記録ID: 5078799
全員に公開
ハイキング
奥武蔵
日程 | 2023年01月09日(月) [日帰り] |
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メンバー | |
天候 | 快晴(真冬だが温暖) |
アクセス |
利用交通機関
皆野から140号、そのまま299号に入り、峠を越えたところで斜め下に左折(信号がなく、ちょっと分かりづらい)。そして左折が県道43号。そのまま進むと、秩父札所32番の駐車場が左。そこが便利です。近く(法性寺門前)にトイレがあります。
車・バイク
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | 般若山(岩舟山)は長さ200メートル(標高は400メートルくらい)ほどの細長い一枚岩(?)で、鎖場が数か所。頂上尾根の西側は断崖絶壁。ここから釜ノ沢へ下山するルートは、途中数か所足場がなくルートが断絶している所あり。鉄塔からの下るルートは標識がなく、過激なヤバイ急斜面。そこから登って釜の沢五峰のルートに合流する手前数十メートルの登りの道が、大量の腐敗した木材で塞がれているのか、道がない。釜ノ沢五峰の逆回りは、下山方向はルートが曖昧。何度かルートをロスト。二ノ峰には20メートルくらいの鎖場(ほぼ垂直)。三ノ峰にも鎖場。低山侮るべからずの典型的混迷ルート。鎖はスリリングだが、道が曖昧でルートが不明、この冬の大量の落ち葉で下山ルート見えず。釜ノ沢五峰は登る方が楽。下りは、特に登山道入口手前がぐちゃぐちゃで要注意。 |
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その他周辺情報 | 宮本の湯(埼玉県秩父郡小鹿野町長留495-1)が、国道299から左折したすぐの右側にありますが、宿泊だけなのか、日帰り利用ができるのかどうか等、不明。その他、近くにコンビニ等は皆無。ただし、秩父札所32番の法性寺の入口側にトイレはあります(和式でした)。 |
過去天気図(気象庁) |
2023年01月の天気図 [pdf] |
写真
感想/記録
by eikobo
●車中泊――道の駅みなの(長瀞)
早朝登山に向けて車を飛ばすのはしんどい。いもつ就寝が3時4時が習慣になっているので、ほぼ徹夜となってしまう。もう何度も徹夜からの登山をしてきたが、さすがに73にもなると、やばいと感じ、近くの駅の道で車中泊するようにしたい。
何度か試したが、私の車(ウィッシュ)で水平に寝ることはできても、ダンボール敷きでは腰や肩が痛くて眠れない。アマゾンでエアークッションを買った。安物で、最初すぐに空気が抜けたが、再度実験で3日はもった。もう一度膨らませて車中放置したら、1週間以上パンパンのまま。この状態で、古い古い寝袋で今回臨んだ。
般若山の近くの道の駅は、両神温泉と荒川地区、そして大滝温泉の三か所がある。どれも微妙に遠い。さいたま市の私のルート上では、どれもが目的地よりも遠い。ルート上で探すと、長瀞に「みなの」というのがあり、そこに決めた。道の駅ではなく、般若山法性寺の駐車場で寝てもよいが、山中の寺院の側というのは、「コ・ワ・イ」。何か出たら「どうしよう」と思う。猪や鹿やタヌキは、確実にいる。クマもいる。般若という地名なので、バケモノもいないとは言えない。こわ〜〜〜〜くないか? そんなところで、真っ暗闇で車中泊?、できるか?
