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Yamareco

記録ID: 57718
全員に公開
アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

赤岳(主稜)

2010年02月24日(水) [日帰り]
 - 拍手

コースタイム

5:40美濃戸口駐車場〜8:10行者小屋8:30〜9:25文三郎分岐9:30〜11:45赤岳12:15〜13:10行者小屋13:30〜15:30美濃戸口駐車場
天候 晴れ 無風
過去天気図(気象庁) 2010年02月の天気図
夜明け前の美濃戸山荘
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
夜明け前の美濃戸山荘
真ん中が西面主稜
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
真ん中が西面主稜
横岳
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
横岳
真ん中に主稜に取り付いているクライマーが見える
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
真ん中に主稜に取り付いているクライマーが見える
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
文三郎尾根を登る登山者
右上が文三郎尾根分岐点
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
文三郎尾根を登る登山者
右上が文三郎尾根分岐点
阿弥陀岳
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
阿弥陀岳
中岳に飛行機雲
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
中岳に飛行機雲
小同心クラック
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
小同心クラック
真ん中に人影
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
真ん中に人影
3人パーティーの女性たちがとりついている
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
3人パーティーの女性たちがとりついている
主稜入り口のチョックストーン
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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主稜入り口のチョックストーン
チョックストーンへのトラバース
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
チョックストーンへのトラバース
文三郎尾根を主稜への分岐点から見下ろす
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
文三郎尾根を主稜への分岐点から見下ろす
チョックストーンを登り振り返る
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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チョックストーンを登り振り返る
スラブを登りきり緩やかな斜面に出て振り返る
(スラブ上で写真を撮る余裕なし、、)
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
スラブを登りきり緩やかな斜面に出て振り返る
(スラブ上で写真を撮る余裕なし、、)
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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阿弥陀岳
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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阿弥陀岳
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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雪稜を振り返る
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
雪稜を振り返る
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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支点にデイジーチェーンを通し2人Pが休憩中
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
支点にデイジーチェーンを通し2人Pが休憩中
確かに凍り付いて悪そう
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
確かに凍り付いて悪そう
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
こいつは美しい
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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こいつは美しい
雪稜上のガサガサしたのがアイゼンの跡
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
雪稜上のガサガサしたのがアイゼンの跡
大分頂上へ近づいてきた。あと一息
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
大分頂上へ近づいてきた。あと一息
どうやらゴールが近づいてきたよう
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
どうやらゴールが近づいてきたよう
横岳
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
横岳
赤岳頂上。ちょっとえびのしっぽが生えてる。
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
赤岳頂上。ちょっとえびのしっぽが生えてる。
今日は富士も待っていた
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
今日は富士も待っていた
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
2010年02月24日 21:15撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:15
本人はご満悦の表情のつもりだが、知人に見せたら疲れた顔してるといわれた、、
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
本人はご満悦の表情のつもりだが、知人に見せたら疲れた顔してるといわれた、、
赤岳頂上山荘
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
赤岳頂上山荘
2人Pも最後の詰め
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
2人Pも最後の詰め
コンテで結ばれている
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
コンテで結ばれている
お地蔵さんの見つめる先は
これからも皆を見守ってください
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
お地蔵さんの見つめる先は
これからも皆を見守ってください
2週間前は全身が出ていた
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
2週間前は全身が出ていた
行者小屋から赤岳を振り返る
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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行者小屋から赤岳を振り返る
南沢
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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南沢
南沢
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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南沢
美濃戸山荘の水
2010年02月24日 21:16撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
2/24 21:16
美濃戸山荘の水
撮影機器:

感想

水月

目に囚われること無く
手に囚われること無く
足に囚われること無く
知性に囚われること無く
心に囚われること無く
ひとつの所に囚われず
あらゆる所へエネルギーは行きわたっていく
あらゆる水面に月はうつるがごとし

不動智神妙録
禅僧沢庵が書いて宗矩に与えたとされる剣禅一如を説く心法の秘伝書。
千手観音でも千本ある手のうち、仮に弓矢を持った一つの手に心を
とらわれてしまえば残った九百九十九の手は全て役に立たない。
一つの所に心を止めないからこそ、つまり不動智を身につけているからこそ
千本の手が千本とも役に立ち、立派に使いこなすことができる。
それは一本の木を見る場合にも言える。木の中の赤い葉一枚に心を惹かれて
見るならば、残りの葉は全て目に入らない。葉の一枚一枚に目を止めず
その木全体を無心に見れば多くの葉の全てが目に入ってくる。
何千枚あろうとすっかり見えてくるものである。


"slowly 焦らず ゆっくりと確実に"

前回の阿弥陀岳北稜の岩稜を思い出しても、今回は間違いなく楽勝にはならない。
ネットで2件、赤岳主稜のソロを見たが、1人はアルパイン経験豊富で速攻クライミング。
もう一人は山やトレランの経験は豊富で体力はかなりあるが、アルパイン経験は余りない。
途中3度、神に祈ったそうだ、、、

前日、体調が優れず延期しようとも考えたが、明日の天気は好天間違いなし。
とりあえず向かうだけ向かって、その時の状況判断でそのまま登るか、
下見だけして帰るかにすることにし、早めに寝て夜半に自宅を出発した。
5時に駐車場を出発し、凍りついた林道をヘッデンで照らしながら歩いていく。
やはり今ひとつ身体が重い。今回はさすがに、最悪の脱出用にハーネスやザイルなどを持参したので、
弱冠だがザックに重さを感じる。

行者小屋へ到着するとテントが3張り。既に撤収を済ませ出発しようとしているパーティーもある。
赤岳方面へ目をやると文三朗尾根にも4人の人影を見ることができる。
さすがに人気の八ヶ岳、平日でもこれだけ好天に恵まれると登山者も多く訪れるようだ。
温度計はこの時点では-10℃。これからどんどん暖かくなっていくだろう。
装備の準備を整えていると、またすぐに指が冷えて麻痺してくる。
どうしても1度は身体の先端温度が下がってしまう。寒さに対する身体の防衛反応が働いてしまうのか。
3人パーティーの若い男性は素手でザイルの準備をしているが、大丈夫なのだろうか。
この三人は若い男性に連れられたガイド登山のようで、連れの2人は50才は十分いってそうな女性だが、
この後になんと赤岳の主稜にとりつき、かなり早いペースで頂上へぬけていった。

文三朗尾根を登っていく。下から見上げると主稜のラインは何となくは解りそうだが、
プリントアウトし持参した、山岳ガイドを伴ったクライミングのラインを書き込んである写真のラインは
いまひとつよくわからない。
近づいて見ると先程の3人と別の2人パーティーが主稜にとりついているようだ。
大きな不安要素のひとつであった、ラインを間違えて難度の高い所へ入り込み身動きが取れなくなるのは、
どうやらこれで解消できそうだ。
文三朗からの分岐点もすぐにわかり、踏み跡もたくさんついている。
主稜の核心のひとつと言われている取り付きのチョックストーンも見えてきた。
下から見上げたときは他の岩稜も目に入り、こんなもん本当にいけるのかと思いもしたが、
近づいて横から見ると、なるほどラインを忠実に辿ればいけそうに思える。
なにより先程の3人パーティーもすでに取り付きどんどん登っている。
とりあえずチョックストーンまで雪に埋もれた沢をトラバースし進んでいく。
それほど多くない雪は硬く締まっている。
ここで支点のボルトにスリングを通し、燃料を補給し(今回のワイルドベリー味はだいぶましだ。今度からこれにしよう、、)
しばし休みつつ意識を高めていく。

このとりつきは核心のひとつと言われているところで、下に積もっている雪の状態にもよるのだろうが
たしかに簡単には登れそうにない。
左のクラックから登るというのもあったが、クラック経験のない自分にはきびしい可能性が高い。
チョックストーンをまたぐように越えたというのがあったので、自分もこの方法を試してみる。
下にちょうど指が1〜2本入りそうな穴があり、そこへ指を入れるとすぐに越えることができた。
ただ身体のリーチがそこそこあるのでいけたという部分もありそうだ。
これで第一関門クリア。以外とすんなり。これに気を良くしてどんどん上へと進んでいく。
すこし右上へとトラバースし、また一段上へ登っていく。
写真に有る2人のとりついている箇所だが、近づいてみると以外にハッキリとしたホールドもそれほど無い。
ここを先程の女性たちは登っていったのか。たいしたもんだ。
登りきった後に今度は少し長めに、ゆるめの雪稜斜面を登っていくと、上の修了点に2人パーティーがいる。
動く様子が無いので、そこまで登り近づいていくと、支点のボルトにデイジーチェーンを通し休憩中だ。2人とも若い。
ここから上へ登るスラブが凍り付いてけっこう悪いので、十分に休み気温も暖かくなるのを待っているそうだ。
3人Pはすでに先へ進んだそう。
私もこの場所で少し休むみ、これまでに溜まった疲労を回復させることにした。
支点は使われているが横に安定して座れそうな、ちょうど良い岩があるので腰をかける。
2人は立ったままだが、座ったほうが楽なのでは?
5分強くらい経っただろうか。体力は戻ってきた。休みすぎても帰って気が緩むので、そろそろ行動をはじめる。
3mくらい確かに悪そうなスラブだが、登るだけのホールドは有りそうだ。
なにより先程3人はここを通過している。上までのホールドの目星をつけGO〜。
最後に膝も使ってしまい、ちょっとブサイクなクライミングになってしまった・・・
下からは一度「ガンバ」と声をかけられる。
よっぽどブサイクなクライミングを見せて申し訳ないと言いそうになった。
2人Pのリーダーは主稜は2度目だそうで、核心はとりつきのチョックストーンとここでしょう
ということなので、心の中では「よし、いける!」とガッツポーズ。

