山行記録: 【中濃】母野洞(614m) 湯之洞山(504m)

記録ID: 5089184

全員に公開

無雪期ピークハント／縦走

東海

【中濃】母野洞(614m) 湯之洞山(504m)

2023年01月13日(金) [日帰り]

岐阜県

ふらり

体力度

日帰りが可能

体力度について

GPS: 04:32
距離: 6.6km
登り: 661m
下り: 663m

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歩くペース

標準

0.9～1.0

ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り

山行: 4:21
休憩: 0:11
合計: 4:32

距離 6.6km 登り 661m 下り 663m

8:51

111分

スタート地点

10:42

10:53

71分

母野洞

12:04

26分

高山（湯の洞）

12:30

53分

高山（湯の洞）

13:23

ゴール地点

＜母野洞との出会い＞

母野洞（山名；はんのぼら）の名前をはじめて目にしたのは『美濃の山（第2巻）』（平成9年初版）だった。そこに記されたルートは、片知渓谷側から母野洞（川の名前）を利用するものだった。登路は途中で沢を離れ、右岸尾根に登っていく。これは、中電の巡視路を利用するものだ。ちなみに、その本には、別ルートとして東面の母野洞林道の途中から・397の峠に登る不明瞭なコースも紹介されていた。

後発のガイド本（平成15年）も、野田洞集落から母野洞を利用して登るルート。ところが、最近の登山記録は、なぜか東面からが多い。

なぜだろうか。その理由を考えてみた。

①鹿苑寺が表玄関だからという説。このコースなら重要文化財の六角堂を経由できる
②旧郡上街道側から登路が拓かれているので、感覚的にわかりやすい
③東海北陸道の鶴形山トンネルで知名度の上がった「鶴形山」を踏んで登れる
④長良川や天王山・誕生山の展望がある
⑤長良川鉄道の「母野駅」を起点にできる

表玄関としての地位を確かなものにしたかに見えるが、山名の元となった母野洞は、あくまでの片知川の左岸支流だ。どちらが玄関口かは断言できないが、古い文献は西面からのものが多いように見受けられる。

ところで、古い地形図には、野田洞から木尾（こんの）駅に向かう点線があるらしい（未確認）。しかし、私が野田洞のおばあさんから聞いたのは、木尾ではなかった。彼女は洲原に抜けたという。何とロマンあふれる話だ。

＜あっ、おれの山だ＞

母野洞から入山する。最初は、金門橋を渡った先の金峰神社に置き車する予定だった。ちょうど早朝散歩のお父さんたちに出くわした。あいさつして情報を求める。一人が、「あ、それはおれの山だ」と言った。地権者の一人なのか。ところが、山のことはよくわからないようだ。さらに一人が、「車なら、登山口のところの家に置かせてもらったら？」おおっ、耳より情報だよ、それは。

ユニボックス（株）を通り過ぎ、曲がり角のゴミ収集場所の余地に車を置いた。傍らの家のピンポンを押す。おばあさんが顔を出した。快く車を置かせてくれた。昔、山越えして洲原まで歩いたんだって。

野田洞を鉄橋で渡る。かつての面影はない。コンクリートで固められている。オオノ（株）を左岸に見て歩くと、巡視路74、75を示す標。それを合図にシシガキ沿いを行く。母野洞の右岸道に入る。途中で、道はコ洞と母野洞の中間の尾根につく。74鉄塔を越えて主稜線へ。73鉄塔からは、長良川に沿う集落や恵那山が望める。

ネズの幼木のある小さな岩場に立つと景色が開けた。やがて、母野洞山頂だ。屏風のような連山が見える。矢坪ヶ岳・今淵ヶ岳・片知山・瓢ヶ岳あたりだ。

峠に戻って登り返す。湯之洞・六角堂の分岐標を通り過ぎると、ツガの樹の傍らに「高山」「湯之洞山」の山名標。明るい山頂からの展望。笑顔がはじける。長良川と古城山のピラミッドを貫いて走る東海北陸道。雪を戴いた主賓の御嶽山も見える。

＜ろ山を目指すが・・・＞

「ろ山」方面に足を伸ばしてみる。ヤブっぽくなる。それ以上突っ込むのをやめた。下山してから仕切りなおそう。下山路は、片知川112に落ちる尾根が下山ルート候補の1つだった。でも、難点があった。尾根足が南西に開いてしまい、駐車地から遠くなることだ。

考えた末に、母野洞の左岸尾根をたどる。やがて、二連の赤テープの密集するポイントへ。着地点をにらんで高度を落とす。

母野洞と野田洞の出合は激しく瀬音を響かせ、イヤな気配。緩まった等高線を確認しながら母野洞に降りていく。飛び石して往路に合流。

車を置かせていただいたお礼に◯◯さん宅をノック・・・返事がない。残念ながら、どこかへお出かけの様子。お礼の書き置きを残し、車のエンジンをかけた。