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Yamareco

記録ID: 5260471
全員に公開
雪山ハイキング
東海

【奥美濃】上大須ダムから行く残雪とヤブ漕ぎの左門岳と越美国境稜線(屏風山は到達できず)

2023年03月11日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
13:44
距離
21.6km
登り
1,694m
下り
1,691m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
13:27
休憩
0:18
合計
13:45
5:58
144
スタート地点
8:22
8:36
540
17:36
17:40
123
19:42
ゴール地点
天候 天気@ 快晴(春特有の霞あり)

気温@ 駐車地(上大須ダムバックウォーター付近)3℃(AM6:00頃)、左門岳12℃(AM8:30頃)

風@ 北西の風(穏やか)

積雪@ 上大須ダム0cm、根尾東谷川の東側尾根0cm〜50cm、一般登山道との合流点から左門岳まで50〜70cm位、越美国境稜線上0cm〜1m(尾根芯では少し残る程度で斜面や雪庇の出来やすい所では比較的多め)、屏風山山体ではそれなりに残雪あり(登っていないので不明)
過去天気図(気象庁) 2023年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
上大須ダムの上部、根尾東谷川沿いの林道終点付近にある駐車スペースを利用。
コース状況/
危険箇所等
@概況@
左門岳への登りは通常利用されている根尾東谷川沿いの林道経由ではなく、その東側のP965を経由した尾根を利用。ここは駐車地からだと渡渉は1回で済み、尾根自体は踏み跡は明瞭で傾斜も比較的穏やかで、迷う要素も少なく、アプローチには良い尾根だった。なお、下山時に根尾東谷川沿いの様子を見てみたが、渡渉は5〜6回あり、川沿いなので石ゴロが多く歩きにくいと感じた。

左門岳から屏風山へは越美国境稜線が大きく蛇行した部分を行くが、今季は既に雪が少なくなってきており、灌木オンリーのヤブが全開で立ち上がっており、厳しいやぶ漕ぎを強いられます。このため今回は時間切れにより屏風山へは到達できませんでした。

以下、各セクションごとの状況。

@根尾東谷川の東側の尾根〜左門岳(登り)@
根尾東谷川から東側に直接立ち上がる尾根は傾斜も緩くて登りやすい。上部は少しヤブっぽさはあるもの、難儀するほどではなかった。取り付く前の渡渉は1回で済み、林道から河原に降り立つにも適当な箇所があって、左門岳への登路として使いやすかった。

@左門岳〜越美国境稜線P1091先の二俣まで@
左門岳から北へ2つ目のピークで越美国境に乗ったあと、200mほど降ってからの登りからヤブっぽさが出てくる。この登りの雪の量は30〜40cmと少なくやぶ漕ぎが煩わしい上に滑りやすくて苦労した。登り切ってからは細かなタップダウンは多くてやぶ漕ぎも煩わしいが、スピードが極端に落ちたりはせず概ね順調に推移した。P1091を北進すると尾根が二手に分かれ、本来進むはずだった越美国境稜線を外してしまった。漫然と歩かないように注意が必要。

@越美国境稜線P1091先の二俣からP1106まで@
二俣から100mほど降ってからの登り返しはヤブの密度が濃くなり遅々として前に進まない状況となる。とにかくヤブがシャクナゲ主体の灌木オンリーなので、硬くてしょうがなく、ヤブビンタを頻繁に食らいながら試練のやぶ漕ぎとなった。

@越美国境稜線P1106から屏風山方面@
ここから稜線は南西方向に向きを変えていよいよ屏風山に直接向かう雰囲気となる。ここから雪稜歩きに変わって厳しいやぶ漕ぎからは開放され、ようやく屏風山に登頂する算段が整ったかにみえた。だが、程なくして再び雪は消え、これまで以上に厳しいやぶ漕ぎが復活。地に足が着かない程の厳しいやぶ漕ぎとなり、これ以上前進するには時間が足りず、屏風山登頂は断念した。

