甲武信岳−奥秩父の源流の森を親子で歩く−
- GPS
- 07:36
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,361m
- 下り
- 1,350m
コースタイム
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 7:34
現在地も地図上に表示されて非常に便利。
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※ナビでは毛木平では検索ヒットしませんでしたので、駐車場手前の白木屋旅館に設定して向かいました。駐車場に着くと毛木場駐車場と書かれていましたので、毛木場駐車場ならヒットするかもしれません。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆子連れ登山の観点から ※11月下旬 ○コース状況 ・毛木平〜林道終点・・・林道歩きであり危険箇所なし。傾斜は緩やか。 ・林道終点〜ナメ滝(千曲川源流遊歩道)・・・沢沿いを歩くが基本的には緩やかな道。「千曲川源流遊歩道」と名付けられているように整備されている。何度か沢を渡る箇所あるが、本流を渡る部分には丸太橋がかかっている。ただし、11月下旬ということで、既に水しぶきがかかるような場所等は凍結しているのでやや慎重に歩く場面もあった。 ・ナメ滝〜千曲川・信濃川水源・・・引き続き緩やかで整備された道。 ・千曲川・信濃川水源〜甲武信岳山頂・・・登山道は整備されており、子連れでも問題ないだろう。ただし、これまでよりも若干傾斜がきつくなるので地味にしんどい。 ・甲武信岳山頂〜甲武信小屋・・・整備されているので危険は少ないが、この間が一番傾斜があり、ピストンの帰りは結構きつい。 ○山行計画 ・我が家の場合、子供が1日の山行距離15km以上を経験済みで、かつ「山と高原の地図」のコースタイム程度で歩けることが分かっていたことから日帰り可能と判断して計画を立てました。当初、下山は十文字峠へ向かう周回コースを計画していましたが、都合(というか寝坊)のため登山開始時間が遅れたことから千曲川源流コースのピストンに決定。11月下旬となり日が落ちるのが早くなったことから遅くても16時30分までには確実に下山したいと考えたため。日が長い夏場であれば余裕をもって日帰りできるだろうと思われます。 |
その他周辺情報 | ◆登山バッジ ・甲武信小屋(1,000円のものと500円のものがある) ◆温泉 ・ほったらかし温泉(山梨市):大人800円、小学生400円 ※翌日の雲取山登山のため秩父市(大滝村)に向かったため立ち寄った。甲府からは雁坂トンネルの手前になる。 ・増冨の湯(北杜市):大人820円、小学生510円 ※帰路に中央道須玉インターに向かう場合はこちらが便利。瑞牆山の麓。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
携帯
時計
タオル
ストック
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感想
【計画】
今年は週末も色々と忙しくてなかなか山に登れていないなぁと思い、この時期でも子供と登れる山をチェックする。雪がまだ降っていないところは・・・秩父だ!
ということで、秩父でまだ登っていない百名山の甲武信岳と雲取山をピックアップ。この時期、天気が抜群に良くなければ無理と思っていましたが、幸い3連休(特に2日目まで)は快晴の予報でした。
1日目は甲武信岳、2日目は雲取山でプランニング。両山とも日帰りできれば良し。特に2日目の雲取山は長丁場になるので、場合によっては山荘泊まりも考えつつ、日帰りできれば3日目は丹沢を狙ってみようかと考えておりました。
【アクセス】
登山前日。地元の団体の忘年会に出席。あまり遅くならないようにと考えていながらも、やはり飲んでしまって帰宅は午後10時になってしまう。当初の起床は午前2時の予定が起きれるはずもなく、4時に起床。前日、ある程度準備を済ませておいたため、4時半に自宅を出発。長男はパジャマのまま車に乗せました。
東海北陸道から中央道、須玉ICからは一般道。
登山口の毛木平に着いたのが8時過ぎ。当初の予定では6時には着くはずだったのに・・・。でもまぁ、千曲川源流コースのピストンならば日が暮れるまでに十分帰って来れる時間。急いで準備をして8時半過ぎに登山を開始する。この時、いつもはメガネをコンタクトに変えるのだが、急いでたためメガネのままにしてしまう。それが後の悲劇に繋がってしまうとは・・・。
