大日沢径路(消えた登山道)を歩く【塩水橋〜オバケ沢出合〜新大日】
- GPS
- 07:14
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,589m
- 下り
- 1,585m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
8:15 本谷林道終点 9:45 オバケ沢出合 10:35 F1 11:10 最後の二俣 11:45 新大日茶屋 13:20 札掛分岐 14:00 本谷橋 14:25 塩水橋 |
コース状況/ 危険箇所等 |
少し前の登山地図やガイドには、塩水橋を起点とする本谷林道終点から表尾根の新大日茶屋まで破線で引かれた登山道が載っていた。現在、すべての地図から消えてしまったが、現在もその登山道は残っているのか痕跡はあるのか、破線図を追ってみた。 |
写真
感想
登山道に関しては、ほとんど痕跡を見つけることは出来なかった。手持ちのガイドブックは2000年発行のものだから、もう少し残っていてもよさそうなものだ。もっと、明瞭な道らしきものがあるのかと思っていたが、結果は期待に反するものだった。破線とは言え、ヤマケイあたりが載せるぐらいだからこの道を尋ねて山行計画を立てた人も多かったはずだ。オバケ沢出合まではともかくとして、今回歩いてみた感じから、当時も現在も状況は変わっていなかったのじゃないかと思われる新大日までのコースが心配だ。路迷いなど遭難事故は起きなかったのだろうか。
それにしても、未だにオバケ径路がV愛好家の人によって歩かれていることを考えると、オバケ沢出合からの登路は、踏み跡すらない寂しい破線登山道のような気がしてならない。
●沢名について???
東京雲稜会編「丹沢の山と谷」(昭和43年)や「丹沢の谷110ルート」などには、クモガフチ沢が出合う本谷川までを本谷川の本流としてオバケ沢の名を記載しているが、現在の大日沢とオバケ沢の二俣が1:5であることを考えれば至極当然。しかし、何故か国土地理院ではそこには大日沢の名前が落とされている。不思議だ。
●オバケ沢の名前の由来 (知ってても、この話知ってるーなどと野暮なことは言わない)
あるとき、秦野の某寺の娘がノイローゼになり家出をして行方不明になったそうです。家の者はもう死んだものとして供養したらしいのですが、7年後、今のオバケ沢の上流で漁師によって発見されます。女は気が狂っていて、ちらし髪がお化けのようだったそうです。その後、女は川で亡くなります。それからこの川をオバケ沢というのだそうです。詳しくは丹沢の天狗さんことH・シュトルテ先生の「丹沢夜話」に載っています。
さすがに人気コースの表尾根。たどり着いた新大日でも登山客の途切れることがない。休んでいる人も沢山いる。ただ、自分はこういう所は苦手なので写真だけ撮ると、長尾尾根を使って帰路に着いた。
その長尾尾根で、今日は尊仏山荘に泊り、明日丹沢山から塩水橋へ下るという75歳のお婆ちゃんに出会った。下手をするとめったに山で話すことのない自分だが、この長い尾根をマイペースのピッチ走法で登ってくるお婆ちゃんの姿を目にして、そのまま素通りすることは出来なかった。珍しく声を掛けリズムを止めてしまった。
還暦を過ぎて始めたという山登り。話を聞くと山には相当通っているようだ。経験に裏打ちされた呼吸の乱れの無さ。恐れ入谷の鬼子母神である。
昨今、体力の衰えを痛感する毎日であるが、お婆ちゃんからは帰りのザックが重たくなるほどの元気をもらった。
自分のことをみそっ子扱いして、アンタ、人生これからだよと言ってくれたお婆ちゃん。しばし、後姿を見送った。
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