夜はのんびりの周回パターン 〜石鎚山〜
- GPS
- 15:00
- 距離
- 27.9km
- 登り
- 2,502m
- 下り
- 2,496m
コースタイム
- 山行
- 7:19
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 8:15
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
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アクセス |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 1 式
1/25,000地形図 1
ガイド地図 1
筆記具 1
保険証 1
飲料水 3ℓ
タオル 1
携帯電話 1 GPS機能
計画書 1
雨具 1 式
防寒着 1 フリース
ストック 1
水筒 1 ハイドレーション
時計 1 高度計、温度計機能
非常食 1 1日分相当
カメラ 1
ツェルト 1
医薬品 1
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感想
四国、愛媛県の石鎚山を歩いてきました。
台風19号が狙いすまして近づいてくる中、自宅の周りを片付けたり縛ったりと風対策に追われながら、密かに楽しみにしていたのが「台風一過の青空」!
瀬戸内海を無事に渡れればと橋の通行規制を確かめ、台風が大阪に上陸した20時頃、滋賀の自宅を出発したのです。
風雨の中をやっとこさ走るようなイメージをしていましたが、1時間も走ると雨が止んでなんだか拍子抜けです(笑)
通行止めだった明石鳴門大橋も解除になって無事に四国に入ることもでき、台風が去ったあとの天気の回復を待つばかりです!
途中のSAで仮眠し過ぎ、現地到着が朝の7時半頃。
今回は石鎚山から土小屋、伊吹山、瓶ヶ森と周回するコースで時間の余裕は結構とっています。
出発は計画から1時間遅れの8時でしたが特に問題なし!
ロープウェイの乗り場入口を横目で見ながら通り過ぎ、10分も歩くと西之川の登山口。
廃屋が立ち並ぶ集落跡(?)を抜けて、古道と言われる登山道を進みます。
去年の豪雨で道が寸断されていたり、藪こぎ状態のところがあったりと、ロープウェイがあってこちらを通る人が少なそうな道です。
朝の空気は冷たくてしっとりと湿気を含んでいます。
これが真夏ならべっとりと粘りつくような空気感になりそうですが、台風の後の北風で気温は11月並とのこと、歩いていても気持ちいい冷たさです。
ところがいつもの悪い癖が出て、歩き出しのペースが早すぎるために気が付けば背中に汗をかいてしまっていました。
スタート時に防寒に着ていたスエットはすぐに脱いでいたんですが、首筋から背中にかけて、立ち止まるたびにかなりの冷えを感じます。
これが雪山なら低体温症だ…と反省もしながら九十九折の山道を登っていきます。
落ち葉のクッションも気持ちよく、まだまだ元気な足で成就に着きました。
ロープウェイ山上駅から登る人はここで登山届を出せるようになっています。
神社や寺、参拝の宿も集まる賑やかさで、週末の信者の賑わいが想像できますね。
八丁坂を下り、鞍部が約1300m。
ここから山頂までがいよいよ登り本番。
ガスが立ち込めて視界は狭いのですが、道の変化が楽しくて飽きることがありません。
木の階段の多いここからの登り道、カラフルな落ち葉が足元を飾り、素敵な模様を作っています。
…なんて下ばかり見ていたら木の枝に頭突きしてしまっておでこを擦りむいてしもた…
勾配がきつくなったかと思うと、鎖場が現れました。
あるのは知っていましたが、ここの鎖の太いこと!
野球のバットの握り部分近い太さで、重いから引っ張ってもジャラジャラ動きません。
それがずっと上まで伸びて、見上げても終点が見えない…
迂回路もあって歩いても登れますが、これをやらねば来た意味がないと鎖に取り付きます。
昨夜の雨で岩も鎖も濡れていて気を抜くと滑ります。
30m弱の鎖を登るとピークは狭く、反対側の鎖で下りるだけでした。
「試し鎖」だって…
このあと一の鎖、二の鎖と長いのが続きます。
私の経験した鎖場の中では間違いなく難しいところでした(汗)
ここで道連れになって一緒に鎖で苦労した男性が一人、福岡県のNさんです。
自転車で四国88ヶ所巡りをされていて、昨日の宿で石鎚山のことを聞き、今日登ってこられたそうです(驚)
旅の話に花が咲きながら弥山に到着。
天狗岳に向かう前に、まずは二人で頂上山荘に飛び込みます。
彼はここのカレーライスが目的。
私は…途中で弁当を買って来るのを忘れておやつ程度しかなく、やっぱりここが目当てでした(恥)
(また四方からツッコミが来そうですね…)
ここのチキンカレー、うまかった!