毛木平の駐車場は百名山の登山口とは思えないほど閑散としている。車は10台ぐらいであった。考えてみれば、雪はないものの完全に冬山シーズンに入っているので、こんな時期に登る人が珍しいのかもしれない。
ちょうど、出発の際にテント泊装備の父子1組がいた。子供は小学生。甲武信小屋でテント泊だろうか。
【登山】
駐車場から少し歩くと千曲川源流方面と十文字峠方面との分岐に差し掛かる。そこで先ほどのテント泊の父子が立ち止まって話をしている。どうやら子供に地図を読ませてどの道が正しいか判断させているらしい。すごいなぁ。我が家の場合、「ハイ、こっち」で地図読みなんてさせてない。ああやって教えないと本当の子供の力は育てることができないんだなぁと反省。次回からやらせてみよう。そんなことを思いながら千曲川源流方面へと向かう。
林道終点からは樹林帯の中を歩く。「千曲川源流遊歩道」と名付けられているほど、整備された道であり、傾斜も緩やかである。鬱蒼とした針葉樹林の中、小さな沢や苔むした森を見ながら進む。秩父らしい「渋い山」である。歩いているのでそれほど寒さを感じないが、登山口の駐車場も1400mオーバーであり、さすがに気温が低くて既に水たまりは凍っている。沢沿いの石や倒木にはつららもできている。
息がきれることもなくナメ滝に到着。滝の3分の2が凍っている。
ナメ滝の近辺が水しぶきがあるためか登山道も凍っていて若干慎重に歩いた。
ナメ滝からも引き続き沢沿いを歩きながらなだらかに登っていく。
登れば登るっほど沢が細くなっていき、源流が近づいているのがわかる。
長男は登りは得意で傾斜がなだらかなこともあり休まずに登っていく。ここまでいいペースである。途中で数組の登山者を抜いた。
ナメ滝から距離的には長く感じたが、ほぼ予想したとおりの時間で千曲川・信濃川水源に到着。
長男は今年の夏休みの自由研究で「日本の山と川」という研究をしたこともあり、日本一長い信濃川の源流を訪れるのが楽しみだったようで、テンションがあがる。
水源の水を一口飲んで記念撮影をした。
水源からの道はやや傾斜が強くなり、緩やかな傾斜に慣れた体には地味につらく感じた。ひと踏ん張りで稜線に出ると、金峰山から繋がっている縦走路と交わる。
思えば今年のGWに、瑞牆山・金峰山を登った。その道がここに繋がっているんだなぁと考えると非常に感慨深い。長男も「金峰山からここまで歩けるんだね」と言っている。
山頂近くは流石に傾斜がきつくなるが、逆に長男はすいすいと登っていく。ほどなくして甲武信岳山頂に到着。
山頂からは快晴の空の下、富士山、秩父の山々、北アルプスから南アルプスまでのパノラマが広がっていた。
さすがに秩父は奥深い山塊である。見渡す限り山であった。金峰山までの縦走路も良く見える。
と、景色をじっくりと堪能する前に、登山バッジを買うために甲武信小屋を目指さなければならない。
せっかく登った山頂を100m下らなければならない。下りながら登り返すことを思うと気が重いが仕方がない。
甲武信小屋でバッジを購入して、すぐさま山頂へ戻る。
山頂への戻りはさすがに長男も気が滅入ったらしく弱音を吐いている。頂上でご飯だよ、ガンバと励まして登る。
何とか山頂にもどりカップラーメンを食べながらの休憩。
絶景を眺めながらの昼食は何よりのご馳走である。登山はやっぱり天気の良い日に限る。しばらく山頂を堪能する。
名残惜しいですが日の暮れる時間も考えて13時に下山を開始。
長男は登りは得意ですが下りが苦手。体力的には問題ないのですが、体重を支える筋力がまだ弱いのかな?
千曲川水源まで下ると、駐車場で一緒に出発したテント泊の親子にすれ違う。登山口からここまで五時間かかっているので少し心配になったが、装備はしっかりしているようだったので大丈夫だろう。
結構、すれ違う人たちはハードシェルを着ていたので、長男は親子ともフリースの我が家と比べて「我が家は軽装なのかな」と変な心配をしていた。
いやいや、ザックの中にちゃんとハードシェルもダウンも入れてるし、着込んだら汗かくからあえて着てないだけだし・・・と説明。
千曲川源流からは、なだらかな下りですが、あまり景色が代わり映えしないので長く感じる。
鬱蒼とした樹林帯を進むため、ナメ滝を過ぎてからは薄暗くなってくる。なんか熊出そうだしなぁとクマ鈴を鳴らしながら歩く。
道も平坦なため長男も飽きてきた、父も飽きてきた。
と、その時。
父、つま先が石につまづいて転倒!そのまま前のめりで顔面から地面に倒れる!
