ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 5712838
全員に公開
ハイキング
近畿

三輪山から龍王山(山邊の道)

2023年07月16日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:12
距離
16.0km
登り
952m
下り
942m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:35
休憩
0:36
合計
5:11
8:29
10
8:39
8:41
4
8:45
8:59
34
9:33
9:39
36
10:15
10:24
15
10:39
10:40
45
11:25
11:25
47
12:12
12:13
7
12:20
12:21
9
12:30
12:30
9
12:39
12:39
35
13:14
13:14
10
13:40
天候 晴れ、猛暑
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
(登山開始)JR桜井線 三輪駅から
(登山終了)JR桜井線 柳本駅まで
コース状況/
危険箇所等
三輪山登拝は登山ではなく参拝なので、種々の規則があります。
・入山は朝9時から12時まで、登拝料300円を納めて入山届を提出する。下山したら下山届を提出する。
・入山前のお祓いの説明があります。
・写真撮影、食事は禁止。水分補給の飲み物は可。
梅雨明け間近の日曜日、猛暑日の予報。今日は二つの山を計画。聖山三輪山と、山の辺の道を見下ろす龍王山。JR三輪駅に、朝9時に神社に着く時刻で到着。
2023年07月16日 08:28撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 8:28
梅雨明け間近の日曜日、猛暑日の予報。今日は二つの山を計画。聖山三輪山と、山の辺の道を見下ろす龍王山。JR三輪駅に、朝9時に神社に着く時刻で到着。
大神神社。背後の三輪山がご神体。自然そのものをご神体とするのは、日本の信仰の古い姿。
2023年07月16日 08:33撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 8:33
大神神社。背後の三輪山がご神体。自然そのものをご神体とするのは、日本の信仰の古い姿。
狭井神社への道。狭井神社は荒魂を祀る神社で、戦前は軍人の信仰が篤かったという。狭井神社の境内から三輪山への山道が始まっている。
2023年07月16日 08:43撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 8:43
狭井神社への道。狭井神社は荒魂を祀る神社で、戦前は軍人の信仰が篤かったという。狭井神社の境内から三輪山への山道が始まっている。
三輪山は、以前は特別に許可された人しか登ることが許されなかった。現在は時代の流れか、私のような不信心者ですら門戸を開いていただいている。ただし登拝であってハイキングではない。よって山道は撮影禁止。登拝料を納めたときにもらった地図で代用します。
2023年07月16日 08:54撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 8:54
三輪山は、以前は特別に許可された人しか登ることが許されなかった。現在は時代の流れか、私のような不信心者ですら門戸を開いていただいている。ただし登拝であってハイキングではない。よって山道は撮影禁止。登拝料を納めたときにもらった地図で代用します。
ということで、山頂の高宮神社に参って下山。奥にある最も神聖な地点である「奥津磐座(おきついわくら)」は、さすがに立入禁止であった。
2023年07月16日 10:14撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:14
ということで、山頂の高宮神社に参って下山。奥にある最も神聖な地点である「奥津磐座(おきついわくら)」は、さすがに立入禁止であった。
三島由紀夫「清明」の碑があった。この碑を見るまで、『豊饒の海』第二巻の中にこの神社と三輪山登拝のことが書かれていたことを、忘れていた。「ふだんはよほどの古い崇敬者に限って入山をお許ししているわけでありますが」とは作中の宮司の言。昭和初年代の設定であるとはいえ、私のような半端者が入ってしまったことを今さらに後悔した。やはりこの山は、一般人はむやみに入れないほうが神聖さが保たれるというものではなかろうか。
2023年07月16日 10:19撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:19
三島由紀夫「清明」の碑があった。この碑を見るまで、『豊饒の海』第二巻の中にこの神社と三輪山登拝のことが書かれていたことを、忘れていた。「ふだんはよほどの古い崇敬者に限って入山をお許ししているわけでありますが」とは作中の宮司の言。昭和初年代の設定であるとはいえ、私のような半端者が入ってしまったことを今さらに後悔した。やはりこの山は、一般人はむやみに入れないほうが神聖さが保たれるというものではなかろうか。
狭井神社の裏に、東海自然歩道の案内があった。ここからの東海自然歩道は、山の辺の道コースである。
2023年07月16日 10:23撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:23
狭井神社の裏に、東海自然歩道の案内があった。ここからの東海自然歩道は、山の辺の道コースである。
この標識を目指して進む。道はよく整備されている。
2023年07月16日 10:25撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:25
この標識を目指して進む。道はよく整備されている。