(山小屋のカレーってなんでどこもうまいんだろう?)
落ち着いたところで、さて今日のメインイベントです!
写真ではいつも目にしていた石槌山のシンボル、天狗岳のヤセ尾根を歩きます。
今日のガスは晴れそうもないので視覚で感じることはできませんが、それ以外の体全体で山頂を味わってみましょう!
ガスの中といっても見えている部分だけで十分スリルがあります。
道はなく、岩の先端部を歩くのですが、片方もしくは両方がストンと切れ落ちていて、足元のガスの下がどうなっているのか容易に想像がつきます。
アドレナリンのおかげでハイテンションのままどんどん足は出ますが、不用意な一歩は取り返しのつかない結果を招くので集中して!
距離にすればほんのわずかですが、けっこうなアトラクションでした!
天狗岳の山頂直下でNさんにコーヒーとみかんをご馳走になり、お互いの無事を祈りながらここで別れたのです。
(ヤマレコのことを伝えました。ひょっとして見ていただいてますか?)
彼はロープウェイで下りるために来た道を戻り、私はこの稜線をさらに進んで土小屋に向かうつもりです。
…ところが結局この稜線からは行けず、二の鎖まで戻ってトラバース道経由で土小屋に向かってしまいました。
道はあったのですが、地図の表記と違う方向に伸びていそうな気がして、いつもの弱気の虫が騒ぎ出したわけです(笑)
土小屋の国民宿舎での泊まり、台風騒ぎの翌日でひょっとして貸切かと思っていたら、バスの団体さんや家族連れなどけっこうな繁盛ぶりです!
八畳の部屋を一人で使い、こたつもテレビもあるなんていつもと違いすぎて違和感の塊です(笑)
夕食の席で隣り合わせたのは登山ツアーの団体さんを運んできたバスの運転手さんで、話が弾んで楽しい食事になりました♪
石鎚山のツアーは多くが剣山とセットで二日間のコースになるそうです。
そんな話も聞いてはいましたが、自分ではもったいなさすぎてとてもできません。
ルートのアレンジが難しい山もありますが、この石鎚山なんて、何日でも周辺の縦走ができそうです!
登った山の数を数えるより、何度も登りたくなるくらい山と仲良くなりたい。
翌朝、スッキリ晴れていればもう一度山頂に向かうつもりにしていましたが、空を見ると明るくはなっているもののすぐに晴れる気配はありません。
ならばと当初の予定通り周回ルートを歩くことに。
土小屋から尾根を辿り伊吹山へ。
いくつかの峠を過ぎて、瓶ヶ森(1896m)に向かいます。
尾根に沿って車道も伸びていて、一般車両やバスも通ります。
峠には駐車スペースも確保され、最寄りの山へのハイキングも楽しめるところです。
かと言って観光客が歩き回るようなこともなく、穴場的な雰囲気の残るルートですね。
シラサ峠を越えた先に、見上げるような一枚岩の壁が現れました。
その岩を回り込むと、子持権現山への鎖場です(また!)
驚いたのはその鎖場、昨日の石鎚よりも難度が数段上がっていること!
足をふんばろうにも岩の凹凸が少なく、足を滑らして3度鎖にぶら下がるハメに!
垂直にも見えるような勾配と長さは昨日と似たり寄ったりですが、スリルはこちらのほうが大きかったですね。
この山は下りも同じ鎖を使います。
数倍怖い思いをしてなんとか下り、一息ついてふと気づくと…ガスが切れています!
