トムラウシ山 上俵真布林道から
- GPS
- --:--
- 距離
- 28.0km
- 登り
- 1,701m
- 下り
- 1,692m
天候 | 晴れ&ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 東神楽の花神楽(パ酒ポート提出で500円) |
写真
感想
週末はトムラウシ山に1泊で行ってきた。
美瑛町の上俵真布林道を通り台地林道のゲートまで車で行き、そこから歩き出し扇沼山〜三川台〜トムラウシ山までいくコースだ。
前日の夕方、旭川の上川中部森林管理署で林道ゲートの鍵を借り、翌日美瑛の道の駅で山泊デビューのUSK君と待ち合わせして、登山口へ向かった。
上俵真布林道は多少荒れているが、乗用車でもゆっくり走れば走行可能だ。
【1日目】
台地林道のゲート前には先行の車が2台止まっていて、我々も準備して出発する。
最初は林道を進むのだが、雨でかなり掘られていて、車での通行は無理である。
道は林道から登山道となり、やがて沢地形の滑りやす道となる。
ゆっくりと高度を上げると、ウラジロナナカマドが色づき始め、遠くには煙を上げる旭岳が見えていた。
道は大きな岩が堆積したガレ場に差しかかり、重い荷物でバランスが取りづらいので慎重に登っていく。
ガレ場を登り切り、少し傾斜を増したハイマツの道を登ると、扇沼山に到着した。
いきなり目の前には、十勝連峰のオプタテシケ山が聳え立っていて、眼下にはタップリと水を湛えた硫黄沼があった。
残念ながら十勝連峰の富良野側には雲がかかっていてその全容は見えなかったが、十分に素晴らしい景色だった。
扇沼山で休んだ後は、正面にトムラウシ山を見ながらなだらかな稜線を進んだ。
ゴツゴツとした兜岩が間近に見えてきて、その下の沢へ一気に降りる。
沢の渡渉地点で昼ごはんを食べて、簡易浄水器を使って沢の水を汲んで再び歩き出す。
事前に聞いた情報では、南沼の雪渓は解けてなくなっているということなので、ここで汲んで頑張って担ぎ上げることにした。
チングルマの綿毛がたくさんあって、花の時期だと綺麗なんだろうなと思いながら高度を上げる。
笹かぶりの急登をジグを切りながら登って振り向くと、兜岩が間近に見えた。
再びなだらかな道になると、急に目の前にお花畑が現れて驚いた。
きっと、遅くまで雪が残っていたのだろう。
花は、ハクサンボウフウ、ミヤマキンポウゲ、チシマキンバイ、ハクサンチドリなどが咲いていた。
結局このルートで、お花がまとまって咲いていたのはこの場所だけだった。
更に進むと、オプタテシケ山からの縦走路の合流点の三川台に到着して、少し休憩。
その後は、正面にトムラウシ山を、左手に黄金ヶ原、右手にユウトムラウシ川の源流地点の素晴らしい眺めを見ながらゆっくりと進んだ。
周辺の紅葉はだいぶ進んでいた、黄金ヶ原の草原はその名の通り黄金色に、ウラシマツツジは真っ赤に色づいて綺麗だった。
更に進んで、南沼に差し掛かると、雪渓は消えて水もだいぶ少なくなってきた。
そこから、急斜面を一登りすると南沼キャンプ指定地に到着。
ゆっくり歩いて、8時間かかってようやく到着したが、登山口から誰一人会うことのない静かな山旅だった。
テン場は短縮路から登ってきた人達がいて、僕達のほかテントは3張りだけの静かな夜だった。
到着した時は山頂にガスがかかっていたので、登頂は翌朝にすることにしてビールで安着祝いをして、ご飯をたべてUSK君からワインをご馳走になり早めに眠った。
【2日目】
翌朝は3時半に起きて、空を見ると星が輝いていて、素晴らしい快晴だった。
4時にテン場を出発して、ヘッデンの明かりを頼りに山頂へ向かった。
山頂では東の空が赤く染まっていた。
素晴らしい景色を見ながら、日の出の時間を待った。
いつ見ても素晴らしいご来光!どんどん周りが明るくなってきて、十勝連峰も輝いて幻想的な景色になり、背後にはトムラウシ山の影がはっきりと見えていた。
最後に高度を上げた太陽が、沼ノ原の大沼に反射して見たところで山頂を後にした。
テン場に戻り、朝ごはんを食べて、テントを撤収して下山開始です。
登ってきた時よりも天気はよいので、下山時もあの素晴らしい景色を楽しめると思うとテンション上がる。
荷物が軽くなり、ゆるやかな下りなので順調に進んでいく。
途中、素晴らしい景色を眺めならな何度も立ち止まりシャッターを押した。
三川台からも色づく斜面を見ながらどんどん進んで、沢で昼ごはん用の水を汲んで、扇沼山へと向かった。
扇沼山でお昼ごはんを食べていると、単独の登山者が現れた。
登山道上では初めて会う登山者だった。
前日に同じ場所からスタートしてヒサゴ沼の避難小屋に泊まって戻ってきたらしい。
扇沼山からは一気に下って、例のガレ場を降りる。
そこからは、ぬかるみの多い道を慎重に下っていった。
しばらくすると、登山道上に何ヶ所か、はっきりとフレッシュな熊の足跡を発見。
林道に出る手前には、よちよちと歩くエゾライチョウのような鳥を見たが写真を撮ることはできなかった。
概ね天気にも恵まれて、静かな山を楽しむことができた。
最初の登りを我慢して扇沼山へ出てからトムラウシ山までのコースの景色は素晴らしかった。
今回は、お花があまりなかったので、お花の咲く時期に是非再訪したい場所である。
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