「山邊道」の道標。書体にただならぬものを感じて、横に回って「おおっ!」と声を出してしまった。昭和の批評家、小林秀雄の筆だ。私はこの碑を知らなかった。
2023年07月16日 10:37撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:37
「山邊道」の道標。書体にただならぬものを感じて、横に回って「おおっ!」と声を出してしまった。昭和の批評家、小林秀雄の筆だ。私はこの碑を知らなかった。
小林秀雄とはっきり分かる署名。碑文を見たとき、岩湧山の道に置かれた数学者岡潔筆の「情緒の道」碑を直観的に思い起こしたのだ。小林と岡は名対談『人間の建設』で相対した仲であった。二人の字体はまるで違うが、同じ精神を感じる二つの碑。
2023年07月16日 10:37撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:37
小林秀雄とはっきり分かる署名。碑文を見たとき、岩湧山の道に置かれた数学者岡潔筆の「情緒の道」碑を直観的に思い起こしたのだ。小林と岡は名対談『人間の建設』で相対した仲であった。二人の字体はまるで違うが、同じ精神を感じる二つの碑。
山の辺の道を行く。
2023年07月16日 10:42撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:42
山の辺の道を行く。
向こうに見えるのは、明らかに前方後円墳。景行天皇陵。
2023年07月16日 10:59撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 10:59
向こうに見えるのは、明らかに前方後円墳。景行天皇陵。
大和葛城山の前をさえぎるあの山も、おそらく古墳だろう。珠城山古墳群だと思われる。
2023年07月16日 11:03撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 11:03
大和葛城山の前をさえぎるあの山も、おそらく古墳だろう。珠城山古墳群だと思われる。
崇神天皇陵の前から、山の辺の道を別れて龍王山への登山道に入る。
2023年07月16日 11:18撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 11:18
崇神天皇陵の前から、山の辺の道を別れて龍王山への登山道に入る。
登山道に、ヤマハギだろうか。
2023年07月16日 11:26撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 11:26
登山道に、ヤマハギだろうか。
正午に近づき、気温がぐんぐん上がる。山道はそれでも木陰の下で、暑さが抑えられる。道のそばの細い水の流れにタオルをひたし、首筋を冷やして登り続ける。
2023年07月16日 11:37撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 11:37
正午に近づき、気温がぐんぐん上がる。山道はそれでも木陰の下で、暑さが抑えられる。道のそばの細い水の流れにタオルをひたし、首筋を冷やして登り続ける。
龍王山山頂。大和盆地が一望。ここまでの山道は休みない直登で、猛暑の中苦しみ抜いた。
2023年07月16日 12:30撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 12:30
龍王山山頂。大和盆地が一望。ここまでの山道は休みない直登で、猛暑の中苦しみ抜いた。
龍王山三角点。
2023年07月16日 12:30撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 12:30
龍王山三角点。
下山は長岳寺コースを進む。
2023年07月16日 12:40撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 12:40
下山は長岳寺コースを進む。
龍王山遠景。ふもとに降りると、暑さのレベルが跳ね上がった。
2023年07月16日 13:29撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 13:29
龍王山遠景。ふもとに降りると、暑さのレベルが跳ね上がった。
JR柳本駅。
2023年07月16日 13:40撮影 by  Pixel 6a, Google
7/16 13:40
JR柳本駅。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 飲料 地図(地形図) コンパス 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 携帯 時計 タオル ストック カメラ ヘッドライト 虫除けスプレー

感想

大神神社のご神体である三輪山は、現在一般人でも朝に受け付けすれば登拝することができる。今日は朝のスタートに登拝して下山したが、三島由紀夫『豊饒の海』第二巻の冒頭を読むと、この山はそんな生半可な思いの者が登ってはいけない山であったはずだ。時代の変化のせいで私ごときまで登拝させていただいたが、三島の描写した時代と比べても、世俗にまみれてしまうと神聖さが損なわれてしまうと、私は懸念する。最奥の磐座だけは立入禁止として守られていることに対して、登山者は時代遅れだとか批判してはいけないことだと思う。

たまたま今日は三島由紀夫の碑と小林秀雄の碑に遭遇して、故人たちから「もっと文化に敬虔になりたまえ、もっと読書したまえ」と叱ってくださったような気になった、猛暑の一日であった。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:201人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら