裏岩手縦走(八幡平〜網張)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 27.0km
- 登り
- 1,464m
- 下り
- 1,695m
コースタイム
14時30分 陵雲荘到着
3月20日 5時30分 陵雲荘出発
10時00分 大深山荘到着
11時00分 大深山荘出発
14時45分 三ツ石避難小屋到着
3月21日 8時30分 三ツ石避難小屋出発
10時00分 網張スキー場兎平到着
天候 | 曇り/晴れ/晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2005年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
およそ1ヶ月ぶりの3連休です。
前回の3連休は、予定では宮城蔵王で2泊3日の山行だったのですが、悪天候のため結局1泊2日になってしまい残念な思いをしました。
今週末は、比較的好天が見込まれることから、今回は無事2泊3日のツアーをこなせそうな感じです。
そんな中、今回のリーダーが計画したのが、19日に八幡平スキー場を出発し、21日に網張スキー場に下山する裏岩手縦走2泊3日のツアーです。
コース上には、茶臼避難小屋・陵雲荘・大深山荘・三ツ石避難小屋の4つの避難小屋が点在することから、状況に応じて避難小屋泊かビバークする予定です。
リーダーによると、今回のテーマは「読図とコンパスワーク」で、1月に加入した新人と経験がまだ浅い自分の練習を行なうとのこと。
結局、今回の山行メンバーは、ベテラン2名に新人1名と自分の4名となりました。
19日は仲間のOさんに送られて八幡平スキー場に向かいました。
アスピーテラインは10センチほどの積雪がありましたが、登り車線は除雪されており、順調に八幡平スキー場の駐車場に着きました。
準備を整え、装備の最終確認を行い、Oさんに別れを告げ、出発しました。
強風の中、第3リフトを降り、早速読図とコンパスワークの練習ということで、新人に地図を確認させ、まずは恵比寿森との鞍部までスキーで下りました。
シールをつけ出発する頃には、2パーティが先行していましたが、茶臼山荘手前で追いつきました。
茶臼岳避難小屋は、昨年建て替えられたのですが、正直設計ミスと言わざるを得ません。
夏季入口はもちろん、冬季入口までが雪に埋まっていました。できれば、東側に冬季入口を新設してほしいものです。
結局、入口を掘り起こすのはあきらめて、建物の陰で強風をよけ小休止をとり、黒谷地を目指しました。
黒谷地までの下りは、雪混じりの強風・それも向かい風で、顔に直撃する雪がまつげに凍りつき視界がさえぎられることもありましたが、無事黒谷地につきました。
ここからは源太森までの登りです。膝下までのラッセルを交代しながら高度を稼ぎます。途中でコースを北西に取るのですが、そのときトップだった自分がなんとコースオフ。一瞬辺りが晴れたときにコースオフに気が付いたのですが、リーダは「そのまま進め!」との一言。
つまり、コースを逸れ具合を推測し無事に陵雲荘にたどり着けるかどうかのテストが始まってしまいました。新人と2人で地図をにらみながら、コースの逸れ具合を推測し、コンパスを260度に合わせ直進しました。しかし、地図には表れない登りがあるとやっぱり足が止まってしまいます。それでも初志貫徹で260度に直進しました。
やがて雪の大斜面にぶつかりました。自分では自分なりに位置を推測したのですが、辺りは視界が利かず全く確認できません。リーダーの「すこし登ってみろ!」の一言で登ってみましたが何も見えません。自分なりの推測した位置を話したら、じゃあ北に向かえというので北にわずかに進んだら、陵雲荘がすぐそこにありました。リーダーには小屋がみえていたとのことで、ただ脱帽するばかりです。
結局この日は、先に進むことを断念し、陵雲荘に泊まることになりました。
この天候では「貸切」かなと思っていたら、なんと東京からきたという5人組がやってきました。きけば、日程が自分たちと一緒でした。明日も楽しい山行が期待できそうです。
