オッと大山、雪模様


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 1,201m
- 下り
- 1,143m
コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 7:15
天候 | 曇り、時折、粉雪が舞う |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大山バス停15時30分ー伊勢原15時50分(帰り) ※大山とうふ祭りで時刻、バス停が変更になっていたみたいです |
コース状況/ 危険箇所等 |
ぬかるみあり。転倒者ちらほら。コース上に雪はなし |
写真
感想
そろそろ夏に向けて足慣らしをしよう。中央線沿線の扇山あたりがいいかな、と思って、まずチェーンスパイクを買った。
それとは全く無関係に「謎の石仏」(角川選書)という本を読んだ。江戸時代初期の作仏聖、念仏信仰などが書いてあって、興味深く読んだ。
そこに登場する木喰聖が修業した淨発願寺が丹沢にあることを知った。しかも、木喰修行をした洞窟が今でもあるというではないか。
そこで地図を見ると、浄発願寺は大山のふもとにある。
ならば、大山へ行けば、足慣らしと洞窟見学を同時に達成することが出来る。
というわけで、大山へGO!
土曜日の伊勢原駅バス乗り場は登山客でいっぱい。
でも、皆さん、大山ケーブル行きの乗客で、私が乗った日向薬師行きの登山客は2人のみ。
人気の大山でも、裏ルートは人が少ないんですね。
浄発願寺は江戸時代、庶民の人気を集めた大寺院だったが、明治の廃仏毀釈で衰退。また、その後、洪水などで伽藍は流失。現在は下流に移り、小奇麗な三重塔を備えたごく普通の寺院となっている。
その元の伽藍跡が奥ノ院といい、林道から約10分ほど、山中に入ったところにある。
洞窟はさらに5分ほど山を登ったところにある。
浄発願寺は「男の駆け込み寺」と呼ばれ、罪人が逃げ込めば、罪を問われなかったという。その罪人たちが罪滅ぼしのために築いた53段の階段を上り、奥ノ院を目指す。
洞窟の入り口は思っていたよりも狭く、高さは1メートルにも満たない。中はやや広くなっているようだが、この静かな山中に一人でいると、さすがに中に入る気にはなれない。
屈んで、覗きこむと、ろうそくの明かりが見えた。なんとなく、江戸時代の僧侶が座禅している姿が浮かんだようで、思わず後づさりしてしまう。
と、すぐそばでガサガサと草がこすれる音。来る途中で見た「クマに注意」の看板が頭をよぎる。
多くの修行僧が即身成仏の木喰行に励んだこの場所で、俺の人生も終わりか、とあたりを見渡すと、何か、黒っぽい大きな姿が。
その大きさから、猿や鳥では無いのは明らかだ。
それは山肌を駆け上がっていくカモシカだった。
命拾いして一安心、あわててカメラを構える。
カモシカは好奇心が強いのか、数歩いっては、こちらをじっと見る。
そして、また数歩、にらみ合いの繰り返し。
木と木の隙間から垣間見える姿を、どうにかカメラに収めることが出来た。
こんな場所に長居は無用と、来た道を戻ろうとすると、またもやガサガサと大きな音。今度こそ、本命が来たかと思ったら、鉄パイプを背負った工事の人だった。
この日向薬師バス停からのルートは、最初の林道歩きが意外ときつい。私のように、余計な目的があるのなら別だが、ずっと樹林歩きであまり面白くはない。
しかも、シーズンには、ヒルが出没するらしい。特に奥ノ院周辺は要注意ポイントだと、後できいた。
昨年のピーカンの槍ヶ岳で懲りたので、必要ないと思いつつ帽子はザックに入れてきた。それが思わず役に立った。
見晴らし台で朝食兼昼食のおにぎりをほおばっていると、山すそから冷たい風が吹き上げてくる。それが妙に冷たいと思っていたら、チラチラと粉雪が舞ってきた。
最初はタンポポのタネか柳のタネのようで、きれいだな、ぐらいの感じだったが、山頂近くなると、結構、本降りになった。
雨具を着るほどではないが、帽子が無かったらちょっと面倒な感じだ。
私のイメージでは大山は高尾山の上級編ぐらいのイメージなので、山頂には革靴、運動靴みたいな人がもっといるかと思っていたが、そういうお気楽旅行客はほとんど、見かけなかった。
また、下山して分かったのだが、私のイメージは大山を軽く見すぎていた。
勾配がきついし、岩だらけで、しかもこの時期、道はぬかるんでいる。
何人かいたお気楽系の人は、泥に足を取られて転んでいたりした。大きな岩が多いので、うっかり転ぶと大けがをする恐れがある。
体力不足で下山が苦手の私は、どんな山に登っても、必ず1回は下山途中で転ぶのだが、今回は奇跡的に転ばずにすんだ。これは進歩なのか、岩への恐れなのか。
ズンズン下って、大山ケーブル山麓駅でゴール。
あとはお土産屋や料理屋が並ぶこま参道をバス停まで歩く。
この狭い参道が意外と長く、また誤算だった。
ほとんど休みなしで歩いてきたので、参道で名物の豆腐とビールでもと思っていたが、私の思っていた参道のイメージと違って、触手が動かない。
料理も2〜3000円する本格的な懐石の看板が目立ち、参道を眺めながら、ちょっと一杯の雰囲気ではない。
ちょうど、豆腐祭りをやっているようなので、そこに行けば、簡単な露天でもあるだろうと痛む足を会場へ向けた。
会場の駐車場をのぞくと、ちょうど無料の仙人鍋の配布時間が迫っているらしく、それを求める人の列が出来ている。
本当の旅人なら、こういう絶好の機会を逃さないのだろうが、どうも混雑が苦手なので、ここも素通りして、ちょうど、停まっていたバスに飛び乗った。
結局、伊勢原駅前の日高屋でいわしフライと生ビールという、なんとも、感動の無い締めくくりとなってしまった。
超ピーカン男の私の2015年初山行は、曇り&雪で、富士山も見られず。豆腐も食べられず。美しい山ガールにも遭遇せず。
丹沢は交通機関が便利だけれど、どうもヒルが気になるので、次に来るのも冬かな、と小田急の急行に乗った。
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