道の駅みなのへの最短ルートは、東秩父の大霧山の登山口あたりの高原牧場がある山脈を越える。タイヤは夏仕様、ぐにゃぐにゃの下りで、道路が凍結していることに気づいた。降雪はないが、冬の山の道は怖い。道の駅に着いたのは、3時半ごろ。車中泊開始。エアークッションは良好。しかし、寒い。たぶん0度を少し下回る程度なのだが、寒くて寒くて眠れない。車載している毛布を取り出して被ったが、それでも寒い。「寒い」という意識をずっと保ちながら、気づくと朝7時を回っていた。古い寝袋は、二重にして使っていたことを思い出した。しかも臭かった。意識がずっと継続しているので、疲労は少しは解消したろうが、寝た感触がない。仕方なく、皆野から小鹿野への一直線の道路を突っ走った。
●登山としては低山、しかも超マイナーな般若山は「岩船山」?――岩窟のパワースポット
般若山も岩船山も、登山する山としてはほとんど聞かない。「釜ノ沢五峰」も、聞いたことがなかった。そういえば、この前登った富士山の外輪山、十二支岳もマイナーな山だったが、行ってみたら、超ヤバイ鎖・ロープ場の危険な山だった。マイナーな山の情報は少ない。どんな山かは、現場を踏まないとわからないが、私が調べたところでは、道がわかりにくいという情報は得たが、大きな危険があるという認識はなかった。標高は500メートルレベルなので、手軽にのぼれるハイキングコースだろうと予測していた。正月の遊びにちょうど手頃で、ちょこっと足ならしのつもりで来たわけだ。
が、いきなり巨岩窟や鎖が現れ、断崖絶壁が連続する、とんでもない修驗場のような信仰の霊山に面食らった。標高409メートルの巨岩の尖った頂きは、半分以上がくり抜かれ、そこに人間大の大日如来像が、鬼門を向いて鎮座していた。わずか人が独りすわれる程度のスペースの巨岩の頂きは、鎖を辿って、やばい断崖絶壁を右に見て、這いずり登らなければ辿り着けない。
山の名だが、登山情報では「般若山」だが、たぶん正しくは「岩船山」。この山は、長さが200メートルほど、高さ100メートル、厚さ10メートルのまな板のようなものが、垂直に立ち上がったような巨大な奇岩で、どうも東北から西南に立ち上がった方位性があると推定する。寺は、この岩の巨壁の東側に位置し,自然に浸食されてくり抜かれた巨大な岩窟に観音堂をはじめとする数々の霊的石像が祀られていた。圧巻は、巨岩の頂上の両端に建てられた、観音像と、奥の院としての頂上の最上部の尖りに坐す、大日如来座像だ。
ある旅行情報サイトには、この山は船に例えられ、先端に観音像が、船尾に大日樣が据えられているという。岩船山という名の由来とわかった。私が驚いたのは、その方位性だ。大日如来座像が向いている方角は、北ではない。東北である。つまり、鬼門である。鬼門の先端に、観音様がいらっしゃる。この観音像は,天空の観音として有名だそうだが、私はそれを、今一歩のところで見落とした。この観音から大日までの約200メートルほどは、薄い痩せた岩の尾根頂上で、その西北側は、ばっさりと垂直に下降する見事な断崖絶壁で足がすくむ。
これが、秩父札所32番としては有名な、般若山法性寺の全貌となる。登山では、低いのですぐに登れるが、急登であり、数か所の鎖場もある、気が抜けないおもしろい山である。登山では低山でマイナーだが、高評価できる名山である。もっと有名になってもおかしくはない。
いわゆる岩場は、どこでも巨大な電磁波を放ち、パワースポットとなる。岩船山全体が、鬼門方位性がある強烈なパワースポットと言える。とくに,東北側の下、観音堂の岩窟のエネルギーは、すごいのではなかろうか? たぶん最強部類のスポットである。不気味さもある。陽が当たらない、鬼門の巨壁に覆われているので、なおさらである。そこに隠された秘仏、聖観世音菩薩像が安置されているという。むべなるかな。
●岩船山から釜ノ沢五峰、山は繋がっているのに、標識がなく、道がやばい
岩船山(般若山)辺りの登山情報は多くない。山の名称もはっきりしていない。ヤマレコで事前に登山ルートを試みたが、どなたかの記録をひっぱってこないと、設定できなかった。ここはまだまだ情報が不足している。
どなたかの山行から引いてきた記録をベースに、作ってみた。ところが、このルートには、問題があった。私が計画したルートには、いくつも標識がなかった。
標識がないルートというのは、次のような結果になることを知った。
1)岩船山から釜ノ沢へ下りる標識がない分け道は、途中数か所、道が断絶していた。この道は、逆戻りしたときに戻れる自信はない。
2)鉄塔が立っているところから、さらに釜ノ沢へのルートがあるはずだが、地図にはあるが、標識がない。鉄塔のほぼ真下あたりに、数メートルの間隔で、下る道らしきが2つ。そのなかの、広そうな手前の道を、下ってみた。過激な急斜面で、しかも土がむき出した斜面。草を掴みながら、すべらないように慎重に10メートルくらい下りてみた。この先に、道らしきがあるようには見えなかった。私の経験では、こういう斜面は、登山道ではない。そう思って、この下山は諦めて、登り返した。が、四つんばいで泥や草を掴み、足で踏ん張っても、ずるずるすべり、登るのが大変だった。