「イタッ!」
長男がびっくりしてオロオロしている。
「お父さん!血が出てる!」
鼻筋を手で触ってみると確かに血が出ている。どうも地面に顔をぶつけた際にメガネが押されて金具の部分が鼻筋を切ったようだ。
いつもどおりコンタクトに変えていればここまでひどい傷にはならなかったのかもしれない。
ただ、幸い顔はそれほど痛みはなく、出血もすぐ止まりそう。
それよりも倒れる際に左手の指を地面についたらしく、かなり痛む。親指、人差指、中指が痺れている。その場に座り直し、ティッシュで血をぬぐいながら、痺れが和らぐまで待つ。
長男は「お父さん、大丈夫?大丈夫?」と何度も聞いてくる。これまで何十回と一緒に山に登って、父親が怪我をしたことは初めてなので焦っているんだろう。
「大丈夫だよ。ちょっと休憩しよう」と落ち着かせる。
5分ぐらい座っていると左手の痺れがすこしづつ収まってきた。
そうしていると、後続の下山者のおじさん二人組がやってくる。怪我に気づくことなく普通に休憩していると思ったのだろう。「さっき、クマっぽいのを見たよ」と教えてくれて先へと進んでいった。
冬は日が落ちるのが早い。しかも、鬱蒼とした森だ。熊も夕暮れから活動するので、できるだけ早く下山したほうが良い。
左手を動かしてみると特に親指から中指までが痛く、ストックをつくことは難しそうだが、歩くには問題ない。気分を落ち着かせて下山を再開する。
道は平坦だが案外とここからの道は長かったので、いろいろな事を考えながら歩いた。「去年の両神山では買ったばかりの一眼レフを谷底に落として壊すし、今日は怪我するし、秩父の山は相性が悪いなぁ」とか愚痴を言いながら歩く。イヤ、両方とも自分の不注意ですけどね・・・。
相変わらず左手は痛むものの、体力的には問題なく毛木平に到着。
往復15km超の山行で長男は達成感あり喜んでいるのに対して父は意気消沈・・・。
ただ、左手の親指、人差指に痛みはあるものの幸い運転も十分できる状態でしたので予定通り雲取山の登山口・埼玉県大滝村へと向かいました。
途中、甲府市内で食事した後、石和温泉近くの「ほったらかし温泉」に約五年ぶりに入りました。夜景が綺麗な露天風呂で疲れが取れました。でも、痛みは取れませんでした・・・。
【感想】
一言でいえば「渋い山」という印象です。
山頂に立つと本当に奥深い山に自分が立っているのがわかります。
千曲川源流コースは山頂付近まで眺望は得られませんが、源流の森を歩く楽しみがあると思います。日本一の川・信濃川の源流ですから子供にとっても印象に残る山行となったことでしょう。本来ならば新緑の季節や、夏に訪れるのが良いでしょうね。
前回の北アルプス縦走が自信になったのか、長男は余裕の日帰りでした。
一方の私は不注意で怪我をしてしまい、今後の教訓となる山行となりました。
百名山38座目、長男35座目
特に思ったことはこの山は水が豊富だということです。さらに日本一長い千曲川(ちなみにこれは長野県での呼び名です。)の源流もあるので「そこから新潟まで流れていくんだなあ」とおもいました。そこから稜線までの登りと小屋からの登りがきついと感じました。しかし稜線で富士山が見えたとき元気が出ました。やはり日本の象徴の富士山は偉大だなあと思います。ナメ滝から離れたところでお父さんが転んでしまいました。ぼくが「大丈夫?」と聞くと「大丈夫」と返してくれました。血は出ていましたが無事で良かったです。この山は木の種類も多くあり、まさに水と木の山でした。
nao_somaさん、soumaくん、こんばんは。
本当に3つ登ったんですか??
だったらすごい!U-chanいないで自分一人だとしても、3連休に甲武信岳、雲取岳、丹沢には登ろうと思いません
凄すぎです。お怪我の方は大丈夫でしょうか?
soumaくん、優しいですね。お父さんにもっと大切にしてもらいましょうね。
私も実は荒島岳で下山中コケました。暗い中、うかつに滑る石の上に乗ってしまってつるんと尻餅。
U-chan、遠慮なく声出して笑ってましたよ
でも去年鳳凰山で、豪快にコケて危うく滑落しそうになったことがありましたが、無感情の息子がその時はお尻とか汚れた服をはたいてくれた時は嬉しかったですね。
loversoulさん、コメントありがとうございます。
いやー、実は3日目の丹沢はパスして、のんびり観光しました(^^;
3日連続登山ですと体力が心配ですし、やはり日が短くなっているので無理はしませんでした。
お陰さまで怪我はそれほどひどくなさそうです。
鳳凰山のエピソード、読んだだけでぐっときます。
自分も次男にそんなことされたら泣いちゃうかも・・・。
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