翌20日は、風が若干強いものの降雪はなく、視界は昨日よりもいい感じです。
まずは見返り峠を目指して下ることになります。
新人の先頭で下り始めたところ、上空に青空が広がってきて、岩手山が見えたと思ったら、見返り峠のレストハウスも確認できました。レストハウスから八幡平頂上方面を振り返ると一面の青空です。
しかし、これから向かう南の空にはまだ雲に隠れていて、畚岳を確認することはできません。樹海ラインに沿って登山口までスキーで滑ります。
ここから尾根沿いに畚岳を目指し、途中から諸桧岳との鞍部まで滑り降り、諸桧岳への登り返しです。
見上げると、上空には真っ青な空が広がっていました。
諸桧岳からの景観は壮大で、これから進む尾根はもちろん、岩手山までがはっきり確認できます。
気持ちがいい天候にだまされて、さらに前諸桧岳と嶮岨森の鞍部手前まで進み、小休止を取りました。
目前の嶮岨森の頂上が険しく待ち構えています。頂上の西側を周って通過することにして出発しました。
先日の雨のせいで頂上手前からクラスとがひどくなってきましたが、無事嶮岨森を通過すると、遠くに大深山荘が見えてきました。
メンバー全員が、ちょっと疲れ気味だったので、小屋に入って1時間ほど休憩しました。
大深山荘から出発したときは上空青空でしたが、大深の頂上に着いたときにはガスがかかり、視界があまりききませんでした。
ここで再び、コンパスワークの勉強と言うことで、新人がトップで小畚山方面に尾根を下り始めました。
大深の頂上付近は嶮岨森同様クラストがひどく、思うように滑ることができません。
また、尾根の東側には雪庇が発達しており、十分な注意が必要です。
無事に小畚山との鞍部に下り、小畚山の頂上を目指しましたが、クラストがひどくなったことから、途中でスキーを脱ぎ、ツボ足で登り始めました。
嶮岨森同様西側斜面をとおり無事通過しましたが、吹きさらしの尾根はずっとクラスト状体です。
かといって、ツボ足で歩くのも大変だったので、再びスキーに履き替え、前に進みました。
三ツ沼手前のピークに差し掛かったところで、5人ほどの人影が確認できました。
網張スキー場から入山した、私たちのお出迎え部隊でした。
正直、身も心もホッとして力が抜けましたが、いずれにせよ、ここから三ツ石避難小屋までたどり着かないといけません。
三ツ石山頂付近も、クラストがひどいということで、ここは東斜面を通って、三ツ石避難小屋に降りました。
三ツ石避難小屋には、まだ大勢の日帰りツアーの方がいらっしゃいました。
自分たちが八幡平から1日でやってきたことを聞いて、あまりの驚きに(?)ウイスキー等の差し入れをいただきました。いただいたウイスキーは小屋に下がった氷柱でロックにしておいしくいただきました。ありがとうございました。
日帰りツアーの方が帰ると急に静かになった三ツ石避難小屋ですが、夕方になって、昨日陵雲荘で一緒になった東京からの5人組が無事たどりつきました。
夜は、我が隊9人+5人の宴会で大変盛り上がりました。
よほど疲れたのか翌日は7時ごろまで熟睡しました。
我が隊9人は朝食を済ませ網張スキー場を目指しました。
東京からの5人組は、松川温泉に降りるということだったので、お別れをしてから出発しました。
風は冷たいものの、この3日間で最高の天気でした。大松倉に登るにつれ八幡平方面の展望がひらけてきて、最高の展望です。
こんな天気だと言うのに、自分のデジカメは電池がダウンしたため撮影することができませんでした。
昨日は大松倉全体がクラストしてたとのことでしたが、1晩吹き荒れたせいで程よく雪が着き、大松倉からの下りは気持ちよく滑ることができました。
ここまでくれば網張スキー場はもうすぐそこです。
朝のゲレンデはまだ人影が少なく、気持ちよく滑ることができました。
無事駐車場についたあとは、日帰り温泉館で汗を流して帰路につきました。
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