後で、私の少し前にこの道を下った方とすれ違い、聞いてみたら、何とか下れたそうである。が、それはたぶん、二つあったルートではなく、鉄塔を潜ってまっすぐの別な道ではないかと、あとで地図を見て確認した。私はその方向が、ヤマレコアプリの示す方向とは90度ずれていたので、はなから違うと決めつけていた。その判断は間違っていた。が、後悔しても後の祭。
とまれ私は、予定を急遽変更し、標識に「釜ノ沢」とある登りのルートで、そこに下るのは止めにして、五ノ峰の先のピークに直接登頂し、ピストンで戻ることにした。
3)鉄塔が立つところから、しばらく登ると、左に下りると釜ノ沢のポイントについた。ヤマレコ地図では、これを逆の右に向かえば、五ノ峰の先のピークに至る。そういうルートが明確にあった。ところがである。そこには、その標識がない。標識がなくても、ヤマレコ地図に道はあるので、それを信じて進んだ。何度か、草木に遮断され、人が通るルートではなさそうだった。人が通らなければ、いずれ道が植物で占拠されてしまう。何かおかしい? しかし、道はあった。ところが、あと数十メートルくらいで、五ノ峰の近くのルートに合流できそうなのに、道が曖昧になって、乱雑に放置された大量の丸太に行く手を阻まれた。ヤマレコアプリは、その腐りかけた大量の丸太の上を差していた。どう探しても、道らしきすらない。仕方なく、丸太を一本ずつ跨ぎ、上へ上へと進んで、なんとかやっと稜線に出た。そこに登山道があり、ほっとした。目指したピークは、すぐそこにあった。しかし、この周辺を見てみたが、「札所32番」への分け道を示す標識は、どこにもなかった。つまり、今は、私が得た地図の道の、五ノ峰のあたりから札所32番の方向の岩船山につながるルートが、なくなっていたことになる。かってはあったはずの道だが、何年も前に、途絶えたということか。
(★後日、私の山行と同じ日に、私より2時間後くらいにこのポイントから32番に下山した方の記録がアップされていた。その方は、私が見つけられなかった分け道を通った記録になっている。いったいどこから入ったのだろう。標識がなかったのに)
私はここで、もう一度計画を変更した。というのは、最初はここからピストンで戻るつもりだったが、この丸太で埋もれた道を辿って来たルートを探す自信がなくなった。もうこんな曖昧な道はゴメンである。特に下りになるので、なおさらだ。そこで、折角ここまで来たので、五峰を逆に下りて、釜ノ沢地区へおり、道路で戻ることにした。
ここまで来てはっきり分かったのは、計画どおりだったら、ここで迷って戻れなくなったかもしれない。現地に標識がない道というのは、一般の登山者は、通るなというこなのだということを学んだ。
●釜ノ沢五峰――500メートル級だが、絶景と鎖を愉しめる巨岩の頂
釜ノ沢五峰は、正式ルートは岩船山とは繋がっていない。私は無理をして繋がっていないことを知らずに繋げてしまった。そのため、五峰を逆コースで訪れることになった。最初が五ノ峰、小さな石碑に刻まれていた。「ああ、こんなもんか」とそう思った。
次、四ノ峰だが、その手前で、岩船山から登山を開始したときに出会った、若い女性の方に遭遇した。その方は、私が逡巡して諦めた、あの鉄塔の下の道を下って、釜ノ沢に下り、そこから、準にここまで登って来られたと聞いた。「兎岩」に行きたいとおっしゃっていたが、私にはその情報がなかった。あとで調べたら、50メートルの一枚岩らしい。これま次の機会にしよう。
で、四ノ峰は、なかなか眺望がよいところだった。
次、三ノ峰だが、ここで間違いを起した。目の前に巨大な岩が、ほぼ垂直のように屹立していた。無意識に私は左右に道を探した。右は崖で落っこちる。左に道があった。そこをとぼとぼと下りた。道は荒れていた。どこまで下りるのか? 怪しいと思いかけたとき、ヤマレコアプリから警告。ルートを100メートル以上逸脱した。そこで気づいた。あの目の前で行く手を阻んだ岩が、三ノ峰ではないか?
そこまで戻ってよく見てみたら、古びて風化しそうな標識が二つ、岩に横たわっていて、目の前に鎖が垂れていた。目の悪い私は、この鎖が岩の色に同化して、見えなかったのだ。鎖は10メートル程度、足掛かりは充分。三ノ峰の眺望は、絶景。
ニノ峰は、驚くほどの岩だった。鎖と紐があった。紐を伝って、若い女性が降りてきた。私は鎖で登る。これはかなり長い。20メートルくらいあると思う。足掛かりは充分なので、結構楽に登れた。二ノ峰の石碑を見ると、「三ノ峰」と見える。誰かがあとで、二の上に一本文字を追加したのではないか。それはさておき、三ノ峰同様で、眺望はよい。
最後に一ノ峰を探した。小さなピークがあった。ここではないかと思ったが、石碑などは見つからない。そのまま降りてしまったが、結局、あの何もないところが、一ノ峰ではないかと思う。
さて、このルートの問題は、ここからである。まず、真冬の乾燥した季節のために、山は大量の落ち葉で埋めつくされているところがたくさんあった。落葉樹が多いのだろう。その辺りは、登山道が隠されて見えない。しかも、斜面が急になると、落ち葉はすべる。どうしようもなくすべる。ルートは、ピンクリボンを頼る。下れば下るほど、道は曖昧になり、何度か迷った。こういう道は、登りはなんとかなるが、下りは怖い。
このルートは、釜ノ沢登山口から順番どおり登り、金精神社から竜神山、兎岩を経由して回るほうがよいようだ。いつかはチャレンジしてみよう。
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