樹氷の岩手山 洞ヶ沢右岸尾根（冬季）
岩手県
shiroiinu
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,519m
- 下り
- 1,514m
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- 山行
- 13:45
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 14:20
| 天候 | 曇りのち晴れ。山頂部は特に強風。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
今回のルートは、スキー場―岩手山林道―洞ヶ沢左岸作業道―洞ヶ沢右岸尾根―平笠不動―岩手山山頂の往復です。 ○洞ヶ沢（どうがさわ）の右岸（東側）の尾根に登山道はありません。ここを通るルートは、一般ルートではなく、他者による記録を見かけない独自の（？）冬季ルートです。この尾根の長々続く樹林帯の先に小さな岩峰が出てきますが、左側から巻きました。最上部にも屏風尾根の第一峰（�喫�）がありますが、両側から巻けると思います。 ○山頂部直下の北側斜面（ツルハシ付近）に、平笠不動に至る焼走りコース（夏道）が通っていますが、この付近は冬場、雪崩れやすいと言われています。 ○今回の積雪の状況について。洞ヶ沢右岸尾根の下部では湿雪で、標高が上がると軟雪になり、この尾根の大部分で深雪でした。山頂部でも軟雪でしたが、山頂に近づくと、締まり雪になりました。岩手山林道では湿雪でしたが、スノーモービルの古い跡が残っており、大したラッセルにはなりませんでした。 ○平笠不動にトイレ付きの避難小屋があります。 |
| その他周辺情報 | ○岩手山の北麓には八幡平温泉郷（正確には、東八幡平温泉郷）があり、多数の温泉施設があります。 |
写真
岩手山林道は、県民の森からスキー場を横断して岩手山パノラマラインに繋がっています。
ただ、この後、風で雪が飛ばされて積雪が少ない箇所も一部にありました。
太陽に雲がかかり、また、岩手山の北側を登っているので、終始薄暗い道程です。
この尾根の左側（東側）の沢は、洞ヶ沢東沢と呼ぶようです。
この岩峰を越えると樹氷原が現れます。
相変わらず薄暗いです。
左の小さな岩峰を左側から巻きました。
右下に映っている人工物は、遭難碑らしいです。洞ヶ沢の沢登りでの死亡事故だったようです。
樹氷化した屏風尾根第一峰。樹氷という言葉は、ice on treesではなく、soft rimeの意味で使っています。よって、岩だろうが人工物だろうが、過冷却水の衝突により着氷した物体はどれも樹氷です。
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樹氷という言葉は、ice on treesではなく、soft rimeの意味で使っています。よって、岩だろうが人工物だろうが、過冷却水の衝突により着氷した物体はどれも樹氷です。
直登するより、夏道に沿って早めにお鉢の上に出たほうが、楽で時間もかからないように思います。
奥羽山脈にはいつも雲がかかっています。
感想
久しぶりの投稿です。しかし、またマンネリの岩手山です。
地元でもあまり知られていませんが、岩手山にも樹氷原が出現する場所があります。山頂部直下の北西にある平笠不動という小さな平地の周辺です。ここの標高（1775m前後）は、樹氷で有名な八幡平（1613m）より高く、樹氷の芯となるオオシラビソの林があり、過冷却水を含んだ西風が吹き付けます。従ってここは、八幡平以上に、樹氷（アイスモンスター）の形成に適した場所だと言えます。冬の岩手山に花を添えるこの樹氷原を実際に間近で眺め、感動することができました。
他県の樹氷と比べて容易には近づけない秘境性と、背景としての雄大な山容と、岩手山というブランド（東北限定だけど）を合わせて考えれば、岩手山の樹氷が真の日本一（ということは世界一）だ、と私が勝手に認定することにしました。他県民からだけではなく、岩手県民からも、お前が言うな、と袋叩きにされそうです。
この樹氷を拝みたくて、今回は、洞ヶ沢の右岸（東側）の尾根から登りました。平笠不動に着くまで、体力と時間をかなり費やし、本当に長く感じました。まず、深雪の樹林帯でのラッセルが延々と続きます。その上で、低木を含んだ箇所では雪面をずっぽりと踏み抜いて嵌り込むことが多数でした。これを避けるために谷側の雪庇帯に出ると、積雪が波を打って大きな段差を何重にも作っていました。これらを乗り越えようとすると雪が崩れて体が上がらず、なかなか突破できませんでした。
樹氷の広がる平笠不動には夕方に着きました。夜の下山になっても、今回の諸状況においては個人的に問題はなく、むしろ鍛錬になるので、続けて登頂を目指します。山頂へ続く長い斜面を、苦しみながら鈍足で、登り切りました。山頂からは美しい夕景が望めました。その後、星空の下、自分のトレースを辿って下山し、拙い山行を無事に終了しました。
話は全然変わりますが、私は以前、東京、つくば、大阪に住んでいました。私のローカルな記録を毎回ご覧くださる関東・関西のユーザーの皆さんに、親近感を持ちつつ、感謝申し上げます。
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