水月、水月、slowly,slowly, ひとつひとつ確実に!

次のポイントにたどり着くと、真っ直ぐに直上するラインがあり、右に廻り込むこともできそうだ。
すでに3人通っているはずだが、明瞭な踏み跡が見当たらない。
すこし直上するが3人の形跡を感じない。
ここは岩の上へ薄く雪が積もっているだけで、アックスも全く効かない。
廻り込む方を見ると、もっと形跡が無く見える上にトラバースした先の状態も見えない。
しかも難度も上がりそうなにおいがする。そうしている内に、先程のリーダーも上がってきた。
直上とトラバースのどちらがラインなのか聞いてみると、「このへんで右に行ったような、、」と自信なさそう。
もう一度自分で見上げると、直上の方がホールドもハッキリとして簡単そうに見え、
そのまま稜線の上へ上がることも出来そうなので、そのまま登りきる。
上の雪稜に抜け出ると、明瞭な踏み跡が現れた。「ビンゴ!」

次のポイントはディエードル状の数メートル。ホールドはかなりハッキリとしているが、
岩の亀裂も大きい。一応ぐらつかないか確認しながら通過。
次も狭目のディエードル。今度はかなり凍りに覆われている。
ただ、よく見るとちょうど登る分だけの氷の取れたホールドが有るようだ。
なにせ3人すでに通っている。手順の目星をつけると、すぐに上り始める。
しかし、これが最大の核心ポイントになってしまった。
ひとつひとつ慎重に登っていく。最後の一手にと目星をつけていた乾いた15cmくらいの岩に手を伸ばすと、
平らすぎて全くつかめない。他のホールドを探すが見当たらない。
一瞬青くなる。・・・「やばい」・・・「落ち着け」・・・
後ろを振り返って下を見ると・・・「うっ、涙がにじみそうだ・・・」
狭いディエードルでゆっくり下を見ながらアイゼンの爪が片足に4つ、確実に岩に乗っているのを確認し、
ホールドに肘をかけ、力を入れなくても身体を完全に安定させることが出来るようにする。
「3人Pは最後にどこへ手をかけたんだ?」
呼吸を整える。もう目の前には上へ登りきった雪面が見える。
「アックスか?」
ゆっくりゆっくりと重心を動かさないように、腰のカナビラに掛けているアックスへと手をのばす。
ゆっくりゆっくり、1cmずつ。引っかからないように腰から抜き取り、雪面へ一発入れる。
下がすぐ岩ではじき返される。別の場所へもう一発。「だめだ、効きが甘い」
三発目。カツっと1cmくらい刺さりこむ。「よし、ここならとりあえず効きそうだ。」
今入れた同じ箇所にもう一回振り下ろし、アックスに力を入れてみる。
「よし、これだけ効けば大丈夫だ」そのままゆっくりと身体を上へと持ち上げる。

「シビレタ、、、」

先程のリーダーは終了点はもうすぐと言っていたが結構大変だった。
と、この辺りから太ももの内側広筋が攣りだしてきた。「おいおい、、こんな所で、、」
こんなところの筋肉が攣るのは初めてだ。
膝を大きく曲げて踏んばり上がることはこれまで余りなかったので、筋疲労を起こしたよう。
ストレッチやマッサージをしてクールダウン。
もうそれほど困難な所はないだろう。
傾斜のゆるめの所でしゃがんで写真を撮っていると、踏んばっている左足が15cmくらいズルッとずれて、
前につんのめりそうになった。「怖え〜」
もうこれから頂上まではカメラ禁止令を自分に課すことにした。
が、この後すぐに破ってしまった。(笑)
頂上へ向けての緩やかな斜面を登っていると、上に人影が見える。
どうやら一般道へ到着したようだ。
一般道まで来ると、左下方に赤岳展望荘が見える。
赤岳へ向かいゆっくりと歩いていると、ふつふつと登りきった達成感がこみ上げてきた。
今までにない充実した達成感だ。
心の中で「よっしゃ〜〜〜」と叫ばずにはいられない。(笑)
どうやら神にも祈らなくて済んだよう(笑)
今あるのは感謝の気持ちだけだ。