@帰路の根尾東谷川沿いの登山道@
下山では、登りで使ったP965のある小尾根の末端から標高650m付近の尾根末端に降り立つ急斜面を経由して根尾東谷川沿いの登山道を使った。急斜面部分は、踏み跡がジグザグにしっかり付いており一部整備(階段)もされており、意外と快適に降りられた。根尾東谷川と合流してからは並行する業務用索道沿いに登山道が通り、途中5〜6回ほど渡渉を繰り返し、最後は林道に出る。繰り返される渡渉がやはり煩わしい。渡渉1回で済む朝の尾根が断然使いやすい。
左門岳へは通常の登山道が設定されているが、頻繁に渡渉する必要があるとの情報があり、それを避けるため、根尾東谷川のすぐ東の尾根から取り付くことにした。ここなら渡渉は1回で済み、尾根の傾斜も緩やかで我ながら良い選択だった。しかしいつまで経っても雪が出てこないのが気になる。
2023年03月11日 06:22撮影 by  SO-51C, Sony
3/11 6:22
左門岳へは通常の登山道が設定されているが、頻繁に渡渉する必要があるとの情報があり、それを避けるため、根尾東谷川のすぐ東の尾根から取り付くことにした。ここなら渡渉は1回で済み、尾根の傾斜も緩やかで我ながら良い選択だった。しかしいつまで経っても雪が出てこないのが気になる。
西にはこれから目指す屏風山が見えてきた!まさに屏風といった面持ちで、奥美濃の名山に相応しい存在感。もちろん登高意欲はうなぎのぼりに!しかし想像以上に雪が少ないのが気にかかる。
2023年03月11日 07:14撮影 by  SO-51C, Sony
1
3/11 7:14
西にはこれから目指す屏風山が見えてきた!まさに屏風といった面持ちで、奥美濃の名山に相応しい存在感。もちろん登高意欲はうなぎのぼりに!しかし想像以上に雪が少ないのが気にかかる。
能郷白山も見えてきた!こちらはまだまだたっぷりの雪があるように見える。
2023年03月11日 07:33撮影 by  SO-51C, Sony
1
3/11 7:33
能郷白山も見えてきた!こちらはまだまだたっぷりの雪があるように見える。
能郷白山&磯倉が並び立つ様子は圧巻であった。雪がたっぷりある状況でのこちらへは是非一度行ってみたい。
2023年03月11日 07:35撮影 by  SO-51C, Sony
3/11 7:35
能郷白山&磯倉が並び立つ様子は圧巻であった。雪がたっぷりある状況でのこちらへは是非一度行ってみたい。
左門岳が近づくとヒノキの大木が頻繁に現れ圧倒される。
2023年03月11日 08:01撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 8:01
左門岳が近づくとヒノキの大木が頻繁に現れ圧倒される。
左門岳に到着。ここまでは順調。標高1223.5m、気温は11.5℃もありめちゃくちゃ高い。この辺りまで来るとさすがに雪はあるが、その雪質は緩くズボズボ。深さはそんなにないのでスノーシューは付けずにつぼ足のままで先に進む。
2023年03月11日 08:23撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 8:23
左門岳に到着。ここまでは順調。標高1223.5m、気温は11.5℃もありめちゃくちゃ高い。この辺りまで来るとさすがに雪はあるが、その雪質は緩くズボズボ。深さはそんなにないのでスノーシューは付けずにつぼ足のままで先に進む。
左門岳から先、越美国境の稜線を行く。尾根上にはナント雪がない!それとともにシャクナゲなどの灌木が起き上がっており、やぶ漕ぎの様相を呈する。それでもまだこの辺はマシな方であった。とてつもなくデカいヒノキが頻繁に現れて驚いてしまう。
2023年03月11日 09:59撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 9:59
左門岳から先、越美国境の稜線を行く。尾根上にはナント雪がない!それとともにシャクナゲなどの灌木が起き上がっており、やぶ漕ぎの様相を呈する。それでもまだこの辺はマシな方であった。とてつもなくデカいヒノキが頻繁に現れて驚いてしまう。
対岸に聳え立つ屏風山が圧倒的。あそこまで行くのだが、越美国境の稜線は、はるか先まで北進したあと、折り返すように南へと蛇行するという長〜い行程だ。
2023年03月11日 10:02撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 10:02
対岸に聳え立つ屏風山が圧倒的。あそこまで行くのだが、越美国境の稜線は、はるか先まで北進したあと、折り返すように南へと蛇行するという長〜い行程だ。
それにしても屏風山の迫力はすごい。是非とも登り詰めたいが、やぶ漕ぎがキツくてちっとも前に進まない。
2023年03月11日 11:06撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 11:06
それにしても屏風山の迫力はすごい。是非とも登り詰めたいが、やぶ漕ぎがキツくてちっとも前に進まない。
中途半端に雪が残る中でのやぶ漕ぎはキツい。この先、やぶは更に濃くなり、しかもシャクナゲ主体の灌木オンリー。ゴリゴリ体力を削られる。
2023年03月11日 11:18撮影 by  SO-51C, Sony
3/11 11:18
中途半端に雪が残る中でのやぶ漕ぎはキツい。この先、やぶは更に濃くなり、しかもシャクナゲ主体の灌木オンリー。ゴリゴリ体力を削られる。
尾根が南に向きを変える頃にようやくやぶ漕ぎから開放されて、待ちに待った雪稜歩きとなる。今回は雪稜歩きが主体と思っていたのに、まさかやぶ漕ぎが主体となるとは…。
2023年03月11日 12:06撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 12:06
尾根が南に向きを変える頃にようやくやぶ漕ぎから開放されて、待ちに待った雪稜歩きとなる。今回は雪稜歩きが主体と思っていたのに、まさかやぶ漕ぎが主体となるとは…。
雪稜のアップダウンの先には屏風山の威容が迫ってきた! このままやぶ漕ぎが無ければ、ギリギリ到達できるかなと目論み、アイゼンを装着して、やる気も登高もうなぎのぼりに邁進! だが…
2023年03月11日 12:08撮影 by  SO-51C, Sony
3/11 12:08
雪稜のアップダウンの先には屏風山の威容が迫ってきた! このままやぶ漕ぎが無ければ、ギリギリ到達できるかなと目論み、アイゼンを装着して、やる気も登高もうなぎのぼりに邁進! だが…
雪稜を登り切ると、あゝ無情、今までにも増して猛烈なヤブが復活してきた。しばらく先に進むが、このまま仮に山頂に到達できたとしても、下山は深夜になってしまう。今回はそういうつもりで計画していなかったので、それは良くないと思い、悔しいがここで撤収することに決めた。
2023年03月11日 13:13撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 13:13
雪稜を登り切ると、あゝ無情、今までにも増して猛烈なヤブが復活してきた。しばらく先に進むが、このまま仮に山頂に到達できたとしても、下山は深夜になってしまう。今回はそういうつもりで計画していなかったので、それは良くないと思い、悔しいがここで撤収することに決めた。
足が地に着かない程の猛烈なヤブ。目指す屏風山には到達できなかったのは悔しいが、奥美濃の真髄に触れることができたのは貴重な体験だった。
2023年03月11日 13:21撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 13:21
足が地に着かない程の猛烈なヤブ。目指す屏風山には到達できなかったのは悔しいが、奥美濃の真髄に触れることができたのは貴重な体験だった。
未練がましく振り返る屏風山の威容。登りたかった…。さらば屏風山!今度こそ行くよ!同じ行程で、(笑)
2023年03月11日 13:54撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 13:54
未練がましく振り返る屏風山の威容。登りたかった…。さらば屏風山!今度こそ行くよ!同じ行程で、(笑)
戻るにつれて随分とヤブが薄くなってきて安堵する。しかしここまでのやぶ漕ぎで随分と体力が削られてしまった。牛歩の歩みで無事下山。お疲れ様でした。
2023年03月11日 15:05撮影 by  SO-51C, Sony
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3/11 15:05
戻るにつれて随分とヤブが薄くなってきて安堵する。しかしここまでのやぶ漕ぎで随分と体力が削られてしまった。牛歩の歩みで無事下山。お疲れ様でした。

