貴船山〜芹生峠〜天狗杉☆芽吹きを待つ北山の尾根へ


- GPS
- 03:08
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 944m
- 下り
- 385m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
花背峠より京都バスで |
写真
感想
この日は曇りの予報であったが、朝から晴れ空が広がっている。京都から見上げる比叡山では山裾に急速に新緑が広がっているようだ。山腹にはところどころで桜の樹が明るい彩りを添えている。確固たる山行計画もないままに久しぶりに北山を逍遥しに出かけることにする。
叡山電車に乗り込むと車内は鞍馬や貴船を目指す乗客でほぼ満席であった。貴船口で降りると、貴船山に向かう二ノ瀬ユリと呼ばれるなだらかな木馬道(きんまみち)に入るためには手前の二ノ瀬駅で降りた方が良かったことに思い至る。
貴船川の右岸には急峻な斜面に北山杉の植林が広がっているが、その植林の中を斜めにトラバースしながら登ってゆく小径が目に入る。整然とした植林の中を登ってゆくと、やがて道は谷沿いを登るようになる。谷にはいくつもの石積みが現れ、人々の営みの歴史を物語る。
ユリ道と合流すると、幅広い道を緩やかに登ってゆく。貴船山の手前からは尾根道に入る。尾根沿いには三葉躑躅の花が多く咲いている。以前の台風の後では倒木でかなり道が荒れていたが、かなり整備されている。尾根を北上すると尾根上には次々と現れうる見事な欅の大樹が目を惹く。
貴船山の手前のピークでは南側の源頭は樹木のない広地となっている。ピークには山桜があるが、まだ花は咲いていない。流石に山桜には早かったようだ。貴船山から植林の中を辿るとクリンソウの葉が並んでいた。
滝谷峠に辿り着くと植林は終わり、北に伸びる尾根には北山らしい自然林が広がっている。左からは豆ヶ谷のなだらかな源頭が現れる。このあたりでは新緑にはまだ早かったようだ。三葉躑躅の花も見られないが、馬酔木の花が満開であり、その近くを通ると名前の由来となった芳香をあたりに漂わせている。
尾根のピークp760は樹木が切払いされており、好展望のピークだ。南西には豆ヶ谷の彼方に愛宕山が見える。空はいつしか青空が消えて低い雲が広がっている。風が肌寒く感じられる。
芹生峠に植林の斜面を降りて、花背峠へと続く尾根に登り返す。この尾根を辿ったのは一昨年の雪の日に旧花背峠から長男と共に歩いたのだった。尾根の前半は複雑に蛇行を繰り返し、進む方向を見極めるのが容易ではない。尾根を歩くうちに再び日差しが出てきた。途端に風に暖かさが戻ってくる。
旧花背峠からは天狗杉にかけての尾根に登るとすぐに防獣柵が現れる。柵の中でチマキザサが順調に繁茂している。柵の外でササが繁茂しないのはやはり鹿のせいなのだろう。
天狗杉の山頂の南東には大きく展望が開けており、比叡山と京都の市街の展望が広がる。この日の一番の展望だ。いつしか空には青空が戻っていた。東に向かうと北側の谷から京都バスのアニー・ローリーのメロディーが聞こえてくる。歩くうちに音が聞こえなくなるので、バスは峠から離れていったように思われた。
花背峠に下降すると、途端に再び先ほどのメロディーが聞こえ、「となりのトトロ」の猫バスのように私の目の前で停まったかと思うとバスの扉が開く。ここから天ヶ岳を回って大原に下山しようとも考えていたのだが、わざわざ扉を開けてくれているバスにここで乗りませんという気にもなれない。この日の山行はここで終わりにして、次はもう少し新緑が進んだ季節に改めて訪れることにしよう。
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懐かしい写真 ありがとうございます
いろいろ思い出しました
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