太陽は照りつけ、冬の澄み切った青い空はどこまでも続いていく。
今日は富士も遠くから見守ってくれていたようだ。
赤岳頂上山荘の展望台には先程地蔵尾根から上ってきた二人連れがザックを降ろし座っている。
頂上へ向かい数枚の写真を撮ってから、赤岳頂上山荘の展望台で昼食のパンとテルモスの紅茶を飲み、
二人連れとすこし会話を交わし頂上を後にした。
主稜にいた2人Pは最後の斜面をコンテで登っている。
片手を挙げ「おつかれーー」とすこし声を張り、お互いに労をねぎらった。
地蔵尾根を下っていると、猛烈に身体が熱くなってきた。
行者小屋まで我慢しようと思っていたが、もうサウナ状態なので比較的平らなところで
ミドルウェアを脱ぎ行者小屋へ向かう。
行者小屋から感慨に耽りながら、たった今の赤岳の姿をカメラに収めると、多くの登山者に踏まれている
トレースをたどり下っていった。
南沢辺りからは雪と氷と泥でかなり気を使わされ美濃戸山荘まで下りることになる。
赤岳山荘前でいつものおばさんに挨拶し、タイヤに踏まれツルッツルになった林道を
なるべく避けながら歩いていると、1度思いっきり滑り転倒こそせずに耐えたが、ここで瞬発的に背中をねじり、
「いたたたた、、、」とかなり強く背筋を痛めた。
「おいおい、こんなところが最大の核心かい。かんべんしてくれ〜」
とストレッチして身体をのばし、少し休めてから美濃戸駐車場へと向かった。


今回の山行の数日前にかなり大きなトラブルを引き起こしそうになった。
運良くそれほどの大事には至らなかったが、ひとつ間違えば
人生に甚大な影響を与えることになってもおかしくないくらいのものだったので、
精神的にはかなりまいっていた。
これから今計画しているこのシビアな山行を今追行していいのだろうか?かなり悩んだ。
けれども、もしただ何もしないでジッとしていても、何も変わらない。
すでに山行も自分のライフスタイルの中で、かなり重要な位置を占めたひとつとなっている。
その行の中でこそ越えて考えなければいけないものと解釈し、向かうことを決断した。
今振り返って思うのは、自分の力など微々たるもの、自分なりに最善の努力はするが
最終的にはすべてのことは何か大きな力に見守られての行で、感謝以外の何もないということだ。
わたしにとって山行は、もうすでに趣味やお遊びの範疇を越えて人生の一部、
存在や事象を確認するための宇宙との窓口となり、行の場であり、又
快楽を得るものでは無く、深い感動を得るもので、なくてはならないものに
なってきたようだ。


※記憶を頼りに書いているので、若干の現場の前後は有るかも知れません。
またアルパインクライミングの技術的な参考にはならないので、
技術的な参考は他の有益な記録を参照してください。
              









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コメント

ジミーペイジ殿..
ども、mjunです。(音楽の日記でレスを頂いたものです)

まさか、主凌をソロですか!?
凄すぎですよ!!!!!!

自分はそんな度胸も技術もありません..
2010/3/1 13:04
”ジミー・ページ殿”はそうとう、はずかしい、、
mjun殿レスありがとう御座います。

まあ自分なりに調べて、かなり高確率でいけると
判断したので出てみました。

ただここからはおそらく違ってきますね、、
三つ峠かどっかで、アイゼンはいて
岩登りの練習でもしようかと思ってます。
2010/3/2 9:47
改めて
只今ようやく、ゆっくりと拝見できました。

単独とは恐れ入りました

改めて拝見しましたが「良い山登っていますね〜」

今後のレコ楽しみにしています。

お気をつけて良い登って下さい
2010/3/4 0:13
yakousei殿
この辺からは流石に近くないですね、、

宴会、ご苦労様です

もともと弱くて、最近ほとんど飲まないので

私だったら確実に撃沈ですね

今年も気をつけて行きましょう
2010/3/4 13:45
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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