感想

西の蕎麦粒山とともに東の屏風山と並び称される、奥美濃きっての名峰屏風山を目的地とし、越美国境稜線を歩くツアーを組んだ。それなりに雪はあるものと想定して、雪稜歩きを主体として計画していたが、行ってみると驚くほど雪が溶けてなくなっており、特に尾根上はシャクナゲ主体の灌木が起き上がっていて、これにはね返されてしまった。甘くはなかった。屏風山に行くだけなら時期を選んで最短で行けることはわかっている。しかし奥美濃の真髄に触れるため、奥美濃の深さを感じるためには、このルートで行きたい。雪がもっと豊富なら或いは到達できたかもしれない。しかし今季は雪が少なく既にヤブは目覚め、奥美濃の真髄を露わにした道筋に圧倒された。念願の屏風山登頂は果たせなかったが、その凄まじさを存分に味わえただけでも、奥美濃の真髄に迫ることができたと思えて、とても満足だった。


以下、備忘録。

@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーの変態アミアミパンツ、メリノウールのベースレイヤー、化繊のタイツ、薄手フリースジャケット(ポーラテックパワーグリッド)、靴下(中厚手)、フェイスタオル、ハードシェルパンツゲイター内蔵、中厚手インナーグローブ、オーバーグローブ(ショート丈、ゴアテックス)、腕時計、前後コバ付き冬季ブーツ、ウィペットポール2本

@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
12本爪ワンタッチアイゼン(使用)、スノーシュー、短めのピッケル、サングラス(使用)、ビーニー、ハードシェルジャケット、ハードフリースジャケット、予備化繊ベースレイヤー、予備下着、予備インナーグローブ、予備タオル、防寒テムレス、エマージェンシーシート、ヘッドランプ2個(1個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー、単3リチウム乾電池、キズパワーパッド、ロキソニン、テーピングテープ、ダクトテープ、ICOS(使用)、その他(財布、鍵)

@飲・食料@
ポカリ900ml×5本(900ml×4本と半分消費)、フランクロール(消費せず)、ミニアンパン5個入(全消費)、ミックスナッツ(消費せず)、あんパイまんじゅう2個入り3袋(2袋消費)、チーカマ3本(2本消費)、サラミソーセージ2本(消費せず)、ICOS(2本消費)

ザック総重量(スタート時):12.88kg

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