チロロ林道より幌尻岳2days
- GPS
- 20:23
- 距離
- 28.8km
- 登り
- 2,769m
- 下り
- 2,769m
コースタイム
- 山行
- 7:31
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 7:53
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 12:04
天候 | 曇り時々晴れ、霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車スペースは10台弱、付近の広いところにさらに10台くらい停められると思います。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
良く整備されています。 これほどのロングコースをしっかりと整備されていて、本当に頭が下がります。 ありがとうございます。 一部、ハイマツ帯で歩き難いなどとの情報がありましたが、ルートは明瞭ですし、レガースは全く必要ないと感じました。 ペースによるとは思いますが、例えば東北のマイナー登山道レベルと大して変わらない感じです。 また、序盤、沢付近で道迷いが有るようです。 日帰りの方が多いようで、沢付近で迷ったとのお話も聞きました。 明るい時間帯に歩きましたが、ピンクテープの頻度が疎らなところもありますので注意が必要です。 いずれいくら軽装でも行程が長いので、計画を立てる時は熟慮して下さい。 25キロ以上、総高低差2500m以上です。 自分のようなジジイには厳しいとの判断で、テン泊を選択しました。 |
その他周辺情報 | 沙流川温泉ひだが高原荘で汗を流しました。 受付18:30までです。 500円。 あまり広く無いので混む時が有るのかも。 日高国際スキー場の麓です。 |
写真
感想
日本百名山最難関のひとつ幌尻岳への誘いがあった。
ヒグマが多いことで有名な山であり、行くにはかなりの覚悟が必要だと思っていた。
天気予報をチェックし、10日間予報で一度はキャンセルしたのだが、予定していた日程が近付き予報が少しずつ好転したことから意を決して行くことに決めた。
幌尻山荘のコースは人数制限のある山小屋の予約が必要であり、ハードルが高い。
その点、チロロ林道側は避難小屋など無いものの、日帰りで歩く人が多く頑張れると判断。
しかし、日帰りはリスクがあるとのことから、テン場1泊のプランであった。
フェリーで苫小牧に渡り、樽前山東山ピークで足慣らしをしてチロロ林道ゲートに行った。
車中泊をして、朝の4時過ぎに登山開始。
まずは林道を暫く歩き、その後沢沿いへ。
渡渉も結構有るが、登山靴とゲーターで問題無いレベル。
徐々に急登となった。
しかもかなりの泥濘路で歩くのに苦労する。
何とかトッタの泉へ到着。
冷たくて旨い!
1泊2日分の水を確保し、重くなったザックを再び背負う。
肩にズッシリと重い。
その状態で急登を登り続ける。
最初のヌカビラ岳までは、かなり長く感じられた。
しかしヌカビラ岳まで登りきると、雲間からは神の領域と思われるような絶景が見られるようになった。
花畑もかなり沢山あり、雲上の楽園であった。
糠平岳付近からはテン場を探しながら進む。
糠平岳山頂を過ぎて少し下ったところに最初の適地があった。
しかし既に4張あり、次を探す。
そして北戸蔦別岳山頂手前に適地を見つけ設営する。
最初の場所より多少風は強いが、かなりの広さであった。
最終的には他のグループも入れて5張となった。
ヒグマの恐怖から少し救われた。
たまに戸蔦別岳から幌尻岳方面も見えるが、すぐにガスに包まれた。
時間はかなり早いので、暫くは山話などしてまったりタイム。
ガスが少し晴れたタイミングで北戸蔦別岳山頂へも行ってみる。
1,967m峰からピパイロ岳、伏美岳と北側の主稜線か見事であった。
そして、ブロッケン妖怪も現れた!
久しぶりに見たかも・・・
北戸蔦別岳山頂にもソロの方のテントが一張あった。
山頂は風がかなり強いが、上手く風が避けられる場所であった。
その後、テントに戻り暗くなる前に夕食。
幌尻岳山頂方面は、中々雲が取れない。
諦めて皆それぞれのテントに入り就寝準備。
諦めきれない自分は、粘って雲が取れるのを待つ。
30分ほどで、ようやくたまに雲間から時折幌尻岳が見え始め、シャッターを何度も押した。
昼と夜の狭間のこの瞬間が好きである。
翌朝は4時過ぎに歩き始め、まずは北戸蔦別岳へ。
ここで日の出を待つが、雲が多くキレイな日の出は見られず。
そして歩みを進める。
昨夜は良く眠れなかったが、睡眠を取ったお陰で順調に進む。
ガスはどんどん濃くなってくる。
登山道上にかなり大きなヒグマの糞を見つける。
かなりのインパクトに恐怖心が高まる。
ガスの中々、時折声を上げながら進む。
幌尻山荘分岐を過ぎ、戸蔦別岳へ登って行く。
この辺は予想よりも楽に進むことが出来た。
戸蔦別岳山頂はガスの中で、すぐに次へと向かう。
せっかく登ったのに、かなり下って行く。
七ッ沼への分岐まで来たが、ガスで沼方面は何も見えず。
その後もまだまだ下って行く。
晴れていれば、さぞや良い景色であろう尾根である。
一瞬ガスが晴れる時もあり、少しだけ気力が戻る。
そして、ようやく幌尻の肩への登りになる。
再びガスで景色も無いので黙々と登る。
肩から先も何度かの偽ピークに騙されながら、黙々と登り続ける。
そしてようやく幌尻岳山頂へ到達!
本当に長かった〜。
幌尻山荘側から登って来られた方が居た。
ガスの中で写真を撮って貰う。
その後も補食をして待つも、ガスは晴れず。
諦めて下山に取り掛かる。
下山中は時折ガスが晴れて、戸蔦別岳が見えたりして元気を貰う。
七ツ沼付近もガスが晴れて、登りでは見えなかった七ツ沼がようやくハッキリと見えるようになった。
少し大きな池塘があるレベルかなと想像していたので、それを遥かに超える大きさにビックリであった。
暫く見ていたが、この日は幸いヒグマは居ないようであった。
それにしても七ツ沼カールは素晴らしいところであった。
ヒグマ達が好んで生息しているのも頷ける。
さて下山だが、戸蔦別岳、北戸蔦別岳への登り返しが辛かった。
往路では楽々感じたが、疲れが溜まっているのか・・・
それでも何とかテン場まで戻って来た。
昼食、撤収を経て最後の下山に取り掛かる。
糠平岳近辺のお花畑は相変わらずキレイであった。
そこから急登の激下リを経て、トッタの泉、沢沿い、渡渉、林道歩きと、恐ろしく長い時間に感じられた。
しかも最後の方はアブの大群に襲われてかなり大変だったが、何とかチロロ林道ゲートに帰着。
過酷な山行もようやく終わりを告げた。
達成感はかなりのものであった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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テン場も幌尻岳迄の登山、下山道中もありがとうございました。
3人のおかげで本当に楽しい山旅になりました。
レコ拝見すると東北の山もかなりツキノワグマの遭遇率高いですね
怖いですがいつか東北の山も行ってみたいと思います。
フォローさせてもらいます。
お二人にもよろしくお伝えください。
大変お疲れさまでした!
こちらこそ北海道の山情報をイロイロと教えて頂いて本当に感謝です。
テン場でもヒグマの恐怖が緩和されて心強かったです。
今回は日高山脈の雄大な山々の魅力に触れることが出来ました。
ヒグマは怖いですが、また日高山脈へも行きたいと思います。
ありがとうございました!
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