頭の上は真っ青な空が広がって、目の前にはこれから登る瓶ヶ森がくっきりと。
この地方の方言なのか、山のことを「森」と呼んでいますね。
一枚の地図の中に「山」「岳」「森」と様々ですが、これも土地柄を感じることなのでしょうね。
手前の登山口には観光バスが並び、この山の人気の高さに驚きました。
ここからだと山頂までいくらもないのですが、見える範囲でも大勢のハイカーの姿が見えています。
賑やかな山頂の風景は、今日が平日だとは思えないほどです!
この時間、雲海の上に石鎚山がとうとう姿を見せて、周りの山を従えています。
石槌山を眺めるにはこの瓶ヶ森は最高のロケーションですね。
気温もグッと上がって昼寝でもしてしまいそうな陽気ですが、しばらく眺めを楽しんだら下り始めましょう。
瓶ヶ森ヒュッテから台ヶ森を経て東之川に下ります。
標高差1300mをほぼ一気に下るのは甘くないですね!
膝が笑いかけながら、なんとか下りきって車にたどり着きました。
初日のガスが残念といえば残念ですが、また来た時の楽しみが残っていると考えればいいんです。
楽しみといえば、歩きたい縦走ルートもあるし、テン泊したいポイントもある。
積雪期はさすがに怖いかも…
あ、帰りに本場の讃岐うどん食べて帰りました…
monsieurさんのレコ、いいですねぇ
"登った山の数を数えるより、何度も登りたくなるくらい山と仲良くなりたい。"
むふふ・・・と、monsieurさんワールドにどっぷりです
石鎚山、カッコイイですね!!
紅葉も綺麗、バックが青空だったら・・・は、野暮?ですね。
学生の頃に登っておけば良かったと、今になって思います。
四国、すっかり遠くになっちゃいました
本場のうどん、久しぶりに食べたいなぁ・・・
nobuchiさん、ようこそいらっしゃいませ
カッコイイ山を間近で見られなかったのが心残りではありました。
…ということは、次回の楽しみがもうできているってことです
初めての山に登ったときに、山頂を踏んだからこの山はもういいとは絶対に思えません
一つの山がどれだけたくさんの「いいもの」を隠していることか
技術や経験は見栄を張るレベルでもないし、体力も年齢相応のものです。
ただどこの山に登っても、そこで「いいもの」に出会う感性はいつでも持っていたいと思っています。
違う天気、違う時間帯、違う季節、違うルート、違う気分・・・
何かが変われば見つけるものも違います。
だから何度でも行きたくなるんですね
石鎚山、去年四国をせめようと剣山と石鎚山を計画して石鎚山は近くまで行きましたが、雨の為に中止にし道後温泉とか松山城へ行って帰ってきました
でもmonsieurさんのレコを拝見したら、また行きたくなりました
あの長い鎖場は自信ないので迂回すると思いますが・・・
ガスの中、天狗岳も怖そうですね
hiroねーさん、こんにちは
雨天中止で道後温泉…行きの車中では頭を過ぎっていましたよ
あの鎖場、半端じゃないですね
天狗岳から南尖峰、天気のいい時だとまた印象が違うんだろうな…
すぐにでも行って確かめたいけど、マラソンが控えているのでしばらく山はお休みです
来年の宿題にとっておきますよ
ちょうど1年前に石槌山に行きました
初めてのお山でロングコース 流石ですね
ロープウェイ使用でもロングドライブの後で
ヘロヘロ登山だったことを思い出していました
黒戸を登られる健脚さんはやはり違うなぁ〜って感心
石槌を訪れる前は公園のアスレチックな鎖を想像していたのですが
まずその太さに驚きました
掴んで登る鎖ではない(それ どんな?鎖よ、、、 )と
独り言つっこみ
レコを拝見し私もまた訪れたくなりました
ちょこっとだけですがまだ歩いていない
お山の雰囲気もつかめましたから
merさん、おひさしぶりです
いい山ですね!
とても一度で終わるような山じゃないです
来年にはまた四国遠征してそうです(また石鎚限定で )
弥山から天狗岳への痩せ尾根、今度はガスのない中で、これから歩くところをしっかり見て緊張して足を踏み出したい
東に延びる稜線…伊予富士から笹ヶ森にかけてもいい山歩きができそうです。
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