫陽花が綺麗な遊歩道です。

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正門付近には自販機など休憩施設が充実していました。

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正門から出ます。

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ここを左へ。

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ドライブウエイに沿って進みます。

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五辻。

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高校の正門付近。徳川道は門の右横の通路を進みます。

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ここは左へ。右は整備されてて通りやすそうですが徳川道ではありません。

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藪漕ぎですが大したことはありません。

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途中からこんな感じ。

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ここから先は通行不可なので左の駐車場によじ登って藪から出ます。蚊が多いので注意してください。

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スカイアドベンチャーの駐車場から出ます。右へ。

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すずらんの湯の駐車場。徳川道の旧道は駐車場の右側を平行して通っていますが工場の敷地内なので藪漕ぎを頑張っても結局ここに出てきてしまいます。

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すずらんの湯の出口。左へ。

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ちなみに旧道はここに伸びてましたが工場内なので通行禁止です。

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この階段で惣山に登ります。

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このように勾配をあげていきます。

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徳川道ハイキングコースの看板があります。

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この先で住宅街の道に入ります。

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かつて惣山からの下りはここから左下へ伸びていたようです。

8/3 14:21

おそらく通り抜け禁止の看板が旧道入口なのでしょう。今回は迂回しました。

8/3 14:21

高台の住宅地なので眺めは良いです。

8/3 14:21

迂回中

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ここで右に曲がるのがルートですが左に寄り道して惣山からの本来の下り出口を見に行きます。。

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旧道が残っています。

8/3 14:21

ここを左に曲がると惣山の上に出ることができますが通るには厳しいです。

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角には立派な道標があります。「右 ニたび山（再度山） 左 まや山（摩耶山） 道」ここから惣山にあがっていたのは間違いありません。

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戻ります。ここを右へ。

8/3 14:21

資料によってはここを右のもありますが明治の地図では突き当りを右に曲がる道しか載っていませんでした。今回は両方歩いています。

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神戸電鉄のガードをくぐって左へ。

8/3 14:21

この付近は線路の左側を旧道があったそうですが消滅しています。

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階段を降りて再び神戸電鉄のガードをくぐります。

8/3 14:21

この先で右へ。この付近も消滅しているのでどこを通れば正解かは難しいところです。線路沿いに遊歩道のようなものもあるのでそこを通るのもありかと思います。

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神戸電鉄のガード下を進みます。

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ガードを越えた先に急坂が待ち構えてました。

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ここを左へ。旧道は左へ弧を描くようにあったようですが住宅開発でなくなっています。

8/3 14:21

ここを右へ。

8/3 14:21

徳川道は真っ直ぐ。右に曲がると駅です。

8/3 14:21

鈴蘭台西口駅ゴールです。

撮影機器：

iPhone 5 Apple

感想

yaonyaosuke2

　
徳川道は名前こそ幕末っぽい名前ですが
ルートの大部分が新ルートになってるようで
特に峠までは石積みこそあるものの全くもって登山でした。
これは堰堤が作られ、増水で谷が削られた影響があるのでしょう。
堰堤を迂回するアップダウンはかなりのものでした。

徳川道は大名行列が通る前提で作られたものですが
こういう経緯があって出来た当初とは比べものにならない
ハードな道筋になってしまってるものと思われます。

次回はゴールの明石付近の西国街道との追分まで歩きます。
計画では一気に石屋川から歩こうと思ってはいたのですが
ルート上に廃道など不確定な要素が多いのと予定タイムの遅れから
途中でこりゃ無理だと思い2回に分けることにしました。

次回もゆっくり楽しもうと思います。
　　　
なお、
今回の街道歩きの記録は
以下のブログでもまとめてみました。
http://borabora.seesaa.net/article/404875849.html

コメント

inakabus

お疲れさまでした！
yaonyaosuke2　さん、徳川道、期待しておりました

六甲全山縦走マップには白川台までのコースが書かれていますが、その先は不明。ネット上のトレースされた記事は見ておりますが、コースが定まらず訪ねるに至っておりません。
その２、大いに期待しております

逆ですが、森林公園辺りより、杣谷峠を越えての下山は経験しておりますが、確かに登山ですね！後は丘陵地に付き、涼しくなった頃合を見計らって、一気に歩こうかと目論んでおります

yaonyaosuke2

Re: お疲れさまでした！
久しぶりの登山で今も筋肉痛です

徳川道は実際に使われた時期が少ないだけに
今の時代に幕末の頃のルートを探るのは苦労します
それだけに探索気分で行けるのは楽しいものです。

その2も是非ご期待ください