霞沢岳西尾根(核心部で敗退。帰りに滑落のおまけ付き)
- GPS
- 11:02
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,911m
- 下り
- 1,913m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道からは白毛門と獲得標高も距離もさして変わらないのですが、一般登山道とバリエーションルートでは、道の質が違います。樹林帯の中でも岩の混じった急登もあり、たちが悪いです。核心部の痩せ尾根も、雪庇はスカスカでピッケルなんて刺さらないので、足のみ2点支持で歩行でしたし、雪も緩かったので踏み抜いたら一巻の終わりでした。 |
その他周辺情報 | 坂巻温泉日帰り入浴(11:00~16:00)私は遅くて入れず。 |
写真
感想
焼岳に登って「あの存在感のある山は何なのだ?」とずっと気になっていた霞沢岳。
とはいえ、夏道はロングコース&藪漕ぎ地獄。「霞沢岳に行くなら冬だよ」と山で出会った先輩たちに言われていたし、赤岳、白毛門とクリアできていたのでスタミナ的には行けるだろ!と。(このとき、完全に慢心していましたね私は。)山頂から見るパノラマ絶景に魅せられて是が非でも…と行ってきたわけですが。
白毛門とは訳が違う。基本的に樹林帯でも危険箇所多し。(岩と雪ミックスの急登、巨石の脇を踏み抜きトラバース&急登など)
そして、2000m手前の幕営候補地よりすぐの急登が雪が深くて、これまたトレース崩壊させながらの登攀。ここで帰ろうかと何度も躊躇いました。
2000m地点をすぎると割と歩きやすい急登になり、意地で森林限界を越えようと足を進めますが、核心部がこれまた危険で。痩せ尾根の雪庇がスカスカで、ピッケルが刺さりません。しかも足元の雪も緩く、運が悪ければ踏み抜いてジ・エンドです。所持金半分になって教会では生き返りません。それでもあの時は、仲間が(師匠同伴とはいえ)登頂していたのが羨ましくて、何が何でも、登ってやる!とロープ取り付きまで来ました。ロープより3m程登ったところで、色々な思いが、人の顔が浮かんできまして…それ以上は進めませんでしたね。多分、登り切ることはできたと思うんです。けど時間的にも遅いし、私がこの日のドベ。何かあったら翌日まで発見されないよなと、撤退を決めました。
さて、撤退を決めたまでは良かったのです。そして標高2000m付近の危険箇所も3つクリアした。そこで気を抜いたのがまずかった。
1800m付近の岩とのミックスの急勾配で、クライムダウンで下降中、足2点でダガーポジションを取ろうとピッケルで探りを入れていたときに、爪先のかかりが悪く、20m程滑落しました。幸いなことにコースアウトもせず止まれましたが、落ちているときに勢いを殺そうと、木の幹を蹴ろうとしたときにキックをミスして幹に左脚を引っ掛けて、股割り状態で弾かれまして。結果、内転筋損傷。とはいえ、歩けたので自力で下山しました。あれですよ。『ひとつ屋根の下』の最終回のあんちゃん(江口洋介)みたいな感じで釜トンネルを歩いてました(苦笑)
怪我はあれど、この程度で済んだので笑い飛ばせてますけど、今回の山行で自分が調子に乗っていたと猛省しました。行きたい気持ちだけ先行していては行けませんね。それに私はソロが多いので、慎重過ぎるくらいが良いのだと。
余談ですが、私が滑落したポイント、去年の同じくらいの時期に滑落して亡くなってる方が居るんですよね。呼ばれたのかな…
滑落での怪我も大したことなさそうで何よりですね。
「引き返す勇気」ほんと見習いたいと思います(晴れているとついつい欲が出てしまうので。。。)!
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